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20: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:21:30 ID:rOZns1CQ0
11.やられて目覚める午後惨事
久方の実家での宴会で、限度を考えず酒を呑んでしまった。
頭部に走り抜けた酒による鈍痛で目が覚める。
そして、顎と後頭部に痺れるような痛みがある。
恐る恐る頭に手を伸ばせば瘤。綺麗に腫れている。
昨日の宴会で何があったんだ。
何したんだ俺、何されたんだ俺。
( ^ω^)「おお、起きたかお」
襖を足で開けて、何かを持った内藤が現れた。
(;´_ゝ`)「何それ」
( ^ω^)「量産型氷枕EX」
隙間から見えた向こうでは、死体があちこちに散らばっている。
座敷の掃除はお手伝いさん達に任せておくとしよう。
21: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:23:43 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「いやあ、いつにも増して今回は酷かったお」
(;´_ゝ`)「途中からの記憶がないんだが」
具体的には、酒を飲み始めてからそれ以降のほぼ全て。
( ^ω^)「聞きたいかお? つーかお前よく平気だおね」
(;´_ゝ`)「平気じゃねーよ、なんだこの痛み」
ちっちっちっ、と舌打ちと同時にキザったらしく指を振る内藤。
些か指を振る時間が長い。お前はメトロノームか。
22: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:25:13 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)σ「それじゃなくて、そっち」
(´く_` )彡「こっち?」
振り返らなければよかったと後悔しても遅い。
内藤に八つ当たりしないだけ俺は成長したんだと後日思い込んだ。
指の先には、何故かプルトニウムにメテオしたかのような寝顔があった。
近過ぎて、瞬時に誰なのか判別できなかったくらいに。
( _> )←距離cm→(´く_` )
( _> ) zzzzzz
(´く_` )「……は?」
23: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:27:41 ID:rOZns1CQ0
たっぷり数分間は硬直した。曖昧3cmなんて歌詞が頭に浮かんで破裂する。
時間感覚がおかしいらしいから、あくまでも自分の体感だが。
(゚く_゚; )「ちょままmまmアsぁまままままっm!!」
( ^ω^)「やっぱ平気ではないのかお」
内藤が口を抑え付けてくれたお陰で呼吸困難になる。
耳元に「あいつが起きるお」なんて息と一緒に吹き込まれた。きもい。
しかし正論だ。俺は内藤の手の皮を抓って外し、深呼吸をする。
24: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:32:25 ID:rOZns1CQ0
( ;-_ゝ-) フー フー
視界に入れて自分のスイッチを押さないようにする。
自分で落ち着いたと思った頃に、目を開いたが。
( _> ) zz
( ;´_ゝ`)「ふー、ふー」
( _> ) zz z
( ;´_ゝ`)「ふー、ふぅううげほっ!」
( _> )゙ フガッ
( ;゚_ゝ゚)「ふっ!? ぐぉぉぉぉぉぉ……」
( ^ω^)「はいはい、どうどう」
馬のようになだめられた。
25: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:35:38 ID:rOZns1CQ0
もうここから先は何を口走ったか覚えていない。
内藤が教えてくれたものだけ日記に書き留められていた。
(゚く_゚; )彡「内藤! 枕! こっ、氷! 武器武器武器!」
( ^ω^)「落ち着け、これは頭を冷やすものだお」
(゚く_゚il )「ぎょわうお! 首に当てんな!」
( ^ω^)「フリィズ!」
(゚く_゚il )「ぎゃあ背中に落ちてきた!」
26: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:39:54 ID:rOZns1CQ0
( ;´_ゝ`)「だから俺は言ったんだ! 酒瓶はとっとくべきだって!」
( ^ω^)「え? 扇風機の話でなんでそこに?」
( ´_ゝ`)「空が青いな……猫さんが飛んでる……
猫も飛べたら、きっとすごく可愛いのに」
( ^ω^)「え? ああ……うん?」
( ´_ゝ`)「うーんやっぱり鳥のほうが可愛い」
( ^ω^)「焼き鳥と僕を交互に見て何をほざいてやがる」
27: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:44:50 ID:rOZns1CQ0
( ´_ゝ`)「だよー♪ だよー♪ だよだよー……」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・・・・・」
( ´_ゝ`)「あれ? 俺今何言った? さっきから何してた?」
( ^ω^)「一応、酒が抜けきってないって事にしといてやるお」
( ;´_ゝ`)「え、あれ? 口と脳みそ直結してた? え?
最近はちゃんと抑えられてると思って……」
( ゚ω゚)「エターナルフォースブリザード!」
【効果】
首の後ろの襟を思い切り引き、背中側にアイスブロックの雪崩を引き起こす
(゚く_゚il 三 ;li゚_ゝ゚)「ギャー! 服ん中に氷が! 服ん中に氷が!」
( ^ω^)「悪は滅びた」
28: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:46:07 ID:rOZns1CQ0
(´く_`il )「……」
( ^ω^)「冷えたかお?」
ミ( li´_ゝ`)「かなり」
糞野郎の寝姿を目に入れても落ちついてられるぐらいには。
( ^ω^)「状況説明はいるかお?」
( ´_ゝ`)「嫌な予感がするが一応」
( ^ω^)「その予感は当たってるお」
29: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:48:02 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「まず、どこまで記憶あるかお?」
( ´_ゝ`)「殆どねーや、座敷に入ったとこまで」
( ;^ω^)「どう見ても打ち所悪かったからおね……」
打ち所? 一体何があったんだオイ。
( ^ω^)「脳震盪っぽかったし後で病院行くかお?」
( ´_ゝ`)「いいよ病院は面倒だ。それより顎の痛みと後頭部の瘤の説明を」
( ^ω^)「説明はいいけど、本当に大丈夫かお?」
30: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:50:49 ID:rOZns1CQ0
( ´_ゝ`)「いいって、あ、もしかしてこれ全部俺の自業自得?
そこに転がってるカスと喧嘩したとかその辺りか?」
( ^ω^)「んーと」
( ´_ゝ`)「だから、俺達への両親からの仕置きも含めて、
こいつとこんな至近距離で転がされてたっていう?」
( ^ω^)「喧嘩はしてないお」
( ´_ゝ`)「へぇ、珍しいな」
( ^ω^)「自分で言うなお」
頭の中でへてぺろ☆のポーズを取る。
31: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:52:29 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「それに、距離はそれでも離したんだお」
( ´_ゝ`)「は?」
( ^ω^)「むしろ逆のことがあって僕らも呆然としたお」
(;´_ゝ`)「は? どういうことだよ、何が」
今度は脳みそではなく心臓が騒ぎ始める。やばい、薬はないぞ。
32: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:54:23 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「7時から僕らのグループでどんちゃん騒ぎを始めて、
夜中の10時くらいに弟者のグループも合流したんだお」
( ´_ゝ`)「ああ、そういや死体の数が多かったな」
( ^ω^)「だお、それで向こうは居酒屋ハシゴしてきてたみたいで、
全員結構酒が入ってて、弟者にもかなり入ってて……」
(;´_ゝ`)「で、それで何があったんだよ」
( ^ω^)「お前はいつも通りに、いつも通りって言葉も変だけど」
( _> ) zzzzzz
(^ω^ )こいつの姿を見るなり臨戦態勢に入ったんだお」
( ´_ゝ`)「だろうな」
33: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:59:09 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「それで弟者が……」
俺とアホを交互に見る内藤。勿体ぶるな。
いや、焦らさないでくれ、マジで心臓が持たない。
もし暴走して意識がプッツンしたら一直線に体を外に持って行こう。
走りまわっていればいずれは治まる。多分。
( ´_ゝ`)「……何だよ、言えよ」
( ;^ω^)「忠告しておくけど、寝てる相手に手は出すなお?」
(;´_ゝ`)「何したんだよ。まさか、俺が殴りかかった時に、
こいつが近くに立ってた女を盾にしたとかか?」
その場合、俺らをボコボコにしたのは周囲の人物全員だろう。
この怪我も体の痛みも少しはわかる。
( ´_ゝ`)「それで俺もこいつもフルボッコにされて記憶がないとか?」
34: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:03:02 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「全然違うお、てかお前の中の弟の像って」
( ´_ゝ`)「気にすんな、この性病持ちの中の俺は寝取り野郎だ」
誤解だが、弟者グループは事実と受け止めているからタチが悪い。
( ^ω^)「お前らどういう兄弟だお」
( #´_ゝ`)「一般的な双子が仲いいだなんて何の認識だ?
それが本なら全部燃やしてやるし、誰かだったら殺してやる、
映画だったらフィルム引き裂いてやる、持って来いよ!」
( ^ω^)「おおっとスイッチが」
35: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:05:44 ID:rOZns1CQ0
またなだめられて時間が過ぎる。日は既に高い。
( ;´_ゝ`)「すまん……その辺りの話題はつい」
( ^ω^)「あーうんもういいお、ちゃちゃっと説明するお」
( ´_ゝ`)「おう」
正座をして、今度こそ聞く体勢に入る。内藤はあぐらに腕組みだ。
( ^ω^)「弟者はお前の姿を見るなり両腕広げて
(´<_`* )『会いたかったあああ!』って叫びながら
闘牛よろしくお前に向かって突進してったんだお」
( ´_ゝ`)「ねぇやっぱりちゃんと説明してくれ頼む産業で終わらせないで下さい」
36: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:10:30 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「もっと聞いたら精神的ダメージどころじゃないお」
(;´_ゝ`)「聞きたくない。聞きたくはないが知らないと気持ちが悪い」
( ^ω^)「っふ、PTSDになる覚悟は出来たかお?」
(;´_ゝ`)「そこまで?!」
最悪な想像ならいくらでも浮かぶ。
流石 弟者を殺した後に世間にどんな反応をされるか脳内でシュミレートしまくり、
鍛えたネガティブ思考は伊達じゃない。自作自演で頭の中だけで怒りの沸点も作れる。
全く自慢にはならないが。
37: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:11:14 ID:rOZns1CQ0
(;^ω^)「んーそこまででもないかお」
( ´_ゝ`)「何なの? 酒が入り過ぎて俺が別人に見えたとかじゃないの?」
( ^ω^)「違うお」
( ;´_ゝ`)「足が滑ったとか」
( ^ω^)「違うお」
自分の中で、一番そうであってほしい説が断言された。
38: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:11:54 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「まず、脇目もふらずに一直線に向かって走ってった弟者が、
構えてたお前のカウンター食らうかと僕は静観してたんだけど、
毒男の脱ぎ散らかした服で盛大に滑って頭突きになったんだお」
( ´_ゝ`)「この顎の……」
( ^ω^)「だおねー」
( ^ω^)「いい場所に決まったのか、お前はそのまま後ろに倒れて、
この壁に勢いよく頭をぶつけて動かなくなったんだお」
( ´_ゝ`)「この瘤の……」
( ^ω^)「だおねー」
39: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:15:14 ID:rOZns1CQ0
( ´_ゝ`)「それで、俺に向かってきた理由は?」
経過ではなく、俺は原因が知りたいのだ。
( ^ω^)「んー」
( ´_ゝ`)「言えよ」
( ^ω^)「わからないお」
( ´_ゝ`)「言ってくれよ」
( ^ω^)わからないんだお」
( ´_ゝ`)「は?」
( ^ω^)「本人もあの時すぐ気絶したから、直接聞くしかないお」
40: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:19:21 ID:rOZns1CQ0
内藤の指先が、俺の後ろを差す。
心の準備はまだだ、振り向かない。振り向かないぞ。
( ^ω^)「起こすかお?」
( ´_ゝ`)「もう放っとけ」
一つ深呼吸をすると、頭の奥が落ちる感覚。
そうしてから弟者を見る。うむ、平気だ。
( ´_ゝ`)「……よく寝てるな」
( ^ω^)だお」
( <_ )ミ ゴロン
寝返りを打ったがそれだけだ。また寝息が聞こえる。
41: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:23:28 ID:rOZns1CQ0
しかし、こう、憎い相手が目の前で寝ているというこの状況。
悪い事をしたい気分がむくむくとでかくなっていく。
これはチャンスなんじゃないか。それはもう色々と。
( ^ω^)「兄者、お前さあ随分と悪い顔してるお」
( ´_ゝ`)「ん? うん、そりゃなあ、どうしてやろうか」
( ^ω^)「宴会の後だお、程々に」
( ´_ゝ`)「程々か……」
42: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:25:46 ID:rOZns1CQ0
内藤様のお言葉だ。仕方ない。
( ´_ゝ`)「じゃあ小屋から麻縄持って来るから、こいつ全裸にしといて
縄でM字開脚にふんじばって玄関の靴箱に向けて転がしておくわ」
( ;^ω^)「程々どこいったお!」
血を流させない分、自重したつもりなんですが。
11糸冬
11.やられて目覚める午後惨事
久方の実家での宴会で、限度を考えず酒を呑んでしまった。
頭部に走り抜けた酒による鈍痛で目が覚める。
そして、顎と後頭部に痺れるような痛みがある。
恐る恐る頭に手を伸ばせば瘤。綺麗に腫れている。
昨日の宴会で何があったんだ。
何したんだ俺、何されたんだ俺。
( ^ω^)「おお、起きたかお」
襖を足で開けて、何かを持った内藤が現れた。
(;´_ゝ`)「何それ」
( ^ω^)「量産型氷枕EX」
隙間から見えた向こうでは、死体があちこちに散らばっている。
座敷の掃除はお手伝いさん達に任せておくとしよう。
21: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:23:43 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「いやあ、いつにも増して今回は酷かったお」
(;´_ゝ`)「途中からの記憶がないんだが」
具体的には、酒を飲み始めてからそれ以降のほぼ全て。
( ^ω^)「聞きたいかお? つーかお前よく平気だおね」
(;´_ゝ`)「平気じゃねーよ、なんだこの痛み」
ちっちっちっ、と舌打ちと同時にキザったらしく指を振る内藤。
些か指を振る時間が長い。お前はメトロノームか。
22: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:25:13 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)σ「それじゃなくて、そっち」
(´く_` )彡「こっち?」
振り返らなければよかったと後悔しても遅い。
内藤に八つ当たりしないだけ俺は成長したんだと後日思い込んだ。
指の先には、何故かプルトニウムにメテオしたかのような寝顔があった。
近過ぎて、瞬時に誰なのか判別できなかったくらいに。
( _> )←距離cm→(´く_` )
( _> ) zzzzzz
(´く_` )「……は?」
23: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:27:41 ID:rOZns1CQ0
たっぷり数分間は硬直した。曖昧3cmなんて歌詞が頭に浮かんで破裂する。
時間感覚がおかしいらしいから、あくまでも自分の体感だが。
(゚く_゚; )「ちょままmまmアsぁまままままっm!!」
( ^ω^)「やっぱ平気ではないのかお」
内藤が口を抑え付けてくれたお陰で呼吸困難になる。
耳元に「あいつが起きるお」なんて息と一緒に吹き込まれた。きもい。
しかし正論だ。俺は内藤の手の皮を抓って外し、深呼吸をする。
24: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:32:25 ID:rOZns1CQ0
( ;-_ゝ-) フー フー
視界に入れて自分のスイッチを押さないようにする。
自分で落ち着いたと思った頃に、目を開いたが。
( _> ) zz
( ;´_ゝ`)「ふー、ふー」
( _> ) zz z
( ;´_ゝ`)「ふー、ふぅううげほっ!」
( _> )゙ フガッ
( ;゚_ゝ゚)「ふっ!? ぐぉぉぉぉぉぉ……」
( ^ω^)「はいはい、どうどう」
馬のようになだめられた。
25: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:35:38 ID:rOZns1CQ0
もうここから先は何を口走ったか覚えていない。
内藤が教えてくれたものだけ日記に書き留められていた。
(゚く_゚; )彡「内藤! 枕! こっ、氷! 武器武器武器!」
( ^ω^)「落ち着け、これは頭を冷やすものだお」
(゚く_゚il )「ぎょわうお! 首に当てんな!」
( ^ω^)「フリィズ!」
(゚く_゚il )「ぎゃあ背中に落ちてきた!」
26: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:39:54 ID:rOZns1CQ0
( ;´_ゝ`)「だから俺は言ったんだ! 酒瓶はとっとくべきだって!」
( ^ω^)「え? 扇風機の話でなんでそこに?」
( ´_ゝ`)「空が青いな……猫さんが飛んでる……
猫も飛べたら、きっとすごく可愛いのに」
( ^ω^)「え? ああ……うん?」
( ´_ゝ`)「うーんやっぱり鳥のほうが可愛い」
( ^ω^)「焼き鳥と僕を交互に見て何をほざいてやがる」
27: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:44:50 ID:rOZns1CQ0
( ´_ゝ`)「だよー♪ だよー♪ だよだよー……」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・・・・・」
( ´_ゝ`)「あれ? 俺今何言った? さっきから何してた?」
( ^ω^)「一応、酒が抜けきってないって事にしといてやるお」
( ;´_ゝ`)「え、あれ? 口と脳みそ直結してた? え?
最近はちゃんと抑えられてると思って……」
( ゚ω゚)「エターナルフォースブリザード!」
【効果】
首の後ろの襟を思い切り引き、背中側にアイスブロックの雪崩を引き起こす
(゚く_゚il 三 ;li゚_ゝ゚)「ギャー! 服ん中に氷が! 服ん中に氷が!」
( ^ω^)「悪は滅びた」
28: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:46:07 ID:rOZns1CQ0
(´く_`il )「……」
( ^ω^)「冷えたかお?」
ミ( li´_ゝ`)「かなり」
糞野郎の寝姿を目に入れても落ちついてられるぐらいには。
( ^ω^)「状況説明はいるかお?」
( ´_ゝ`)「嫌な予感がするが一応」
( ^ω^)「その予感は当たってるお」
29: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:48:02 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「まず、どこまで記憶あるかお?」
( ´_ゝ`)「殆どねーや、座敷に入ったとこまで」
( ;^ω^)「どう見ても打ち所悪かったからおね……」
打ち所? 一体何があったんだオイ。
( ^ω^)「脳震盪っぽかったし後で病院行くかお?」
( ´_ゝ`)「いいよ病院は面倒だ。それより顎の痛みと後頭部の瘤の説明を」
( ^ω^)「説明はいいけど、本当に大丈夫かお?」
30: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:50:49 ID:rOZns1CQ0
( ´_ゝ`)「いいって、あ、もしかしてこれ全部俺の自業自得?
そこに転がってるカスと喧嘩したとかその辺りか?」
( ^ω^)「んーと」
( ´_ゝ`)「だから、俺達への両親からの仕置きも含めて、
こいつとこんな至近距離で転がされてたっていう?」
( ^ω^)「喧嘩はしてないお」
( ´_ゝ`)「へぇ、珍しいな」
( ^ω^)「自分で言うなお」
頭の中でへてぺろ☆のポーズを取る。
31: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:52:29 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「それに、距離はそれでも離したんだお」
( ´_ゝ`)「は?」
( ^ω^)「むしろ逆のことがあって僕らも呆然としたお」
(;´_ゝ`)「は? どういうことだよ、何が」
今度は脳みそではなく心臓が騒ぎ始める。やばい、薬はないぞ。
32: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:54:23 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「7時から僕らのグループでどんちゃん騒ぎを始めて、
夜中の10時くらいに弟者のグループも合流したんだお」
( ´_ゝ`)「ああ、そういや死体の数が多かったな」
( ^ω^)「だお、それで向こうは居酒屋ハシゴしてきてたみたいで、
全員結構酒が入ってて、弟者にもかなり入ってて……」
(;´_ゝ`)「で、それで何があったんだよ」
( ^ω^)「お前はいつも通りに、いつも通りって言葉も変だけど」
( _> ) zzzzzz
(^ω^ )こいつの姿を見るなり臨戦態勢に入ったんだお」
( ´_ゝ`)「だろうな」
33: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 04:59:09 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「それで弟者が……」
俺とアホを交互に見る内藤。勿体ぶるな。
いや、焦らさないでくれ、マジで心臓が持たない。
もし暴走して意識がプッツンしたら一直線に体を外に持って行こう。
走りまわっていればいずれは治まる。多分。
( ´_ゝ`)「……何だよ、言えよ」
( ;^ω^)「忠告しておくけど、寝てる相手に手は出すなお?」
(;´_ゝ`)「何したんだよ。まさか、俺が殴りかかった時に、
こいつが近くに立ってた女を盾にしたとかか?」
その場合、俺らをボコボコにしたのは周囲の人物全員だろう。
この怪我も体の痛みも少しはわかる。
( ´_ゝ`)「それで俺もこいつもフルボッコにされて記憶がないとか?」
34: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:03:02 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「全然違うお、てかお前の中の弟の像って」
( ´_ゝ`)「気にすんな、この性病持ちの中の俺は寝取り野郎だ」
誤解だが、弟者グループは事実と受け止めているからタチが悪い。
( ^ω^)「お前らどういう兄弟だお」
( #´_ゝ`)「一般的な双子が仲いいだなんて何の認識だ?
それが本なら全部燃やしてやるし、誰かだったら殺してやる、
映画だったらフィルム引き裂いてやる、持って来いよ!」
( ^ω^)「おおっとスイッチが」
35: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:05:44 ID:rOZns1CQ0
またなだめられて時間が過ぎる。日は既に高い。
( ;´_ゝ`)「すまん……その辺りの話題はつい」
( ^ω^)「あーうんもういいお、ちゃちゃっと説明するお」
( ´_ゝ`)「おう」
正座をして、今度こそ聞く体勢に入る。内藤はあぐらに腕組みだ。
( ^ω^)「弟者はお前の姿を見るなり両腕広げて
(´<_`* )『会いたかったあああ!』って叫びながら
闘牛よろしくお前に向かって突進してったんだお」
( ´_ゝ`)「ねぇやっぱりちゃんと説明してくれ頼む産業で終わらせないで下さい」
36: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:10:30 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「もっと聞いたら精神的ダメージどころじゃないお」
(;´_ゝ`)「聞きたくない。聞きたくはないが知らないと気持ちが悪い」
( ^ω^)「っふ、PTSDになる覚悟は出来たかお?」
(;´_ゝ`)「そこまで?!」
最悪な想像ならいくらでも浮かぶ。
流石 弟者を殺した後に世間にどんな反応をされるか脳内でシュミレートしまくり、
鍛えたネガティブ思考は伊達じゃない。自作自演で頭の中だけで怒りの沸点も作れる。
全く自慢にはならないが。
37: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:11:14 ID:rOZns1CQ0
(;^ω^)「んーそこまででもないかお」
( ´_ゝ`)「何なの? 酒が入り過ぎて俺が別人に見えたとかじゃないの?」
( ^ω^)「違うお」
( ;´_ゝ`)「足が滑ったとか」
( ^ω^)「違うお」
自分の中で、一番そうであってほしい説が断言された。
38: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:11:54 ID:rOZns1CQ0
( ^ω^)「まず、脇目もふらずに一直線に向かって走ってった弟者が、
構えてたお前のカウンター食らうかと僕は静観してたんだけど、
毒男の脱ぎ散らかした服で盛大に滑って頭突きになったんだお」
( ´_ゝ`)「この顎の……」
( ^ω^)「だおねー」
( ^ω^)「いい場所に決まったのか、お前はそのまま後ろに倒れて、
この壁に勢いよく頭をぶつけて動かなくなったんだお」
( ´_ゝ`)「この瘤の……」
( ^ω^)「だおねー」
39: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:15:14 ID:rOZns1CQ0
( ´_ゝ`)「それで、俺に向かってきた理由は?」
経過ではなく、俺は原因が知りたいのだ。
( ^ω^)「んー」
( ´_ゝ`)「言えよ」
( ^ω^)「わからないお」
( ´_ゝ`)「言ってくれよ」
( ^ω^)わからないんだお」
( ´_ゝ`)「は?」
( ^ω^)「本人もあの時すぐ気絶したから、直接聞くしかないお」
40: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:19:21 ID:rOZns1CQ0
内藤の指先が、俺の後ろを差す。
心の準備はまだだ、振り向かない。振り向かないぞ。
( ^ω^)「起こすかお?」
( ´_ゝ`)「もう放っとけ」
一つ深呼吸をすると、頭の奥が落ちる感覚。
そうしてから弟者を見る。うむ、平気だ。
( ´_ゝ`)「……よく寝てるな」
( ^ω^)だお」
( <_ )ミ ゴロン
寝返りを打ったがそれだけだ。また寝息が聞こえる。
41: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:23:28 ID:rOZns1CQ0
しかし、こう、憎い相手が目の前で寝ているというこの状況。
悪い事をしたい気分がむくむくとでかくなっていく。
これはチャンスなんじゃないか。それはもう色々と。
( ^ω^)「兄者、お前さあ随分と悪い顔してるお」
( ´_ゝ`)「ん? うん、そりゃなあ、どうしてやろうか」
( ^ω^)「宴会の後だお、程々に」
( ´_ゝ`)「程々か……」
42: ◆T/D40qQ./Q:2012/12/29(土) 05:25:46 ID:rOZns1CQ0
内藤様のお言葉だ。仕方ない。
( ´_ゝ`)「じゃあ小屋から麻縄持って来るから、こいつ全裸にしといて
縄でM字開脚にふんじばって玄関の靴箱に向けて転がしておくわ」
( ;^ω^)「程々どこいったお!」
血を流させない分、自重したつもりなんですが。
11糸冬
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