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SAN値低めで御送りします
ブーン系空気作者の雑記&自作品まとめ かなりの頻度でクトゥルフも
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275:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:49:08 ID:bu18uDfE0
20.将来設計の最期は安楽死


何故か糞野郎の見舞いに鬱田が立候補した。
やめといたほうが、とメールする前に、病院の廊下でバッタリ出会った。

底辺DQNとの初対面でメンチきられてカツアゲされそうだったってのに、
意識改革でもされたのか、内藤が企画した罰ゲームなのか。


( ´_ゝ`)「本当に大丈夫か? 無理しなくていいんだぞ?」

('A`;)「カーチャンに行けって言われたんだよ。この菓子持たされて。
    俺の叔父さんも入院してるからさ。友達のとこにも顔出せって」

( ´_ゝ`)「ああ、ついでか、成程」

('A`)「そりゃ……面と向かって言うのもアレだけど、会いたくはないわ」

( ´_ゝ`)「だろうなあ」

精子スプリンクラーと鬱田は、色々な物事の対極に立っている。
簡単に言ってしまえばヲタクとDQNだな。

276:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:49:52 ID:bu18uDfE0
( ´_ゝ`)「鬱田の母親は、あいつの性格とか知らねーの?」

('A`)「知らないよ。俺の友人の双子の弟としか知らない」

( ´_ゝ`)「口で言うと他人じゃねーか」

('A`)「ですよねー」

( ´_ゝ`)「なんで菓子まで持たせたし」

('A`)「俺に聞かないでくれよ」

( ´_ゝ`)「今メールで伝えたら? あいつの所業とか」

('A`)「してもいいんだけど、多分、お前にまで飛び火しそう」

( ´_ゝ`)「へ? なんで?」

('A`;)「言いにくいけど、双子ってだけで……やっぱ、さあ」

まだ見ぬ鬱田の母にイラッとしたが、そこは抑える。

会う前の段取りとして、鬱田の母に手紙でも送ってやろうか。
同じ家庭で育った双子よりも、別々の家庭に引き取られて育った双子のほうが、
より似通った性質や一致する特徴を持つという事例を5万字くらいに書き連ねて。

277:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:50:47 ID:bu18uDfE0
('A`)「今、眉間にすごい皺を寄せた後に、すごいゲス顔になったぞ。
    何企んでやがる。こっちを巻き込むなよ? カーチャン巻き込むなよ?」

( ´_ゝ`)「ゲス顔言うなや。仲良くしようぜ~」

('A`;)「俺、取りあえず叔父さんの見舞い行ってくる!」

( ´_ゝ`)「待て待て。その菓子、代わりに渡しといてやるよ」

('A`;)「ありがとう」

菓子を渡すと、すぐに走り去って行く鬱田。

病院の廊下は走るなよ、危ねーな。
ああ、曲がり角でナースとぶつかるとかどんだけだよ。
お前がいつも呟いてる理想のシチュエーションじゃねえか。


('A`;)「わーすみません! ごめんなさい! 今拾います!」

うん、でも現実での反応なんてそんなモンだよね。

ここで救助に行ったら、逆に鬱田に恥の上塗りをする事になるのかどうか。
ちょっと判断がつかなかったので去る。俺なら手助けされても困るからね。

人の嫌がる事はすんなってばっちゃが言ってた。

278:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:51:42 ID:bu18uDfE0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


そして俺は、また迷子になっていた。


|゚ノ ^∀^)「ここですよー」

(; _ゝ )「なんかもう……毎度毎度、すみません」

|゚ノ ^∀^)「いえいえ、ここって広いから迷う方は多いんですよ」

(;´_ゝ`)「はい、ありがとうございました」

|゚ノ ^∀^)「それではー」

そして俺は、また一歩自分が嫌いになった。

方向音痴ってどうやったら直るんだろう。
空間把握能力ってどうやったら身に着くんだ。


(;´_ゝ`)「はーぁあ、菓子の空箱だけ置いて帰るか」

ゲームのマップじゃ迷わないのになー。
なんて考えつつ、ドアを開ける。

279:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:52:47 ID:bu18uDfE0


280:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:53:28 ID:bu18uDfE0
( ´_ゝ`)「んー疲れてんのかな」

堂々と居座ってペットボトルのお茶を飲み干すどころか、
図々しくも菓子と果物まで要求するぬらりひょんがいた。


ガラッ


( ^ω^)「閉めんなお、このクソと二人きりにさせる気かお」

( ´_ゝ`)「お前マジでなんでいんの」

( ^ω^)「暇だからだお」

( ´_ゝ`)「なんでここが分かった?」

( ^ω^)「兄者のお母さんに聞いたらすぐ教えてくれたお」

ガッデム。シット。ジーザスクライシス。
内藤と弟が喧嘩した事あるのは知ってるだろうに、何故教えたし。

281:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:55:08 ID:bu18uDfE0
( ^ω^)「まさか僕もすんなり教えてくれるとは思わなかったお」

( ´_ゝ`)「俺が一番そう思ってたよ」

( ^ω^)「あれじゃないかお。河原での殴り合い後の、
      友情効果でも信じてるとかじゃないかお?」

( ´_ゝ`)「少年漫画かよ」

( ^ω^)「信じてるタイプかもしれないお」

自分の母を思い浮かべるが、そんな考えまでは分からない。
少なくとも、少女漫画雑誌LA○Aの読者としてそれは有り得るのか?


( ´_ゝ`)「わかんねぇ」

( ^ω^)「細けぇこたぁいいんだよ! その菓子くれお」

( ´_ゝ`)「これ鬱田の母が弟者に、ってやった菓子だから」

( ^ω^)「ならそれ弟者に食わせちまうのかお?」

( ´_ゝ`)「やるわけねーだろ」

(´<_`; )「オイ!」

砕けた涅槃のポーズをしていた奴が、ようやく動き出した。

282:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:56:06 ID:bu18uDfE0
( ^ω^)「じゃあ僕にくれお」

( ´_ゝ`)「あーうん、お前とそいつで分けて食えよ、ほれ」

(´<_`; )「うわ、投げんな!」

空中でキリ揉み三回転を決めた後、手があるゴミ箱の中に収まる。
そして内藤が開けた箱の中身は、何とケーキだった。
俺が与えた回転の力で、ケーキはギリギリ原形といったところ。

砂糖漬けにされた脳筋と精子脳の瞳がこちらを捉える。


( ^ω^)「おい兄者」

(´<_` )「よし行けブーン」

( ^ω^)+「任せられたお!」

(;´_ゝ`)「え? あっ、ちょま!」

病院だと言うのに、手加減なしのドラゴンスリーパーを決められる。
コードホワイトで警備員を呼ぼうにもナースコールまで届かない。

なんだお前ら、いつの間にそんなに仲良くなってんだ。
それとも食べ物が人と人を繋ぐ絆は何よりも強固だって事か。

283:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:57:07 ID:bu18uDfE0
(´<_` )「このケーキうめー」

( ;^ω^)「あっ! 兄者! 早くギブアップするお! 食われる!」

(;´_ゝ`)「勝手に外せよ、理不尽な……」

ギブアップの意を示して、内藤から解放された頃、
ドアをノックする音が病室に響く。なんか新鮮だ。

そういや俺、ここの部屋にノックしてから入った事ねーな。


( ^ω^)「検温かお? 飯かお?」

(´<_` )「どっちもやったぞデブ」

( ^ω^)「殴られてーのかボケ」

( ´_ゝ`)「どうぞー」


ガラガラガラ.....


('A`;)「し、失礼します……」

( ^ω^)「うお、毒男とは予想外」

284:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:58:08 ID:bu18uDfE0
('A`;)「お邪魔しまーす……」

( ´_ゝ`)「そんな職員室入る時みたいに畏まらなくても」

(´<_` )「職員室ってふいんき(ry じゃねーし、ここ」

( ^ω^)「僕、一応教員免許は持ってるお」

(´<_` )「マジかよ似合わねーな、体育教師か?」

( ´_ゝ`)「筋肉でゴリ押しする先生とか嫌だわ」

( ^ω^)「免許持ってるだけで、別に教師なんかにならねーお」

(´<_` )「なんかイラッときた」

( *^ω^)「免許見たいかお? ふっふ~ん、見 た い か お?」

(´<_` )「すげえイラッとする」




('A`)「入っていいんだよね?」

( ´_ゝ`)「どうぞ」

285:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:59:02 ID:bu18uDfE0
しかしここで問題が発生する。
人数分の座る椅子がないのだ。


(´<_` )「問題じゃねーだろ、誰かベッドに座ればいいだけじゃん」


( ^ω^)「じゃあ弟者の兄弟である兄者さんがベッドに」

( ´_ゝ`)「いやいやここは過去の因縁を片付ける為に鬱田だろ」

( ^ω^)「過去の因縁って言うなら兄者と毒男のほうが先だお」

('A`;)「え、嫌だよ。割と仲良さそうな内藤が座ればいいだろ」

( ^ω^)「僕は割と仲がいいんだから、関係改善の為に僕以外が」

( ´_ゝ`)「病院で喧嘩したらどうすんだ、やっぱ内藤だろ」

('A`)「ああ、でも一応家族なんだし兄者でいいんじゃない?」


(´<_` )「投げやりに言うなや」

286:名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 23:59:46 ID:bu18uDfE0
( ´_ゝ`)「はあ、仕方ない俺が」


( ^ω^)「なら僕が」


('A`)「あ、じゃあ俺も」

鬱田の言葉を聞いた瞬間、内藤が反対側で俺と同じ動きをした。
ベッドの脇に立ち、漫画でよくある執事のように先を促す動きを。


( ´_ゝ`)っ「「どうぞどうぞ」」c(^ω^ )

裏切られた鬱田は、口でガーンと効果音を言いつつ一歩下がる。


('A`;)「は、嵌められた…! あのお決まりの流れじゃないのかよ!」

( ^ω^)「ほら座れお、さっさとこの薄汚いシーツに尻を乗せるお」

( ´_ゝ`)「相手は手負いのチンカスだから心配すんな」

(´<_` )「俺が退院したら覚えてろクズ共」

287:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:00:44 ID:o0svLa/s0
( ´_ゝ`)「病院に参るんじゃなく、病院から参られるのって何て言う?」

( ^ω^)「逆参りとかでいいんじゃないかお」

(´<_` )「焼却炉にでも消えてくれ」

その後、ぐっだぐだの下らないやり取りを数回。
結局顔合わせは済んだと言うことで退室となった。

内藤は鬱田の見舞いのケーキを食い、茶を飲んで終わった。
何も見舞いは持参して来なかったらしい。マジでなんなんだ。

鬱田は結局、弟者とは直接一言も話さないまま退室。
これは仕方ない。部屋に来ただけで及第点をあげていい。


尿瓶に突っ込んだ花束は、まだバレていないようだ。

あいつが自主的に花の水を替えようなんて思うわけがないし、
となると第一発見者は看護師か見舞い客のどちらか、か。

俺の後ろの二人には、その悪戯がバレても問題あるまい。
内藤なんかは、更なる悪戯の提案をしてきそうなくらいだ。
鬱田は、やんわり止めつつも最終的にノってきそうだな。

288:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:01:49 ID:o0svLa/s0
('A`)「外やっぱ寒……バスはまだか」

( ^ω^)「筋肉か脂肪つけろお」

( ´_ゝ`)「無理なの知ってて言うのか。内藤、分けてやれよ」

( ^ω^)「だが断る」

('A`)「バス来るまでお前らのトレーニングの仕方でも聞かせてくれ」

( ^ω^)「うむ、僕は酒呑んでから筋トレしてるお」

( ´_ゝ`)「へー」

('A`)「なんで?」

( ^ω^)「お酒飲むと、少しリミッターが外れて力が出るんだお。
      だから僕は筋トレする前に酒呑むお、ちょっとだけ」

('A`;)「酒の成分て筋肉分解するから、筋トレによくないって前に見たぞ」

( ´_ゝ`)「人それぞれだろ、筋トレ前に酒って奴は割と見るぜ。
      内藤見ろよ。腹筋とかサイコロステーキじゃねえか」

('A`)「一回パンチした事あるけど、まるでゴムタイヤだわ」

( ^ω^)「もっと褒めろお、筋肉的弱者共め」

289:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:03:04 ID:o0svLa/s0
('A`)「兄者は?」

( ^ω^)「シカトかお」

( ´_ゝ`)「ゲームとかパソコンの読み込みが長い時に、
      腕立てとか、スクワットとかだな。あと腹筋」

('A`)「……そんだけ?」

( ´_ゝ`)「内藤にみたいに筋トレが趣味じゃねーしな」

('A`)「それでその体だってのかよチックショウ」

( ´_ゝ`)「毎月必ずやってる全力の喧嘩も筋トレに入るかな?」

( ^ω^)「筋トレじゃねーお、それ実戦だお」

('A`;)「そっか、筋トレ以外にそれやってるからか……」

( ´_ゝ`)「ほぼ不本意だけどな」

( ^ω^)「僕も全力で殴れる動くサンドバックが欲しいお~」

('A`)「そこの電柱は?」

( ^ω^)「なめてんのか。流石に拳が砕けるお」

290:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:03:45 ID:o0svLa/s0
一際強い風が吹き、足元の雪が舞い上がる。


('A`il)「寒! さむ! サム!」

( ´_ゝ`)「連呼すんな余計寒いだろ」

( ^ω^)「軟弱、軟弱ぅ!」

('A`)「足ガックガクだぞ内藤」

( ^ω^)「股引くらい履いて来ればよかったお」

( ´_ゝ`)「そもそも短パンの時点でおかしい」

( ^ω^)「見栄はらなきゃよかったお」

('A`)「張れねーよ、誰に張るんだ」

( ^ω^)「僕を目撃してしまったお前ら以外の誰か」

( ´_ゝ`)「頭おかしい奴と思われるか、『流石はデブ』
      としか思われないだろ、どう見てもさあ」

292:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:04:38 ID:o0svLa/s0
( ^ω^)「はぁ~あ二人の反応も冷たいお~
      チンだけじゃなく心もキュッとなるお」

( ´_ゝ`)「いきなりシモに転がるなよ」

('A`)「その短パン、ジャージだろ? そりゃ縮まるわ」

( ^ω^)「チンサム~チンサム~ぅ…………はっ」

( ´_ゝ`)「どうした夏野郎」

( ^ω^)「頭の中でペ○スち○こチ○コ連呼してたら、
      小学生の時に作った替え歌思い出したお」

微妙に韻を踏んでいた内藤の言葉は、洒落なのかどうなのか。
突っ込んでいいものか、何一つわからなかったので放置する。


('A`)「何の歌?」

( ^ω^)「小学生がひり出す下らねえエロネタだらけの歌だお。
      歌ったら先生に殴られた上に廊下に出されたくらいだお」

( ´_ゝ`)「あ~アレか」

( ^ω^)「アレだお、懐いお~」

293:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:05:43 ID:o0svLa/s0
('A`)「下らないって前置きあってもンな事されると気になるわ」

( ´_ゝ`)「ガッカリするかもよ?」

( ^ω^)「確実に呆れるお」

('A`;)「早く歌えよ」

( ^ω^)「うむ、では」


( -ω-)=3 ウォッホン


( ^ω^)「……」

( ´_ゝ`)「……」

('A`)「……」


( ^ω^)「では」

( ´_ゝ`)「はよ」

( ^ω^)「うむ」

294:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:06:24 ID:o0svLa/s0












( ^ω^)「ちん○ま○こどっこさ~♪ う○こさ♪

      うん○どっこさ~♪ しり○なさ♪

      し~りあ○どっこ


('A`)「もういい」

( ^ω^)「歌いきってないお」

('A`)「いやもういいよ」

(;´_ゝ`)「そだな」

295:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:07:18 ID:o0svLa/s0
大きくなってから改めて聞くと、酷い歌だ。いや、歌と言っていいのか?
これを広義の歌に含めてしまったら、それは酷い侮辱じゃなかろうか。

当時の自分はよくこれで呑気に笑っていられたもんだ。
と言うか、歌詞の意味もわからず、周りが笑うから笑っていただけか。

ん? 待てよ。
まだ保健体育を習わない年齢の児童に卑猥な単語を聞かせるのは、
六法全書にきちんと法律違反であるとあったように記憶している。
あの場合、逮捕されるのは内藤なのか? 親なのか? わからん。

取りあえず、あんな酷いものでバカ笑いできるのは、
テンションが高い時か、酒が入ってる時だけだ。

つまるところ、今の状態はサイレントである。
風の音と救急車の音だけが周囲を支配する。


( ^ω^)「…………」

( ´_ゝ`)「…………」

('A`)「…………」

( ^ω^)「すまんお」

('A`;)「もういいってば」

296:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:08:22 ID:o0svLa/s0
溜め息を吐いて、鬱田が別の話を切り出す。
寒い日にシモい話したって、逆に下半身意識するだけだもんな。


('A`)「内藤って、土産も持たずに何しに来たんだ?」

( ^ω^)「遊びに」

('A`;)「マジで?」

( ´_ゝ`)「それ以外の何だと思ったんだよ」

('A`)「なんかこう、ツンデレ的なアレかと思って……」
  _, 、_
( ^ω^)「は?」

('A`;)「いや! 要は! 『アンタなんか心配してないんだからねっ!』
    って言いつつ結局病院に来るあたり、それなのかと……」
  _, 、_
( ´_ゝ`)「は?」

いやそれ、萌え系の創作物の中だけだろう。そんなの。
現実にツンデレなんていたら、ただの鬱陶しい女だ。
ヤンデレも、現実ではただの自己中メンヘラ女に成り下がる。

フィクションだから、自分の好きなように解釈できるだけで。

298:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:09:50 ID:o0svLa/s0
( ^ω^)「ンなふざけたコト言った覚えはないお」

('A`;)「ニュアンスだよ」

( ^ω^)「どんだけ曲がった表現だお」

( ´_ゝ`)「本人のアレ並に」

('A`)「やめろ、右曲がりなの気にしてんだから」

鬱田のちんこの曲がり方なんて、今初めて知った。
内藤がいぇーいとダブルピースしつつ、さっきの歌の続きを歌う。
それを無視して、鬱田が言葉を吐く。


('A`)「本当に心配してないのか?」

( ^ω^)「うんこ……え?」

('A`)「一応……」

鬱田の視線が、一瞬チラッとこちらに流れた。
なんだ。何のサインだ。わからんぞ。


('A`)「兄者の兄弟だし」

299:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:10:44 ID:o0svLa/s0
( ^ω^)「えっ? 僕が? 友人の弟という他人を? あのクズを?」

('A`;)「クズて」

( ^ω^)「クズじゃんお」

( ´_ゝ`)「生きる価値のない糞袋と呼んでも俺は許すよ?」

(;'A`)「いやいやいや!」



( ^ω^)


( ^ω^)「う」


( ^ω^)「ふふふっふ、うふ」



( ^ω^)「ふ」

300:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:11:25 ID:o0svLa/s0
('A`;)「ブーン?」

( ´_ゝ`)「あー」





( ^ω^)




:( ^ω^): プルプル



      ノ
( ^ω^)_ - スゥウウウウウウウ
      ヽ



(。 )ω^) プクッ

充分に溜めが入る。
鬱田は呆然としているが、俺の準備は万端だ。

301:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:13:11 ID:o0svLa/s0
 ノつ__とヽ
/( ´_ゝ`)|

(;'A`)「兄者、なんで耳塞いで……」


        人从人从人从人从人从人从人从人从人从人
(σ^ω^)σ「―――っぷぎゃっはぁああああ!!!11
        ンなワケねぇーお!!アリエネぇえええ!!」
        WYWYWYWYWYWYWYWYWYWYWYW


(゚A゚;)「!?」

膝を少し折り曲げ、顔の横で両人差し指をこちらに向ける内藤。
よくわからないが、行動にも溜めが入ったせいでやたらウザったい。

耳塞いでなきゃ、確実に頭の中で反響する声だな。
鬱田なんかは完全に硬直している。


( ^ω^)「エフッ、えふっ。あースッキリした」

( ´_ゝ`)「やるならやるって言え」

( ^ω^)「叫びたい気分だったんだおー」

('A`)「……ハッ」

302:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:14:42 ID:o0svLa/s0
割と早い復活を果たした鬱田は、軽く苛立った俺と同じように、
内藤の膝裏に蹴りを入れている。しかしこうかはないようだ・・・

威力が足りないので膝カックンさせれない。
内藤相手なら全力で良いんだぞ鬱田。


('A`#)「いきなり! 叫ぶな! 病院前で!」

( ^ω^)「あぁん怒るポイントそこぉ?」

( ´_ゝ`)「いきなりハイパーボイスくらった事には怒らんのね」

はあ、なんというか。不真面目と生真面目と言うか。
たまにこの二人がつるんでる事が不思議に思えてくるな。


( ´_ゝ`)「まあ、今は冬だからある程度の騒音は雪が吸収してるだろ」

('A`)「そういう問題じゃないから」

え? じゃあどういう問題なんだ。

303:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:15:55 ID:o0svLa/s0
( ^ω^)「毒男の蹴りには気合いが足りぬお……。
      兄者、彼の者に手本を見せてやれい」

( ´_ゝ`)ゞ「ラジャー」

('A`)「は? どゆこt



ヒュゴッ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


そして俺は内藤の左足に前方から全力の蹴りを入れ、
そのまま二人でユーターンし病院のお世話となった。

脛を抑えて悶絶する俺らに危機感を感じた鬱田が、
わざわざ看護師を呼んでくれたのだ。実にありがたい。

304:名も無きAAのようです:2013/02/06(水) 00:17:00 ID:o0svLa/s0
( ^ω^)「あーあ、無駄に金とられたお~」

( ´_ゝ`)「レントゲンまで撮られるとは思ってなかったわ」

('A`)「アホだろお前ら」

( ^ω^)「うん」

( ´_ゝ`)「知らなかったの?」

俺に向かって手本を見せいと発言した時、
内藤はバス停の標識を指差してたらしい。

そんなん見てなかったよ内藤さん。
つーかそんなモン指差すなや内藤さん。

脛はまだ痛い。こりゃ痣になるな。




20.糸冬


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