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242: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:41:55 ID:LVsCaGDo0
.
「もー寝ててもいいから聞いとけよ」
「昔、裏山で一緒に遊ぼうって言ってくれた時あったじゃん?」
「純粋に嬉しかったんだけどさあ」
「その後マジ酷かったよな」
「兄者に『うり坊がいた』って騙されて着いてったら」
「ガキが掘ったとは思えねーふっけぇ穴に突き落とされてさ」
243: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:43:55 ID:LVsCaGDo0
「最初は兄者が俺を落としたんだとは思えなくて、助けを呼んだら」
「鉄パイプ持った兄者が覗き込んできたじゃん?」
「いつもなら、その時点でヤバいと気づくけど」
「そん時の俺どうかしてたぜ」
「それで引っ張り上げてくれると思ったんだ」
「普っ通に、兄者が助けてくれると思ったんだ」
「鉄パイプで滅多打ちにされる直前までな!」
「勝手に裏切られた気持ちになってたぜ」
244: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:45:12 ID:LVsCaGDo0
「殴られてる時は『もうダメだ』『終わる』って頭に浮かんだ」
「ガキの頃だから、生きるとか死ぬとか知らんかったしさ」
「兄者にした嫌がらせとかの仕返しをされてる、とも思わなかった」
「だって兄者のお気に入りの物壊すとか、本破くとか、服隠すとか」
「当時はそれが当たり前だったし、真正面から喧嘩売っても怪我すっし」
「悪ぃ事やったらどんだけ相手の恨みを買うとか、後の事は考えなかった」
「それをやったら『自分はスッキリする』からやってた」
「それが駄目な事だって、誰も分かるように教えてくれなかった」
245: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:46:28 ID:LVsCaGDo0
「ノータリンのガキと、自己愛特有の自分正義な考え方だよ」
「『自分が他人を害しても、その他人が自分を害するとは考えない』」
「兄者の日記に書いてたっけ」
「まあ、そこんとこはどうでもいいや」
「俺は殴られながら、別の方向に色々考えたんだよ」
「『このままこの穴の底で死んだら、誰にも見つけられずにずっと一人』
『もしかしたら、生き埋めにされるかも』『熊に食べられて無くなるかも』
『昔話みたいに、俺の頭の骨が成長した木の上に掻っ攫われるかも』」
246: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:47:09 ID:LVsCaGDo0
「そうやって色々考えて、最終的にどうやっても最後にこうなるって気づいた」
「『死体を見つけてもらったとしても、入るのは家の中じゃなく墓の下』」
「思い当った時はぞーっとしたね」
「こー、上手く言えないけどさ」
「空しいっつーか、寂しいっつーか?」
「そんな気持ちになって、糞あっちぃ夏だったのに体の中心から冷えてくワケよ」
「生まれて初めての感覚だったわ」
247: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:48:13 ID:LVsCaGDo0
「そんな貴重な感覚に耽ってる時も、兄者は容赦なく殺しにきてますしぃ?」
「情緒も手加減もクソもねーよな。余計に危機感じたわ」
「で、何かの線越えて逆に冷静になってさ」
「この状況をどうするべきなのかって考え出した」
「殴られてる状況をどうにかしようじゃなくて、死体になった後の話な」
「ガキなりに、現状はどうにも出来ないって分かってましたしぃ」
「俺は死んだ時を考え始めたワケよ」
248: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:49:21 ID:LVsCaGDo0
「土の中って暗いじゃん?」
「暗いとこだと寂しいじゃん?」
「暗いところで二人なら平気じゃん?」
「だったら、兄者を道連れにすればいいって答えが出た」
「二人なら死んでも寂しくないよねえ」
「宇宙葬したいとか言ってる奴は理解出来ないぜ」
「多分、俺はそういうとこ母さんに似たんだろうな」
「母さんも、本当の本当に追い込まれた時」
「心中しようとするから」
249: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:50:45 ID:LVsCaGDo0
※ボイスレコーダーに録音されていたノイズ
250: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:51:48 ID:LVsCaGDo0
なんだか酷い夢を見た。
糸売.
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「もー寝ててもいいから聞いとけよ」
「昔、裏山で一緒に遊ぼうって言ってくれた時あったじゃん?」
「純粋に嬉しかったんだけどさあ」
「その後マジ酷かったよな」
「兄者に『うり坊がいた』って騙されて着いてったら」
「ガキが掘ったとは思えねーふっけぇ穴に突き落とされてさ」
243: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:43:55 ID:LVsCaGDo0
「最初は兄者が俺を落としたんだとは思えなくて、助けを呼んだら」
「鉄パイプ持った兄者が覗き込んできたじゃん?」
「いつもなら、その時点でヤバいと気づくけど」
「そん時の俺どうかしてたぜ」
「それで引っ張り上げてくれると思ったんだ」
「普っ通に、兄者が助けてくれると思ったんだ」
「鉄パイプで滅多打ちにされる直前までな!」
「勝手に裏切られた気持ちになってたぜ」
244: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:45:12 ID:LVsCaGDo0
「殴られてる時は『もうダメだ』『終わる』って頭に浮かんだ」
「ガキの頃だから、生きるとか死ぬとか知らんかったしさ」
「兄者にした嫌がらせとかの仕返しをされてる、とも思わなかった」
「だって兄者のお気に入りの物壊すとか、本破くとか、服隠すとか」
「当時はそれが当たり前だったし、真正面から喧嘩売っても怪我すっし」
「悪ぃ事やったらどんだけ相手の恨みを買うとか、後の事は考えなかった」
「それをやったら『自分はスッキリする』からやってた」
「それが駄目な事だって、誰も分かるように教えてくれなかった」
245: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:46:28 ID:LVsCaGDo0
「ノータリンのガキと、自己愛特有の自分正義な考え方だよ」
「『自分が他人を害しても、その他人が自分を害するとは考えない』」
「兄者の日記に書いてたっけ」
「まあ、そこんとこはどうでもいいや」
「俺は殴られながら、別の方向に色々考えたんだよ」
「『このままこの穴の底で死んだら、誰にも見つけられずにずっと一人』
『もしかしたら、生き埋めにされるかも』『熊に食べられて無くなるかも』
『昔話みたいに、俺の頭の骨が成長した木の上に掻っ攫われるかも』」
246: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:47:09 ID:LVsCaGDo0
「そうやって色々考えて、最終的にどうやっても最後にこうなるって気づいた」
「『死体を見つけてもらったとしても、入るのは家の中じゃなく墓の下』」
「思い当った時はぞーっとしたね」
「こー、上手く言えないけどさ」
「空しいっつーか、寂しいっつーか?」
「そんな気持ちになって、糞あっちぃ夏だったのに体の中心から冷えてくワケよ」
「生まれて初めての感覚だったわ」
247: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:48:13 ID:LVsCaGDo0
「そんな貴重な感覚に耽ってる時も、兄者は容赦なく殺しにきてますしぃ?」
「情緒も手加減もクソもねーよな。余計に危機感じたわ」
「で、何かの線越えて逆に冷静になってさ」
「この状況をどうするべきなのかって考え出した」
「殴られてる状況をどうにかしようじゃなくて、死体になった後の話な」
「ガキなりに、現状はどうにも出来ないって分かってましたしぃ」
「俺は死んだ時を考え始めたワケよ」
248: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:49:21 ID:LVsCaGDo0
「土の中って暗いじゃん?」
「暗いとこだと寂しいじゃん?」
「暗いところで二人なら平気じゃん?」
「だったら、兄者を道連れにすればいいって答えが出た」
「二人なら死んでも寂しくないよねえ」
「宇宙葬したいとか言ってる奴は理解出来ないぜ」
「多分、俺はそういうとこ母さんに似たんだろうな」
「母さんも、本当の本当に追い込まれた時」
「心中しようとするから」
249: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:50:45 ID:LVsCaGDo0
※ボイスレコーダーに録音されていたノイズ
250: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:51:48 ID:LVsCaGDo0
なんだか酷い夢を見た。
糸売.
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