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388: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 22:58:00 ID:g.hlV5qs0
40. 『サブタイトル末尾』
赤石との関係が大変拗れたが、それ以外は何事もなく日々が過ぎる。
そもそも、周囲が決して平凡や普通とは言えない人間ばかりだ。
この程度、とは決して言えないが、このくらいの拗れなら許容出来る。
最初から絡まって使えなかった釣り糸が更にグチャグチャ絡まったところで、
それをどうにかしようとは思わない。ゴミ箱への関心が高まるくらいか。
しかし、教材に載ってるような一般人には、何処に行ったら会えるのか。
母親に弟を刺した事が露見したが「いつかはやると思っていた」と、
まるでマスゴミ記者への取材テンプレのようなコメントを貰った。
追加で「今までやらなかったのが不思議なくらい」とのお言葉。
母さんがこういうって事は、ブレーキをかける必要なんてなかったのかな?
俺もだけど、確かに弟者は迷惑しか振り撒いてないからね。殺していいかな?
ξ゚⊿゚)ξ「何があろうと殺すのは駄目よ、殺したほうが面倒じゃない場合でもね」
( ´_ゝ`)「アッハイ」
殺すのは駄目だった。残念だ。本当に。
正直、流石 弟者が死んだショックで母さんが心を壊さないのであれば、
あいつを殺す手段なんて選ばないんだがなぁ。駄目なら仕方ない。
389: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:00:10 ID:g.hlV5qs0
聖なる夜の前日は我々の母の誕生日だ。
ケーキは買ってきたが、プレゼントは何にしようか。
……多分、我が母への一番へのプレゼントは、俺達の完全なる自立だ。
俺の攻撃性と異常なまでの殺意がなくなり、
弟者の窃盗症と異常なまでの性欲がなくなり、
大会社で働いて家計に負担をかけない事が唯一の……
それを夜通し考え続けていたら母への申し訳なさが富士山を超えて宇宙に届き
実現する事象への難しさと弟の更生と俺自身への自己評価が地獄堕ちした挙句
世界の端の暗き深淵へと到達し睡魔に襲われた俺は夢の階段を力無く降りた。
wwwヘ√レvv~─―────
つまり、ベッドで考えている内にいつの間にか寝た。
そして、無事に母の誕生日は過ぎ、クリスマスになる。
ξ゚⊿゚)ξ「いやー飲み会あって帰って来れなかったわ」
( ´_ゝ`)「飲み会あったなら連絡して……」
ξ゚⊿゚)ξ「したわよ。でもアンタの携帯繋がらなかったのよ」
( ´_ゝ`)「あっ」
ξ゚⊿゚)ξ「私お腹一杯だから、ケーキは弟者にでもやんなさい」
( ´_ゝ`)「まだ豚に食わせたほうがマシなんですけど」
390: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:02:01 ID:g.hlV5qs0
高いケーキを豚にやるのは流石にやめろ。
一生懸命作ったかもしれない職人さんも可哀想でしょ。
確かに、と俺は思った。母親の言葉は正論である。
豚は豚だが、弟者は一応人間だ。何しろ言葉を話す。
しかし、この高いケーキを弟者なんかにやらなくてはならないとは。
安いパイなら顔面シュート待ったなしだが、高いケーキは勿体ない。
けど、この高いケーキを弟者なんかに(ry
堂々巡りのまま、病院へ辿り着いた。
( ´_ゝ`)「そんな訳で、一応ケーキ持ってきたが、食わせたくない」
(´<_` )「どうしたいんだよクソビッチが」
( ´_ゝ`)「赤石と会った翌日だと、俺の呼称が毎回そうなるよな」
(´<_` )「やめて欲しいなら赤石と会うなよ」
( ´_ゝ`)「お前にビッチ呼ばわりされたところで、
特にダメージもないからどうでもいい」
(´<_` #)「こっ……この……!」
391: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:04:03 ID:g.hlV5qs0
( *´_ゝ`)「そうだ!」
(´<_` )「あ?」
( ´_ゝ`)「いい嫌がらせ思いついたぜ」
(´<_` )「おい」
こいつの目の前でケーキ貪り食って、悔しがる顔を見てやろう。
そう意気込んでケーキの箱を開ければ、満面の生クリーム。
成程、クリスマスならではの雪景色を白いクリームで表現したんですね。
側面まで綺麗に塗りたくられちゃってもう、俺の食欲は激減です。
甘味はあんまり得意じゃないんです。
生クリームに関しては大嫌いなんすよ。
口に入れた瞬間、マーライオンするレベルで嫌いなんですよ。
フォークを何処に突き刺そうか迷って弟者を見れば、腹の立つ無表情だった。
心の底から心を読みたい。今だけでいいから。サトリになりたい。
漫画だったら、きっと勝手な主人公の推測が当たってる状況だ。
392: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:05:19 ID:g.hlV5qs0
どうせ食えないんだろうと思ってるのか。
そのケーキ寄越せよと思ってるのか。
奴め無駄な事をと思ってるのか。
意地汚い奴だと思ってるのか。
糞野郎限定のサトリになりたい。
(´<_` )「結局くれるのか」
(il´_ゝ`)「甘過ぎる臭いとかずっと嗅いでると、吐き気してくるんだよ」
(´<_` )「俺は甘いの好きだからいいけど」
( ´_ゝ`)「よくワンホールいけるよな……糖尿病になって死ね」
(´<_`; )「……まさかこのケーキに何か入ってるんじゃ」
( ´_ゝ`)「いや、それはただの高いケーキだ」
(´<_` ) ホッ
393: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:08:56 ID:g.hlV5qs0
( ´_ゝ`)「ちょっと待て、お前『糖尿病』って何なのか知ってるのか?」
(´<_` )「病気だろ? なんか体に毒が溜まるやつ」
( ´_ゝ`)「どうやってなる病気とか知ってるのか?」
(´<_` )「全然」
( ´_ゝ`)「どんな症状を起こすものかは分かる?」
(´<_` )「えーと……ションベンが甘くなるんだろ?
実際、確かめた奴でもいんのかね」
( ´_ゝ`)「どんな漢字使ってるのか分かってる?」
(´<_` )「全く」
( ´_ゝ`)「何が原因かは」
(´<_` )「知るわけないだろ俺が」
この後、滅茶苦茶講義した。
394: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:10:17 ID:g.hlV5qs0
401: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:52:59 ID:zSljVb2M0
長い説明の末、一方的な嵐が吹き荒れた講義後。
何で俺はこんな事をしているんだと我に返った。
性病テロリストが糖尿病にかかって、色々な合併症を引き起こして、
失明して歩行困難になって苦しんで死ぬならそれでいいじゃないか。
それで俺が疑われるでもなし、裁かれるでもなし、いい事尽くめだ。
……教えたのは失敗だったかもしれないが、弟が恥晒すよりはいいか。
無知が母さんに露見したら、どうせ俺が教えろとか言われるんだろうし。
こいつがアホな言葉を発する度に、俺の知能まで低いと思われるし。
それを少しは回避出来たと思えば、まあ……。
(´<_` )「暴れてちょっとは落ち着いたか?」
( ´_ゝ`)「暴れてないだろ」
(´<_`; )「人に殴りかかっておいて『暴れてない』……?」
おっと、脊髄反射で否定してしまった。
402: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:54:56 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「兄者は本当に、読めないっつか、何考えてっかわかんねっつか。
良い教師やってるかと思ったら、何でもないとこで突然キレるよな。
お前の沸点ってどこにあんの? 全然わかんねぇ。地雷どこだよ。
兄貴が先生やってたらマジでモンペごと殴り殺しそうで頼もしいよ」
( ´_ゝ`)「心から殴りたいと思わせ、実行に移させるのは大体お前だけだよ」
(´<_` )「大体って言い方だと、俺以外にもいるようだな」
( ´_ゝ`)「俺の目の前で堂々と不倫を肯定する意見を述べる人間は、
老若男女問わず泣くまで殴りたく……いや殺したくなる」
(´<_` )「糞親父とか?」
( ´_ゝ`)「そいつにだけは手が早いとか言われたくないね。
本能を理性で抑えられないヒト以下の癖して」
(´<_` )「今はそっちに殺意が傾いてるのか、助かったぜ」
( ´_ゝ`)「そこで『助かった』とほざけるお前の思考回路を焼きたい」
403: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:56:57 ID:zSljVb2M0
そうして一息つき、クリスマスに一体何をやってるんだと呆れ、
母さんの誕生日をないがしろにした罪悪感に苛まれ、
八つ当たり気味にしたのが弟者への罵倒だった。
折角の聖夜にこんな病室で一人でとかマジプギャwwwとかしてた気がする。
やたらハイテンションになってしまったので、何を言ったかは詳しく覚えていない。
弟者の友人や、二股されているとは知らない彼女達に醜聞を広めようとして、
当時やっていたツイッタにうっかりアカウントを間違えて誤爆した事しか覚えてない。
本当はリアル関係の垢に落とそうとしたのに、思い切り趣味の垢にやってしまった。
奪い取って初めて使用したスマホだった事もあり、
操作の仕方がわからなく、写真も削除出来てない。
ギリギリ人が写ってないのが幸いか。
いやでも知人が見たらバレるわコレ。
もう、それなりに年数経過してるし大丈夫か?
内藤あたりに嗅ぎつけられていないことを願おう。
404: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:58:11 ID:zSljVb2M0
その後、パスワードも登録したメルアドも忘却の彼方へ去ってしまった。
あれが皆の記憶から同じように忘却の彼方へ旅立つのを願おう。
だから、お気に入り登録だのログ保存だの勘弁しろ下さい。
以来、そのSNSとは疎遠になってしまった。
けれど、いい頃合いだったのかもしれない。
俺とこいつの価値観は違う、あのままリアルの赤裸々暴露を続けていたら、
その内ヒートアップして、田舎者丸出し、顔モロ出しの写メを投稿しかねない。
何故かは知らないが、顔面に勝手な自信を持ってるナルシストの事だ、絶対にやる。
サングラスかけて、よくわからないポーズを取って、変に陰影をつけて、
キメ顔( )自撮り写メなんてものがネットに上がった日には、日には……
(´<_` )「どうした、顔青いぞ。兄者は元からだが」
(li´_ゝ`)「ああ……何でもない。お前のせいだよ」
(´<_` )「そうか」
弟者は俺の内心も知らずに、ケーキを貪っている。
いつもの事だ。
405: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:00:20 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「ケーキ食い終わってから言うのも何だけど、
俺じゃなく内藤にやるって手もあったよな」
( ´_ゝ`)「内藤は家族じゃない」
(´<_` )「へぇあ?」
( ´_ゝ`)「それは母さんに買ったケーキだから。家族宛のケーキ。
今の家にいる人と動物は家族だが、内藤は家族じゃない」
(´<_` )「ああ、そういう……へえ、俺家族なんだ?」
( ´_ゝ`)「そうだな」
(´<_` )「人の範囲に入ってる?」
( ´_ゝ`)「人の範疇だよ」
406: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:01:39 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「もし、俺が動物だったら優しくできたりする?」
( ´_ゝ`)「処分するのに躊躇がなくなる程度だ。法律の壁もない」
(´<_`; )「うわ人間で良かった……」
( ´_ゝ`)「お前もよくよく話が飛ぶよな」
(´<_` )「兄者は動物に優しいじゃん? ワンチャンあるかと」
( ´_ゝ`)「俺が実験動物技術者資格持ちだと忘れているようだな」
(´<_` )「そういやそうだった……自分のハムスターとか可愛がるわりに、
訳分からん資格持ってるよなお前。しかもアレルギー持ちなのに」
( ´_ゝ`)「実験動物と愛玩動物は切り離して考えるぞ。
ペットは自分のだが、実験動物は違うだろう。
そもそも公私混同する奴は取れないぞこの資格」
407: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:03:24 ID:zSljVb2M0
( ´_ゝ`)「アレルギーについては実際に酷いから否定せんが」
(´<_` )「実行したから知ってる」
( ´_ゝ`)「そうだな。俺の食べ物に犬の毛を混入させたもんな、お前」
(´<_` )「あれ、実は窒息死狙いだったんだけどー、テレビは宛にならんわ。
せめて呼吸困難になったらいいやって思ったのに、それもねーし。
でも、喋らない兄者は新鮮だったから、それはそれでよかったよ。
それ自体は良かったんだよ。口煩くねーし、静かだったから良かった。
よかったが、喋れないからって肉体言語に訴え過ぎ。原始人かよ」
( ´_ゝ`)「だったら書いてる間にどっか行くなよ。
わざわざホワイトボードまで買ったのに」
(´<_` )「何でわざわざ買いに行くんだよ。地面に書けよ」
408: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:07:25 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「兄貴の出す拳は全部『良いパンチ』だからな」
( ´_ゝ`)「俺を殺す気で陥れた奴に手加減できるわけないだろ」
(´<_` )「しろよ。家じゃなくて病院の中だったろ」
( ´_ゝ`)「それがどうした」
(´<_` )「もう駄目だ。俺と兄者は永遠に分かり合えない」
( ´_ゝ`)「今更かよ」
(´<_` )「性癖からして兄者のは理解しがたいし」
( ´_ゝ`)「え?」
(´<_` )「世界十大危険性癖……」
( ´_ゝ`)「待て」
(´<_` )「人に欲情し切れないとか」
( ´_ゝ`)「どこで知った」
409: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:10:00 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「本当はクソデカいヤスデ飼う為に、一人暮らししようとしてたとか」
( ´_ゝ`)「おい母さんには絶対言うな」
(´<_,` )「言わねーよ」
笑いながら言われても信じられない。どうしよう殺そうかな。
(´<_` )「心の声出てるぞ」
( ´_ゝ`)「つい」
40.糸冬
40. 『サブタイトル末尾』
赤石との関係が大変拗れたが、それ以外は何事もなく日々が過ぎる。
そもそも、周囲が決して平凡や普通とは言えない人間ばかりだ。
この程度、とは決して言えないが、このくらいの拗れなら許容出来る。
最初から絡まって使えなかった釣り糸が更にグチャグチャ絡まったところで、
それをどうにかしようとは思わない。ゴミ箱への関心が高まるくらいか。
しかし、教材に載ってるような一般人には、何処に行ったら会えるのか。
母親に弟を刺した事が露見したが「いつかはやると思っていた」と、
まるでマスゴミ記者への取材テンプレのようなコメントを貰った。
追加で「今までやらなかったのが不思議なくらい」とのお言葉。
母さんがこういうって事は、ブレーキをかける必要なんてなかったのかな?
俺もだけど、確かに弟者は迷惑しか振り撒いてないからね。殺していいかな?
ξ゚⊿゚)ξ「何があろうと殺すのは駄目よ、殺したほうが面倒じゃない場合でもね」
( ´_ゝ`)「アッハイ」
殺すのは駄目だった。残念だ。本当に。
正直、流石 弟者が死んだショックで母さんが心を壊さないのであれば、
あいつを殺す手段なんて選ばないんだがなぁ。駄目なら仕方ない。
389: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:00:10 ID:g.hlV5qs0
聖なる夜の前日は我々の母の誕生日だ。
ケーキは買ってきたが、プレゼントは何にしようか。
……多分、我が母への一番へのプレゼントは、俺達の完全なる自立だ。
俺の攻撃性と異常なまでの殺意がなくなり、
弟者の窃盗症と異常なまでの性欲がなくなり、
大会社で働いて家計に負担をかけない事が唯一の……
それを夜通し考え続けていたら母への申し訳なさが富士山を超えて宇宙に届き
実現する事象への難しさと弟の更生と俺自身への自己評価が地獄堕ちした挙句
世界の端の暗き深淵へと到達し睡魔に襲われた俺は夢の階段を力無く降りた。
wwwヘ√レvv~─―────
つまり、ベッドで考えている内にいつの間にか寝た。
そして、無事に母の誕生日は過ぎ、クリスマスになる。
ξ゚⊿゚)ξ「いやー飲み会あって帰って来れなかったわ」
( ´_ゝ`)「飲み会あったなら連絡して……」
ξ゚⊿゚)ξ「したわよ。でもアンタの携帯繋がらなかったのよ」
( ´_ゝ`)「あっ」
ξ゚⊿゚)ξ「私お腹一杯だから、ケーキは弟者にでもやんなさい」
( ´_ゝ`)「まだ豚に食わせたほうがマシなんですけど」
390: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:02:01 ID:g.hlV5qs0
高いケーキを豚にやるのは流石にやめろ。
一生懸命作ったかもしれない職人さんも可哀想でしょ。
確かに、と俺は思った。母親の言葉は正論である。
豚は豚だが、弟者は一応人間だ。何しろ言葉を話す。
しかし、この高いケーキを弟者なんかにやらなくてはならないとは。
安いパイなら顔面シュート待ったなしだが、高いケーキは勿体ない。
けど、この高いケーキを弟者なんかに(ry
堂々巡りのまま、病院へ辿り着いた。
( ´_ゝ`)「そんな訳で、一応ケーキ持ってきたが、食わせたくない」
(´<_` )「どうしたいんだよクソビッチが」
( ´_ゝ`)「赤石と会った翌日だと、俺の呼称が毎回そうなるよな」
(´<_` )「やめて欲しいなら赤石と会うなよ」
( ´_ゝ`)「お前にビッチ呼ばわりされたところで、
特にダメージもないからどうでもいい」
(´<_` #)「こっ……この……!」
391: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:04:03 ID:g.hlV5qs0
( *´_ゝ`)「そうだ!」
(´<_` )「あ?」
( ´_ゝ`)「いい嫌がらせ思いついたぜ」
(´<_` )「おい」
こいつの目の前でケーキ貪り食って、悔しがる顔を見てやろう。
そう意気込んでケーキの箱を開ければ、満面の生クリーム。
成程、クリスマスならではの雪景色を白いクリームで表現したんですね。
側面まで綺麗に塗りたくられちゃってもう、俺の食欲は激減です。
甘味はあんまり得意じゃないんです。
生クリームに関しては大嫌いなんすよ。
口に入れた瞬間、マーライオンするレベルで嫌いなんですよ。
フォークを何処に突き刺そうか迷って弟者を見れば、腹の立つ無表情だった。
心の底から心を読みたい。今だけでいいから。サトリになりたい。
漫画だったら、きっと勝手な主人公の推測が当たってる状況だ。
392: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:05:19 ID:g.hlV5qs0
どうせ食えないんだろうと思ってるのか。
そのケーキ寄越せよと思ってるのか。
奴め無駄な事をと思ってるのか。
意地汚い奴だと思ってるのか。
糞野郎限定のサトリになりたい。
(´<_` )「結局くれるのか」
(il´_ゝ`)「甘過ぎる臭いとかずっと嗅いでると、吐き気してくるんだよ」
(´<_` )「俺は甘いの好きだからいいけど」
( ´_ゝ`)「よくワンホールいけるよな……糖尿病になって死ね」
(´<_`; )「……まさかこのケーキに何か入ってるんじゃ」
( ´_ゝ`)「いや、それはただの高いケーキだ」
(´<_` ) ホッ
393: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:08:56 ID:g.hlV5qs0
( ´_ゝ`)「ちょっと待て、お前『糖尿病』って何なのか知ってるのか?」
(´<_` )「病気だろ? なんか体に毒が溜まるやつ」
( ´_ゝ`)「どうやってなる病気とか知ってるのか?」
(´<_` )「全然」
( ´_ゝ`)「どんな症状を起こすものかは分かる?」
(´<_` )「えーと……ションベンが甘くなるんだろ?
実際、確かめた奴でもいんのかね」
( ´_ゝ`)「どんな漢字使ってるのか分かってる?」
(´<_` )「全く」
( ´_ゝ`)「何が原因かは」
(´<_` )「知るわけないだろ俺が」
この後、滅茶苦茶講義した。
394: ◆T/D40qQ./Q :2015/09/30(水) 23:10:17 ID:g.hlV5qs0
401: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:52:59 ID:zSljVb2M0
長い説明の末、一方的な嵐が吹き荒れた講義後。
何で俺はこんな事をしているんだと我に返った。
性病テロリストが糖尿病にかかって、色々な合併症を引き起こして、
失明して歩行困難になって苦しんで死ぬならそれでいいじゃないか。
それで俺が疑われるでもなし、裁かれるでもなし、いい事尽くめだ。
……教えたのは失敗だったかもしれないが、弟が恥晒すよりはいいか。
無知が母さんに露見したら、どうせ俺が教えろとか言われるんだろうし。
こいつがアホな言葉を発する度に、俺の知能まで低いと思われるし。
それを少しは回避出来たと思えば、まあ……。
(´<_` )「暴れてちょっとは落ち着いたか?」
( ´_ゝ`)「暴れてないだろ」
(´<_`; )「人に殴りかかっておいて『暴れてない』……?」
おっと、脊髄反射で否定してしまった。
402: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:54:56 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「兄者は本当に、読めないっつか、何考えてっかわかんねっつか。
良い教師やってるかと思ったら、何でもないとこで突然キレるよな。
お前の沸点ってどこにあんの? 全然わかんねぇ。地雷どこだよ。
兄貴が先生やってたらマジでモンペごと殴り殺しそうで頼もしいよ」
( ´_ゝ`)「心から殴りたいと思わせ、実行に移させるのは大体お前だけだよ」
(´<_` )「大体って言い方だと、俺以外にもいるようだな」
( ´_ゝ`)「俺の目の前で堂々と不倫を肯定する意見を述べる人間は、
老若男女問わず泣くまで殴りたく……いや殺したくなる」
(´<_` )「糞親父とか?」
( ´_ゝ`)「そいつにだけは手が早いとか言われたくないね。
本能を理性で抑えられないヒト以下の癖して」
(´<_` )「今はそっちに殺意が傾いてるのか、助かったぜ」
( ´_ゝ`)「そこで『助かった』とほざけるお前の思考回路を焼きたい」
403: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:56:57 ID:zSljVb2M0
そうして一息つき、クリスマスに一体何をやってるんだと呆れ、
母さんの誕生日をないがしろにした罪悪感に苛まれ、
八つ当たり気味にしたのが弟者への罵倒だった。
折角の聖夜にこんな病室で一人でとかマジプギャwwwとかしてた気がする。
やたらハイテンションになってしまったので、何を言ったかは詳しく覚えていない。
弟者の友人や、二股されているとは知らない彼女達に醜聞を広めようとして、
当時やっていたツイッタにうっかりアカウントを間違えて誤爆した事しか覚えてない。
本当はリアル関係の垢に落とそうとしたのに、思い切り趣味の垢にやってしまった。
奪い取って初めて使用したスマホだった事もあり、
操作の仕方がわからなく、写真も削除出来てない。
ギリギリ人が写ってないのが幸いか。
いやでも知人が見たらバレるわコレ。
もう、それなりに年数経過してるし大丈夫か?
内藤あたりに嗅ぎつけられていないことを願おう。
404: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 00:58:11 ID:zSljVb2M0
その後、パスワードも登録したメルアドも忘却の彼方へ去ってしまった。
あれが皆の記憶から同じように忘却の彼方へ旅立つのを願おう。
だから、お気に入り登録だのログ保存だの勘弁しろ下さい。
以来、そのSNSとは疎遠になってしまった。
けれど、いい頃合いだったのかもしれない。
俺とこいつの価値観は違う、あのままリアルの赤裸々暴露を続けていたら、
その内ヒートアップして、田舎者丸出し、顔モロ出しの写メを投稿しかねない。
何故かは知らないが、顔面に勝手な自信を持ってるナルシストの事だ、絶対にやる。
サングラスかけて、よくわからないポーズを取って、変に陰影をつけて、
キメ顔( )自撮り写メなんてものがネットに上がった日には、日には……
(´<_` )「どうした、顔青いぞ。兄者は元からだが」
(li´_ゝ`)「ああ……何でもない。お前のせいだよ」
(´<_` )「そうか」
弟者は俺の内心も知らずに、ケーキを貪っている。
いつもの事だ。
405: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:00:20 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「ケーキ食い終わってから言うのも何だけど、
俺じゃなく内藤にやるって手もあったよな」
( ´_ゝ`)「内藤は家族じゃない」
(´<_` )「へぇあ?」
( ´_ゝ`)「それは母さんに買ったケーキだから。家族宛のケーキ。
今の家にいる人と動物は家族だが、内藤は家族じゃない」
(´<_` )「ああ、そういう……へえ、俺家族なんだ?」
( ´_ゝ`)「そうだな」
(´<_` )「人の範囲に入ってる?」
( ´_ゝ`)「人の範疇だよ」
406: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:01:39 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「もし、俺が動物だったら優しくできたりする?」
( ´_ゝ`)「処分するのに躊躇がなくなる程度だ。法律の壁もない」
(´<_`; )「うわ人間で良かった……」
( ´_ゝ`)「お前もよくよく話が飛ぶよな」
(´<_` )「兄者は動物に優しいじゃん? ワンチャンあるかと」
( ´_ゝ`)「俺が実験動物技術者資格持ちだと忘れているようだな」
(´<_` )「そういやそうだった……自分のハムスターとか可愛がるわりに、
訳分からん資格持ってるよなお前。しかもアレルギー持ちなのに」
( ´_ゝ`)「実験動物と愛玩動物は切り離して考えるぞ。
ペットは自分のだが、実験動物は違うだろう。
そもそも公私混同する奴は取れないぞこの資格」
407: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:03:24 ID:zSljVb2M0
( ´_ゝ`)「アレルギーについては実際に酷いから否定せんが」
(´<_` )「実行したから知ってる」
( ´_ゝ`)「そうだな。俺の食べ物に犬の毛を混入させたもんな、お前」
(´<_` )「あれ、実は窒息死狙いだったんだけどー、テレビは宛にならんわ。
せめて呼吸困難になったらいいやって思ったのに、それもねーし。
でも、喋らない兄者は新鮮だったから、それはそれでよかったよ。
それ自体は良かったんだよ。口煩くねーし、静かだったから良かった。
よかったが、喋れないからって肉体言語に訴え過ぎ。原始人かよ」
( ´_ゝ`)「だったら書いてる間にどっか行くなよ。
わざわざホワイトボードまで買ったのに」
(´<_` )「何でわざわざ買いに行くんだよ。地面に書けよ」
408: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:07:25 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「兄貴の出す拳は全部『良いパンチ』だからな」
( ´_ゝ`)「俺を殺す気で陥れた奴に手加減できるわけないだろ」
(´<_` )「しろよ。家じゃなくて病院の中だったろ」
( ´_ゝ`)「それがどうした」
(´<_` )「もう駄目だ。俺と兄者は永遠に分かり合えない」
( ´_ゝ`)「今更かよ」
(´<_` )「性癖からして兄者のは理解しがたいし」
( ´_ゝ`)「え?」
(´<_` )「世界十大危険性癖……」
( ´_ゝ`)「待て」
(´<_` )「人に欲情し切れないとか」
( ´_ゝ`)「どこで知った」
409: ◆T/D40qQ./Q :2015/11/29(日) 01:10:00 ID:zSljVb2M0
(´<_` )「本当はクソデカいヤスデ飼う為に、一人暮らししようとしてたとか」
( ´_ゝ`)「おい母さんには絶対言うな」
(´<_,` )「言わねーよ」
笑いながら言われても信じられない。どうしよう殺そうかな。
(´<_` )「心の声出てるぞ」
( ´_ゝ`)「つい」
40.糸冬
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