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242: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:41:55 ID:LVsCaGDo0
.
「もー寝ててもいいから聞いとけよ」
「昔、裏山で一緒に遊ぼうって言ってくれた時あったじゃん?」
「純粋に嬉しかったんだけどさあ」
「その後マジ酷かったよな」
「兄者に『うり坊がいた』って騙されて着いてったら」
「ガキが掘ったとは思えねーふっけぇ穴に突き落とされてさ」
243: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:43:55 ID:LVsCaGDo0
「最初は兄者が俺を落としたんだとは思えなくて、助けを呼んだら」
「鉄パイプ持った兄者が覗き込んできたじゃん?」
「いつもなら、その時点でヤバいと気づくけど」
「そん時の俺どうかしてたぜ」
「それで引っ張り上げてくれると思ったんだ」
「普っ通に、兄者が助けてくれると思ったんだ」
「鉄パイプで滅多打ちにされる直前までな!」
「勝手に裏切られた気持ちになってたぜ」
244: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:45:12 ID:LVsCaGDo0
「殴られてる時は『もうダメだ』『終わる』って頭に浮かんだ」
「ガキの頃だから、生きるとか死ぬとか知らんかったしさ」
「兄者にした嫌がらせとかの仕返しをされてる、とも思わなかった」
「だって兄者のお気に入りの物壊すとか、本破くとか、服隠すとか」
「当時はそれが当たり前だったし、真正面から喧嘩売っても怪我すっし」
「悪ぃ事やったらどんだけ相手の恨みを買うとか、後の事は考えなかった」
「それをやったら『自分はスッキリする』からやってた」
「それが駄目な事だって、誰も分かるように教えてくれなかった」
245: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:46:28 ID:LVsCaGDo0
「ノータリンのガキと、自己愛特有の自分正義な考え方だよ」
「『自分が他人を害しても、その他人が自分を害するとは考えない』」
「兄者の日記に書いてたっけ」
「まあ、そこんとこはどうでもいいや」
「俺は殴られながら、別の方向に色々考えたんだよ」
「『このままこの穴の底で死んだら、誰にも見つけられずにずっと一人』
『もしかしたら、生き埋めにされるかも』『熊に食べられて無くなるかも』
『昔話みたいに、俺の頭の骨が成長した木の上に掻っ攫われるかも』」
246: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:47:09 ID:LVsCaGDo0
「そうやって色々考えて、最終的にどうやっても最後にこうなるって気づいた」
「『死体を見つけてもらったとしても、入るのは家の中じゃなく墓の下』」
「思い当った時はぞーっとしたね」
「こー、上手く言えないけどさ」
「空しいっつーか、寂しいっつーか?」
「そんな気持ちになって、糞あっちぃ夏だったのに体の中心から冷えてくワケよ」
「生まれて初めての感覚だったわ」
247: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:48:13 ID:LVsCaGDo0
「そんな貴重な感覚に耽ってる時も、兄者は容赦なく殺しにきてますしぃ?」
「情緒も手加減もクソもねーよな。余計に危機感じたわ」
「で、何かの線越えて逆に冷静になってさ」
「この状況をどうするべきなのかって考え出した」
「殴られてる状況をどうにかしようじゃなくて、死体になった後の話な」
「ガキなりに、現状はどうにも出来ないって分かってましたしぃ」
「俺は死んだ時を考え始めたワケよ」
248: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:49:21 ID:LVsCaGDo0
「土の中って暗いじゃん?」
「暗いとこだと寂しいじゃん?」
「暗いところで二人なら平気じゃん?」
「だったら、兄者を道連れにすればいいって答えが出た」
「二人なら死んでも寂しくないよねえ」
「宇宙葬したいとか言ってる奴は理解出来ないぜ」
「多分、俺はそういうとこ母さんに似たんだろうな」
「母さんも、本当の本当に追い込まれた時」
「心中しようとするから」
249: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:50:45 ID:LVsCaGDo0
※ボイスレコーダーに録音されていたノイズ
250: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:51:48 ID:LVsCaGDo0
なんだか酷い夢を見た。
糸売.
.
「もー寝ててもいいから聞いとけよ」
「昔、裏山で一緒に遊ぼうって言ってくれた時あったじゃん?」
「純粋に嬉しかったんだけどさあ」
「その後マジ酷かったよな」
「兄者に『うり坊がいた』って騙されて着いてったら」
「ガキが掘ったとは思えねーふっけぇ穴に突き落とされてさ」
243: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:43:55 ID:LVsCaGDo0
「最初は兄者が俺を落としたんだとは思えなくて、助けを呼んだら」
「鉄パイプ持った兄者が覗き込んできたじゃん?」
「いつもなら、その時点でヤバいと気づくけど」
「そん時の俺どうかしてたぜ」
「それで引っ張り上げてくれると思ったんだ」
「普っ通に、兄者が助けてくれると思ったんだ」
「鉄パイプで滅多打ちにされる直前までな!」
「勝手に裏切られた気持ちになってたぜ」
244: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:45:12 ID:LVsCaGDo0
「殴られてる時は『もうダメだ』『終わる』って頭に浮かんだ」
「ガキの頃だから、生きるとか死ぬとか知らんかったしさ」
「兄者にした嫌がらせとかの仕返しをされてる、とも思わなかった」
「だって兄者のお気に入りの物壊すとか、本破くとか、服隠すとか」
「当時はそれが当たり前だったし、真正面から喧嘩売っても怪我すっし」
「悪ぃ事やったらどんだけ相手の恨みを買うとか、後の事は考えなかった」
「それをやったら『自分はスッキリする』からやってた」
「それが駄目な事だって、誰も分かるように教えてくれなかった」
245: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:46:28 ID:LVsCaGDo0
「ノータリンのガキと、自己愛特有の自分正義な考え方だよ」
「『自分が他人を害しても、その他人が自分を害するとは考えない』」
「兄者の日記に書いてたっけ」
「まあ、そこんとこはどうでもいいや」
「俺は殴られながら、別の方向に色々考えたんだよ」
「『このままこの穴の底で死んだら、誰にも見つけられずにずっと一人』
『もしかしたら、生き埋めにされるかも』『熊に食べられて無くなるかも』
『昔話みたいに、俺の頭の骨が成長した木の上に掻っ攫われるかも』」
246: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:47:09 ID:LVsCaGDo0
「そうやって色々考えて、最終的にどうやっても最後にこうなるって気づいた」
「『死体を見つけてもらったとしても、入るのは家の中じゃなく墓の下』」
「思い当った時はぞーっとしたね」
「こー、上手く言えないけどさ」
「空しいっつーか、寂しいっつーか?」
「そんな気持ちになって、糞あっちぃ夏だったのに体の中心から冷えてくワケよ」
「生まれて初めての感覚だったわ」
247: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:48:13 ID:LVsCaGDo0
「そんな貴重な感覚に耽ってる時も、兄者は容赦なく殺しにきてますしぃ?」
「情緒も手加減もクソもねーよな。余計に危機感じたわ」
「で、何かの線越えて逆に冷静になってさ」
「この状況をどうするべきなのかって考え出した」
「殴られてる状況をどうにかしようじゃなくて、死体になった後の話な」
「ガキなりに、現状はどうにも出来ないって分かってましたしぃ」
「俺は死んだ時を考え始めたワケよ」
248: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:49:21 ID:LVsCaGDo0
「土の中って暗いじゃん?」
「暗いとこだと寂しいじゃん?」
「暗いところで二人なら平気じゃん?」
「だったら、兄者を道連れにすればいいって答えが出た」
「二人なら死んでも寂しくないよねえ」
「宇宙葬したいとか言ってる奴は理解出来ないぜ」
「多分、俺はそういうとこ母さんに似たんだろうな」
「母さんも、本当の本当に追い込まれた時」
「心中しようとするから」
249: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:50:45 ID:LVsCaGDo0
※ボイスレコーダーに録音されていたノイズ
250: ◆T/D40qQ./Q :2013/09/27(金) 05:51:48 ID:LVsCaGDo0
なんだか酷い夢を見た。
糸売.
PR
149:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:41:38 ID:X4lDBbSE0
拳を引っ込めさせるような、正しい答えは求めてない。
攻撃する理由付けをする為に、クズな答えを求めてる訳でもない。
両親が親父の浮気で別れたってのに、なんでこんな女を擁護するのか、
浮気するほうをわざわざ守ろうとする理由を聞こうと思った訳でもない。
自分の精神状態が、ヤバいところまで進行してるのが判る。
部屋を見回しても、癒しになりそうな物体が存在しない。
眼を閉じても、目の前のバカと、外からの声で落ち着けない。
頭で色々と判ってても、そろそろ体と、攻撃的な思考と、
それらをただ眺めて記憶するだけの脳に別れそうだ。
俺では止められない、衝動の一つが喉元まで来てる。
もう勝手に口も手も動きそうだ。殺しそうだ。刺し殺しそうだ。
我慢しろ自分。殺さない。刺すだけ。刺すだけなんだ。
(´<_`; )「ほら、もし暴力沙汰になったら、何コードだっけ、
男の職員呼んで、静かにさせる放送のやつ。
ナースコールして、それやってもらえばいいじゃん」
( ´_ゝ`)「呼んでもらって、どうするつもりだ?」
150:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:45:32 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「そいつを取り押さえてもらえばいいじゃないの?」
( ´_ゝ`)「取り押さえてメデタシメデタシか? 相手が刃物持ってたら?
警察沙汰になってしまった時、お前はどうするつもりだ?」
(´<_`; )「警察って」
俺は、そんなシミュレーションを夢に見るまでやったけどな。
盗む衝動を抑えないこいつは、そんなの考えた事すらないだろう。
( ´_ゝ`)「有り得ない話じゃないだろ、さっきお前なんつった」
(´<_`; )「殺されるかもしれないってったけど、いや、だったら、
尚更部屋ん中に入れないとヤバいじゃねーか!」
( ´_ゝ`)「部屋の中に入れて、それからどうするんだ?
それで、相手が扉を破ってきたらどうするんだ?」
(´<_`; )「もうナースコール押しとけばいいんじゃねーかな……」
( ´_ゝ`)「そうだな。それも、一応はいいのかもしれないな」
151:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:49:50 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「だったら押すぞ。いいよな、押しても」
( ´_ゝ`)「それで、看護師さんが先にここへ来てしまって、
その看護師が怪我をした場合、どこに責任が行く?
その前に、女が何かやらかした場合はどうする?」
(´<_`; )「やらかすって?」
( ´_ゝ`)「女が看護師とか警察とかに、変な証言をした場合だよ」
(´<_` )「変な証言?」
( ´_ゝ`)「こっちに、変に責任が飛び火した場合はどうするかって、
そんな事もわかんねーのか、いっぺん死ねボケ。
ここにお前があの女を呼び寄せて、庇おうとしたんだろ?」
(´<_`; )「そこまで事が大きくなるとは」
弟の言葉を遮って、リノリウムの床にぶつかる音がした。
鈍く響き渡って、文字全体に濁音がつくような音が。
次いで、硬いものが固いものを殴ったような、鈍い音。
152:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:52:58 ID:X4lDBbSE0
女の悲鳴は聞こえない、男の声も聞こえない。
何回も、壁や床にぶつかる音だけがする。
頭でも掴んで、叩きつけてるんだろうか。
(´<_`; )「ヤバいって! 入れないと!」
( ´_ゝ`)「入れてどうするんだ?」
(´<_`; )「どうするって、何とかするに決まってんだろ!」
( ´_ゝ`)「フーン、頑張れ」
(´<_` )「……糞兄貴は何もしないのかい」
( ´_ゝ`)「俺が何かしないといけないのか?」
(´<_`; )「この音でヤバいのもう判るだろ! 助けろよ!」
( ´_ゝ`)「なんで助けないといけないんだ?」
(´<_`# )「人を助けるのに理由がいるのか?!」
( ´_ゝ`)「あー……」
153:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:55:18 ID:X4lDBbSE0
こんな状況で、そんなクッサイ台詞言われたって。
ミスマッチ過ぎて、ギャグにしかならねっつの。
つーか、お前、日頃の行い棚に上げてそれとか、本当、
( ´_ゝ`)「……あはっ」
(´<_`; )「な」
( ´,_ゝ`)「いひっ、弟者、お前、自分が、何言ってるか分かってる?」
(´<_`; )「似合わねーの言ってるって自覚はあるよ。
そう言いたいんだろ? 知ってるよ。それより」
( ´_ゝ`)「知ってる? 助けろってどの口が言うんだ? どの口が。
女を平気で殴れるお前が、俺に女を助けろだって?」
(´<_`; )「俺、今動けねーし、てーか」
( ´_ゝ`)「てーか? ひひっ。どうすんの? 俺が、あいつを、助ける?
結婚前の最後の遊びだからって男を食いまくった女を?
相手の気持ちなんかクソも考えずに遊びまくった女を?」
(´<_`; )「それは今関係ないだろ!」
154:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:58:39 ID:X4lDBbSE0
あ、もう口が止まんねーな。勝手に動く。
( ´_ゝ`)「る? ない? 関係、ある? ない? あるよ、すっごくあるよ。
自業自得、俺は関係ない。俺は、関係ない。それともお前は、
あの女がノった男の一人だったのか? だから助けたいのか?
関係ないにしてもあるにしても、バカには変わりないんじゃない?」
(´<_`; )「もうどっちでもいーよ! 早く」
( ´_ゝ`)「何するんだ? 助けたとして、残った男は? 結婚前なんだろ?
裁判に持ち込まれて、難癖つけられたらどうするつもりだ?
もう糞親父の家は関係ないんだぞ? 揉み消すのは無理だ。
お前は自分がくそったれなヒーローになれると思ってたのか?
それともあの女にとっての白馬の王子様でも気取ってたのか?」
(´<_`# )「もううるせーよ!」
( ´_ゝ`)「てかさ、元の家じゃないんだ。億単位の慰謝料取ったとは言え、
母さんの金には限りがあるんだ。お前はそれを頼るつもりか?
どうやったってあの女が悪いのに、あいつを庇うつもりか?
弁護士でもないのに、バカなお前が庇えると思ってんのか?
その男から、糞ビッチを寝取ろうとでも思って庇ってんのか?
女が『彼らが誘った。脅迫された』と言ったらどうするんだ?」
(´<_`# )「いーよもう! 俺が行くわ」
155:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:06:17 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「ばぁーか。どうやって行く? 車椅子で行く? ボッコ決定だな。
やったねおとじゃちゃん、けががふえるよ! やめさせるけど。
もしかしてさあ。手加減してもらえるって軽く考えたりしてる?
それともさあ。俺の手助けでも期待しちゃってたりすんの?
後者はやめとけ、前者より可能性はないからな。期待すんなよ。
まあ、あの男がこっちに向かってきたら反撃だけはするけど、
わざと男がこっちに向かってくるようやったら、どうなるか判る?」
(´<_`; )「いや、俺だったら加減」
(*´_ゝ`)「かげん? あっ、言わなきゃ判らないね。今から判らせるよ。
もし、お前が、男に『あいつが女の浮気相手だ』っつって、
こっちを指したらお前ごと全員殴り殺すよ? いいよね?
もう巻き込まれたようなモンだし、それくらい許されるよね?
人は先入観と常識から、弱者に見えるほうを信用するからね。
そうしない為にも、絶対にドアを開けさせないほうがいいよね。
車椅子に乗せねぇ、ベッドから動かさねぇ、外に行かせねぇ。
そこを動くなよ? 絶対にだ。ドリフ的な前振りじゃねーから」
(´<_`; )「兄者、ちょっと」
一部、分裂した感覚と思考が、外の音を捉えた。
何かを引き摺る音がする。
布と、硬い物と、皮膚が擦れる音。
ずりずり、ごごご、きゅぎゅぅううぅ。
156:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:16:48 ID:X4lDBbSE0
(´<_`; )「外! 廊下!」
( ´_ゝ`)「見えるの? すごいね。結局、お前がビッチを庇う理由は何?
何であいつを庇うの? お前に何か利益があったりするの?
メシア願望でも満たしたいの? 正義でも気取りたいの?」
(´<_`# )「話聞けよ!」
( ´_ゝ`)「お前ってフェミ野郎だったっけ……違うよなぁ。
平気で女殴ってたし、弟者をフェミとして数えたら、
世の中で女性解放論を唱えてる奴がキレるな」
(´<_` )「今どうでもいいだろ、そんなん」
( ´_ゝ`)「入院してる間の性欲処理を頼もうとした、とか」
(´<_`# )「ああもういいよそれでさあ!」
( ´_ゝ`)「相手に弱味を握られてるとか。
何か、恩でも感じてるとか?」
(´<_` )「あ、お前会話してねぇな」
( ´_ゝ`)「日頃の行いから、下心以外の推測が出来ないんだよなあ。
捻りがないのは単純でいいけど、つまらない以前に迷惑だ」
157:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:21:54 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「せめて俺見て喋ろよ」
( ´_ゝ`)「溜まってるなら、お前の部屋にあるエロ本とかグラビアとか、
内藤に頼んでエロ漫画持って来てやるから、我慢しろよ」
(´<_` )「戻って来てそれかよ」
( ´_ゝ`)「なんでお前は女に見境がないんだ? 面倒事を呼ぶんだ?
やっぱり携帯なんて返しちゃ駄目だったんだよ母さん……」
(´<_`; )「もういいよ! それよりも外が大変な事に」
( ´_ゝ`)「大変な事って何だっけ? 俺らに何か関係あるっけ?
俺はお前に質問してるんだよ? なんで答えないの?」
(´<_`# )「答えただろうが!」
( ´_ゝ`)「先に、俺がビッチを助けたくない理由を言えばいいのか」
(´<_` )「聞きたくねーよ」
( ´_ゝ`)「さっきも言ったけど、いいよな。
面倒なんだよ。こんなのはさあ」
(´<_`; )「おい誰と喋ってんだ。マジで」
158:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:29:56 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「碌でも無いモン抱え込んで、俺に迷惑かけずに、
勝手にどっかでくたばってくれんならそれでいいよ」
(´<_` )「ああはい、そうですね」
( ´_ゝ`)「でも、目の前にいる限りは、お前が俺を追って来る限りは。
何かしらの形でやり返させてもらうよ? 当たり前だよね」
(´<_` )「はいはい」
( ´_ゝ`)「ああ、仕返しで屈辱的な事を思い出したよ。
日頃のどうでもいい仕返しばっか成功してさあ。
いざ計画立てて準備しても、土台すら出来無ぇ」
(´<_` )「自分のせいだろ」
( ´_ゝ`)「地震や津波。糞親父の浮気まで俺の責任になるのか?」
(´<_`; )「い、いきなり応えるんじゃねーよ」
( ´_ゝ`)「本当に人生って上手くいかないよな……何もかも、上手くいかない」
(´<_`; )「あ? ああ、うん」
( ´_ゝ`)「長い時間かけて計画立てて成功した事例なんて、
それこそオフラインゲームのキャラ育成ぐらいだぜ」
159:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:38:04 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「そーかそーか。俺はオンラインゲームも一応成功したぜ。
兄者は支援職ばっかやりたがるから、都合良かったよ」
( ´_ゝ`)「気に入ってたサイトが復活したかと思ったら、
最終更新日が2002/11/21でガッカリしたり……」
(´<_` )「ああ、また自分の世界か」
( ´_ゝ`)「適当に、VIPで今までの事を簡単にまとめて投下して」
(´<_` )「うん?」
( ´_ゝ`)「最後に、お前の殺し方を安価で決めようかと思ってたのに」
(´<_` )「おい」
( ´_ゝ`)「最後に安価出しても不自然じゃないように、
わざわざその為に縦まで仕込んだんだぜ?」
(´<_` )「どんだけだよ」
( #´_ゝ`)「何もかも台無しだぜ! ざけんじゃねぇよ!
なっんで! そこで! 浮気すんだ糞親父が!」
(´<_`; )「関係なくね?」
160:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:42:44 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「あれでもギリギリ尊敬はしてたんだぜ?
芯は通った大人だって思い込んでさ」
(´<_` )「実際はブレまくりだったけどな」
( ´_ゝ`)「途中までは普通にいい親父として書いてたのに、
いきなり糞親父に化けやがって、あのクズ野郎。
お陰で路線変更どころじゃなくなった。脱線したよ」
(´<_` )「あれを良く書けるなんてスゲーな」
( ´_ゝ`)「蓋を開けてみれば、何て事ないゴミだった。
女におだてられりゃすぐ調子に乗るような、
ただのエロガキだった。クソみてぇなガキだった。
大人を斜め下に勘違いしてるマセガキだった」
(´<_` )「そう……だなあ」
( ´_ゝ`)「判るよな? お前も、あの糞親父の事、
『ガキみてぇ』っつってたもんな? な?」
(´<_`; )「まあな」
162:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:49:12 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「離婚して引っ越した所為で、大幅に予定がズレてよお。
引っ越し先は廃屋同然でネットの回線すらなかったから、
光回線の工事して、ようやく2chに書き込めると思ったら」
(´<_` )「規制だろ?」
( ´_ゝ`)「ああそうだよ。光にして、まさかの巻き添え規制だよ。
ホント、マジで、何なの? 何かが俺の邪魔すんの?
なんも上手くいかねぇ。ざけんなよ。ふっざけんなよ」
本当は知ってる。何もかも邪魔してない事くらい知ってる。
全てが自分の道を塞いでいると本気で思ったら、本物の統失だ。
(*´_ゝ`)「笑えるよねえ? 笑っちゃうよねえ? いっひひひひひ!」
(´<_`; )「俺は笑える気分じゃねーよ」
暫く笑って、息を整える。
廊下にはまだ誰かいるようだ。さっきの奴らだろうか。
何してんだろ。俺らを浮気相手だと疑って様子見?
どっちでも、どうでもいいか。
163:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:56:40 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「さて、弟者君、本題です」
(´<_`; )「何だよ。改まって」
( ´_ゝ`)「向こうにいた時、俺を刺した事あったろ?」
(´<_` )「……ああ、知ってるよ。ぶっ殺したと勘違いして、
早まって自分の首切って後悔したぜ、あん時は」
( ´_ゝ`)「ほう」
(´<_` )「脇腹に包丁ざっくり刺して血ぃ垂らしたまま、
普通に起き上がって走って来んだもんな」
( ´_ゝ`)「そうなのか。死んだフリしときゃよかったのか」
(´<_` )「俺に死んでほしいほうの兄者ならそうだろ」
( ´_ゝ`)「過ぎ去ったチャンスは仕方ないから諦めるわ。
俺は今取れたこの時間を大切に消費しよう」
(´<_` )「ああそうかい。俺も女は諦めるから、さっさと寝てくれ」
( ´_ゝ`)「いい心掛けだ。刺す時は少し手加減してやろう」
164:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 06:00:17 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「……は?」
( ´_ゝ`)「だから、俺はお前を刺す。覚悟はいい?」
(´<_` )「へっ?」
( ´_ゝ`)「いいかな?」
(´<_`; )「良くねーよ! 何言ってやがる!」
( ´_ゝ`)「拒否権はありませ~ん」
瞬時に、糞野郎の視線がサイドテーブルの上に流れる。
残念。林檎の近くにあるのは、空ケースです。
(*´_ゝ`)「正解はこっちでしたー!」
右手を軽く振って、ナイフを取り出す。
165:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 06:04:22 ID:X4lDBbSE0
林檎にナイフぶっ刺して返した時から、
刃物に対する警戒心が強くなって困ったよ。
自分の包丁で自分の脇腹を刺された身としては、
是非とも弟者の愛用ナイフで刺してやりたいからね。
(´<_`;il)「っ! ……!」
逃げようとしたのか、ベッドから転がり落ちる。
車椅子を部屋の隅に寄せといて良かったぜ。
逃げられたら、今度こそ、全部全部台無しだからな。
( ´_ゝ`)「あっ、ねえねえ、もしかして勘違いしてる?」
(´<_`; )「はああ? 何を、だよ」
( ´_ゝ`)「殺すつもりはないよ。刺すだけ」
(´<_`# )「それで安心させようとしてんのか? 出来るか!」
ですよね。
166:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 06:09:42 ID:X4lDBbSE0
倒れるなら、固い床よりベッドのほうがいいだろう。
襟元を掴んでベッドの上に放り投げる。
(´<_`; )「おい!」
( ´_ゝ`)「俺の気遣いだ。受け取れよ」
馬乗りなって、相手の動きを封じる。
ギプスがいい枷になってくれてるようだ。
( ´_ゝ`)「それじゃ」
馬鹿力を発揮される前に、腹にナイフを当てた。
息を呑み込む音が聞こえて、気分が上昇する。
ナイフの切っ先が、皮にぷっつり穴を開ける。
周囲の騒音は聞こえるが、誰の声も聞こえない。
頭の中で、いつかどこかでこいつを殺せと叫んでいた声が、
瞬間的に大きくなる。反響する。繰り返される。吐き出される。
アンコールはしない。自分の右手を、左手で抑えた。
197:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:16:52 ID:3vYnxUnU0
刃先が腹に沈むにつれ、例えようのない感覚が湧き上がる。
それは興奮を伴っていると自分でも判る。
満足感と、嗜虐を満たせた時の感覚に近い。
( ´_ゝ`)「死ぬ? 死ぬ?」
相手の額に、ぷつぷつと脂汗が浮き上がって来る。
見るに堪えない顔が段々歪む。
歯を食いしばる音が聞こえる。
耳障りな呻き声が聞こえる。
呼吸が荒くなる。
部屋が歪む。
大っ嫌いなスケコマシより優位に立っている事実。
憎い憎いあん畜生の生殺与奪権を握っている実感。
殺したい奴が目の前で滝汗垂らしているこの現実。
198:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:18:26 ID:3vYnxUnU0
ああ、全てに愉悦を感じる。
俺はこうしている時が、一番楽しい。
(´<_`; )「マジ、でっ……やりやがったなこのキチガイ!
そのスレで安価取った奴ごと逮捕されろ!」
( ´_ゝ`)「ざ~んねん。俺は安価も何も出してないよ」
(´<_`# )「何が残念だ! ぶっ殺してやる!」
( ´_ゝ`)「元気だなお前。もうちょい深くいっとくか」
ナイフを押し込もうとして、腹の中で硬い物体に阻まれた。
硬い、骨か。骨だな。骨はヤバイ。
殺すつもりはないから、やめとこう。
( ´_ゝ`)「さっきの話だけどさ。安価は出してねぇよ?」
返事はないが、話を続ける。
199:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:19:43 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「そこまで進める前に糞親父が浮気して……や、
騒動があって、それどころじゃなくなったからね」
(´<_`il )「ぁあ?」
( ´_ゝ`)「法律的にムリゲーな安価とか、腐った奴らが集る前に、
お前の携帯使って自分で安価取ろうとしたんだけどさ」
(´<_`il )「自演前提とか死ねや」
( ´_ゝ`)「元々、無難に『刺し殺す』とか『絞め殺す』ってやろうとしてたし。
うっかりヘマして他の奴に安価取られても、無理矢理消化して、
俺がしたい事するつもりだったしぃ。本末は転倒させませんよ」
(´<_`il )「いつから計画してたんだよ、クソが」
( ´_ゝ`)「いつから? 具体的な構想は4年くらい前からだけど。
最初にそうしようと思ったのはいつからだったっけ?」
(´<_`il )「俺が知るか」
( ´_ゝ`)「だよなぁ」
こんな問答、どうでもいいか。
それよりも眼下の惨状。まさに至福の時。
なのに、何故か時間の流れが遅く感じられる。
200:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:20:40 ID:3vYnxUnU0
ゲームに熱中している時や、蟻の巣をほじくるのに集中している時。
本を読んでいる時や、自分の中で新しい理論を組み立てられそうな時。
そういった楽しい時間は、早く過ぎ去ってしまうよう感じられるのに。
(´<_`# )「っつかよ! さっきから笑ってんじゃねぇよ!
この状況で余裕綽々とかマジでムカつく!」
( ´_ゝ`)「マジで? 俺笑ってる?」
(´<_`; )「窓見ろや!」
夜中の窓に、薄ぼんやり映っている。
別に笑ってない。いつも通りだ。
面としては可もなく不可もない。
( ´_ゝ`)「笑ってねーじゃん」
(´<_`# )「窓見た瞬間に無表情になったっつの!」
俺もそうじゃないかと思ったよ。言わねえけどな。
201:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:21:29 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「それにしても元気だな弟者君よぉ。
腹をぶっ刺された人とは思えんわ」
(´<_`# )「腹刺されたのに車のドアぶっ壊した奴が言うな!」
( ´_ゝ`)「壊してねーよ、外れたんだよ、事故だよ。
お前いっつまでもその話題引き摺るよな」
(´<_`il )「俺への殺意を忘れない奴に言われたくねーよ!」
( ´_ゝ`)「忘れるわけないだろ。今更消えると思ってんのか?
生まれ付き抱えてた発狂する熱さの煮え湯に加えて、
後から後から殺意が滾る事ばっかしてくれてんだから、
(´<_`# )「ぐだぐだウルセェ! 俺をどうしたいのかハッキリしろよ!
捕まりたくねーなら看護婦でも医者でも呼んで来やがれ!
トドメ刺すならさっさとこっち来いや! 絞め殺してやる!」
( ´_ゝ`)「お前だって俺を殺したがってる癖によく言うぜ。
まだ死なれたら困るから、もう一度コールしたら?」
(´<_`# )「腕が上がらねんだよ! それに殺意はテメー程じゃねーよ!
こんな事されねー限り殺すだの何だのは考えねっつの!」
( ´_ゝ`)「どうだか。何もしなくても殺しに来た時あったろ」
(´<_` )「昔はな。今はねーよ。ナースコール押せ」
( ´_ゝ`)「押してもらえると思ってるのが驚きだ」
202:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:22:51 ID:3vYnxUnU0
(´<_`# )「さっきも言ったろーが! 腕が上がらねって!」
( ´_ゝ`)「よくそれで絞め殺すとか言えたもんだ」
(´<_`# )「言ってから気付いたんだよ!」
( ´_ゝ`)「あー。バトル漫画の主人公じゃねぇんだから、
そろそろ大人しく弱っといたら? うるせぇよ」
(´<_`# )「この状況で落ち着けってか?」
( ´_ゝ`)「刺された側に立った経験がある身としては……
うん、無理だな。落ち着かないか。しゃあねぇ」
(´<_` )「だろ?」
だろ? じゃねぇ。よく見たら額に掻いてた汗が引いてやがるし。
○ラゴン○ールの登場人物じゃないんだから、流血したら弱れよ。
なんて言いたいけど、ここは我慢我慢。
お互いの言葉がブーメランにしかならない。
この異常なまでのタフさは、やっぱ糞親父譲りか。
悪こそ世にしぶとく蔓延る原因かね、こういうのは。
203:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:23:48 ID:3vYnxUnU0
(´<_` )「うあーなんか痛くなくなってきた」
((( ´_ゝ`)「おっ、死ぬ?」
(´<_` )「ちょっと嬉しそうにするのやめてくんない?
お前には罪悪感とか後悔とかないの?」
(*´_ゝ`)「お前に対して罪悪感を感じるぅ? 笑わせんなよ。
そんなん今まで生きてて一度もありませ~ん」
俺にとって、流石 弟者は人型のサンドバッグであり、動く的だ。
だから痛めつけても罪悪を感じない。苦しめても後悔しない。
自分の周囲を飛ぶ蚊を潰したとして、罪悪感を抱く奴はいるのか?
病んでるのは「一寸の虫にも五分の魂」と言うかもしれないが。
大多数の一般人は、害虫を駆除したとして、それに何を感じる?
俺にとっての弟者は、蚊であり、敵であり、害虫であり。
母親と法さえ無ければ惨たらしく殲滅すべき、ただの敵だ。
大体、恨むなってのが無理な話だろう。
こんな糞野郎でも救う道があるとほざく奴は、
流石 兄者の人生を追体験してから言ってくれ。
204:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:24:49 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「後悔はな、きっと未来の俺がするだろうよ。
『何故あの時、糞野郎を殺さなかったんだ』ってな」
(´<_`; )「そりゃ、また、救いようのない」
( ´_ゝ`)「誰かから助けて貰えると思ってんのか?」
(´<_` )「母さんは助けてくれんじゃね」
( ´_ゝ`)「母さんか……」
母さんね。確かに、助けるだろうな。
助けるだろうけど、俺の認識としては微妙だな。
糞親父のバツサン売女への浮気が家族全員にバレた後。
誤魔化しからの開き直り、逆切れ暴力コンボが起きた夜。
ゴミ共が去った部屋で、母親から一家心中を持ちかけられた。
俺個人は、出来れば人類滅亡まで生きたいので死にたくない。
最低でも糞野郎を苦しませて殺したいので、心中はしない。
そんな感じで軽く答えたら「そう」とだけ呟いて終わった。
一応、その夜は布団の中でずっと起きていたけど、
朝のモーニングコールまで何の襲撃もなかった。
205:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:26:03 ID:3vYnxUnU0
俺がどうするかを聞いてきたので、無理心中ではないんだろう。
その点はいい。相手が嫌がるであろうものを事前に聞くのは得策だ。
けど、母親は、流動食すら満足に摂れないくらい心身が追い詰められた時、
家族全員を道連れにしようとする選択肢が出る人。と脳内にインプットされた。
今もまだ安定しきっていない。家の中で、極々稀に叫んでたりする。
( ´_ゝ`)「あとの、後悔は……母さんだな。お前みたいなカスでも、
母さんはきっと発狂してヒステリー起こすか、気絶する。
そうなったら、俺は母親に申し訳が立たない。後悔する」
(´<_` )「俺の心配は何一つしないのな」
( ´_ゝ`)「当たり前じゃん。お前が死んだら超嬉しいし。
苦しんでたら楽しいし、殴ったらスッキリするし」
(´<_` )「そうだな。躊躇いなく刺すもんな。俺がバカだった」
( ´_ゝ`)「そうだな。バカの極みにも限界があるんだぞ。
知ってたか? ライン越えたら病気か障害だよ」
(´<_`# )「ちげーよ糞兄貴! テメーもバカだ!
俺が言いたいのはそれじゃねぇ!」
( ´_ゝ`)「じゃあ何よ」
206:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:27:13 ID:3vYnxUnU0
(´<_`# )「俺も色々考えたんだよ! これでもな!
一緒にあの家離れてから変わったんだよ!」
( ´_ゝ`)「悪い方向に?」
(´<_`# )「じゃあ今から言うから聞けや!」
( ´_ゝ`)「はいはい」
にしても看護師遅いな。足音も聞こえない。
ナースコール押してから大分立つのに、何してんだろ。
(´<_` )「家出るまでは、正直なんとも思ってなかったぜ。
大体、さっき兄者が言ったやつと同じだった」
( ´_ゝ`)「だろうよ」
(´<_` )「毒男みたいな奴が兄貴だったらいいとずっと思ってた。
俺より弱くてチビでブサで肝っ玉も小せぇカスみたいな奴」
( ´_ゝ`)「それ鬱田に言ってみな」
(´<_` )「時期見て言うさ」
207:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:30:28 ID:3vYnxUnU0
(´<_` )「んで、殴れば金ポロっと吐くサンドバッグが理想だったんだ。
それでいて甘っちょろくて、ちょっと優しくすれば簡単に信じる、
人に騙されやすいバカが兄貴だったら良かったって思った」
( ´_ゝ`)「鬱田の母親の養子にしてもらえよ」
(´<_` )「ヤダよ、あんな貧乏な家」
( ´_ゝ`)「鬱田家の目の前で、どうぞ」
(´<_` )「拒否する。そんでー、家に着いて色々あってー?
んー、なんつーか『やっべ、やり過ぎた』みたいな?」
( ´_ゝ`)「何で疑問形なんだよ」
(´<_` )「俺もまとまらねーんだよ。もう面倒くせ。向こうで色々あって、
兄者に悪いコトした後に罪悪感みたいなの抱くようになりました。
二人だとナンパしやすい事実が判明したので仲良くしたかった。
はい、終わり。終了です。異論は受け付けませんぷーるるるる」
最後の最後に腹が立ったので、刃物を深く沈めてやる。
(゚<_゚ ; ; ;)「 ... ... . !」
ゾンビ映画に出てきそうな皺枯れ声をあげて丸まった。
何だよ、ちゃんと痛いんじゃねぇか。嘘吐きめ。
208:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:34:00 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「俺に罪悪感ね……その割にはこっちで出来なかった、
女の擦り付けだの借金だのやってくれたじゃないか」
(´<_`; )「お前のお陰で口から血が吐けそうだわ」
( ´_ゝ`)「スルーか、いいけどよ。写メってやろうか?」
(´<_`; )「いらねーよボケ」
死ぬ間際の老人みたいにプルプル震える腕が上がる。
体を起こすのかと思いきや、刺さった刃物を抜き取った。
『刃物が体に刺さった時は、下手に傷口から抜いてはいけない』
と何処かで齧った知識が浮上するが、相手が弟者なので沈める。
(´<_` )「腹気持ち悪、変に熱もっててあっちぃ」
( ´_ゝ`)「へぇ」
(´<_` )「お前はどうだったんだよ」
( ´_ゝ`)「俺の時は、ブチ切れて心臓の動悸激しくなり過ぎて、
腹よりも心臓と頭が痛かったね。それから覚えてない」
(´<_` )「何お前、死ぬ手前でも俺の事しか頭にないわけ?」
( ´_ゝ`)「当たり前だろ」
218:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:39:13 ID:D5oJcwdA0
( ´_ゝ`)「暇と時間さえあればいつだって、
どう殺してやろうか考えてるよ」
(´<_` )「昔と変わったな。変わったっつーか、俺にとって、
物凄い迷惑な一文が増えてるっつーか……」
( ´_ゝ`)「増えてる?」
(´<_` )「家出る前は『苦しめて』なんて聞かなかったぜ」
( ´_ゝ`)「そうか、そうなのか、そうなんだろうな。
恨みが積り積もった結果だ。めでたいね」
過ごした時間が積もるにつれ、嫌な出来事も増えた。
昔みたいに、さっくり殺して終わる妄想はもうしてない。
苦しめて苦しめて苦しめて、人生のどん底に落としたり、
(´<_` )「わーどうしたらいいんだろうね」
( ´_ゝ`)「死ねばいいと思うよ」
(´<_` )「酷ぇな」
( ´_ゝ`)「マジで。本気で。もう、心の底から」
(´<_` )「……酷ぇな」
219:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:40:45 ID:D5oJcwdA0
(´<_` )「救いはないんですか?」
( ´_ゝ`)「ネタを普通に入れるなよ」
(´<_` )「躊躇いはないんですか?」
( ´_ゝ`)「何回同じような質問してんだよ」
(´<_` )「ないの?」
( ´_ゝ`)「答えは変わらん、ないよ。あると思ってんの?」
(´<_` )「いいや」
( ´_ゝ`)「何でまた」
(´<_` )「今さ、走馬灯が凄い」
( ´_ゝ`)「どんな?」
(´<_` )「生まれて始めてお前に『殺される』って覚悟した時の記憶と、
親父に『殺される』ってビビった時の記憶がデッドヒート中」
220:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:42:26 ID:D5oJcwdA0
( ´_ゝ`)「生まれて初めて?」
(´<_` )「家の裏山で、俺の腕を笑いながら折った時だよ」
( ´_ゝ`)「そんな事もあったっけ。忘れた」
(´<_` )「これがしつこく言われる『いじめた側はすっかり忘れて、
いじめられた側はいつまでも覚えてる法則』か……」
柄にもなく遠くを見たりしている弟者。
これはツッコミ待ちだろうか。
( ´_ゝ`)「間違ってもいじめられっ子じゃねぇから安心しろよ。
血流しすぎて不安になってんならまたコールしとけ」
(´<_` )「何回コールすりゃいいんだよ。つか来ねーじゃん」
( ´_ゝ`)「会議室で事件でも起きてるんじゃないの?
それにそろそろここに来るだろ。誰かは」
さっきから廊下を歩く足音するしな。
221:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:43:24 ID:D5oJcwdA0
コールしてからこっちに来るのがかなり遅かったうえに、
ヒールっぽい足音が複数聞こえるのが少し気になるが。
( ´_ゝ`)「じゃ、俺はそろそろ寝る」
(´<_` )「えっ……この状況で?」
( ´_ゝ`)「おやすみ」
ベッドの下に頭からスライディング。
暗さが調度いい。暗いと気持ちよく眠れる。
わざわざ明かりを点けて眠る人間は理解に苦しむ。
網膜を常に刺激し続けるとか、目の負担になりそうなんだがな。
暗所恐怖症やトラウマ持ちは例外とする。
(´<_`; )「寝たら死ぬだろうが! フラグ乱立してんぞ!」
( ´_ゝ`)「大丈夫、お前を盾にして俺は生きる」
(´<_`# )「そんな問題か! ンの野郎!」
222:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:45:40 ID:D5oJcwdA0
威勢のいい声と共に、目の前に簀巻きがふってきた。
頭からとか足からじゃなく、腹這いに降ってきた。
しかも前面からビタンと落ちた衝撃で、更なる重症を負っている。
(;´_ゝ`)「あ、危ねぇ」
一瞬、終わったかと思った。
長きに渡る確執じゃなく、俺の社会的な人生が終わったかと思った。
中途半端に死なれて、暴力を発散する場所が無くなったかと思った。
ほぼ無意識に、腕を伸ばしてしまっている。ちょっと恥ずかしい。
俺が腕を伸ばすのは、転びかけてる老人だけでいいのに。
うっかり殺っちゃってもいいやと考えていたが、
やっぱりいざとなると自分の今後が心配だな。
(゚<_゚ )「ホギャン!」
自らのガラスハートが未来を憂うあまりに砕けそうだったので、
簀巻きを解いて、ゴミ袋に刺さってるナイフを引っこ抜いた。
223:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:48:57 ID:D5oJcwdA0
ナイフを一回転させてカッコ良く鞘に戻そうとしたが、
手から盛大にすっぽ抜けて部屋の隅に飛んで行った。
( ´_ゝ`)「さー今度こそおやすみ」
( <_ # )「こんな、こんな状況で寝れるか糞兄貴」
( ´_ゝ`)「寝ろよ。どうせそんくらいの傷じゃ死なねえよ。
それ以上に深く刺された俺が生きてんだ」
( <_ # )「死ねクズ、アホ、キチガイ、インポ野郎。殺してやる。
殺すなら殺せ。取り憑いて呪い殺してやるからな」
( ´_ゝ`)「へいへい」
(´<_`# )「ゴーリキー、糖質ー、施設に入れこのアスペ」
( ´_ゝ`)「将来的にはそのつもりだ」
(´<_` )「えっ」
.糸冬
拳を引っ込めさせるような、正しい答えは求めてない。
攻撃する理由付けをする為に、クズな答えを求めてる訳でもない。
両親が親父の浮気で別れたってのに、なんでこんな女を擁護するのか、
浮気するほうをわざわざ守ろうとする理由を聞こうと思った訳でもない。
自分の精神状態が、ヤバいところまで進行してるのが判る。
部屋を見回しても、癒しになりそうな物体が存在しない。
眼を閉じても、目の前のバカと、外からの声で落ち着けない。
頭で色々と判ってても、そろそろ体と、攻撃的な思考と、
それらをただ眺めて記憶するだけの脳に別れそうだ。
俺では止められない、衝動の一つが喉元まで来てる。
もう勝手に口も手も動きそうだ。殺しそうだ。刺し殺しそうだ。
我慢しろ自分。殺さない。刺すだけ。刺すだけなんだ。
(´<_`; )「ほら、もし暴力沙汰になったら、何コードだっけ、
男の職員呼んで、静かにさせる放送のやつ。
ナースコールして、それやってもらえばいいじゃん」
( ´_ゝ`)「呼んでもらって、どうするつもりだ?」
150:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:45:32 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「そいつを取り押さえてもらえばいいじゃないの?」
( ´_ゝ`)「取り押さえてメデタシメデタシか? 相手が刃物持ってたら?
警察沙汰になってしまった時、お前はどうするつもりだ?」
(´<_`; )「警察って」
俺は、そんなシミュレーションを夢に見るまでやったけどな。
盗む衝動を抑えないこいつは、そんなの考えた事すらないだろう。
( ´_ゝ`)「有り得ない話じゃないだろ、さっきお前なんつった」
(´<_`; )「殺されるかもしれないってったけど、いや、だったら、
尚更部屋ん中に入れないとヤバいじゃねーか!」
( ´_ゝ`)「部屋の中に入れて、それからどうするんだ?
それで、相手が扉を破ってきたらどうするんだ?」
(´<_`; )「もうナースコール押しとけばいいんじゃねーかな……」
( ´_ゝ`)「そうだな。それも、一応はいいのかもしれないな」
151:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:49:50 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「だったら押すぞ。いいよな、押しても」
( ´_ゝ`)「それで、看護師さんが先にここへ来てしまって、
その看護師が怪我をした場合、どこに責任が行く?
その前に、女が何かやらかした場合はどうする?」
(´<_`; )「やらかすって?」
( ´_ゝ`)「女が看護師とか警察とかに、変な証言をした場合だよ」
(´<_` )「変な証言?」
( ´_ゝ`)「こっちに、変に責任が飛び火した場合はどうするかって、
そんな事もわかんねーのか、いっぺん死ねボケ。
ここにお前があの女を呼び寄せて、庇おうとしたんだろ?」
(´<_`; )「そこまで事が大きくなるとは」
弟の言葉を遮って、リノリウムの床にぶつかる音がした。
鈍く響き渡って、文字全体に濁音がつくような音が。
次いで、硬いものが固いものを殴ったような、鈍い音。
152:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:52:58 ID:X4lDBbSE0
女の悲鳴は聞こえない、男の声も聞こえない。
何回も、壁や床にぶつかる音だけがする。
頭でも掴んで、叩きつけてるんだろうか。
(´<_`; )「ヤバいって! 入れないと!」
( ´_ゝ`)「入れてどうするんだ?」
(´<_`; )「どうするって、何とかするに決まってんだろ!」
( ´_ゝ`)「フーン、頑張れ」
(´<_` )「……糞兄貴は何もしないのかい」
( ´_ゝ`)「俺が何かしないといけないのか?」
(´<_`; )「この音でヤバいのもう判るだろ! 助けろよ!」
( ´_ゝ`)「なんで助けないといけないんだ?」
(´<_`# )「人を助けるのに理由がいるのか?!」
( ´_ゝ`)「あー……」
153:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:55:18 ID:X4lDBbSE0
こんな状況で、そんなクッサイ台詞言われたって。
ミスマッチ過ぎて、ギャグにしかならねっつの。
つーか、お前、日頃の行い棚に上げてそれとか、本当、
( ´_ゝ`)「……あはっ」
(´<_`; )「な」
( ´,_ゝ`)「いひっ、弟者、お前、自分が、何言ってるか分かってる?」
(´<_`; )「似合わねーの言ってるって自覚はあるよ。
そう言いたいんだろ? 知ってるよ。それより」
( ´_ゝ`)「知ってる? 助けろってどの口が言うんだ? どの口が。
女を平気で殴れるお前が、俺に女を助けろだって?」
(´<_`; )「俺、今動けねーし、てーか」
( ´_ゝ`)「てーか? ひひっ。どうすんの? 俺が、あいつを、助ける?
結婚前の最後の遊びだからって男を食いまくった女を?
相手の気持ちなんかクソも考えずに遊びまくった女を?」
(´<_`; )「それは今関係ないだろ!」
154:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 04:58:39 ID:X4lDBbSE0
あ、もう口が止まんねーな。勝手に動く。
( ´_ゝ`)「る? ない? 関係、ある? ない? あるよ、すっごくあるよ。
自業自得、俺は関係ない。俺は、関係ない。それともお前は、
あの女がノった男の一人だったのか? だから助けたいのか?
関係ないにしてもあるにしても、バカには変わりないんじゃない?」
(´<_`; )「もうどっちでもいーよ! 早く」
( ´_ゝ`)「何するんだ? 助けたとして、残った男は? 結婚前なんだろ?
裁判に持ち込まれて、難癖つけられたらどうするつもりだ?
もう糞親父の家は関係ないんだぞ? 揉み消すのは無理だ。
お前は自分がくそったれなヒーローになれると思ってたのか?
それともあの女にとっての白馬の王子様でも気取ってたのか?」
(´<_`# )「もううるせーよ!」
( ´_ゝ`)「てかさ、元の家じゃないんだ。億単位の慰謝料取ったとは言え、
母さんの金には限りがあるんだ。お前はそれを頼るつもりか?
どうやったってあの女が悪いのに、あいつを庇うつもりか?
弁護士でもないのに、バカなお前が庇えると思ってんのか?
その男から、糞ビッチを寝取ろうとでも思って庇ってんのか?
女が『彼らが誘った。脅迫された』と言ったらどうするんだ?」
(´<_`# )「いーよもう! 俺が行くわ」
155:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:06:17 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「ばぁーか。どうやって行く? 車椅子で行く? ボッコ決定だな。
やったねおとじゃちゃん、けががふえるよ! やめさせるけど。
もしかしてさあ。手加減してもらえるって軽く考えたりしてる?
それともさあ。俺の手助けでも期待しちゃってたりすんの?
後者はやめとけ、前者より可能性はないからな。期待すんなよ。
まあ、あの男がこっちに向かってきたら反撃だけはするけど、
わざと男がこっちに向かってくるようやったら、どうなるか判る?」
(´<_`; )「いや、俺だったら加減」
(*´_ゝ`)「かげん? あっ、言わなきゃ判らないね。今から判らせるよ。
もし、お前が、男に『あいつが女の浮気相手だ』っつって、
こっちを指したらお前ごと全員殴り殺すよ? いいよね?
もう巻き込まれたようなモンだし、それくらい許されるよね?
人は先入観と常識から、弱者に見えるほうを信用するからね。
そうしない為にも、絶対にドアを開けさせないほうがいいよね。
車椅子に乗せねぇ、ベッドから動かさねぇ、外に行かせねぇ。
そこを動くなよ? 絶対にだ。ドリフ的な前振りじゃねーから」
(´<_`; )「兄者、ちょっと」
一部、分裂した感覚と思考が、外の音を捉えた。
何かを引き摺る音がする。
布と、硬い物と、皮膚が擦れる音。
ずりずり、ごごご、きゅぎゅぅううぅ。
156:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:16:48 ID:X4lDBbSE0
(´<_`; )「外! 廊下!」
( ´_ゝ`)「見えるの? すごいね。結局、お前がビッチを庇う理由は何?
何であいつを庇うの? お前に何か利益があったりするの?
メシア願望でも満たしたいの? 正義でも気取りたいの?」
(´<_`# )「話聞けよ!」
( ´_ゝ`)「お前ってフェミ野郎だったっけ……違うよなぁ。
平気で女殴ってたし、弟者をフェミとして数えたら、
世の中で女性解放論を唱えてる奴がキレるな」
(´<_` )「今どうでもいいだろ、そんなん」
( ´_ゝ`)「入院してる間の性欲処理を頼もうとした、とか」
(´<_`# )「ああもういいよそれでさあ!」
( ´_ゝ`)「相手に弱味を握られてるとか。
何か、恩でも感じてるとか?」
(´<_` )「あ、お前会話してねぇな」
( ´_ゝ`)「日頃の行いから、下心以外の推測が出来ないんだよなあ。
捻りがないのは単純でいいけど、つまらない以前に迷惑だ」
157:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:21:54 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「せめて俺見て喋ろよ」
( ´_ゝ`)「溜まってるなら、お前の部屋にあるエロ本とかグラビアとか、
内藤に頼んでエロ漫画持って来てやるから、我慢しろよ」
(´<_` )「戻って来てそれかよ」
( ´_ゝ`)「なんでお前は女に見境がないんだ? 面倒事を呼ぶんだ?
やっぱり携帯なんて返しちゃ駄目だったんだよ母さん……」
(´<_`; )「もういいよ! それよりも外が大変な事に」
( ´_ゝ`)「大変な事って何だっけ? 俺らに何か関係あるっけ?
俺はお前に質問してるんだよ? なんで答えないの?」
(´<_`# )「答えただろうが!」
( ´_ゝ`)「先に、俺がビッチを助けたくない理由を言えばいいのか」
(´<_` )「聞きたくねーよ」
( ´_ゝ`)「さっきも言ったけど、いいよな。
面倒なんだよ。こんなのはさあ」
(´<_`; )「おい誰と喋ってんだ。マジで」
158:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:29:56 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「碌でも無いモン抱え込んで、俺に迷惑かけずに、
勝手にどっかでくたばってくれんならそれでいいよ」
(´<_` )「ああはい、そうですね」
( ´_ゝ`)「でも、目の前にいる限りは、お前が俺を追って来る限りは。
何かしらの形でやり返させてもらうよ? 当たり前だよね」
(´<_` )「はいはい」
( ´_ゝ`)「ああ、仕返しで屈辱的な事を思い出したよ。
日頃のどうでもいい仕返しばっか成功してさあ。
いざ計画立てて準備しても、土台すら出来無ぇ」
(´<_` )「自分のせいだろ」
( ´_ゝ`)「地震や津波。糞親父の浮気まで俺の責任になるのか?」
(´<_`; )「い、いきなり応えるんじゃねーよ」
( ´_ゝ`)「本当に人生って上手くいかないよな……何もかも、上手くいかない」
(´<_`; )「あ? ああ、うん」
( ´_ゝ`)「長い時間かけて計画立てて成功した事例なんて、
それこそオフラインゲームのキャラ育成ぐらいだぜ」
159:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:38:04 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「そーかそーか。俺はオンラインゲームも一応成功したぜ。
兄者は支援職ばっかやりたがるから、都合良かったよ」
( ´_ゝ`)「気に入ってたサイトが復活したかと思ったら、
最終更新日が2002/11/21でガッカリしたり……」
(´<_` )「ああ、また自分の世界か」
( ´_ゝ`)「適当に、VIPで今までの事を簡単にまとめて投下して」
(´<_` )「うん?」
( ´_ゝ`)「最後に、お前の殺し方を安価で決めようかと思ってたのに」
(´<_` )「おい」
( ´_ゝ`)「最後に安価出しても不自然じゃないように、
わざわざその為に縦まで仕込んだんだぜ?」
(´<_` )「どんだけだよ」
( #´_ゝ`)「何もかも台無しだぜ! ざけんじゃねぇよ!
なっんで! そこで! 浮気すんだ糞親父が!」
(´<_`; )「関係なくね?」
160:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:42:44 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「あれでもギリギリ尊敬はしてたんだぜ?
芯は通った大人だって思い込んでさ」
(´<_` )「実際はブレまくりだったけどな」
( ´_ゝ`)「途中までは普通にいい親父として書いてたのに、
いきなり糞親父に化けやがって、あのクズ野郎。
お陰で路線変更どころじゃなくなった。脱線したよ」
(´<_` )「あれを良く書けるなんてスゲーな」
( ´_ゝ`)「蓋を開けてみれば、何て事ないゴミだった。
女におだてられりゃすぐ調子に乗るような、
ただのエロガキだった。クソみてぇなガキだった。
大人を斜め下に勘違いしてるマセガキだった」
(´<_` )「そう……だなあ」
( ´_ゝ`)「判るよな? お前も、あの糞親父の事、
『ガキみてぇ』っつってたもんな? な?」
(´<_`; )「まあな」
162:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:49:12 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「離婚して引っ越した所為で、大幅に予定がズレてよお。
引っ越し先は廃屋同然でネットの回線すらなかったから、
光回線の工事して、ようやく2chに書き込めると思ったら」
(´<_` )「規制だろ?」
( ´_ゝ`)「ああそうだよ。光にして、まさかの巻き添え規制だよ。
ホント、マジで、何なの? 何かが俺の邪魔すんの?
なんも上手くいかねぇ。ざけんなよ。ふっざけんなよ」
本当は知ってる。何もかも邪魔してない事くらい知ってる。
全てが自分の道を塞いでいると本気で思ったら、本物の統失だ。
(*´_ゝ`)「笑えるよねえ? 笑っちゃうよねえ? いっひひひひひ!」
(´<_`; )「俺は笑える気分じゃねーよ」
暫く笑って、息を整える。
廊下にはまだ誰かいるようだ。さっきの奴らだろうか。
何してんだろ。俺らを浮気相手だと疑って様子見?
どっちでも、どうでもいいか。
163:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 05:56:40 ID:X4lDBbSE0
( ´_ゝ`)「さて、弟者君、本題です」
(´<_`; )「何だよ。改まって」
( ´_ゝ`)「向こうにいた時、俺を刺した事あったろ?」
(´<_` )「……ああ、知ってるよ。ぶっ殺したと勘違いして、
早まって自分の首切って後悔したぜ、あん時は」
( ´_ゝ`)「ほう」
(´<_` )「脇腹に包丁ざっくり刺して血ぃ垂らしたまま、
普通に起き上がって走って来んだもんな」
( ´_ゝ`)「そうなのか。死んだフリしときゃよかったのか」
(´<_` )「俺に死んでほしいほうの兄者ならそうだろ」
( ´_ゝ`)「過ぎ去ったチャンスは仕方ないから諦めるわ。
俺は今取れたこの時間を大切に消費しよう」
(´<_` )「ああそうかい。俺も女は諦めるから、さっさと寝てくれ」
( ´_ゝ`)「いい心掛けだ。刺す時は少し手加減してやろう」
164:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 06:00:17 ID:X4lDBbSE0
(´<_` )「……は?」
( ´_ゝ`)「だから、俺はお前を刺す。覚悟はいい?」
(´<_` )「へっ?」
( ´_ゝ`)「いいかな?」
(´<_`; )「良くねーよ! 何言ってやがる!」
( ´_ゝ`)「拒否権はありませ~ん」
瞬時に、糞野郎の視線がサイドテーブルの上に流れる。
残念。林檎の近くにあるのは、空ケースです。
(*´_ゝ`)「正解はこっちでしたー!」
右手を軽く振って、ナイフを取り出す。
165:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 06:04:22 ID:X4lDBbSE0
林檎にナイフぶっ刺して返した時から、
刃物に対する警戒心が強くなって困ったよ。
自分の包丁で自分の脇腹を刺された身としては、
是非とも弟者の愛用ナイフで刺してやりたいからね。
(´<_`;il)「っ! ……!」
逃げようとしたのか、ベッドから転がり落ちる。
車椅子を部屋の隅に寄せといて良かったぜ。
逃げられたら、今度こそ、全部全部台無しだからな。
( ´_ゝ`)「あっ、ねえねえ、もしかして勘違いしてる?」
(´<_`; )「はああ? 何を、だよ」
( ´_ゝ`)「殺すつもりはないよ。刺すだけ」
(´<_`# )「それで安心させようとしてんのか? 出来るか!」
ですよね。
166:名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 06:09:42 ID:X4lDBbSE0
倒れるなら、固い床よりベッドのほうがいいだろう。
襟元を掴んでベッドの上に放り投げる。
(´<_`; )「おい!」
( ´_ゝ`)「俺の気遣いだ。受け取れよ」
馬乗りなって、相手の動きを封じる。
ギプスがいい枷になってくれてるようだ。
( ´_ゝ`)「それじゃ」
馬鹿力を発揮される前に、腹にナイフを当てた。
息を呑み込む音が聞こえて、気分が上昇する。
ナイフの切っ先が、皮にぷっつり穴を開ける。
周囲の騒音は聞こえるが、誰の声も聞こえない。
頭の中で、いつかどこかでこいつを殺せと叫んでいた声が、
瞬間的に大きくなる。反響する。繰り返される。吐き出される。
アンコールはしない。自分の右手を、左手で抑えた。
197:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:16:52 ID:3vYnxUnU0
刃先が腹に沈むにつれ、例えようのない感覚が湧き上がる。
それは興奮を伴っていると自分でも判る。
満足感と、嗜虐を満たせた時の感覚に近い。
( ´_ゝ`)「死ぬ? 死ぬ?」
相手の額に、ぷつぷつと脂汗が浮き上がって来る。
見るに堪えない顔が段々歪む。
歯を食いしばる音が聞こえる。
耳障りな呻き声が聞こえる。
呼吸が荒くなる。
部屋が歪む。
大っ嫌いなスケコマシより優位に立っている事実。
憎い憎いあん畜生の生殺与奪権を握っている実感。
殺したい奴が目の前で滝汗垂らしているこの現実。
198:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:18:26 ID:3vYnxUnU0
ああ、全てに愉悦を感じる。
俺はこうしている時が、一番楽しい。
(´<_`; )「マジ、でっ……やりやがったなこのキチガイ!
そのスレで安価取った奴ごと逮捕されろ!」
( ´_ゝ`)「ざ~んねん。俺は安価も何も出してないよ」
(´<_`# )「何が残念だ! ぶっ殺してやる!」
( ´_ゝ`)「元気だなお前。もうちょい深くいっとくか」
ナイフを押し込もうとして、腹の中で硬い物体に阻まれた。
硬い、骨か。骨だな。骨はヤバイ。
殺すつもりはないから、やめとこう。
( ´_ゝ`)「さっきの話だけどさ。安価は出してねぇよ?」
返事はないが、話を続ける。
199:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:19:43 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「そこまで進める前に糞親父が浮気して……や、
騒動があって、それどころじゃなくなったからね」
(´<_`il )「ぁあ?」
( ´_ゝ`)「法律的にムリゲーな安価とか、腐った奴らが集る前に、
お前の携帯使って自分で安価取ろうとしたんだけどさ」
(´<_`il )「自演前提とか死ねや」
( ´_ゝ`)「元々、無難に『刺し殺す』とか『絞め殺す』ってやろうとしてたし。
うっかりヘマして他の奴に安価取られても、無理矢理消化して、
俺がしたい事するつもりだったしぃ。本末は転倒させませんよ」
(´<_`il )「いつから計画してたんだよ、クソが」
( ´_ゝ`)「いつから? 具体的な構想は4年くらい前からだけど。
最初にそうしようと思ったのはいつからだったっけ?」
(´<_`il )「俺が知るか」
( ´_ゝ`)「だよなぁ」
こんな問答、どうでもいいか。
それよりも眼下の惨状。まさに至福の時。
なのに、何故か時間の流れが遅く感じられる。
200:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:20:40 ID:3vYnxUnU0
ゲームに熱中している時や、蟻の巣をほじくるのに集中している時。
本を読んでいる時や、自分の中で新しい理論を組み立てられそうな時。
そういった楽しい時間は、早く過ぎ去ってしまうよう感じられるのに。
(´<_`# )「っつかよ! さっきから笑ってんじゃねぇよ!
この状況で余裕綽々とかマジでムカつく!」
( ´_ゝ`)「マジで? 俺笑ってる?」
(´<_`; )「窓見ろや!」
夜中の窓に、薄ぼんやり映っている。
別に笑ってない。いつも通りだ。
面としては可もなく不可もない。
( ´_ゝ`)「笑ってねーじゃん」
(´<_`# )「窓見た瞬間に無表情になったっつの!」
俺もそうじゃないかと思ったよ。言わねえけどな。
201:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:21:29 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「それにしても元気だな弟者君よぉ。
腹をぶっ刺された人とは思えんわ」
(´<_`# )「腹刺されたのに車のドアぶっ壊した奴が言うな!」
( ´_ゝ`)「壊してねーよ、外れたんだよ、事故だよ。
お前いっつまでもその話題引き摺るよな」
(´<_`il )「俺への殺意を忘れない奴に言われたくねーよ!」
( ´_ゝ`)「忘れるわけないだろ。今更消えると思ってんのか?
生まれ付き抱えてた発狂する熱さの煮え湯に加えて、
後から後から殺意が滾る事ばっかしてくれてんだから、
(´<_`# )「ぐだぐだウルセェ! 俺をどうしたいのかハッキリしろよ!
捕まりたくねーなら看護婦でも医者でも呼んで来やがれ!
トドメ刺すならさっさとこっち来いや! 絞め殺してやる!」
( ´_ゝ`)「お前だって俺を殺したがってる癖によく言うぜ。
まだ死なれたら困るから、もう一度コールしたら?」
(´<_`# )「腕が上がらねんだよ! それに殺意はテメー程じゃねーよ!
こんな事されねー限り殺すだの何だのは考えねっつの!」
( ´_ゝ`)「どうだか。何もしなくても殺しに来た時あったろ」
(´<_` )「昔はな。今はねーよ。ナースコール押せ」
( ´_ゝ`)「押してもらえると思ってるのが驚きだ」
202:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:22:51 ID:3vYnxUnU0
(´<_`# )「さっきも言ったろーが! 腕が上がらねって!」
( ´_ゝ`)「よくそれで絞め殺すとか言えたもんだ」
(´<_`# )「言ってから気付いたんだよ!」
( ´_ゝ`)「あー。バトル漫画の主人公じゃねぇんだから、
そろそろ大人しく弱っといたら? うるせぇよ」
(´<_`# )「この状況で落ち着けってか?」
( ´_ゝ`)「刺された側に立った経験がある身としては……
うん、無理だな。落ち着かないか。しゃあねぇ」
(´<_` )「だろ?」
だろ? じゃねぇ。よく見たら額に掻いてた汗が引いてやがるし。
○ラゴン○ールの登場人物じゃないんだから、流血したら弱れよ。
なんて言いたいけど、ここは我慢我慢。
お互いの言葉がブーメランにしかならない。
この異常なまでのタフさは、やっぱ糞親父譲りか。
悪こそ世にしぶとく蔓延る原因かね、こういうのは。
203:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:23:48 ID:3vYnxUnU0
(´<_` )「うあーなんか痛くなくなってきた」
((( ´_ゝ`)「おっ、死ぬ?」
(´<_` )「ちょっと嬉しそうにするのやめてくんない?
お前には罪悪感とか後悔とかないの?」
(*´_ゝ`)「お前に対して罪悪感を感じるぅ? 笑わせんなよ。
そんなん今まで生きてて一度もありませ~ん」
俺にとって、流石 弟者は人型のサンドバッグであり、動く的だ。
だから痛めつけても罪悪を感じない。苦しめても後悔しない。
自分の周囲を飛ぶ蚊を潰したとして、罪悪感を抱く奴はいるのか?
病んでるのは「一寸の虫にも五分の魂」と言うかもしれないが。
大多数の一般人は、害虫を駆除したとして、それに何を感じる?
俺にとっての弟者は、蚊であり、敵であり、害虫であり。
母親と法さえ無ければ惨たらしく殲滅すべき、ただの敵だ。
大体、恨むなってのが無理な話だろう。
こんな糞野郎でも救う道があるとほざく奴は、
流石 兄者の人生を追体験してから言ってくれ。
204:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:24:49 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「後悔はな、きっと未来の俺がするだろうよ。
『何故あの時、糞野郎を殺さなかったんだ』ってな」
(´<_`; )「そりゃ、また、救いようのない」
( ´_ゝ`)「誰かから助けて貰えると思ってんのか?」
(´<_` )「母さんは助けてくれんじゃね」
( ´_ゝ`)「母さんか……」
母さんね。確かに、助けるだろうな。
助けるだろうけど、俺の認識としては微妙だな。
糞親父のバツサン売女への浮気が家族全員にバレた後。
誤魔化しからの開き直り、逆切れ暴力コンボが起きた夜。
ゴミ共が去った部屋で、母親から一家心中を持ちかけられた。
俺個人は、出来れば人類滅亡まで生きたいので死にたくない。
最低でも糞野郎を苦しませて殺したいので、心中はしない。
そんな感じで軽く答えたら「そう」とだけ呟いて終わった。
一応、その夜は布団の中でずっと起きていたけど、
朝のモーニングコールまで何の襲撃もなかった。
205:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:26:03 ID:3vYnxUnU0
俺がどうするかを聞いてきたので、無理心中ではないんだろう。
その点はいい。相手が嫌がるであろうものを事前に聞くのは得策だ。
けど、母親は、流動食すら満足に摂れないくらい心身が追い詰められた時、
家族全員を道連れにしようとする選択肢が出る人。と脳内にインプットされた。
今もまだ安定しきっていない。家の中で、極々稀に叫んでたりする。
( ´_ゝ`)「あとの、後悔は……母さんだな。お前みたいなカスでも、
母さんはきっと発狂してヒステリー起こすか、気絶する。
そうなったら、俺は母親に申し訳が立たない。後悔する」
(´<_` )「俺の心配は何一つしないのな」
( ´_ゝ`)「当たり前じゃん。お前が死んだら超嬉しいし。
苦しんでたら楽しいし、殴ったらスッキリするし」
(´<_` )「そうだな。躊躇いなく刺すもんな。俺がバカだった」
( ´_ゝ`)「そうだな。バカの極みにも限界があるんだぞ。
知ってたか? ライン越えたら病気か障害だよ」
(´<_`# )「ちげーよ糞兄貴! テメーもバカだ!
俺が言いたいのはそれじゃねぇ!」
( ´_ゝ`)「じゃあ何よ」
206:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:27:13 ID:3vYnxUnU0
(´<_`# )「俺も色々考えたんだよ! これでもな!
一緒にあの家離れてから変わったんだよ!」
( ´_ゝ`)「悪い方向に?」
(´<_`# )「じゃあ今から言うから聞けや!」
( ´_ゝ`)「はいはい」
にしても看護師遅いな。足音も聞こえない。
ナースコール押してから大分立つのに、何してんだろ。
(´<_` )「家出るまでは、正直なんとも思ってなかったぜ。
大体、さっき兄者が言ったやつと同じだった」
( ´_ゝ`)「だろうよ」
(´<_` )「毒男みたいな奴が兄貴だったらいいとずっと思ってた。
俺より弱くてチビでブサで肝っ玉も小せぇカスみたいな奴」
( ´_ゝ`)「それ鬱田に言ってみな」
(´<_` )「時期見て言うさ」
207:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:30:28 ID:3vYnxUnU0
(´<_` )「んで、殴れば金ポロっと吐くサンドバッグが理想だったんだ。
それでいて甘っちょろくて、ちょっと優しくすれば簡単に信じる、
人に騙されやすいバカが兄貴だったら良かったって思った」
( ´_ゝ`)「鬱田の母親の養子にしてもらえよ」
(´<_` )「ヤダよ、あんな貧乏な家」
( ´_ゝ`)「鬱田家の目の前で、どうぞ」
(´<_` )「拒否する。そんでー、家に着いて色々あってー?
んー、なんつーか『やっべ、やり過ぎた』みたいな?」
( ´_ゝ`)「何で疑問形なんだよ」
(´<_` )「俺もまとまらねーんだよ。もう面倒くせ。向こうで色々あって、
兄者に悪いコトした後に罪悪感みたいなの抱くようになりました。
二人だとナンパしやすい事実が判明したので仲良くしたかった。
はい、終わり。終了です。異論は受け付けませんぷーるるるる」
最後の最後に腹が立ったので、刃物を深く沈めてやる。
(゚<_゚ ; ; ;)「 ... ... . !」
ゾンビ映画に出てきそうな皺枯れ声をあげて丸まった。
何だよ、ちゃんと痛いんじゃねぇか。嘘吐きめ。
208:名も無きAAのようです:2013/07/01(月) 03:34:00 ID:3vYnxUnU0
( ´_ゝ`)「俺に罪悪感ね……その割にはこっちで出来なかった、
女の擦り付けだの借金だのやってくれたじゃないか」
(´<_`; )「お前のお陰で口から血が吐けそうだわ」
( ´_ゝ`)「スルーか、いいけどよ。写メってやろうか?」
(´<_`; )「いらねーよボケ」
死ぬ間際の老人みたいにプルプル震える腕が上がる。
体を起こすのかと思いきや、刺さった刃物を抜き取った。
『刃物が体に刺さった時は、下手に傷口から抜いてはいけない』
と何処かで齧った知識が浮上するが、相手が弟者なので沈める。
(´<_` )「腹気持ち悪、変に熱もっててあっちぃ」
( ´_ゝ`)「へぇ」
(´<_` )「お前はどうだったんだよ」
( ´_ゝ`)「俺の時は、ブチ切れて心臓の動悸激しくなり過ぎて、
腹よりも心臓と頭が痛かったね。それから覚えてない」
(´<_` )「何お前、死ぬ手前でも俺の事しか頭にないわけ?」
( ´_ゝ`)「当たり前だろ」
218:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:39:13 ID:D5oJcwdA0
( ´_ゝ`)「暇と時間さえあればいつだって、
どう殺してやろうか考えてるよ」
(´<_` )「昔と変わったな。変わったっつーか、俺にとって、
物凄い迷惑な一文が増えてるっつーか……」
( ´_ゝ`)「増えてる?」
(´<_` )「家出る前は『苦しめて』なんて聞かなかったぜ」
( ´_ゝ`)「そうか、そうなのか、そうなんだろうな。
恨みが積り積もった結果だ。めでたいね」
過ごした時間が積もるにつれ、嫌な出来事も増えた。
昔みたいに、さっくり殺して終わる妄想はもうしてない。
苦しめて苦しめて苦しめて、人生のどん底に落としたり、
(´<_` )「わーどうしたらいいんだろうね」
( ´_ゝ`)「死ねばいいと思うよ」
(´<_` )「酷ぇな」
( ´_ゝ`)「マジで。本気で。もう、心の底から」
(´<_` )「……酷ぇな」
219:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:40:45 ID:D5oJcwdA0
(´<_` )「救いはないんですか?」
( ´_ゝ`)「ネタを普通に入れるなよ」
(´<_` )「躊躇いはないんですか?」
( ´_ゝ`)「何回同じような質問してんだよ」
(´<_` )「ないの?」
( ´_ゝ`)「答えは変わらん、ないよ。あると思ってんの?」
(´<_` )「いいや」
( ´_ゝ`)「何でまた」
(´<_` )「今さ、走馬灯が凄い」
( ´_ゝ`)「どんな?」
(´<_` )「生まれて始めてお前に『殺される』って覚悟した時の記憶と、
親父に『殺される』ってビビった時の記憶がデッドヒート中」
220:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:42:26 ID:D5oJcwdA0
( ´_ゝ`)「生まれて初めて?」
(´<_` )「家の裏山で、俺の腕を笑いながら折った時だよ」
( ´_ゝ`)「そんな事もあったっけ。忘れた」
(´<_` )「これがしつこく言われる『いじめた側はすっかり忘れて、
いじめられた側はいつまでも覚えてる法則』か……」
柄にもなく遠くを見たりしている弟者。
これはツッコミ待ちだろうか。
( ´_ゝ`)「間違ってもいじめられっ子じゃねぇから安心しろよ。
血流しすぎて不安になってんならまたコールしとけ」
(´<_` )「何回コールすりゃいいんだよ。つか来ねーじゃん」
( ´_ゝ`)「会議室で事件でも起きてるんじゃないの?
それにそろそろここに来るだろ。誰かは」
さっきから廊下を歩く足音するしな。
221:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:43:24 ID:D5oJcwdA0
コールしてからこっちに来るのがかなり遅かったうえに、
ヒールっぽい足音が複数聞こえるのが少し気になるが。
( ´_ゝ`)「じゃ、俺はそろそろ寝る」
(´<_` )「えっ……この状況で?」
( ´_ゝ`)「おやすみ」
ベッドの下に頭からスライディング。
暗さが調度いい。暗いと気持ちよく眠れる。
わざわざ明かりを点けて眠る人間は理解に苦しむ。
網膜を常に刺激し続けるとか、目の負担になりそうなんだがな。
暗所恐怖症やトラウマ持ちは例外とする。
(´<_`; )「寝たら死ぬだろうが! フラグ乱立してんぞ!」
( ´_ゝ`)「大丈夫、お前を盾にして俺は生きる」
(´<_`# )「そんな問題か! ンの野郎!」
222:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:45:40 ID:D5oJcwdA0
威勢のいい声と共に、目の前に簀巻きがふってきた。
頭からとか足からじゃなく、腹這いに降ってきた。
しかも前面からビタンと落ちた衝撃で、更なる重症を負っている。
(;´_ゝ`)「あ、危ねぇ」
一瞬、終わったかと思った。
長きに渡る確執じゃなく、俺の社会的な人生が終わったかと思った。
中途半端に死なれて、暴力を発散する場所が無くなったかと思った。
ほぼ無意識に、腕を伸ばしてしまっている。ちょっと恥ずかしい。
俺が腕を伸ばすのは、転びかけてる老人だけでいいのに。
うっかり殺っちゃってもいいやと考えていたが、
やっぱりいざとなると自分の今後が心配だな。
(゚<_゚ )「ホギャン!」
自らのガラスハートが未来を憂うあまりに砕けそうだったので、
簀巻きを解いて、ゴミ袋に刺さってるナイフを引っこ抜いた。
223:名も無きAAのようです:2013/08/14(水) 01:48:57 ID:D5oJcwdA0
ナイフを一回転させてカッコ良く鞘に戻そうとしたが、
手から盛大にすっぽ抜けて部屋の隅に飛んで行った。
( ´_ゝ`)「さー今度こそおやすみ」
( <_ # )「こんな、こんな状況で寝れるか糞兄貴」
( ´_ゝ`)「寝ろよ。どうせそんくらいの傷じゃ死なねえよ。
それ以上に深く刺された俺が生きてんだ」
( <_ # )「死ねクズ、アホ、キチガイ、インポ野郎。殺してやる。
殺すなら殺せ。取り憑いて呪い殺してやるからな」
( ´_ゝ`)「へいへい」
(´<_`# )「ゴーリキー、糖質ー、施設に入れこのアスペ」
( ´_ゝ`)「将来的にはそのつもりだ」
(´<_` )「えっ」
.糸冬
64:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:30:45 ID:3J9qkI4c0
35.季節が融ける
ヾ( ・ ∀・)ノシ「じゃーな兄者! また来年くらいになー!」
( ´_ゝ`)ノ「おー」
( ・ ∀・)b「あのキモゴミは一発殴っといて!」
( ´_ゝ`)b「任せろ」
斉藤が用意していた婚姻届に名前を書いたのはいいが、
一番重要な判子がなかったので俺が持って帰る事にした。
血判でも良かったんだが、他人にそれを強制するのもな。
届は正しい記入例も見ずに、二人でてきとうに空欄を埋めた。
見直し必須の届である。色々な意味で我が母の帰宅待ちだ。
どうせ役所に行く時は親同伴だろうし、これ以上するべき事もない。
親戚連中は、向こうの親と我が母が協力して収めてくれるみたいだ。
斉藤の親に有りもしない疑惑をふっかけられるのはとても面倒なので、
さっさとタクシーを呼んで病院へ向かう。途中でコンビニがあれば寄ろう。
病院に着いてからやるべきなのは、情報規制か。
65:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:31:53 ID:3J9qkI4c0
知り合い、特に糞野郎に結婚がバレると面倒なので、
用紙に書いた斉藤の名字も俺の名字も変えちゃいない。
今時、訳有りじゃない夫婦別姓もそう珍しくないからな。
あいつは斉藤 妹者のままだし、俺も流石 兄者のままだ。
これを報告するのは、内藤とアヒャだけでいいだろう。
内藤だと、こっちが教えなくても勝手に調べそうだしな。
アヒャは少し不安だが、事実だけ報告して斉藤の名前は伏せよう。
役所に婚姻届を出す旨を伝えてから、発狂メールがガンガンきてる。
こんなのをどう説得したらいいのか。
出来るなら正気のアヒャと会話したい。
これから起こる面倒を考えると、病院に向かっている足が止まる。
丁度、近道に公園を突っ切っていたところだったので、
そこら辺のベンチに腰掛けて溜め息を吐く。どうすんべ。
( ´_ゝ`)「はぁー……」
66:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:32:58 ID:3J9qkI4c0
顔を上げた先には、道路から除雪された雪を積み上げたバカでかい山と、
( ^p^)「ぽっぽっぽっぽー」
(-_-)「……」
おかしなガキ共がいた。
片方は年齢に相応しくないリードを背中から垂らしているし、
もう片方のガキは微動だにせず冬の芸術雪像と化している。
ここで目を惹かれてガン見した俺が悪いんだろうな。
時既にお寿司、近くにいた飼い主がヘイトを嗅ぎ付けた。
(;゚;;-゚)「あの! すみません!」
( ´_ゝ`)「はい、じろじろ見てしまってすみません」
(;゚;;-゚)「女の子達が迷子になってしまったんです!
少しだけこの子達を頼みます。ごめんなさい!」
( ´_ゝ`)「は?」
67:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:35:19 ID:3J9qkI4c0
(;゚;;-゚)「行ってきます!」
( ´_ゝ`)「え、ちょっと」
伸ばした手が虚しく空を掴む場面で、紙を握らされた。
紙を見て十数秒の硬直後、現実を把握。
俺の通ってるクリニックのデイケアでは、稀に散歩を行う。
それで迷子が出たとかだろう。多分。誘拐の線は薄い。
しかしよ、任していいのか。いいのかそれで。
ここらで一番でかいクリニックさんよお。
つか、マジで何これ、えっ?
俺も病院の職員と勘違いされた?
何故に? ケアマネの証であるカードは首から下げてないぞ。
新人だと勘違いされたのか、向こうが新人だから俺を勘違いしたのか?
子供デイケアの中で、精神年齢が近いって理由で俺も入ってたが、
それが職員と誤解されるきっかけになった、とかか? わからん。
確かに、俺より年下の奴らばっかりだったから、理数系は教えていたが。
つーか、リードを垂らしてるほうがヤバい。
抑え込まないと道路に飛び出しそうだ。
(;´_ゝ`)「おーい……えっと」
呼ぼうとしたけど、名前がわからん。
68:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:36:06 ID:3J9qkI4c0
あいつが自分の名前を記憶しているかも定かではないが、
聞き慣れた信号ぐらい池沼でも判るだろう。解ってくれ。
あまり期待せずに、渡されたメモを見る。
メモに書いてある事を箇条書きにすると。
( ^p^) たかしくん
・理解できない言葉にも突っ込まないように。
・我が身も相手も怪我をさせないように。
・変な物を飲み込ませないように。
・トイレはトイレでさせる。
・後は臨機応変に。
・怒らない。
・切れない。
・怒鳴らない。
・三ヶ条。
・卑猥な言葉を喋った時は、注意する。
69:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:36:57 ID:3J9qkI4c0
(-_-) ひっきーくん
・簡単な言葉で、わかりやすく、ゆっくりと話す。
・呼ぶ時は、顔を見ながら、視線を合わせて名前を呼ぶ。
・急な変化が苦手なので、何かする時は前もって教えておく。
・変わった行動を取っても、それが自分にとっての落ち着く行動。
・危険、迷惑な行動を取ったら、無理に止めず、少し待つ。
・待ってから、やってはいけないというルールを説明する。
・嘘を吐いたり、騙したりしないので、言葉はそのまま受け止める事。
・不安が大きくなると自傷行為に走るので、前もって危険を取り除く。
・パニックになっている時は、絶対に声をかけない。
・話しかけて来たら、相手が満足するまで忍耐強く聞く。
・疲れると、その場に座りこんでしまうので、おぶる。
・こちらの我慢が大事です。
70:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:38:19 ID:3J9qkI4c0
( ´_ゝ`)「これは……」
難しい。特に、たかしくんの難易度が超ベリーハード。
読みながらリードを持つのに成功したが、食い千切られそうだ。
現に、食ってる。涎をぼたぼた垂れ流す様は、まさにケモノ。
(( )^p^) モグモグ
( ´_ゝ`)「その紐、美味いのか?」
(( 。)^p^) モッモッ
言葉が通じない。会話が成立しない。意志疎通が不可能。
何この無理ゲー。やめてよ何の因果律が働いてるの?
遠回しに、キチ同士の潰し合いでも望まれてるんだろうか。
そんな政策が出来たら、処分される側にも教えてほしい。
あの糞野郎さえ殺させてくれるなら、俺は抵抗しないから。
( ^p^)「ぽぉおおおおおおおおおお」
( ´_ゝ`)「うお」
71:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:39:54 ID:3J9qkI4c0
三( ^p^)「ぱおおおおおお」
(( ´_ゝ`)「ちょ」
{━━( ^p^)゙} ビンッ
少しの間、現実から目を背ける行為すら許してくれない。
━(#^p^)「ヴァアアアアアアア!」
( ´_ゝ`)「そりゃそうなるわ」
(-_-)「……………………………」
前途が多難に満ち溢れている。
溢れすぎて溺れそうだ。涙に。
このままたかしくんを引っ張って病院に行くのを考えたが、
ひっきーくんは背中を押しても話掛けても微動だにしない。
しゃがんで目を合わせて「ひっきーくん」と呼んでも反応なし。
試しに「くん」を外して「ひっきー」と呼び捨てにしても反応なし。
もしかしたら生体反応すらないのではと思ったが、
触ったら暖かかったので生きてはいるようだ。
72:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:40:52 ID:3J9qkI4c0
肩に担いで行くかとも考えたが、メモには急な変化が苦手とある。
前もって教える為に声をかけても、全くリアクションがないので、
俺がこれからやろうとしてる行いを理解してるかどうかも不明。
力任せに強行するのも考えたが、キチガイの力は凄まじい。
具体的には、脳のリミッターが外れている奴らの力は凄い。
酔っ払いを全力でぶん殴っても、すぐに起き上がって来るのと同じで。
ガイキチを殺す気でぶん殴っても、奇声を発しながら襲いかかってくる。
体格でこいつらに勝っているとは言え、二人もいると怖い。
無理におぶって、背後から両目を狙われたらと思うと、ちびる。
携帯で病院に連絡しようにも、電源が切れたのでアウト。
病院の電話番号を調べようとググっていたら、切れた。
ネットに接続すると、数分で電池が無くなるこの携帯。
まだまだ使えると思っていたが、緊急時にこれは駄目だな。
諦めて面倒を見るとしよう。
( ^p^)「ぱおっ! ぱおっ! ぱおおおおお!!」
(-_-)「……………………」
頑張ろう。俺。
73:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:41:51 ID:3J9qkI4c0
まず、秘蔵のICレコーダーをセット。
この雪と風の中で、人の音声を拾ってくれるかどうかわからないが、
俺に不利な事故が起こった時に身の潔白を証明するものが必要だ。
可能なら時間を巻き戻して、あのブスの言葉を録音したい。
事が終わったら、勤務先に苦情を入れてやる。解雇されろ。
患者に患者を押し付けるとか、一番やっちゃいけない事でしょう?
壊れてる奴ら同士で共鳴するとか、そんな幻想はない。
知的障害者の思考回路なんて分かるかよ。奴らは人じゃない。
わざわざリードに雪を乗せて食ってる奴の思考なんて分からない。
これならまだアヒャの相手をしてたほうがマシだ。
今ならあいつの糞重たい愛を受け止めれる気がする。
リードの先っちょに繋がるホモサピエンスを見ると、
こんなのを押し付けられた自分が哀れでならない。
( ^p^) シャクシャク
( il´_ゝ`)「はぁ…………」
(-_-)「………………」
74:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:43:08 ID:3J9qkI4c0
こいつらに怪我させない為に、危険物を取り除かなくてはいけない。
言い換えれば、俺が二次的な危害や被害にあわない為に。
しかし、危険物を取り除くっつったって、具体的にはどれをなんだ。
世の中には、どんな物でも応用すれば危険物になる物しかない。
自分の区分けで危険物と判断してしまうなら、公園の遊具全てだ。
そこらへんに転がってるゴミも危ない。一面に広がる雪も危ない。
道路脇の、排気ガスと泥が混じった茶色い雪なんて論外だ。
三( ^p^)「ぱぱあああああああ!!」
ベンチだって、たかしくん自ら突進して行けば、
ゴイン
Ω
<(;^p^)>「うごぐごぉお゙お゙お゙お゙おお!!」
( ´_ゝ`)「そうなるわ」
ぶつけた部分を抑えて、雪の上を転げ回る破目になる。
もういっそ、無重力の何もない世界に突っ込むしかないだろ。
究極の安全ってのは、そういうものなんじゃないか。
75:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:44:08 ID:3J9qkI4c0
病院から見えるところに公園があるんだし、
手ぇ振ったら誰か気付いてくんないかな。
なんとなく、あいつのいる階を探してみたところ、
憎らしい緑色と、吊られた足と、女の影が見えた。
( ´_ゝ`)「わあ……ここから見えたのかぁ……」
我が母の言い付けを破った証拠を撮ろうにも、携帯は仮死状態。
こんな時に限って、本当にタイミングが悪い。
ナイフの準備だってまだしてないのに、早過ぎるじゃないか。
( ^p^)「ぽあ、ぽあ」
( ´_ゝ`)「ん? どうした」
( ^p^)「ぽああああああああああああ」
( ´_ゝ`)「そうか、たかしくんの親はオウム真理教信者か」
( ^p^)「ポア」
( ´_ゝ`)「そんなに死にたいのか、殺したい奴がいるのか」
76:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:45:28 ID:3J9qkI4c0
サリンを撒く前に、自分でサリン食って死にそうだな。たかしくん。
青酸カリを舐めても冷静に成分分析できるどっかの探偵みたく、
超人的な抵抗力を身につけなくては簡単に死んじゃうぞ。マジで。
( ^p^)「じゅーす」
( ´_ゝ`)「はっ?」
( ^p^)-「ジュース」
( ´_ゝ`)「話せたのかよ」
腹立つな。しっかり自販機を指してやがるし。
会話には応答しない癖に、自分の要求は伝えれるのか。
怒らない。切れない。怒鳴らない。こりゃ無理だぜ飼い主さん。
よくここまで育てたな。ドブにシュートしても、俺は批難せんよ。
(( ^p^))「じゅぅうううすぅうううううあああああ!!」
( ´_ゝ`)「うるせぇなぁ」
77:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:47:16 ID:3J9qkI4c0
たかしくんは体が冷えているだけだろうが、
身も心も冷え切っているのはこっちだ。
暖かい飲み物は摂取したいが、こいつらに買い与えていいものか。
俺は職員ではないから、経費は落ちない。
この場合、個人で消費した事になるのかね。
法律に詳しい偉い人来てくれ。我が母でもいい。
グイッ グイッ
゙( ´_ゝ`)「ん?」
(-_-)「ノド……カワイタ」
( ´_ゝ`)「話せたのか……」
買い与えて問題ないのか、どうなんだよ。誰か教えてくれ。
ググって調べようにも、黒い板切れは沈黙中。
日本が誇るフィーチャーフォンも、こうなれば形無しだ。
( ´_ゝ`)「んー」
周りを見回しても、ケアマネが戻って来る様子はない。
80:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:33:46 ID:3J9qkI4c0
いいか。買おう。ひっきーくんとの会話の切っ掛けを作りたい。
たかしくんも涎が垂れっぱなしだから、水分補給が必要だろう。
( ´_ゝ`)「それじゃ、ひっきーくん」
(-_-)「ハイ」
( ´_ゝ`)「俺がお金入れたから、欲しいところのボタンを押してね。
高いところにあるボタンだったら、君を持ち上げるから」
(-_-)「コレ」
ピッ ゴトン
緑茶か。この年齢で中々渋い選択じゃないか。
いや、間違って押した可能性もあるのか?
飲むまで様子見しといたほうがいいか。
( ´_ゝ`)「このベンチに座って、ここで飲んでてくれる?
たかしくんの分と、俺の分の飲み物も買ってくるから」
(-_-)「ワカッタ」
駄目だと判ってるが、ひっきーくんに分かりやすいよう、
たかしくんの名前を言うところで当人を指差した。
81:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:34:44 ID:3J9qkI4c0
そういや指差しって何で失礼なんだろうな。
礼儀の世界は分からない。
しっかし、ひっきーくん物分かりがいいじゃないか。
覚悟して想定していた対応よりも、かなり軽い。
となると問題はあのてんすだな。どうしたもんか。
( ´_ゝ`)「たかしくーん」
( ^p^)「あぉおおおお」
( ´_ゝ`)「たかしくん、喉渇いてるんだよね」
( ^p^)「はじゅじゅじゅじゅ」
( ´_ゝ`)「飲み物飲むかい?」
( ^p^)「んんぽっぽおおお」
( ´_ゝ`)「いらない?」
( ^p^)「あじゃじゃしたー!」
( ´_ゝ`)「……」
欲しいんじゃなかったのかよ、ジュース。
82:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:35:27 ID:3J9qkI4c0
落ち着け俺。怒らない。切れない。怒鳴らない。三ヶ条だ。
糞野郎でその辺りの神経は鍛えられてるじゃないか。ファイト俺。
ヒョイッ
( ´_ゝ`)「たかしくん」
(;^p^)「ふお」
こっちの声が耳に届いているかどうかもわからなかったので、
両腕を掴んで、足が地面からバイバイするまで持ち上げた。
これで聞いてくれるだろう。嫌でも理解出来るまで聞かせてやる。
眼球は苦手だが、焦点が常にぶれているので気持ち悪さは左程無い。
たかしくんの唾がかからない程度に顔を近付けて、質問をする。
( ´_ゝ`)「たかしくんは、喉が渇いているかい?」
( ^p^)「お」
( ´_ゝ`)「ひっきーくんは飲み物を飲んでるんだ。
俺もこれから飲み物を飲もうとしている」
( ^p^)「おお」
83:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:36:07 ID:3J9qkI4c0
( ´_ゝ`)「たかし君も、何か飲むかい?」
( ^p^)「じゅーす?」
( ´_ゝ`)「そうだね、ジュースだよ」
((*^p^)「のむー! じゅーす! じゅーす!」
( ´_ゝ`)「そっか」
現金な奴だ。金の概念自体がなさそうだが。
( ^p^))「ぶらーん」
たかしくんを下ろそうとするが、俺の腕に捕まって、そのまま遊んでいる。
結構力があるな。この年で余裕で自重支えてんぞ。喧嘩売らないで正解か。
流石は池沼、脳のリミッターが外れてるなと下衆い感心する余裕もない。
かなり激しいブランコみたく揺れているが、たかしくんは落ちずにいる。
(( ^p^)「ぶらーぶらー」
( ´_ゝ`)「楽しい?」
( ^p^))「ぶらんこじゅーす」
( ´_ゝ`)「そうか」
84:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:38:18 ID:3J9qkI4c0
会話が成立するのは期待しないで、適当に相槌を打つ。
ぶら下げたまま自販機まで行き、金を入れようとして問題発生。
ボタンを押せるのか? 何の缶が何の味と理解してるのか?
していない場合は、こいつに何を買い与えたらいいんだ?
自分は『子供は甘い物が好き』の考えは捨てている派だ。
(;´_ゝ`)「……」
(( ^p^)「じゅーじゅー」
(-_-) ゴクゴクゴク
緑茶を飲んでいるひっきーくんは、それでひとまず良しとする。
( ´_ゝ`)「たかし君、この中で何を飲みたい?」
( ^p^))「じゅーす」
( ´_ゝ`)「そうか、ジュースか。うん……」
これでうっかり嫌いな飲み物を買い与えてしまったら、獣が生まれる事になる。
連鎖的にひっきーくんも獣化したら、抑えるのに最低でも大人二人がいるぞ。
85:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:39:08 ID:3J9qkI4c0
流石に、生命の危機に陥ったら俺も軽くプッツンしそうだ。
確率はかなり低いけどな。そう都合よくリミッターが外れたりしない。
外れたのは身内限定、致命傷を受けた時のみ、そんな狭い範囲。
それも過去三回しか起こってない。漫画の覚醒系主人公じゃないんだ。
( ´_ゝ`)「たかし君はどんなのが飲みたい? 甘い物?」
(( ^p^)「じゅーす」
( ´_ゝ`)「さわや……スッキリする物とか」
( ^p^))「じゅぅううううう」
( ´_ゝ`)「苦い物?」
(( ^p^)「すぅううう」
( ´_ゝ`)「お茶?」
( ^p^)「じゅーす」
いい加減ウザくなってきたので、腕から手を離させる。
86:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:40:15 ID:3J9qkI4c0
( ´_ゝ`)「……いっそ水でも飲ませるか」
うっかり頭で考えた事が口から出たようで「じゅーす」と念押しされる。
財布の中には後5万。いっそ、あたたか~いを全種類一つずつ買うか。
数打ちゃ当たる。鞄もあるし、残りは野郎の病室にでも持って行こう。
何故かデイケア自体には、差し入れ禁止のルールがあるからな。
( ´_ゝ`)「よし、お金を入れたぞ。プッシュしろ」
( ^p^)「こほぉおお!」
ズバンと勢いよく叩くたかしくん。自販機が揺れたぞ。
ガコン
( ^p^)「ほああああああ!」
( ´_ゝ`)「おお」
ルーレットが当たり、同じ物がもう一つ出て来た。これは予想外。
プリンシェイク二本て、全部たかしくんにやるべきか?
87:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:43:23 ID:3J9qkI4c0
つか、ひっきーくんがこの光景見たら、面倒臭くなるのでは。
これが常識としてインプットされてしまったら、とんでもない事になる。
( ´_ゝ`)「はい、たかしくん」
( ^p^)ノ日「はばああああ」
ひっきーくんの死角になる位置からもう一本を抜き取り、鞄に入れる。
そのまま平和に飲食タイムが終わるかと思ったら、
たかしくんは開けたプリンシェイクを手に持ち、
( ^p^)ノ白「しゃわあああああああああああああ!!」
と雪の上でスプリンクラーの物真似をし始めた。
ブチ切れそうだ。たかしくんに向かって握り拳が必殺の勢いで出そう。
思わず手に持っていた硬貨を変形させてしまった。犯罪である。
これは人じゃなくて動物なんだと思おうにも、結局人の形をしているので、
どうしても人として認識してしまう。せめて体のどっかが欠けてりゃいいのに。
全く、世の中のてんすの母親は、よくあんなの育てられるぜ。
ストレス溜まらんのかな。……絶対、溜まるだろうな。
手のかかる子に感化されて、おかしくなる親もいると聞く。
88:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:45:49 ID:3J9qkI4c0
我が母も俺の事で担当の精神科医に相談してるし、
どっかの板にある障害児を産んでしまったスレでは、
ガイジ達への愚痴や殺意や後悔が溢れている。
そう考えれば一発ぐらいぶん殴っても許される気がしてきたが、
実際にやったら知的障害者への虐待として俺が訴えられる。
俺も手帳持ちとは言え、ここまで重度ではないし、成人してるしな。
ある意味グレーゾーンで手帳を入手している身としては、
精神疾患をでっち上げる破目になるのは避けたい。
気分転換、現実逃避に、アヒャが迫ってきた時の対応を考えよう。
攻撃を避けるイメトレは何十回とやったから、行為を迫られた時。
それから、逃げられない時。
突っ込まれる前になんとか相手から主導を取って、
俺自身にやる気があるよう見せかけるのが大事だな。
いざとなったら薬をブチ込んで永遠に勃たなくさせてやってもいいが、
それだと普通の異性恋愛に戻った時に愉快s、じゃなくて、可哀想だ。
まず俺自身にやる気があるようにするには、
自分の精神状態を整えなくてはならない。
一応友人の範囲にいるアヒャにはどうやってもその気を抱けない。
なら、そいつをアヒャだと認識出来なくなればいい。
89:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:46:52 ID:3J9qkI4c0
人を個別に認識する最大の要因は顔。
つまり、麻袋を被せて個性を消してしまえばいい。
顔が隠れれば、誰だって分からなくなる。
袋を被ると、声が聞こえなくなるな。
こちらの声は聞こえるように、耳の部分に穴を開けよう。
待てよ。向こうからの声が聞こえるかもしれない。
声を聞けば、嫌でもアヒャだと認識する。
音でも人は判別が可能だから、猿轡もさせよう。
向こうから触れられるのも嫌だから、後ろ手に縛って。
身動きが取れないように、椅子に座らせて縛りつければ。
,
97:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:41:06 ID:c6hPWvFc0
見せしめに殺される捕虜と、テロリストの出来上がりだ。
98:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:42:26 ID:c6hPWvFc0
おい、
これじゃ何かのプレイだ。
主導権を奪って遠回しに、平和的にやめさせたいだけで、
軍人なりきりSMプレイ行為を強制させたい訳じゃない。
99:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:43:44 ID:c6hPWvFc0
ターン
頭の中で、内藤の顔によく似た物体が踊り狂ってるかと思いきや、
脳天を打ち抜かれた死体を手術室へ向かって緊急搬送して行った。
妄想の世界に区切りをつけて、現実に帰る。
100:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:44:35 ID:c6hPWvFc0
( ´_ゝ`)「ひっきー君。あんな事、してはいけないよ」
(-_-)「シナイ、モッタイナイ」
( ´_ゝ`)「よし」
たかしくんは未だにスプリンクラーの真似事をしている。
雪の上に飛び散るプリン。雪と弾けて混ざるカラメル。
もったいないオバケに喰われて死ぬぞ、たかしくん。
あまりにも回り続けるので、回転を止めようとリードを持ったら千切れた。
貧弱過ぎる。皮装備の一般人じゃ間に合わない。
たかしくんは黄金の鉄のあうあうあーだぞ。
どうせなら、頑丈な大型犬用のリードにしとけよ飼い主さん。
リードが壊れては、万が一の時に制御できない。
これを帰らせる口実にしよう。間違っちゃいない。
101:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:45:31 ID:c6hPWvFc0
会話は成功したのだし、まずひっきーくんを説得しよう。
( ´_ゝ`)「ねえ、ひっきー君」
(-_-)「ツカレタ」
( ´_ゝ`)「おっ?」
その場に座り込んで、動かなくなるひっきーくん。
空き缶を捨てさせる行動を教える隙はないな。
メモに書いてある通り、おぶる事にする。
( ´_ゝ`)「じゃあ、病院に戻ろうか」
(-_-)「ウン」
( ´_ゝ`)「よし」
こいつらを送ったら、真っ先に糞野郎の病室に行こう。
102:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:48:06 ID:c6hPWvFc0
( ´_ゝ`)「首掴まれると苦しいから、俺の服掴んでね」
(-_-)「ワカッタ」
俺におぶさり、首に腕を回して襟元を掴んでくる。
よしよし、判ってるじゃないか。苦しくない。
( ^p^)「おぶぅー」
( ´_ゝ`)「人間に背中は一つしかないんだ」
( ^p^)「あっこ」
( ´_ゝ`)「誰だ」
( ^p^)「らっこ」
( ´_ゝ`)「動物?」
(#^p^)「だっこ!」
( ´_ゝ`)「言えるじゃねーか、てめーはこれで我慢しな」
グイッ
(;^p^)「おぉう」
103:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:51:27 ID:c6hPWvFc0
頭を掴みあげようかと思ったが、それはそれで可哀想なので、
背中にあるリードの残骸部分、小さいベストのような物を掴む。
( ´_ゝ`)「あんまり暴れるなよ、重いから」
(*^p^))「ぶららー」
(;´_ゝ`)「重いっての」
たかしくんが首を吊る心配はしない。
このベストは、前がガン開きになっている。
背中側を直接持ち上げれば、首にかからないから安全だ。
開発した奴も、こんな持ち方は想定してないと思うが。
(( ^p^)「うあんこー!」
( ´_ゝ`)「いっそリードで縛りあげるべきだったな」
言ってから気付く。
千切れたリード、置いてきちまった。
……文字通りの振り子をぶら下げたまま戻るのは面倒臭い。
忘れよう。最初から無かった事にするんだ。記憶改変しろ俺。
104:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:52:51 ID:c6hPWvFc0
( ^p^))「ららーん」
( ´_ゝ`)「そろそろ力尽きろよ」
片手だけで制御するには、動きまくる約45kgはきつい。
全力で暴れてくる。揺れた足が太股を蹴るので痛い。
道路に置き去りにする策が脳裏を過ぎるが、
そんな頭をおんぶおばけに叩かれる。
(-_-)「オニイサン、チカラモチ」
( ´_ゝ`)「あん?」
( ^p^)「んあ?」
105:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:54:29 ID:c6hPWvFc0
咄嗟に、あのメモの内容が頭の中に浮かび上がる。
訳が分からなくても、相手が満足するまで、忍耐強く聞く。
(-_-)「チカラモチ?」
( ´_ゝ`)「俺が?」
(-_-)「ウン」
( ´_ゝ`)「力持ち……ではないよ」
世の中、子供を片手で抱きあげているお父さんなんて山程いる。
俺の持ち方は少々イレギュラーだが、成人男性には問題ないだろう。
満足するまで会話と言うのが具体的にわからないので、
相手の言葉が途切れたら取りあえず相槌を打ちまくる。
106:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:57:53 ID:c6hPWvFc0
振り子で体勢を崩されながらも、なんとかクリニック前へ到着。
だが、俺はひっきーくんに「病院に戻る」と言ってしまった。
病院に行くと言った手前、混乱させないようにせねばなるまい。
わざと病院側の正面玄関に回り込み、中を通ってクリニックへ行く。
病院に併設してあるクリニックだと、どうも呼称が安定しない。
(;´_ゝ`)「ふー」
デイケアのある精神科の階に辿り着くと、
受付が物凄い顔をして走り寄って来た。
様々な質問をされた気がするが、覚え切れていない。
内藤のような収集意欲のあるネタ師でもないので、
顔が酷いケアマネに押し付けられたと言って子供を渡す。
管理側で何があったとか、そんなん知りたくもない。
好奇心を惹かれない面倒事はお断りだぜ。
しかも、話が二転三転して変な方向に転がり始める。
俺と同じ障害でデイケアに通ってた奴が卒業して、
近くの花屋に勤め始めた情報とか入りませんから。
それに、顔が><の奴だったらもう会ってるし。
107:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:58:54 ID:c6hPWvFc0
トイレが近くなったから、と適当な理由を述べて離れる。
( ´_ゝ`)「……あれ?」
| (A` )
待ち合い室の隅で、壁に向かってPSPをしている鬱田を発見。
赤い服を着て左右に揺れているからか、視線を吸い込まれて鬱陶しい。
精神科には、自分を受診させに来たのかね。
悪癖を治そうと思って来たのか、俺らの事を相談しに来たのか。
どうでもいいや。
携帯で内藤に知らせようにも電源切れてるし。
イカ臭くなってるかもしれん病室に急ごう。
、
108:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 05:01:44 ID:c6hPWvFc0
病室から、女が出て来るのが見えた。
色々考えるよりも早く勝手に体が動き、
シーツが積まれている台車の陰に隠れた。
タイミング良かったぜ。近くに看護師も患者もいない。
ベッドのシーツを洗濯する為に、台車へ集めているようだ。
女の格好は、今時のバカな若い女性らしく、
冬なのに足が丸出しのスカートを履いている。
こいつが糞野郎の捕まえたメンヘラで確定かな?
違っていたとしても、女は入れるなと言われてんだ。
俺の他に目撃者がいないのが辛いが、まあいいや。
完全に姿が消えるのを待って、部屋に入る。
挨拶の代わりである、糞野郎の舌打ちが出迎えた。
今日中に、袖に仕込むナイフを決めよう。
109:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 05:07:59 ID:c6hPWvFc0
(´<_` )「んだよタイミングわっりぃー」
( ´_ゝ`)「そうか」
(´<_` )「帰って来んなよ。デブの家にでも泊まれ。
今日の夜中にあいつ来る予定だったのに」
( ´_ゝ`)「今こっから出て行った女?」
(´<_` )「そうだよ」
( ´_ゝ`)「へぇ」
好都合。
今日の内に、やりたい事がやってしまえるかもしれない。
テレビのコンセントを引っこ抜いて、携帯を充電する。
いやあ、斉藤には迷惑をかけるな。
まだ書類は提出してないからいいけど。
役所に出してからだと、向こうの親御さんに怒られるとこだ。
110:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 05:12:59 ID:c6hPWvFc0
最初から最期まで、常に別居。
財産分与も生前相続も、何もなし。
お互いがお互いの保証人には絶対ならない。
そんな死にかけの蝉を黙らせる為だけの結婚とは言え、
法律で結ばれると関係性有りと捉えられてしまうからな。
まあ、怪我させるのが第一の目的でありまして。
殺すのは、刺し殺すのは、今のところ二の次ですし?
弟者君には、頑張って苦しんで生きろとしか言えないね。
夜が楽しみだ。
35.糸冬
35.季節が融ける
ヾ( ・ ∀・)ノシ「じゃーな兄者! また来年くらいになー!」
( ´_ゝ`)ノ「おー」
( ・ ∀・)b「あのキモゴミは一発殴っといて!」
( ´_ゝ`)b「任せろ」
斉藤が用意していた婚姻届に名前を書いたのはいいが、
一番重要な判子がなかったので俺が持って帰る事にした。
血判でも良かったんだが、他人にそれを強制するのもな。
届は正しい記入例も見ずに、二人でてきとうに空欄を埋めた。
見直し必須の届である。色々な意味で我が母の帰宅待ちだ。
どうせ役所に行く時は親同伴だろうし、これ以上するべき事もない。
親戚連中は、向こうの親と我が母が協力して収めてくれるみたいだ。
斉藤の親に有りもしない疑惑をふっかけられるのはとても面倒なので、
さっさとタクシーを呼んで病院へ向かう。途中でコンビニがあれば寄ろう。
病院に着いてからやるべきなのは、情報規制か。
65:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:31:53 ID:3J9qkI4c0
知り合い、特に糞野郎に結婚がバレると面倒なので、
用紙に書いた斉藤の名字も俺の名字も変えちゃいない。
今時、訳有りじゃない夫婦別姓もそう珍しくないからな。
あいつは斉藤 妹者のままだし、俺も流石 兄者のままだ。
これを報告するのは、内藤とアヒャだけでいいだろう。
内藤だと、こっちが教えなくても勝手に調べそうだしな。
アヒャは少し不安だが、事実だけ報告して斉藤の名前は伏せよう。
役所に婚姻届を出す旨を伝えてから、発狂メールがガンガンきてる。
こんなのをどう説得したらいいのか。
出来るなら正気のアヒャと会話したい。
これから起こる面倒を考えると、病院に向かっている足が止まる。
丁度、近道に公園を突っ切っていたところだったので、
そこら辺のベンチに腰掛けて溜め息を吐く。どうすんべ。
( ´_ゝ`)「はぁー……」
66:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:32:58 ID:3J9qkI4c0
顔を上げた先には、道路から除雪された雪を積み上げたバカでかい山と、
( ^p^)「ぽっぽっぽっぽー」
(-_-)「……」
おかしなガキ共がいた。
片方は年齢に相応しくないリードを背中から垂らしているし、
もう片方のガキは微動だにせず冬の芸術雪像と化している。
ここで目を惹かれてガン見した俺が悪いんだろうな。
時既にお寿司、近くにいた飼い主がヘイトを嗅ぎ付けた。
(;゚;;-゚)「あの! すみません!」
( ´_ゝ`)「はい、じろじろ見てしまってすみません」
(;゚;;-゚)「女の子達が迷子になってしまったんです!
少しだけこの子達を頼みます。ごめんなさい!」
( ´_ゝ`)「は?」
67:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:35:19 ID:3J9qkI4c0
(;゚;;-゚)「行ってきます!」
( ´_ゝ`)「え、ちょっと」
伸ばした手が虚しく空を掴む場面で、紙を握らされた。
紙を見て十数秒の硬直後、現実を把握。
俺の通ってるクリニックのデイケアでは、稀に散歩を行う。
それで迷子が出たとかだろう。多分。誘拐の線は薄い。
しかしよ、任していいのか。いいのかそれで。
ここらで一番でかいクリニックさんよお。
つか、マジで何これ、えっ?
俺も病院の職員と勘違いされた?
何故に? ケアマネの証であるカードは首から下げてないぞ。
新人だと勘違いされたのか、向こうが新人だから俺を勘違いしたのか?
子供デイケアの中で、精神年齢が近いって理由で俺も入ってたが、
それが職員と誤解されるきっかけになった、とかか? わからん。
確かに、俺より年下の奴らばっかりだったから、理数系は教えていたが。
つーか、リードを垂らしてるほうがヤバい。
抑え込まないと道路に飛び出しそうだ。
(;´_ゝ`)「おーい……えっと」
呼ぼうとしたけど、名前がわからん。
68:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:36:06 ID:3J9qkI4c0
あいつが自分の名前を記憶しているかも定かではないが、
聞き慣れた信号ぐらい池沼でも判るだろう。解ってくれ。
あまり期待せずに、渡されたメモを見る。
メモに書いてある事を箇条書きにすると。
( ^p^) たかしくん
・理解できない言葉にも突っ込まないように。
・我が身も相手も怪我をさせないように。
・変な物を飲み込ませないように。
・トイレはトイレでさせる。
・後は臨機応変に。
・怒らない。
・切れない。
・怒鳴らない。
・三ヶ条。
・卑猥な言葉を喋った時は、注意する。
69:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:36:57 ID:3J9qkI4c0
(-_-) ひっきーくん
・簡単な言葉で、わかりやすく、ゆっくりと話す。
・呼ぶ時は、顔を見ながら、視線を合わせて名前を呼ぶ。
・急な変化が苦手なので、何かする時は前もって教えておく。
・変わった行動を取っても、それが自分にとっての落ち着く行動。
・危険、迷惑な行動を取ったら、無理に止めず、少し待つ。
・待ってから、やってはいけないというルールを説明する。
・嘘を吐いたり、騙したりしないので、言葉はそのまま受け止める事。
・不安が大きくなると自傷行為に走るので、前もって危険を取り除く。
・パニックになっている時は、絶対に声をかけない。
・話しかけて来たら、相手が満足するまで忍耐強く聞く。
・疲れると、その場に座りこんでしまうので、おぶる。
・こちらの我慢が大事です。
70:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:38:19 ID:3J9qkI4c0
( ´_ゝ`)「これは……」
難しい。特に、たかしくんの難易度が超ベリーハード。
読みながらリードを持つのに成功したが、食い千切られそうだ。
現に、食ってる。涎をぼたぼた垂れ流す様は、まさにケモノ。
(( )^p^) モグモグ
( ´_ゝ`)「その紐、美味いのか?」
(( 。)^p^) モッモッ
言葉が通じない。会話が成立しない。意志疎通が不可能。
何この無理ゲー。やめてよ何の因果律が働いてるの?
遠回しに、キチ同士の潰し合いでも望まれてるんだろうか。
そんな政策が出来たら、処分される側にも教えてほしい。
あの糞野郎さえ殺させてくれるなら、俺は抵抗しないから。
( ^p^)「ぽぉおおおおおおおおおお」
( ´_ゝ`)「うお」
71:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:39:54 ID:3J9qkI4c0
三( ^p^)「ぱおおおおおお」
(( ´_ゝ`)「ちょ」
{━━( ^p^)゙} ビンッ
少しの間、現実から目を背ける行為すら許してくれない。
━(#^p^)「ヴァアアアアアアア!」
( ´_ゝ`)「そりゃそうなるわ」
(-_-)「……………………………」
前途が多難に満ち溢れている。
溢れすぎて溺れそうだ。涙に。
このままたかしくんを引っ張って病院に行くのを考えたが、
ひっきーくんは背中を押しても話掛けても微動だにしない。
しゃがんで目を合わせて「ひっきーくん」と呼んでも反応なし。
試しに「くん」を外して「ひっきー」と呼び捨てにしても反応なし。
もしかしたら生体反応すらないのではと思ったが、
触ったら暖かかったので生きてはいるようだ。
72:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:40:52 ID:3J9qkI4c0
肩に担いで行くかとも考えたが、メモには急な変化が苦手とある。
前もって教える為に声をかけても、全くリアクションがないので、
俺がこれからやろうとしてる行いを理解してるかどうかも不明。
力任せに強行するのも考えたが、キチガイの力は凄まじい。
具体的には、脳のリミッターが外れている奴らの力は凄い。
酔っ払いを全力でぶん殴っても、すぐに起き上がって来るのと同じで。
ガイキチを殺す気でぶん殴っても、奇声を発しながら襲いかかってくる。
体格でこいつらに勝っているとは言え、二人もいると怖い。
無理におぶって、背後から両目を狙われたらと思うと、ちびる。
携帯で病院に連絡しようにも、電源が切れたのでアウト。
病院の電話番号を調べようとググっていたら、切れた。
ネットに接続すると、数分で電池が無くなるこの携帯。
まだまだ使えると思っていたが、緊急時にこれは駄目だな。
諦めて面倒を見るとしよう。
( ^p^)「ぱおっ! ぱおっ! ぱおおおおお!!」
(-_-)「……………………」
頑張ろう。俺。
73:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:41:51 ID:3J9qkI4c0
まず、秘蔵のICレコーダーをセット。
この雪と風の中で、人の音声を拾ってくれるかどうかわからないが、
俺に不利な事故が起こった時に身の潔白を証明するものが必要だ。
可能なら時間を巻き戻して、あのブスの言葉を録音したい。
事が終わったら、勤務先に苦情を入れてやる。解雇されろ。
患者に患者を押し付けるとか、一番やっちゃいけない事でしょう?
壊れてる奴ら同士で共鳴するとか、そんな幻想はない。
知的障害者の思考回路なんて分かるかよ。奴らは人じゃない。
わざわざリードに雪を乗せて食ってる奴の思考なんて分からない。
これならまだアヒャの相手をしてたほうがマシだ。
今ならあいつの糞重たい愛を受け止めれる気がする。
リードの先っちょに繋がるホモサピエンスを見ると、
こんなのを押し付けられた自分が哀れでならない。
( ^p^) シャクシャク
( il´_ゝ`)「はぁ…………」
(-_-)「………………」
74:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:43:08 ID:3J9qkI4c0
こいつらに怪我させない為に、危険物を取り除かなくてはいけない。
言い換えれば、俺が二次的な危害や被害にあわない為に。
しかし、危険物を取り除くっつったって、具体的にはどれをなんだ。
世の中には、どんな物でも応用すれば危険物になる物しかない。
自分の区分けで危険物と判断してしまうなら、公園の遊具全てだ。
そこらへんに転がってるゴミも危ない。一面に広がる雪も危ない。
道路脇の、排気ガスと泥が混じった茶色い雪なんて論外だ。
三( ^p^)「ぱぱあああああああ!!」
ベンチだって、たかしくん自ら突進して行けば、
ゴイン
Ω
<(;^p^)>「うごぐごぉお゙お゙お゙お゙おお!!」
( ´_ゝ`)「そうなるわ」
ぶつけた部分を抑えて、雪の上を転げ回る破目になる。
もういっそ、無重力の何もない世界に突っ込むしかないだろ。
究極の安全ってのは、そういうものなんじゃないか。
75:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:44:08 ID:3J9qkI4c0
病院から見えるところに公園があるんだし、
手ぇ振ったら誰か気付いてくんないかな。
なんとなく、あいつのいる階を探してみたところ、
憎らしい緑色と、吊られた足と、女の影が見えた。
( ´_ゝ`)「わあ……ここから見えたのかぁ……」
我が母の言い付けを破った証拠を撮ろうにも、携帯は仮死状態。
こんな時に限って、本当にタイミングが悪い。
ナイフの準備だってまだしてないのに、早過ぎるじゃないか。
( ^p^)「ぽあ、ぽあ」
( ´_ゝ`)「ん? どうした」
( ^p^)「ぽああああああああああああ」
( ´_ゝ`)「そうか、たかしくんの親はオウム真理教信者か」
( ^p^)「ポア」
( ´_ゝ`)「そんなに死にたいのか、殺したい奴がいるのか」
76:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:45:28 ID:3J9qkI4c0
サリンを撒く前に、自分でサリン食って死にそうだな。たかしくん。
青酸カリを舐めても冷静に成分分析できるどっかの探偵みたく、
超人的な抵抗力を身につけなくては簡単に死んじゃうぞ。マジで。
( ^p^)「じゅーす」
( ´_ゝ`)「はっ?」
( ^p^)-「ジュース」
( ´_ゝ`)「話せたのかよ」
腹立つな。しっかり自販機を指してやがるし。
会話には応答しない癖に、自分の要求は伝えれるのか。
怒らない。切れない。怒鳴らない。こりゃ無理だぜ飼い主さん。
よくここまで育てたな。ドブにシュートしても、俺は批難せんよ。
(( ^p^))「じゅぅうううすぅうううううあああああ!!」
( ´_ゝ`)「うるせぇなぁ」
77:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 05:47:16 ID:3J9qkI4c0
たかしくんは体が冷えているだけだろうが、
身も心も冷え切っているのはこっちだ。
暖かい飲み物は摂取したいが、こいつらに買い与えていいものか。
俺は職員ではないから、経費は落ちない。
この場合、個人で消費した事になるのかね。
法律に詳しい偉い人来てくれ。我が母でもいい。
グイッ グイッ
゙( ´_ゝ`)「ん?」
(-_-)「ノド……カワイタ」
( ´_ゝ`)「話せたのか……」
買い与えて問題ないのか、どうなんだよ。誰か教えてくれ。
ググって調べようにも、黒い板切れは沈黙中。
日本が誇るフィーチャーフォンも、こうなれば形無しだ。
( ´_ゝ`)「んー」
周りを見回しても、ケアマネが戻って来る様子はない。
80:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:33:46 ID:3J9qkI4c0
いいか。買おう。ひっきーくんとの会話の切っ掛けを作りたい。
たかしくんも涎が垂れっぱなしだから、水分補給が必要だろう。
( ´_ゝ`)「それじゃ、ひっきーくん」
(-_-)「ハイ」
( ´_ゝ`)「俺がお金入れたから、欲しいところのボタンを押してね。
高いところにあるボタンだったら、君を持ち上げるから」
(-_-)「コレ」
ピッ ゴトン
緑茶か。この年齢で中々渋い選択じゃないか。
いや、間違って押した可能性もあるのか?
飲むまで様子見しといたほうがいいか。
( ´_ゝ`)「このベンチに座って、ここで飲んでてくれる?
たかしくんの分と、俺の分の飲み物も買ってくるから」
(-_-)「ワカッタ」
駄目だと判ってるが、ひっきーくんに分かりやすいよう、
たかしくんの名前を言うところで当人を指差した。
81:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:34:44 ID:3J9qkI4c0
そういや指差しって何で失礼なんだろうな。
礼儀の世界は分からない。
しっかし、ひっきーくん物分かりがいいじゃないか。
覚悟して想定していた対応よりも、かなり軽い。
となると問題はあのてんすだな。どうしたもんか。
( ´_ゝ`)「たかしくーん」
( ^p^)「あぉおおおお」
( ´_ゝ`)「たかしくん、喉渇いてるんだよね」
( ^p^)「はじゅじゅじゅじゅ」
( ´_ゝ`)「飲み物飲むかい?」
( ^p^)「んんぽっぽおおお」
( ´_ゝ`)「いらない?」
( ^p^)「あじゃじゃしたー!」
( ´_ゝ`)「……」
欲しいんじゃなかったのかよ、ジュース。
82:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:35:27 ID:3J9qkI4c0
落ち着け俺。怒らない。切れない。怒鳴らない。三ヶ条だ。
糞野郎でその辺りの神経は鍛えられてるじゃないか。ファイト俺。
ヒョイッ
( ´_ゝ`)「たかしくん」
(;^p^)「ふお」
こっちの声が耳に届いているかどうかもわからなかったので、
両腕を掴んで、足が地面からバイバイするまで持ち上げた。
これで聞いてくれるだろう。嫌でも理解出来るまで聞かせてやる。
眼球は苦手だが、焦点が常にぶれているので気持ち悪さは左程無い。
たかしくんの唾がかからない程度に顔を近付けて、質問をする。
( ´_ゝ`)「たかしくんは、喉が渇いているかい?」
( ^p^)「お」
( ´_ゝ`)「ひっきーくんは飲み物を飲んでるんだ。
俺もこれから飲み物を飲もうとしている」
( ^p^)「おお」
83:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:36:07 ID:3J9qkI4c0
( ´_ゝ`)「たかし君も、何か飲むかい?」
( ^p^)「じゅーす?」
( ´_ゝ`)「そうだね、ジュースだよ」
((*^p^)「のむー! じゅーす! じゅーす!」
( ´_ゝ`)「そっか」
現金な奴だ。金の概念自体がなさそうだが。
( ^p^))「ぶらーん」
たかしくんを下ろそうとするが、俺の腕に捕まって、そのまま遊んでいる。
結構力があるな。この年で余裕で自重支えてんぞ。喧嘩売らないで正解か。
流石は池沼、脳のリミッターが外れてるなと下衆い感心する余裕もない。
かなり激しいブランコみたく揺れているが、たかしくんは落ちずにいる。
(( ^p^)「ぶらーぶらー」
( ´_ゝ`)「楽しい?」
( ^p^))「ぶらんこじゅーす」
( ´_ゝ`)「そうか」
84:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:38:18 ID:3J9qkI4c0
会話が成立するのは期待しないで、適当に相槌を打つ。
ぶら下げたまま自販機まで行き、金を入れようとして問題発生。
ボタンを押せるのか? 何の缶が何の味と理解してるのか?
していない場合は、こいつに何を買い与えたらいいんだ?
自分は『子供は甘い物が好き』の考えは捨てている派だ。
(;´_ゝ`)「……」
(( ^p^)「じゅーじゅー」
(-_-) ゴクゴクゴク
緑茶を飲んでいるひっきーくんは、それでひとまず良しとする。
( ´_ゝ`)「たかし君、この中で何を飲みたい?」
( ^p^))「じゅーす」
( ´_ゝ`)「そうか、ジュースか。うん……」
これでうっかり嫌いな飲み物を買い与えてしまったら、獣が生まれる事になる。
連鎖的にひっきーくんも獣化したら、抑えるのに最低でも大人二人がいるぞ。
85:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:39:08 ID:3J9qkI4c0
流石に、生命の危機に陥ったら俺も軽くプッツンしそうだ。
確率はかなり低いけどな。そう都合よくリミッターが外れたりしない。
外れたのは身内限定、致命傷を受けた時のみ、そんな狭い範囲。
それも過去三回しか起こってない。漫画の覚醒系主人公じゃないんだ。
( ´_ゝ`)「たかし君はどんなのが飲みたい? 甘い物?」
(( ^p^)「じゅーす」
( ´_ゝ`)「さわや……スッキリする物とか」
( ^p^))「じゅぅううううう」
( ´_ゝ`)「苦い物?」
(( ^p^)「すぅううう」
( ´_ゝ`)「お茶?」
( ^p^)「じゅーす」
いい加減ウザくなってきたので、腕から手を離させる。
86:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:40:15 ID:3J9qkI4c0
( ´_ゝ`)「……いっそ水でも飲ませるか」
うっかり頭で考えた事が口から出たようで「じゅーす」と念押しされる。
財布の中には後5万。いっそ、あたたか~いを全種類一つずつ買うか。
数打ちゃ当たる。鞄もあるし、残りは野郎の病室にでも持って行こう。
何故かデイケア自体には、差し入れ禁止のルールがあるからな。
( ´_ゝ`)「よし、お金を入れたぞ。プッシュしろ」
( ^p^)「こほぉおお!」
ズバンと勢いよく叩くたかしくん。自販機が揺れたぞ。
ガコン
( ^p^)「ほああああああ!」
( ´_ゝ`)「おお」
ルーレットが当たり、同じ物がもう一つ出て来た。これは予想外。
プリンシェイク二本て、全部たかしくんにやるべきか?
87:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:43:23 ID:3J9qkI4c0
つか、ひっきーくんがこの光景見たら、面倒臭くなるのでは。
これが常識としてインプットされてしまったら、とんでもない事になる。
( ´_ゝ`)「はい、たかしくん」
( ^p^)ノ日「はばああああ」
ひっきーくんの死角になる位置からもう一本を抜き取り、鞄に入れる。
そのまま平和に飲食タイムが終わるかと思ったら、
たかしくんは開けたプリンシェイクを手に持ち、
( ^p^)ノ白「しゃわあああああああああああああ!!」
と雪の上でスプリンクラーの物真似をし始めた。
ブチ切れそうだ。たかしくんに向かって握り拳が必殺の勢いで出そう。
思わず手に持っていた硬貨を変形させてしまった。犯罪である。
これは人じゃなくて動物なんだと思おうにも、結局人の形をしているので、
どうしても人として認識してしまう。せめて体のどっかが欠けてりゃいいのに。
全く、世の中のてんすの母親は、よくあんなの育てられるぜ。
ストレス溜まらんのかな。……絶対、溜まるだろうな。
手のかかる子に感化されて、おかしくなる親もいると聞く。
88:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:45:49 ID:3J9qkI4c0
我が母も俺の事で担当の精神科医に相談してるし、
どっかの板にある障害児を産んでしまったスレでは、
ガイジ達への愚痴や殺意や後悔が溢れている。
そう考えれば一発ぐらいぶん殴っても許される気がしてきたが、
実際にやったら知的障害者への虐待として俺が訴えられる。
俺も手帳持ちとは言え、ここまで重度ではないし、成人してるしな。
ある意味グレーゾーンで手帳を入手している身としては、
精神疾患をでっち上げる破目になるのは避けたい。
気分転換、現実逃避に、アヒャが迫ってきた時の対応を考えよう。
攻撃を避けるイメトレは何十回とやったから、行為を迫られた時。
それから、逃げられない時。
突っ込まれる前になんとか相手から主導を取って、
俺自身にやる気があるよう見せかけるのが大事だな。
いざとなったら薬をブチ込んで永遠に勃たなくさせてやってもいいが、
それだと普通の異性恋愛に戻った時に愉快s、じゃなくて、可哀想だ。
まず俺自身にやる気があるようにするには、
自分の精神状態を整えなくてはならない。
一応友人の範囲にいるアヒャにはどうやってもその気を抱けない。
なら、そいつをアヒャだと認識出来なくなればいい。
89:名も無きAAのようです:2013/04/25(木) 08:46:52 ID:3J9qkI4c0
人を個別に認識する最大の要因は顔。
つまり、麻袋を被せて個性を消してしまえばいい。
顔が隠れれば、誰だって分からなくなる。
袋を被ると、声が聞こえなくなるな。
こちらの声は聞こえるように、耳の部分に穴を開けよう。
待てよ。向こうからの声が聞こえるかもしれない。
声を聞けば、嫌でもアヒャだと認識する。
音でも人は判別が可能だから、猿轡もさせよう。
向こうから触れられるのも嫌だから、後ろ手に縛って。
身動きが取れないように、椅子に座らせて縛りつければ。
,
97:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:41:06 ID:c6hPWvFc0
見せしめに殺される捕虜と、テロリストの出来上がりだ。
98:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:42:26 ID:c6hPWvFc0
おい、
これじゃ何かのプレイだ。
主導権を奪って遠回しに、平和的にやめさせたいだけで、
軍人なりきりSMプレイ行為を強制させたい訳じゃない。
99:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:43:44 ID:c6hPWvFc0
ターン
頭の中で、内藤の顔によく似た物体が踊り狂ってるかと思いきや、
脳天を打ち抜かれた死体を手術室へ向かって緊急搬送して行った。
妄想の世界に区切りをつけて、現実に帰る。
100:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:44:35 ID:c6hPWvFc0
( ´_ゝ`)「ひっきー君。あんな事、してはいけないよ」
(-_-)「シナイ、モッタイナイ」
( ´_ゝ`)「よし」
たかしくんは未だにスプリンクラーの真似事をしている。
雪の上に飛び散るプリン。雪と弾けて混ざるカラメル。
もったいないオバケに喰われて死ぬぞ、たかしくん。
あまりにも回り続けるので、回転を止めようとリードを持ったら千切れた。
貧弱過ぎる。皮装備の一般人じゃ間に合わない。
たかしくんは黄金の鉄のあうあうあーだぞ。
どうせなら、頑丈な大型犬用のリードにしとけよ飼い主さん。
リードが壊れては、万が一の時に制御できない。
これを帰らせる口実にしよう。間違っちゃいない。
101:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:45:31 ID:c6hPWvFc0
会話は成功したのだし、まずひっきーくんを説得しよう。
( ´_ゝ`)「ねえ、ひっきー君」
(-_-)「ツカレタ」
( ´_ゝ`)「おっ?」
その場に座り込んで、動かなくなるひっきーくん。
空き缶を捨てさせる行動を教える隙はないな。
メモに書いてある通り、おぶる事にする。
( ´_ゝ`)「じゃあ、病院に戻ろうか」
(-_-)「ウン」
( ´_ゝ`)「よし」
こいつらを送ったら、真っ先に糞野郎の病室に行こう。
102:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:48:06 ID:c6hPWvFc0
( ´_ゝ`)「首掴まれると苦しいから、俺の服掴んでね」
(-_-)「ワカッタ」
俺におぶさり、首に腕を回して襟元を掴んでくる。
よしよし、判ってるじゃないか。苦しくない。
( ^p^)「おぶぅー」
( ´_ゝ`)「人間に背中は一つしかないんだ」
( ^p^)「あっこ」
( ´_ゝ`)「誰だ」
( ^p^)「らっこ」
( ´_ゝ`)「動物?」
(#^p^)「だっこ!」
( ´_ゝ`)「言えるじゃねーか、てめーはこれで我慢しな」
グイッ
(;^p^)「おぉう」
103:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:51:27 ID:c6hPWvFc0
頭を掴みあげようかと思ったが、それはそれで可哀想なので、
背中にあるリードの残骸部分、小さいベストのような物を掴む。
( ´_ゝ`)「あんまり暴れるなよ、重いから」
(*^p^))「ぶららー」
(;´_ゝ`)「重いっての」
たかしくんが首を吊る心配はしない。
このベストは、前がガン開きになっている。
背中側を直接持ち上げれば、首にかからないから安全だ。
開発した奴も、こんな持ち方は想定してないと思うが。
(( ^p^)「うあんこー!」
( ´_ゝ`)「いっそリードで縛りあげるべきだったな」
言ってから気付く。
千切れたリード、置いてきちまった。
……文字通りの振り子をぶら下げたまま戻るのは面倒臭い。
忘れよう。最初から無かった事にするんだ。記憶改変しろ俺。
104:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:52:51 ID:c6hPWvFc0
( ^p^))「ららーん」
( ´_ゝ`)「そろそろ力尽きろよ」
片手だけで制御するには、動きまくる約45kgはきつい。
全力で暴れてくる。揺れた足が太股を蹴るので痛い。
道路に置き去りにする策が脳裏を過ぎるが、
そんな頭をおんぶおばけに叩かれる。
(-_-)「オニイサン、チカラモチ」
( ´_ゝ`)「あん?」
( ^p^)「んあ?」
105:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:54:29 ID:c6hPWvFc0
咄嗟に、あのメモの内容が頭の中に浮かび上がる。
訳が分からなくても、相手が満足するまで、忍耐強く聞く。
(-_-)「チカラモチ?」
( ´_ゝ`)「俺が?」
(-_-)「ウン」
( ´_ゝ`)「力持ち……ではないよ」
世の中、子供を片手で抱きあげているお父さんなんて山程いる。
俺の持ち方は少々イレギュラーだが、成人男性には問題ないだろう。
満足するまで会話と言うのが具体的にわからないので、
相手の言葉が途切れたら取りあえず相槌を打ちまくる。
106:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:57:53 ID:c6hPWvFc0
振り子で体勢を崩されながらも、なんとかクリニック前へ到着。
だが、俺はひっきーくんに「病院に戻る」と言ってしまった。
病院に行くと言った手前、混乱させないようにせねばなるまい。
わざと病院側の正面玄関に回り込み、中を通ってクリニックへ行く。
病院に併設してあるクリニックだと、どうも呼称が安定しない。
(;´_ゝ`)「ふー」
デイケアのある精神科の階に辿り着くと、
受付が物凄い顔をして走り寄って来た。
様々な質問をされた気がするが、覚え切れていない。
内藤のような収集意欲のあるネタ師でもないので、
顔が酷いケアマネに押し付けられたと言って子供を渡す。
管理側で何があったとか、そんなん知りたくもない。
好奇心を惹かれない面倒事はお断りだぜ。
しかも、話が二転三転して変な方向に転がり始める。
俺と同じ障害でデイケアに通ってた奴が卒業して、
近くの花屋に勤め始めた情報とか入りませんから。
それに、顔が><の奴だったらもう会ってるし。
107:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 04:58:54 ID:c6hPWvFc0
トイレが近くなったから、と適当な理由を述べて離れる。
( ´_ゝ`)「……あれ?」
| (A` )
待ち合い室の隅で、壁に向かってPSPをしている鬱田を発見。
赤い服を着て左右に揺れているからか、視線を吸い込まれて鬱陶しい。
精神科には、自分を受診させに来たのかね。
悪癖を治そうと思って来たのか、俺らの事を相談しに来たのか。
どうでもいいや。
携帯で内藤に知らせようにも電源切れてるし。
イカ臭くなってるかもしれん病室に急ごう。
、
108:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 05:01:44 ID:c6hPWvFc0
病室から、女が出て来るのが見えた。
色々考えるよりも早く勝手に体が動き、
シーツが積まれている台車の陰に隠れた。
タイミング良かったぜ。近くに看護師も患者もいない。
ベッドのシーツを洗濯する為に、台車へ集めているようだ。
女の格好は、今時のバカな若い女性らしく、
冬なのに足が丸出しのスカートを履いている。
こいつが糞野郎の捕まえたメンヘラで確定かな?
違っていたとしても、女は入れるなと言われてんだ。
俺の他に目撃者がいないのが辛いが、まあいいや。
完全に姿が消えるのを待って、部屋に入る。
挨拶の代わりである、糞野郎の舌打ちが出迎えた。
今日中に、袖に仕込むナイフを決めよう。
109:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 05:07:59 ID:c6hPWvFc0
(´<_` )「んだよタイミングわっりぃー」
( ´_ゝ`)「そうか」
(´<_` )「帰って来んなよ。デブの家にでも泊まれ。
今日の夜中にあいつ来る予定だったのに」
( ´_ゝ`)「今こっから出て行った女?」
(´<_` )「そうだよ」
( ´_ゝ`)「へぇ」
好都合。
今日の内に、やりたい事がやってしまえるかもしれない。
テレビのコンセントを引っこ抜いて、携帯を充電する。
いやあ、斉藤には迷惑をかけるな。
まだ書類は提出してないからいいけど。
役所に出してからだと、向こうの親御さんに怒られるとこだ。
110:名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 05:12:59 ID:c6hPWvFc0
最初から最期まで、常に別居。
財産分与も生前相続も、何もなし。
お互いがお互いの保証人には絶対ならない。
そんな死にかけの蝉を黙らせる為だけの結婚とは言え、
法律で結ばれると関係性有りと捉えられてしまうからな。
まあ、怪我させるのが第一の目的でありまして。
殺すのは、刺し殺すのは、今のところ二の次ですし?
弟者君には、頑張って苦しんで生きろとしか言えないね。
夜が楽しみだ。
35.糸冬
4:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:33:31 ID:JHeAhQN.0
34.人間行動学の算術はぐれ
何故か、鬱田がピクミンのようについてくる。
あれだけ言ってた割に、木偶になったゴミをすぐ見捨てるとは。
一体何をしたいのか、何を考えてるのかわかんねぇな。
( ´_ゝ`)「なーにー? 黙ってついてきて」
('A`;)「いやそのあの」
( ´_ゝ`)「用件言えよ」
('A`;)「……ごめん」
( ´_ゝ`)「謝るくらいなら最初から言うなよ」
('A`;)「でも……」
( ´_ゝ`)「あーもーウザってー」
5:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:34:37 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「鬱田は結局、何がしたいワケ? 仲裁役でもやりたいの?
誰かと誰かの仲を取り持ちたいの? 殴られてみたいの?」
('A`;)「俺は……」
( ´_ゝ`)「高校の時に、お前みたいな仲裁役買って出る女子がいたけどさあ。
碌に相手の言い分も聞かないで、手前で勝手に状況を判断して、
悪くない奴にも『まず謝れ』って謝罪強要してぶち切れられてたぞ」
('A`)「そ、そういうのじゃ」
( ´_ゝ`)「同じようなモンだろが。俺はあいつに謝る事なんて何一つないし、
仲良くしないといけない義理も道理も義務もない。強制すんな」
('A`;)「待って、話を」
( ´_ゝ`)「聞かない。聞いても苛立つだけだもーん」
鬱田を無視して診察に行こうとすると、先回りして塞がれた。
廊下が広いから、腕を広げても余裕で横から抜けれるが。
あんまり眉間を動かさない奴なのに、変に皺を寄せているからか、
今まで見てきた中で、これ以上ないくらい顔面が酷くなっている。
顔が醜い者は外を歩いてはならない法律があるあの州では、
確実に警官がすっ飛んでくるレベルだ。ヘイ、ブサイクメーン!
6:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:35:32 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「で、どうしたい?」
('A`;)「う……と、取りあえず、殴っても蹴ってもいいよ。
まず落ち着いて。そしたら俺の話聞いてくれる?」
( ´_ゝ`)「ん? 痛めつけていいの?」
('A`;)「死なない範囲で」
( ´_ゝ`)「そうか、じゃ遠慮なく」
いきたいところだけど、普通に蹴ったら死にそうだ。
死なさず殺さず、いい感じに悶絶させるくらいの力でやりたい。
当たり前だ。誰が話なんざ聞くかヴォケ。寝言は気絶してから言えや。
これを小中高の頃にもやってたんなら、そら確実に嫌われるわ。
( ´_ゝ`)「殴られるのと蹴られるの、どっちがいい?」
('A`)「えっ?」
小首を傾げて鬱田を見ると、腕を広げたまま突っ立っている。
なんだろう。どてっ腹に蹴り入れろって意志表示?
7:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:37:19 ID:JHeAhQN.0
感覚を掴む為に、少し床を爪先で蹴る。……これくらいか。
流石に、鉄板入りの踵で蹴ったら駄目だろうな。
入れるなら爪先から。狙いは胃で行くとしよう。
ちょっとビビらせる為に、後ろに足を振り上げる。
途端に、体を震わせて目を見開く。守るも糞もねぇ。
虐められてたと聞く割に、攻撃動作に慣れてない。
肉体的じゃなく、精神的ないじめをやられてたのか?
ま、今は関係ないな。都合良く周囲に人もいないし、やれる。
( ´_ゝ`)「じゃ、行っくよー……んっ!?」
トリガラのどてっ腹目掛けて蹴ろうとしたところ、
横から割って入って来た足に攻撃を止められた。
舌打ちを漏らし、そちらを見ると。
( ´_ゝ`) (^ω^ )
わお、内藤じゃん。
8:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:38:51 ID:JHeAhQN.0
この程度のダメージなんざ無効だろうに、大袈裟に痛がって、
その場で片足を抱えてジャンプし続ける内藤。転がしたろか。
(^ω^ )「あぁん痛ぁいんだおっお~う!」
( ´_ゝ`)「嘘こけ」
(^ω^ )「うん、僕は痛くないけど。鬱田にやったら大惨事だお?」
( ´_ゝ`)「マジ? これでも加減したんだけどなあ」
(^ω^ )「って言うかぁ。さっきの兄者さんってば、んもう!
ガチな不良にしか見えなかったお! 僕怖いおっ!」
( ´_ゝ`)「キャラブレ過ぎてキモいぞ内藤」
('A`;)「……」
( ^ω^)「おっとっと、僕は決して鬱田の事を助けた訳じゃあないお。
そこんとこ、勘違いしちゃいや~んお。僕だって殴りたいお。
朝早くにクソ垂れるようなメール送りつけてきやがってお」
( ´_ゝ`)「何かしたの?」
ロ(^ω^ )「うっふん兄者見てくれお。このメールマジふざけてんんんn
( ´_ゝ`)ロ「落ち着けよ。発狂してるアヒャとか俺みたいになってんぞ」
鬱田に向き直って拳を鳴らす内藤を放っといて、渡された携帯を見る。
メール画面には、嫌がらせとしか思えない朝4時の着信。内容は……。
9:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:40:22 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「うっわぁ」
こら、内藤だってブチ切れるわ。
プライバシーもあるので詳しくは書かないが、内藤は両親との仲が良くない。
良くないどころじゃない。内藤曰く『奴らは親と言う生き物ではない』との事。
小学校の卒業式に出席しないのは、仕事優先として当然の摂理。
夫婦喧嘩の元は、自分の親権の押し付け合い。
どちらも子とは認識せず、物心ついてから家族で同居した経験皆無。
内藤は、中学校からずっとマンションで一人暮らし。
成人して絶縁を言い渡された翌日に、津波が全てを持ってってくれた。
うむ、嫌うどころか殺されてもおかしくはない糞親。
放任主義なんてもんじゃない。立派な虐待だ。
そんなのに向かって『家族と仲良くしたほうがいい』と勘違いした羅列が、
メールの件名を埋めている。しかも、本文1万字以上使ってるとかアホか。
色々な意味で、読む気も失せる。
今は両親と言う大元の原因であった膿を海に流して落ち着いたが、
それでも他人に触れられたくないトラウマに変わりはないだろう。
俺も糞親父と言う膿の海から出てストレスを減らせたが、
仲良くしろなんて暴言は聞きたくないし、言われたくない。
10:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:41:03 ID:JHeAhQN.0
幼少期から狂ったようにやらされた習い事の数々も、
人から見れば目をかけてやってると思われるんだろう。
俺は、折角の休日を潰されて散々だったがな。
窓の外から糞野郎の声を聞きながら、俺だけ勉強勉強。
恨みたくもなるさ。我が母も含めて、家族全員、な。
「俺よりも、成績が常に下から一桁の弟者をなんとかしなくては……」
と日常的に呟いていた癖に、勉学は俺を優先させるという頓珍漢。
殴られまくっても意地になって本を開かなくなった俺に飽きたのか、
高校受験辺りから放置され、とても楽だった。逆に、やる気も出た。
その頃には、糞野郎が勉強から逃げ回っていたみたいだが、俺は知らん。
むしろ親に「やっとかよ」としか言えなかった。糞野郎には「ザマミロカス」だ。
世間的に見て教育したほうがいい子供を見極めれたのはいいんだが……。
最下位を取得した輝く赤丸の数字を見て、ようやく目覚めたんだから遅いわ。
親から強制されて役に立った習い事なんて、それこそピアノぐらいしかない。
楽譜が読めるから、音楽の授業が楽、MIDIで遊ぶのが楽になった。そんだけ。
……これはまた、別の話で。
( ´_ゝ`)「ほい、内藤」
(^ω^# )「あぁん!?」
( ´_ゝ`)「俺にキレるなよ」
(^ω^# )「御尤もだお!」
11:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:42:24 ID:JHeAhQN.0
( #^ω^)「うっがー! 怒りが収まらないお! ムッカつくお!
ボッコボコにしたいのを抑えてるんだお!?」
( ´_ゝ`)「あ、内藤が近くでブチ切れてるから、
段々頭が冷えてきたかもしれない」
( ^ω^)「じゃあ僕もなんとか落ち着くお……」
( ´_ゝ`)「切り替え早いな」
それでも、肩で息をしている内藤。
鬱田も隙見て逃げりゃいいのに、まだ目の前にいる。
( ^ω^)「兄者の蹴り止めなきゃよかったぁあんおぉん。
あんの糞親この手でぶっ殺せなかった後悔が、
今ここに来て邪魔してるんおおおぐおおお!」
( ´_ゝ`)「精神科行けよ」
( ^ω^)「僕もとうとうキチガイの仲間入りかお……」
( ´_ゝ`)「古い人間だと、そっち系の認識の奴が多いけどさあ。
今の世の中は、ストレスマッハな奴が行くとこだからな?」
( ^ω^)「でも僕には兄者とアヒャの間に割り込む筋肉なんてないお……」
12:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:44:13 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「殴ったら正気に戻るかい? 内藤さんよぉ」
(^ω^ )「やだ兄者さんったら」
( ´_ゝ`)「お前も用件さっさと言えよ……俺はこれから診察だ」
(^ω^ )「そうだったのかお。じゃあふざけてる時間はないおね」
( ´_ゝ`)「ふざけてたんかい」
(^ω^ )「蹴ったらそこでお終いになって、何も言えなくなるお?
向こうが正論気取りで正義ぶって向かって来るなら、
こっちもそれなりの言葉で迎えてやったらいいんだお」
( ´_ゝ`)「つまり?」
(^ω^ )「僕らも、言葉で毒男のトラウマを抉る」
('A`)「えっ……」
( ´_ゝ`)「本人の目の前でこんな話するのって、良いんか?」
(^ω^ )「問題ないお。僕は弟者の病室がある階のトイレで、
毒男を親関係のトラウマでメタメタにしてやるとするお。、
診察終わったら兄者も来るといいお。貸し出してやるお」
( ´_ゝ`)「物扱いか」
けどまあ、割とスッキリする提案なので乗る。
鬱田を庇う気持ちなんて、両生類の糞程もない。
13:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:45:04 ID:JHeAhQN.0
簡単に揚げれる足を揃えて突っかかって来るアホなんてさあ。
いじってナンボ、からかってナンボ、虐めてナンボだろ。
『虐められる方に問題がある』ってのは、
まさに鬱田のようなパターンを言うんだろう。
本人の口から小中高と虐められてきたと聞いたし、
俺はこのネタで揺さぶってやろう。自業自得だ。
( ´_ゝ`)「俺は行くわ、後でな」
( ^ω^)「何の診察だお?」
( ´_ゝ`)「泌尿器科」
( ^ω^)「性病かお……」
( ´_ゝ`)「なるかボケ。勃起障害だ」
( ^ω^)「それもそれでどうかと思うお。原因は何だお?」
( ´_ゝ`)「ストレス」
( ^ω^)「……頑張れお」
14:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:45:47 ID:JHeAhQN.0
内藤から心ないエールを受け取り、診察室へ向かう。
実は、EDを治す気はあまりない。
EDにより併発する前立腺関係のアレコレは勘弁してもらいたいが、
常時賢者モードとはまた違う、この状態を維持していきたいのだ。
これを患った全ての人が、俺のような状態になる訳ではないらしい。
他の患者曰く、頭で興奮はするが、股間にまでそれが届かないと。
背筋を走り抜けて股間にクる刺激が、首の辺りで止められる、と。
そんな言葉を頂いた。為になる知識ではないが、無いよりマシだ。
俺の場合は興奮も糞もなく、性欲自体が根こそぎ刈り取られているので、
そういった一般的な”強制性欲我慢病”のEDとはまたちょっと違うらしい。
悟りを開いてしまうと、虚脱感を伴う境地へ至れるが、この状態は違う。
ふっとエッチな物体が視界を掠めてしまっても、無反応でいられるのだ。
いや、無反応とはまた違うな。興奮しないでいられる。
猫やプリンやムカデを見ても、純粋な気持ちで愛でられる。
目撃してしまうと、脇目も振らずに突進してしまうのは変わらないが、
そこにあるのは眩しいくらいに健全で純朴な好意だ。独占したい。
15:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:46:40 ID:JHeAhQN.0
腹パンを見ても、嗜虐的な感情に任せて笑うだけだ。興奮はしない。
どうやら、リョナに対する感情は、性欲から生まれるものではないらしい。
多分、支配欲とか征服欲とか、その辺りではないだろうか?
専門家ではないので、詳しく説明する事は出来ない。
あと、エロ広告に対しての嫌悪感が、かなり強まった。
えっちなものを求めていない時に目に飛び込むと、苛立つ。
2chだの何だの、アングラな香りがする場所ではそんな広告が付き物だ。
携帯はあまり弄らないタイプだが、これで更に遠くなったと言える。
ついったも然り。取りあえず、下ネタを吐けば笑いを貰えると思ってるような、
皆から嫌われる下品な中年オヤジが多過ぎて遠退いた。引くわ、普通に。
パケット代もタダじゃないから、節約出来ていいんだけどね。
落ち着いたら、定額サービスもネットも解約してしまおう。
ついでに、好きなキャラの擬人化をうっかり見てしまうと、怒りが湧き、
目元が痙攣する回数も増えた。これはまた、別の機会に説明しよう。
16:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:47:57 ID:JHeAhQN.0
今回の議題は、何故俺に金的が効かなかったのか? である。
男としての致命的な弱点がカバーされたのは、とてつもなく良い。
しかし、普通なら痛みを感じる所が全くの無痛とは、心配しかない。
何かとても重大な病気を併発してしまったのではないか。
糞野郎の一撃で玉々の神経をやられてしまったのではないか。
疑問と不安は尽きない。
俺は医者に相談する事にした。
日記の誓約を破ってしまうのも知らずに。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
17:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:49:31 ID:JHeAhQN.0
18:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:50:39 ID:JHeAhQN.0
19:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:51:22 ID:JHeAhQN.0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
( つ_ゝ;)「ふぐぐぅ」
失敗した。強制はないと思ったのに、これじゃ準強姦だ。
部屋を出ようとしたら、ドアの前で看護師が立ち塞がるとか。
そのまま別の部屋の診察台に連れてかれて……ふぉおおお。
最初は、普通に質問に答えてくれてると思ったのにぃいいいい。
金的がノーダメージなのも心因性のものじゃないか言ってたから、
てっきりいつもの精神科の診察へ回されると思ったら、思ったら、
ケツ穴に手を突っ込まれてドライされるとかないです恥死する。
しかも、イケメンなのが妙に悔し、い?
20:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:52:40 ID:JHeAhQN.0
んんっ? 違うな。
別に顔が整ってるのはいいんだ。
いいんだが、何と言えばいいのか。
汚いオッサンにどうこうされたかった訳じゃない。
脂ぎった、見るからに不潔な人間は勘弁だ。
そう。俺のケツを本格的に弄ったのが、年食ってる人なら良かった。
おじさんやおばさんレベルの人だったら、治療されてる気にもなる。
若いとかないよお。同年代は流石にないと思う悔しいでも感じちゃう。
流石は数々の尻をその手にかけた歴戦の勇者。格が違うぜ。
嫌悪感と拒絶による鳥肌乱舞で、時間はやたら掛かったけどね。
何の時間だって? オーガズムのだよ言わせんな恥ずかしい。
アナルセックスではケツの中全体を満遍なく開発するとの事。
今回は前立腺だけだ。なのでノーカン。
俺のシマじゃこれノーカンだから。
21:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:53:35 ID:JHeAhQN.0
ノーカン。のーかん。脳……姦?
そんな漢字に簡単に変換される自分の思考回路が嫌だ。
どうせなら、あのイケメンの灰色の味噌を掻き混ぜてやりたい。
上着を脱がされ、半袖で台にうつ伏せにされた屈辱は忘れない。
ケツだけ上げて待機する時点で、俺の心はボドボドだ。
指を突っ込まれた瞬間、強烈な吐き気が襲ってきたのも、
慣れない奴ならではと言うし、ここは一応我慢できる。
しかし、俺が生理的嫌悪感から鳥肌を大量生産した時、
「凄いねぇ~」とほざきながら俺の腕を 撫 で や が っ た。
ケツに入れてないほうの手で撫でるのは常識だから除外するとして、
ないわ。これはマジでない。この鳥肌の原因はさあ、お前だから。
凄いじゃねぇよ。俺の腕を撫でるくらいならさっさとやれよ。
過去のトラウマと恐怖と不安でチキン肌になったんだよ。
つーか、医者から聞いてねぇのか。
俺は人に気持ち悪く触られるのが大嫌いなんだよ!
涙ぐらいちょちょ切れるわ。部屋のスミスと仲良くなりたい。
担当の精神科医に訴えてやる。あの医者の顔は二度と見たくない。
そんなこんなで、三度目の正直は絶対に起こさないよう決意。
この事は、絶対に日記に書こう。忘れてはいけない。絶対に。
22:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:54:45 ID:JHeAhQN.0
(;´_ゝ`)「へっふぅ」
今日は感情面で大いに疲れた。
内藤には悪いが、病室で日記をまとめてから寝てしまおう。
それに、尻が落ち着かない。
自分でやった時は不注意による事故で激痛に悶えて死にかけたが、
今回は医療者なだけあって、広げられた穴以外にあまり痛みはない。
痛みがないのが逆に気になるのと、イかされた事実で、混乱する。
頭の中が落ち着かない。先程からテンションが上下運動しまくりです。
自分がどんな行動を起こすのか、自分でも判らない。
斜め上方向にアクロバット錐揉み飛行の上に着地どころじゃない。
地球の反対側からマントル抜けて岩盤削って真下から来そうだ。
落ち着けよ? 落ち着けよ俺。よーしイイ子、良い子だ。
そうだ。部屋にはプレゼントで貰ったぬいぐるみがある。
来たばかりで少し早めの仕事だが、癒させてもらおう。
アッパラパーな考えを脳内で展開していたら、病室到着。
さあ横になろう、とベッド下から布団を引っ張り出したら、
先に布団と一体化したアヒャが、ごろんと発掘された。
23:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:55:45 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「なにゆえ」
( -∀-) スピピピ
( ´_ゝ`)「起きろ」
( -∀-) クピピピ
( ´_ゝ`)「起きろコラ」
( ;-∀-)゙ ンゴッピィ
( ´_ゝ`)「殺すぞテメェ」
仕方ないな。こういうのは、強硬手段に出るしかない。
自分の肘の具合を確かめる。布団で衝撃は緩和されそうだが、いいか。
肘を横に突き出した姿勢で重力に体を任せ、アヒャの腹にエルボードロップ。
( ;゚д゚ )「プゴッホォ!?」
豚のような悲鳴が上がる。
24:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:56:59 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「そこ邪魔、スタンダップリーズ」
( ;゚∀゚ )「おほぉふ、すまん。寝ちまってた……」
( ´_ゝ`)「何でここで寝ようと思ったんだ」
汚れ布団には包まりたくない。
耳の先から足の先まで観察して、汚れているか確認する内に、
そう言えばこいつもイケメンだったと気付いた。気付いてしまった。
さっきのヘヴルン状態が、脳裏を華麗なムーンウォークで過ぎる。
あっれぇ? 今なら俺イケんじゃね? あんまり抵抗がない。
利益をくれれば、対価で体を明け渡していいかもと揺れるが、
その後の詳しい男同士の、アヒャとの性交を想像しようとすると、
同性に対する当然の嫌悪感と吐き気で強制ストッパーがかかる。
なぁんか俺、さっきやられた事でどっかの枷が壊れてますしぃ。
今の心中ならイケるかもしんない。
確かめてみる? 確かめてみちゃう。
( ゚∀゚ )「また不眠が続いてたんだけど、何でかここで睡魔が」
三(*´_ゝ`)「うっひょーい!」
( ;゚∀゚ )「ワッツ!?」
25:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:57:54 ID:JHeAhQN.0
立ち上がりかけの不安定な姿勢のアヒャを布団に押し倒す。
勢いのまま馬乗りになり、右手を拝借。ケツまで持ってく。
うん、まだ大丈夫。大丈夫?
全然大丈夫じゃなかった。
アヒャの手が勝手に動いて俺の尻アナルを狙った瞬間、
寒気がケツから背中を駆け上がって、鳥肌の軌跡を残す。
(*´_ゝ`)「はーい無理でしたー!」
( ;゚∀゚ )「!?」
アヒャの手を本人の顔面へ向かって投げ、病室から走り去る。
背後から何か聞こえるが知らん。俺は今から聞こえない猿だ。
うひょぉお後の事なんかなんも知らねぇ! 知ったこっちゃねぇ!
人通りのない廊下を笑いながら走っていたら、内藤を発見。
テンションが急激に下がったので、徒歩へ移行して接近する。
26:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:58:37 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「よっ、内藤」
( ;^ω^)「こ、怖いからやめてくれお」
( ´_ゝ`)「何を?」
( ^ω^)「笑い声あげながら走ってた奴と目が合った瞬間、
いきなり真顔になって自分のほうに歩いて来るとか」
( ´_ゝ`)「へー」
( ^ω^)「さっきの兄者だお」
( ´_ゝ`)「フーン」
( ^ω^)「怖かったお」
( ´_ゝ`)「すまん」
( ^ω^)「兄者じゃなかったら逃げてるお」
( ´_ゝ`)「すまん」
27:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:00:25 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「そういや内藤、よくこんなトコ通ったな」
( ^ω^)「偶々って怖いおね。僕は裏田がデイケア通い始めたから、
煽り……揶揄しに行こうと思って、ここを通っただけだお」
( ´_ゝ`)「どっちも意味変わんねぇぞ。裏田は、ケア受けるほうで?」
( ^ω^)「兄者と同じ障害持ってるの発覚したんだってお」
( ´_ゝ`)「へー」
( ^ω^)「反応薄いおね」
( ´_ゝ`)「何を期待してんだ」
( ^ω^)「『同じ障害』で、もっと何かあるかと」
( ´_ゝ`)「こんなもんだよ。後でこれ日記にして、
ショック受ける事が出来たら驚いとく」
( ^ω^)「変な奴だお。裏田も変ってか、ムカつく奴だったけどお」
( ´_ゝ`)「あんまり話してないからわかんね」
28:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:01:41 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「うーん。演劇とか脚本とか、創作関係かお?
僕はTRPGのほうでよく関わってたんだお」
( ´_ゝ`)「ジムの知り合いかと思った」
( ^ω^)「違ぇお。んで裏田、シナリオ運びが凄く上手いんだお。
ダイスの邪神様に見染められても感動オチ繋げたり、
ファンブりまくってもハッピーエンドに辿り着かせたり」
( ´_ゝ`)「いいKPじゃないか」
( ^ω^)「PLの心情も読んでくれるから凄い満足できるんだお。
だから、居る時は大体TRPGのKP任されてたんだお」
( ´_ゝ`)「だろうな」
自分の作ったNPCを出して一人で会話を進める吟遊KPや、
俺のNPCTUEEEEEEEEEEしたい糞KPとは比べ物にならない。
サークルに一人は欲しい……っつーか、十数人は欲しいな。
( ^ω^)「ただ創作は上手くても、現実は滅茶糞だったんだおー」
( ´_ゝ`)「そうなのか?」
29:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:02:33 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「卓の上だとPLの心情は汲み取れるのに、
リアルな対人で発生する話は糞なんだお」
( ´_ゝ`)「よくいるだろ。他の事は凄く出来るのに、
対人コミュニケーションが壊滅的な奴は」
( ^ω^)「よくいても困るお」
( ´_ゝ`)「そう?」
( ^ω^)「自分の興味がある物ゴリ押しで、人の話は聞かないわ、
きつく注意した事も聞かないわ、マイペース崩さないわ」
( ´_ゝ`)「俺じゃん」
( ^ω^)「兄者のほうが興味ある物とダラけ優先な分まだマシだお」
( ´_ゝ`)「昔の俺知ってても?」
( ^ω^)「ノンストップで好きな事をマシンガンみたく喋まくったり、
周りが言うの抑えてる言葉を躊躇いもなく言い放ったり、
何回も同じ間違い繰り返しても人の忠告聞かなかったり」
( ´_ゝ`)「俺ね」
( ^ω^)「……僕も言っててそう思ったお。丸っきり昔の兄者だおね。
魂の双子と言うよりは、裏田と兄者が同じ障害だからかお?」
( ´_ゝ`)「知らんよ」
30:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:03:29 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「お前らって、生きにくい脳味噌してんおねー」
( ´_ゝ`)「内藤と俺とで交換する?」
( ^ω^)「はい話のレール戻りまーすお」
( ´_ゝ`)「おう」
( ^ω^)「こっちに帰って来てから裏田に彼女ができてたんだけど、
『ついていけない』言われて逃げられたみたいなんだお」
( ´_ゝ`)「俺だって逃がす時に言わせる言葉は大体それだぞ」
( ^ω^)「はいスルー」
( ´_ゝ`)「おう」
( ^ω^)「去り際に残した書き置きに病院で診て貰えってのがあって、
裏田ってば素直に色々と調べてもらったみたいなんだお」
( ´_ゝ`)「いいじゃん」
( ;^ω^)「別れ際の病院に診て貰えって、普通は挑発だお。
ここで素直に従って病院に行く奴なんてのは……」
( ´_ゝ`)「俺だな」
31:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:04:36 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「……あーなんかもういいお」
( ´_ゝ`)「要は、訓練受けにデイケア来たんだろ?」
( ^ω^)「うんお」
( ´_ゝ`)「良いじゃないか。自覚して、なんとかしようと努力してんだ。
何でお前が煽りに行くんだ? 裏田に恨みでもあるのか?」
( ^ω^)「ネタ集め」
( ´_ゝ`)「成程」
( ^ω^)「兄者は何でここに? 診察は終わったのかお」
( ´_ゝ`)「俺か?」
( ^ω^)「おっお」
( ´_ゝ`)「俺は……」
( ^ω^)「……」
32:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:05:59 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「……いっひ」
( ;^ω^)「?」
(*´_ゝ`)「ヒヒっひゃははははwwwwwwww」
;^ω^)三「!?」
(*´_ゝ`)「アヒャからwwww聞いてwwwwwww」
;^ω^) 「お、おお」
(*´_ゝ`)「じゃあな内藤wwwwwwwwブブーンwwwwwww」
__― __ _- _ _
;^ω) ニ _ ー ̄- _ =二_ - (*´_ゝ`)
33:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:07:08 ID:JHeAhQN.0
人類が皆無な通路を、飛行機みたいに両翼を広げて疾走。
「廊下は走っちゃいけません」の教えが頭から抜けていた俺は、
曲がり角で子供のような何者かとぶつかって、派手に転倒した。
後頭部に攻撃してきた床でのた打ち回りつつ相手を観察すると、
どうやら斉藤のようだ。こちらも俺と同じく床で転げ回っている。
(;・ ∀・)「ぐおー! チョー痛いんですけどおおお!」
(;´_ゝ`)「斉藤かテメェ! 廊下は走るなよ!」
( ・ ∀・)「兄者もな!」
( ´_ゝ`)「おうよ!」
痛みで正気に戻ったのはいいが、盛大に打ったのでまだ痛い。
お互いにorzの姿勢で頭を向き合い、なんとか会話する。
( ´_ゝ`)「斉藤はこんなとこで何やってんの?」
( ・ ∀・)「俺は……なんか、友達だと思ってた女の子に告白されて、
最近落ち着かないからカウンセリング受けにここ来た」
( ´_ゝ`)「マジかよ」
34:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:08:13 ID:JHeAhQN.0
( ・ ∀・)「嫌な子じゃないんだよー。でも、そんな目で見られてたなんて、
ちっとも思わなかったぜ。ずっと前から思ってたとか言われても、
そんなん考えた事も無かったし、意識した事すらなかったよ」
( ´_ゝ`)「普通は同性の友人をそんな目で見ないだろうさ。
斉藤もその格好になってから、面倒臭そうだな」
( ・ ∀・)「兄者はどうした」
( ´_ゝ`)「俺は……なんか、自分で煽っちまったホモから」
(;・ ∀・)「は?」
( ´_ゝ`)「逃げて来た」
( ・ ∀・)「……」
( ´_ゝ`)「……」
(*・ ∀・三・∀ ・*)「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
(*´_ゝ`)「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
35:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:09:31 ID:JHeAhQN.0
斉藤の飛ぶ話には慣れているので、一々突っ込まない。
( ・ ∀・)「そういや母さんが最近気持ち悪いポエムにハマってるんだ!
ここは兄者もキモいロミオメール送って、機嫌取ってくれ!」
( ´_ゝ`)「ロミオか」
ポエムなんて、すぐには思い付かないぜ。
ここは適当な百人一首から引用させてもらおう。
そうやって斉藤の携帯でメールを代打ちしていたら、
なんとアナグラムを発見してしまった。これは行ける!
( ´_ゝ`)「斉藤! これどうだ!?」
( ・ ∀・)「んん!?」
( ´_ゝ`)「このまま送信しようと思う」
( ・ ∀・)「”いつ見きとてか”……恋しかるらむ」
( ´_ゝ`)「”いつか君とて”」
( ・ ∀・)「……」
( ´_ゝ`)「……」
36:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:10:21 ID:JHeAhQN.0
(*・ ∀・)「ウェエェーイ!!」
(*´_ゝ`)「イッエェーイ!!」
だが、俺の首筋に股間を押し当てている斉藤は、まだ発狂中。
軽度の男性恐怖症だってのに、ノリのまま肩車しちまった。
ハイテンションで宇宙語を操りつつ、俺の頭をべしべし叩き続ける斉藤に、
今起きている現実に気付いてくれるなよと願いつつ、ゆっくり床に降ろす。
(*・ ∀・)「@wq+/dz,l:fbijdfs]fyjvrte?!!!」
( ´_ゝ`)「おい太陽系第三惑星地球人」
(*・ ∀・)「豊葦原之千秋長五百秋之水穂国!」
37:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:11:10 ID:JHeAhQN.0
まだ向こう側からの帰郷は不可能のようだ。
適当に相槌を打ちながら、階段を降りる。
( ´_ゝ`)「秋津島?」
(*・ ∀・)「NO! 師木島!」
( ´_ゝ`)「敷島」
(*・ ∀・)「大八洲国!」
( ´_ゝ`)「磯輪上秀真国か」
(*・ ∀・)「YES! 日出処」
( ´_ゝ`)「瑞穂」
( ・ ∀・)「大和」
( ´_ゝ`)「日本」
( ・ ∀・)「沈没」
('A`;)「な、何してるの二人とも」
38:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:12:47 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「あ? 鬱田って、内藤にトイレで制裁されて、
とっくの昔に帰ってるんじゃなかったの?」
( ・ ∀・)「肉体言語?」
( ´_ゝ`)「はい斉藤が喋ると面倒臭くなるから黙ろう」
( ・ ∀・)「もっ」
('A`)「斉藤?」
( ・ ∀・)「そうだぞ!」
( ´_ゝ`)「話掛けやがって……」
('A`;)「ごめんなさい」
( ・ ∀・)「見ない内にまた痩せたな! その内ダシも出なくなるぞ!」
('A`)「え、あ? 斉藤と俺って話した事あったっけ……」
( ´_ゝ`)「あるぞ。お前から話掛けてたじゃん。
学科唯一の女子だから頑張るって」
('A`)「……えっ?」
39:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:14:45 ID:JHeAhQN.0
(*・ ∀・)「途中で女の子っぽい服着るのやめたから、
鬱田が判らなくなるのも無理ないなー!」
('A`)「え、えっ? 誰? 女子?」
(*・ ∀・)「フフーン」
('A`)「だって胸、ない……」
( ・ ∀・)
鬱田は俺達とベクトルの違う、救いようのないバカだわ。
今からコミュ力を高めるには、どこに押し込めたらいいんだろうな。
セクハラ加害者の更生プログラムでも勧めてみるか?
(#・ ∀・)「このセクハラ野郎!」
(゚A゚;)「ピッ!?」
(#・ ∀・)「このハゲ紫! 紫芋! 芋野郎! 野郎は死ね!」
(゚A゚;)「はっ、ははははい!」
- ニ 三 (#・ ∀・)「バーカ! チービ! 死ーね! トイレの邪教崇拝者!」
40:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:16:15 ID:JHeAhQN.0
('A`)「……」
( ´_ゝ`)「……」
('A`)「俺、あいつ女に見えなかっ」
( ´_ゝ`)「お前が悪い」
('A`)「いやでもパッと見」( ´_ゝ`)「お前が悪い」
(;'A`)「その( ´_ゝ`)「どう言い訳してもお前が悪いから」
41:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:17:38 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「女性と相対して、いきなり胸について言及。アホか。
訴えられても仕方ないセクハラ行為の否を認めろ」
('A`)「セクハラになるの?」
( ´_ゝ`)「なるぞ。何だと思ってんだこのクズ」
コミュ障どころの話じゃねぇ。こんなんゴミ障だ。処分しろ。
こいつこそが広汎性発達障害なんじゃねぇのか? 重度の。
待てよ。流石にこれは、早計と言うよりも同じ障害者に失礼か。
数年前、引き篭もりに発達障害者がどれだけいるか調べた結果、
全体の半数にも満たない、四分の一って数字が出たからなあ。
コミュ障はコミュ障だ。それ以上でもそれ以下でもない。
犯罪者に転落する危険性は、一般人より高いけどな。
('A`)「本当に判らなかったんだ」
( ´_ゝ`)「判らなかったとしても、何で胸の指摘なんだよ」
('A`;)「……ごめん」
42:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:18:32 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「お前はお前が痴漢で捕まったとしても擁護なんてしねぇし、
セクハラで女から訴えられたら『いつかやると思ってました』
とマスゴミに向かって言ってやるからな。忘れんなよ鬱田」
('A`;)「そ、そんなぁ」
だって、そこで鬱田を擁護したら、逆に俺が世間様に疑われますし?
ここは徹底的に叩いてやるのが、自分の身と鬱田の為だろう。
こいつの女性関係、いや、対人関係に対する学習能力の無さは、
折り紙付きどころか憑きモノがいそうな感じだからな。Tさん呼べ。
('A`;)「思い出せなくて悪いんだけど、斉藤って誰なの?
一緒の学科でも全員の顔は覚えてなくて……」
( ´_ゝ`)「俺だって全員は覚えてねぇよ。つか、マジで忘れたのか?
内藤が俺の嫁候補調べてリストアップした時あったじゃん」
('A`)「あ、うん」
( ´_ゝ`)「その、再従兄弟の斉藤」
('A`)「顔どんなんだったっけ」
43:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:19:40 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)ロ「はい写メ」
('A`)「ぇ」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<なのじゃ!」
('A`)「ぇ?」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<スパデラのデータまた消えた」
('A`)「ぇっ」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<男共が初っ端からメルアド聞いてきてウザい」
44:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:20:26 ID:JHeAhQN.0
(゚A゚;)「从・∀・ノ!リ人←!!??」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<学科で女が自分一人だけとかワロタ」
(゚A゚;)「( ・ ∀・)←??????」
( ´_ゝ`)「( ・ ∀・)<女の格好すると色々メンドくなる事が判った。
今日からこれで行くぜ! 男装デビューだ!」
45:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:21:11 ID:JHeAhQN.0
(゚A゚)「み、耳はどっから……?」
(゚A゚)
( ´_ゝ`)「ちなみに、親に言われても元に戻る気はないようだぜ。
二年間ずっと、家族にも友人にも誰にも言えないくらいの、
自分でも何で医者に伝えなかったのか判らないぐらいの、
ふっかいトラウマあるみたいだから。下手につつくなよ?」
(゚A゚)
( ´_ゝ`)「wwwwwww」
(゚A。)
(*´_ゝ`)「wwwwwwwwwwww」
(゚A )...。
( *゚_ゝ゚)「wwwwwwwwwwwwwwww」
46:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:22:27 ID:JHeAhQN.0
三(#・ ∀・)「うおー! 兄者ー!」
(゚く_゚; )彡「背後からだとっ!?」
( ・ ∀・)「この階一周してきた」
ミ( ´_ゝ`)「マジかよスゲーな」
( ・ ∀・)「こんな奴ほっとこーぜ!」
( ´_ゝ`)「そうだな」
( ・ ∀・)「紫色はどっかの国でエロい色らしいし」
( ´_ゝ`)「何の話に飛んだ?」
( ・ ∀・)「さっきの話と言い、こいつもきっと危ない奴だ!」
( ´_ゝ`)「飛んでなかった」
(゚A ) 。
47:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:23:20 ID:JHeAhQN.0
鬱田が置き物と化していたので、放置する。
俺はさっきまで何をやらかそうとしていたのか、
どこへ行こうとしてたのか忘れてしまったので、
用も思い出せない俺は斉藤の後に着いて行く。
昨日から両親が共に出張で、家には誰もいないと言う。
作り置きの飯も消費したし、家政夫として一時的に雇用したい、と。
俺は、素直にその家へ雇われる事にした。どうせ一日だけだ。
( ・ ∀・)「着替えはずっと前に泊まってった時に忘れたのがあるから、
その辺は心配しなくていいぞ! なかったら父さんの借りろ!」
( ´_ゝ`)「おー」
親のいない家に男一人、生物学上女一人でいいのか、
と突っ込みを入れる紳士諸兄らもいるかもしれない。
が、心配は杞憂だ。
斉藤は、妹か弟にしか思えないからな。
そんな存在に、一体どう欲情しろと。
俺がこうやって、今の状況を客観的に把握出来たのも、
貰ったノートに日記として書き起こして、ようやくだ。
日常に溶け込んだ違和感は、文字にしないと気付けない。
48:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:24:15 ID:JHeAhQN.0
( ・ ∀・)「オムライスうめー」
( ´_ゝ`)「そうか」
( ・ ∀・)「兄者」
( ´_ゝ`)「ん?」
( ・ ∀・)「結婚しよう」
( ´_ゝ`)「不束者ですが、よろしく」
(*・ ∀・)「ふひゃひゃ!」
34.糸吉
34.人間行動学の算術はぐれ
何故か、鬱田がピクミンのようについてくる。
あれだけ言ってた割に、木偶になったゴミをすぐ見捨てるとは。
一体何をしたいのか、何を考えてるのかわかんねぇな。
( ´_ゝ`)「なーにー? 黙ってついてきて」
('A`;)「いやそのあの」
( ´_ゝ`)「用件言えよ」
('A`;)「……ごめん」
( ´_ゝ`)「謝るくらいなら最初から言うなよ」
('A`;)「でも……」
( ´_ゝ`)「あーもーウザってー」
5:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:34:37 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「鬱田は結局、何がしたいワケ? 仲裁役でもやりたいの?
誰かと誰かの仲を取り持ちたいの? 殴られてみたいの?」
('A`;)「俺は……」
( ´_ゝ`)「高校の時に、お前みたいな仲裁役買って出る女子がいたけどさあ。
碌に相手の言い分も聞かないで、手前で勝手に状況を判断して、
悪くない奴にも『まず謝れ』って謝罪強要してぶち切れられてたぞ」
('A`)「そ、そういうのじゃ」
( ´_ゝ`)「同じようなモンだろが。俺はあいつに謝る事なんて何一つないし、
仲良くしないといけない義理も道理も義務もない。強制すんな」
('A`;)「待って、話を」
( ´_ゝ`)「聞かない。聞いても苛立つだけだもーん」
鬱田を無視して診察に行こうとすると、先回りして塞がれた。
廊下が広いから、腕を広げても余裕で横から抜けれるが。
あんまり眉間を動かさない奴なのに、変に皺を寄せているからか、
今まで見てきた中で、これ以上ないくらい顔面が酷くなっている。
顔が醜い者は外を歩いてはならない法律があるあの州では、
確実に警官がすっ飛んでくるレベルだ。ヘイ、ブサイクメーン!
6:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:35:32 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「で、どうしたい?」
('A`;)「う……と、取りあえず、殴っても蹴ってもいいよ。
まず落ち着いて。そしたら俺の話聞いてくれる?」
( ´_ゝ`)「ん? 痛めつけていいの?」
('A`;)「死なない範囲で」
( ´_ゝ`)「そうか、じゃ遠慮なく」
いきたいところだけど、普通に蹴ったら死にそうだ。
死なさず殺さず、いい感じに悶絶させるくらいの力でやりたい。
当たり前だ。誰が話なんざ聞くかヴォケ。寝言は気絶してから言えや。
これを小中高の頃にもやってたんなら、そら確実に嫌われるわ。
( ´_ゝ`)「殴られるのと蹴られるの、どっちがいい?」
('A`)「えっ?」
小首を傾げて鬱田を見ると、腕を広げたまま突っ立っている。
なんだろう。どてっ腹に蹴り入れろって意志表示?
7:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:37:19 ID:JHeAhQN.0
感覚を掴む為に、少し床を爪先で蹴る。……これくらいか。
流石に、鉄板入りの踵で蹴ったら駄目だろうな。
入れるなら爪先から。狙いは胃で行くとしよう。
ちょっとビビらせる為に、後ろに足を振り上げる。
途端に、体を震わせて目を見開く。守るも糞もねぇ。
虐められてたと聞く割に、攻撃動作に慣れてない。
肉体的じゃなく、精神的ないじめをやられてたのか?
ま、今は関係ないな。都合良く周囲に人もいないし、やれる。
( ´_ゝ`)「じゃ、行っくよー……んっ!?」
トリガラのどてっ腹目掛けて蹴ろうとしたところ、
横から割って入って来た足に攻撃を止められた。
舌打ちを漏らし、そちらを見ると。
( ´_ゝ`) (^ω^ )
わお、内藤じゃん。
8:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:38:51 ID:JHeAhQN.0
この程度のダメージなんざ無効だろうに、大袈裟に痛がって、
その場で片足を抱えてジャンプし続ける内藤。転がしたろか。
(^ω^ )「あぁん痛ぁいんだおっお~う!」
( ´_ゝ`)「嘘こけ」
(^ω^ )「うん、僕は痛くないけど。鬱田にやったら大惨事だお?」
( ´_ゝ`)「マジ? これでも加減したんだけどなあ」
(^ω^ )「って言うかぁ。さっきの兄者さんってば、んもう!
ガチな不良にしか見えなかったお! 僕怖いおっ!」
( ´_ゝ`)「キャラブレ過ぎてキモいぞ内藤」
('A`;)「……」
( ^ω^)「おっとっと、僕は決して鬱田の事を助けた訳じゃあないお。
そこんとこ、勘違いしちゃいや~んお。僕だって殴りたいお。
朝早くにクソ垂れるようなメール送りつけてきやがってお」
( ´_ゝ`)「何かしたの?」
ロ(^ω^ )「うっふん兄者見てくれお。このメールマジふざけてんんんn
( ´_ゝ`)ロ「落ち着けよ。発狂してるアヒャとか俺みたいになってんぞ」
鬱田に向き直って拳を鳴らす内藤を放っといて、渡された携帯を見る。
メール画面には、嫌がらせとしか思えない朝4時の着信。内容は……。
9:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:40:22 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「うっわぁ」
こら、内藤だってブチ切れるわ。
プライバシーもあるので詳しくは書かないが、内藤は両親との仲が良くない。
良くないどころじゃない。内藤曰く『奴らは親と言う生き物ではない』との事。
小学校の卒業式に出席しないのは、仕事優先として当然の摂理。
夫婦喧嘩の元は、自分の親権の押し付け合い。
どちらも子とは認識せず、物心ついてから家族で同居した経験皆無。
内藤は、中学校からずっとマンションで一人暮らし。
成人して絶縁を言い渡された翌日に、津波が全てを持ってってくれた。
うむ、嫌うどころか殺されてもおかしくはない糞親。
放任主義なんてもんじゃない。立派な虐待だ。
そんなのに向かって『家族と仲良くしたほうがいい』と勘違いした羅列が、
メールの件名を埋めている。しかも、本文1万字以上使ってるとかアホか。
色々な意味で、読む気も失せる。
今は両親と言う大元の原因であった膿を海に流して落ち着いたが、
それでも他人に触れられたくないトラウマに変わりはないだろう。
俺も糞親父と言う膿の海から出てストレスを減らせたが、
仲良くしろなんて暴言は聞きたくないし、言われたくない。
10:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:41:03 ID:JHeAhQN.0
幼少期から狂ったようにやらされた習い事の数々も、
人から見れば目をかけてやってると思われるんだろう。
俺は、折角の休日を潰されて散々だったがな。
窓の外から糞野郎の声を聞きながら、俺だけ勉強勉強。
恨みたくもなるさ。我が母も含めて、家族全員、な。
「俺よりも、成績が常に下から一桁の弟者をなんとかしなくては……」
と日常的に呟いていた癖に、勉学は俺を優先させるという頓珍漢。
殴られまくっても意地になって本を開かなくなった俺に飽きたのか、
高校受験辺りから放置され、とても楽だった。逆に、やる気も出た。
その頃には、糞野郎が勉強から逃げ回っていたみたいだが、俺は知らん。
むしろ親に「やっとかよ」としか言えなかった。糞野郎には「ザマミロカス」だ。
世間的に見て教育したほうがいい子供を見極めれたのはいいんだが……。
最下位を取得した輝く赤丸の数字を見て、ようやく目覚めたんだから遅いわ。
親から強制されて役に立った習い事なんて、それこそピアノぐらいしかない。
楽譜が読めるから、音楽の授業が楽、MIDIで遊ぶのが楽になった。そんだけ。
……これはまた、別の話で。
( ´_ゝ`)「ほい、内藤」
(^ω^# )「あぁん!?」
( ´_ゝ`)「俺にキレるなよ」
(^ω^# )「御尤もだお!」
11:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:42:24 ID:JHeAhQN.0
( #^ω^)「うっがー! 怒りが収まらないお! ムッカつくお!
ボッコボコにしたいのを抑えてるんだお!?」
( ´_ゝ`)「あ、内藤が近くでブチ切れてるから、
段々頭が冷えてきたかもしれない」
( ^ω^)「じゃあ僕もなんとか落ち着くお……」
( ´_ゝ`)「切り替え早いな」
それでも、肩で息をしている内藤。
鬱田も隙見て逃げりゃいいのに、まだ目の前にいる。
( ^ω^)「兄者の蹴り止めなきゃよかったぁあんおぉん。
あんの糞親この手でぶっ殺せなかった後悔が、
今ここに来て邪魔してるんおおおぐおおお!」
( ´_ゝ`)「精神科行けよ」
( ^ω^)「僕もとうとうキチガイの仲間入りかお……」
( ´_ゝ`)「古い人間だと、そっち系の認識の奴が多いけどさあ。
今の世の中は、ストレスマッハな奴が行くとこだからな?」
( ^ω^)「でも僕には兄者とアヒャの間に割り込む筋肉なんてないお……」
12:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:44:13 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「殴ったら正気に戻るかい? 内藤さんよぉ」
(^ω^ )「やだ兄者さんったら」
( ´_ゝ`)「お前も用件さっさと言えよ……俺はこれから診察だ」
(^ω^ )「そうだったのかお。じゃあふざけてる時間はないおね」
( ´_ゝ`)「ふざけてたんかい」
(^ω^ )「蹴ったらそこでお終いになって、何も言えなくなるお?
向こうが正論気取りで正義ぶって向かって来るなら、
こっちもそれなりの言葉で迎えてやったらいいんだお」
( ´_ゝ`)「つまり?」
(^ω^ )「僕らも、言葉で毒男のトラウマを抉る」
('A`)「えっ……」
( ´_ゝ`)「本人の目の前でこんな話するのって、良いんか?」
(^ω^ )「問題ないお。僕は弟者の病室がある階のトイレで、
毒男を親関係のトラウマでメタメタにしてやるとするお。、
診察終わったら兄者も来るといいお。貸し出してやるお」
( ´_ゝ`)「物扱いか」
けどまあ、割とスッキリする提案なので乗る。
鬱田を庇う気持ちなんて、両生類の糞程もない。
13:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:45:04 ID:JHeAhQN.0
簡単に揚げれる足を揃えて突っかかって来るアホなんてさあ。
いじってナンボ、からかってナンボ、虐めてナンボだろ。
『虐められる方に問題がある』ってのは、
まさに鬱田のようなパターンを言うんだろう。
本人の口から小中高と虐められてきたと聞いたし、
俺はこのネタで揺さぶってやろう。自業自得だ。
( ´_ゝ`)「俺は行くわ、後でな」
( ^ω^)「何の診察だお?」
( ´_ゝ`)「泌尿器科」
( ^ω^)「性病かお……」
( ´_ゝ`)「なるかボケ。勃起障害だ」
( ^ω^)「それもそれでどうかと思うお。原因は何だお?」
( ´_ゝ`)「ストレス」
( ^ω^)「……頑張れお」
14:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:45:47 ID:JHeAhQN.0
内藤から心ないエールを受け取り、診察室へ向かう。
実は、EDを治す気はあまりない。
EDにより併発する前立腺関係のアレコレは勘弁してもらいたいが、
常時賢者モードとはまた違う、この状態を維持していきたいのだ。
これを患った全ての人が、俺のような状態になる訳ではないらしい。
他の患者曰く、頭で興奮はするが、股間にまでそれが届かないと。
背筋を走り抜けて股間にクる刺激が、首の辺りで止められる、と。
そんな言葉を頂いた。為になる知識ではないが、無いよりマシだ。
俺の場合は興奮も糞もなく、性欲自体が根こそぎ刈り取られているので、
そういった一般的な”強制性欲我慢病”のEDとはまたちょっと違うらしい。
悟りを開いてしまうと、虚脱感を伴う境地へ至れるが、この状態は違う。
ふっとエッチな物体が視界を掠めてしまっても、無反応でいられるのだ。
いや、無反応とはまた違うな。興奮しないでいられる。
猫やプリンやムカデを見ても、純粋な気持ちで愛でられる。
目撃してしまうと、脇目も振らずに突進してしまうのは変わらないが、
そこにあるのは眩しいくらいに健全で純朴な好意だ。独占したい。
15:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:46:40 ID:JHeAhQN.0
腹パンを見ても、嗜虐的な感情に任せて笑うだけだ。興奮はしない。
どうやら、リョナに対する感情は、性欲から生まれるものではないらしい。
多分、支配欲とか征服欲とか、その辺りではないだろうか?
専門家ではないので、詳しく説明する事は出来ない。
あと、エロ広告に対しての嫌悪感が、かなり強まった。
えっちなものを求めていない時に目に飛び込むと、苛立つ。
2chだの何だの、アングラな香りがする場所ではそんな広告が付き物だ。
携帯はあまり弄らないタイプだが、これで更に遠くなったと言える。
ついったも然り。取りあえず、下ネタを吐けば笑いを貰えると思ってるような、
皆から嫌われる下品な中年オヤジが多過ぎて遠退いた。引くわ、普通に。
パケット代もタダじゃないから、節約出来ていいんだけどね。
落ち着いたら、定額サービスもネットも解約してしまおう。
ついでに、好きなキャラの擬人化をうっかり見てしまうと、怒りが湧き、
目元が痙攣する回数も増えた。これはまた、別の機会に説明しよう。
16:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:47:57 ID:JHeAhQN.0
今回の議題は、何故俺に金的が効かなかったのか? である。
男としての致命的な弱点がカバーされたのは、とてつもなく良い。
しかし、普通なら痛みを感じる所が全くの無痛とは、心配しかない。
何かとても重大な病気を併発してしまったのではないか。
糞野郎の一撃で玉々の神経をやられてしまったのではないか。
疑問と不安は尽きない。
俺は医者に相談する事にした。
日記の誓約を破ってしまうのも知らずに。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
17:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:49:31 ID:JHeAhQN.0
18:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:50:39 ID:JHeAhQN.0
19:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:51:22 ID:JHeAhQN.0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
( つ_ゝ;)「ふぐぐぅ」
失敗した。強制はないと思ったのに、これじゃ準強姦だ。
部屋を出ようとしたら、ドアの前で看護師が立ち塞がるとか。
そのまま別の部屋の診察台に連れてかれて……ふぉおおお。
最初は、普通に質問に答えてくれてると思ったのにぃいいいい。
金的がノーダメージなのも心因性のものじゃないか言ってたから、
てっきりいつもの精神科の診察へ回されると思ったら、思ったら、
ケツ穴に手を突っ込まれてドライされるとかないです恥死する。
しかも、イケメンなのが妙に悔し、い?
20:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:52:40 ID:JHeAhQN.0
んんっ? 違うな。
別に顔が整ってるのはいいんだ。
いいんだが、何と言えばいいのか。
汚いオッサンにどうこうされたかった訳じゃない。
脂ぎった、見るからに不潔な人間は勘弁だ。
そう。俺のケツを本格的に弄ったのが、年食ってる人なら良かった。
おじさんやおばさんレベルの人だったら、治療されてる気にもなる。
若いとかないよお。同年代は流石にないと思う悔しいでも感じちゃう。
流石は数々の尻をその手にかけた歴戦の勇者。格が違うぜ。
嫌悪感と拒絶による鳥肌乱舞で、時間はやたら掛かったけどね。
何の時間だって? オーガズムのだよ言わせんな恥ずかしい。
アナルセックスではケツの中全体を満遍なく開発するとの事。
今回は前立腺だけだ。なのでノーカン。
俺のシマじゃこれノーカンだから。
21:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:53:35 ID:JHeAhQN.0
ノーカン。のーかん。脳……姦?
そんな漢字に簡単に変換される自分の思考回路が嫌だ。
どうせなら、あのイケメンの灰色の味噌を掻き混ぜてやりたい。
上着を脱がされ、半袖で台にうつ伏せにされた屈辱は忘れない。
ケツだけ上げて待機する時点で、俺の心はボドボドだ。
指を突っ込まれた瞬間、強烈な吐き気が襲ってきたのも、
慣れない奴ならではと言うし、ここは一応我慢できる。
しかし、俺が生理的嫌悪感から鳥肌を大量生産した時、
「凄いねぇ~」とほざきながら俺の腕を 撫 で や が っ た。
ケツに入れてないほうの手で撫でるのは常識だから除外するとして、
ないわ。これはマジでない。この鳥肌の原因はさあ、お前だから。
凄いじゃねぇよ。俺の腕を撫でるくらいならさっさとやれよ。
過去のトラウマと恐怖と不安でチキン肌になったんだよ。
つーか、医者から聞いてねぇのか。
俺は人に気持ち悪く触られるのが大嫌いなんだよ!
涙ぐらいちょちょ切れるわ。部屋のスミスと仲良くなりたい。
担当の精神科医に訴えてやる。あの医者の顔は二度と見たくない。
そんなこんなで、三度目の正直は絶対に起こさないよう決意。
この事は、絶対に日記に書こう。忘れてはいけない。絶対に。
22:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:54:45 ID:JHeAhQN.0
(;´_ゝ`)「へっふぅ」
今日は感情面で大いに疲れた。
内藤には悪いが、病室で日記をまとめてから寝てしまおう。
それに、尻が落ち着かない。
自分でやった時は不注意による事故で激痛に悶えて死にかけたが、
今回は医療者なだけあって、広げられた穴以外にあまり痛みはない。
痛みがないのが逆に気になるのと、イかされた事実で、混乱する。
頭の中が落ち着かない。先程からテンションが上下運動しまくりです。
自分がどんな行動を起こすのか、自分でも判らない。
斜め上方向にアクロバット錐揉み飛行の上に着地どころじゃない。
地球の反対側からマントル抜けて岩盤削って真下から来そうだ。
落ち着けよ? 落ち着けよ俺。よーしイイ子、良い子だ。
そうだ。部屋にはプレゼントで貰ったぬいぐるみがある。
来たばかりで少し早めの仕事だが、癒させてもらおう。
アッパラパーな考えを脳内で展開していたら、病室到着。
さあ横になろう、とベッド下から布団を引っ張り出したら、
先に布団と一体化したアヒャが、ごろんと発掘された。
23:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:55:45 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「なにゆえ」
( -∀-) スピピピ
( ´_ゝ`)「起きろ」
( -∀-) クピピピ
( ´_ゝ`)「起きろコラ」
( ;-∀-)゙ ンゴッピィ
( ´_ゝ`)「殺すぞテメェ」
仕方ないな。こういうのは、強硬手段に出るしかない。
自分の肘の具合を確かめる。布団で衝撃は緩和されそうだが、いいか。
肘を横に突き出した姿勢で重力に体を任せ、アヒャの腹にエルボードロップ。
( ;゚д゚ )「プゴッホォ!?」
豚のような悲鳴が上がる。
24:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:56:59 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「そこ邪魔、スタンダップリーズ」
( ;゚∀゚ )「おほぉふ、すまん。寝ちまってた……」
( ´_ゝ`)「何でここで寝ようと思ったんだ」
汚れ布団には包まりたくない。
耳の先から足の先まで観察して、汚れているか確認する内に、
そう言えばこいつもイケメンだったと気付いた。気付いてしまった。
さっきのヘヴルン状態が、脳裏を華麗なムーンウォークで過ぎる。
あっれぇ? 今なら俺イケんじゃね? あんまり抵抗がない。
利益をくれれば、対価で体を明け渡していいかもと揺れるが、
その後の詳しい男同士の、アヒャとの性交を想像しようとすると、
同性に対する当然の嫌悪感と吐き気で強制ストッパーがかかる。
なぁんか俺、さっきやられた事でどっかの枷が壊れてますしぃ。
今の心中ならイケるかもしんない。
確かめてみる? 確かめてみちゃう。
( ゚∀゚ )「また不眠が続いてたんだけど、何でかここで睡魔が」
三(*´_ゝ`)「うっひょーい!」
( ;゚∀゚ )「ワッツ!?」
25:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:57:54 ID:JHeAhQN.0
立ち上がりかけの不安定な姿勢のアヒャを布団に押し倒す。
勢いのまま馬乗りになり、右手を拝借。ケツまで持ってく。
うん、まだ大丈夫。大丈夫?
全然大丈夫じゃなかった。
アヒャの手が勝手に動いて俺の尻アナルを狙った瞬間、
寒気がケツから背中を駆け上がって、鳥肌の軌跡を残す。
(*´_ゝ`)「はーい無理でしたー!」
( ;゚∀゚ )「!?」
アヒャの手を本人の顔面へ向かって投げ、病室から走り去る。
背後から何か聞こえるが知らん。俺は今から聞こえない猿だ。
うひょぉお後の事なんかなんも知らねぇ! 知ったこっちゃねぇ!
人通りのない廊下を笑いながら走っていたら、内藤を発見。
テンションが急激に下がったので、徒歩へ移行して接近する。
26:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 02:58:37 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「よっ、内藤」
( ;^ω^)「こ、怖いからやめてくれお」
( ´_ゝ`)「何を?」
( ^ω^)「笑い声あげながら走ってた奴と目が合った瞬間、
いきなり真顔になって自分のほうに歩いて来るとか」
( ´_ゝ`)「へー」
( ^ω^)「さっきの兄者だお」
( ´_ゝ`)「フーン」
( ^ω^)「怖かったお」
( ´_ゝ`)「すまん」
( ^ω^)「兄者じゃなかったら逃げてるお」
( ´_ゝ`)「すまん」
27:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:00:25 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「そういや内藤、よくこんなトコ通ったな」
( ^ω^)「偶々って怖いおね。僕は裏田がデイケア通い始めたから、
煽り……揶揄しに行こうと思って、ここを通っただけだお」
( ´_ゝ`)「どっちも意味変わんねぇぞ。裏田は、ケア受けるほうで?」
( ^ω^)「兄者と同じ障害持ってるの発覚したんだってお」
( ´_ゝ`)「へー」
( ^ω^)「反応薄いおね」
( ´_ゝ`)「何を期待してんだ」
( ^ω^)「『同じ障害』で、もっと何かあるかと」
( ´_ゝ`)「こんなもんだよ。後でこれ日記にして、
ショック受ける事が出来たら驚いとく」
( ^ω^)「変な奴だお。裏田も変ってか、ムカつく奴だったけどお」
( ´_ゝ`)「あんまり話してないからわかんね」
28:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:01:41 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「うーん。演劇とか脚本とか、創作関係かお?
僕はTRPGのほうでよく関わってたんだお」
( ´_ゝ`)「ジムの知り合いかと思った」
( ^ω^)「違ぇお。んで裏田、シナリオ運びが凄く上手いんだお。
ダイスの邪神様に見染められても感動オチ繋げたり、
ファンブりまくってもハッピーエンドに辿り着かせたり」
( ´_ゝ`)「いいKPじゃないか」
( ^ω^)「PLの心情も読んでくれるから凄い満足できるんだお。
だから、居る時は大体TRPGのKP任されてたんだお」
( ´_ゝ`)「だろうな」
自分の作ったNPCを出して一人で会話を進める吟遊KPや、
俺のNPCTUEEEEEEEEEEしたい糞KPとは比べ物にならない。
サークルに一人は欲しい……っつーか、十数人は欲しいな。
( ^ω^)「ただ創作は上手くても、現実は滅茶糞だったんだおー」
( ´_ゝ`)「そうなのか?」
29:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:02:33 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「卓の上だとPLの心情は汲み取れるのに、
リアルな対人で発生する話は糞なんだお」
( ´_ゝ`)「よくいるだろ。他の事は凄く出来るのに、
対人コミュニケーションが壊滅的な奴は」
( ^ω^)「よくいても困るお」
( ´_ゝ`)「そう?」
( ^ω^)「自分の興味がある物ゴリ押しで、人の話は聞かないわ、
きつく注意した事も聞かないわ、マイペース崩さないわ」
( ´_ゝ`)「俺じゃん」
( ^ω^)「兄者のほうが興味ある物とダラけ優先な分まだマシだお」
( ´_ゝ`)「昔の俺知ってても?」
( ^ω^)「ノンストップで好きな事をマシンガンみたく喋まくったり、
周りが言うの抑えてる言葉を躊躇いもなく言い放ったり、
何回も同じ間違い繰り返しても人の忠告聞かなかったり」
( ´_ゝ`)「俺ね」
( ^ω^)「……僕も言っててそう思ったお。丸っきり昔の兄者だおね。
魂の双子と言うよりは、裏田と兄者が同じ障害だからかお?」
( ´_ゝ`)「知らんよ」
30:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:03:29 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「お前らって、生きにくい脳味噌してんおねー」
( ´_ゝ`)「内藤と俺とで交換する?」
( ^ω^)「はい話のレール戻りまーすお」
( ´_ゝ`)「おう」
( ^ω^)「こっちに帰って来てから裏田に彼女ができてたんだけど、
『ついていけない』言われて逃げられたみたいなんだお」
( ´_ゝ`)「俺だって逃がす時に言わせる言葉は大体それだぞ」
( ^ω^)「はいスルー」
( ´_ゝ`)「おう」
( ^ω^)「去り際に残した書き置きに病院で診て貰えってのがあって、
裏田ってば素直に色々と調べてもらったみたいなんだお」
( ´_ゝ`)「いいじゃん」
( ;^ω^)「別れ際の病院に診て貰えって、普通は挑発だお。
ここで素直に従って病院に行く奴なんてのは……」
( ´_ゝ`)「俺だな」
31:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:04:36 ID:JHeAhQN.0
( ^ω^)「……あーなんかもういいお」
( ´_ゝ`)「要は、訓練受けにデイケア来たんだろ?」
( ^ω^)「うんお」
( ´_ゝ`)「良いじゃないか。自覚して、なんとかしようと努力してんだ。
何でお前が煽りに行くんだ? 裏田に恨みでもあるのか?」
( ^ω^)「ネタ集め」
( ´_ゝ`)「成程」
( ^ω^)「兄者は何でここに? 診察は終わったのかお」
( ´_ゝ`)「俺か?」
( ^ω^)「おっお」
( ´_ゝ`)「俺は……」
( ^ω^)「……」
32:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:05:59 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「……いっひ」
( ;^ω^)「?」
(*´_ゝ`)「ヒヒっひゃははははwwwwwwww」
;^ω^)三「!?」
(*´_ゝ`)「アヒャからwwww聞いてwwwwwww」
;^ω^) 「お、おお」
(*´_ゝ`)「じゃあな内藤wwwwwwwwブブーンwwwwwww」
__― __ _- _ _
;^ω) ニ _ ー ̄- _ =二_ - (*´_ゝ`)
33:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:07:08 ID:JHeAhQN.0
人類が皆無な通路を、飛行機みたいに両翼を広げて疾走。
「廊下は走っちゃいけません」の教えが頭から抜けていた俺は、
曲がり角で子供のような何者かとぶつかって、派手に転倒した。
後頭部に攻撃してきた床でのた打ち回りつつ相手を観察すると、
どうやら斉藤のようだ。こちらも俺と同じく床で転げ回っている。
(;・ ∀・)「ぐおー! チョー痛いんですけどおおお!」
(;´_ゝ`)「斉藤かテメェ! 廊下は走るなよ!」
( ・ ∀・)「兄者もな!」
( ´_ゝ`)「おうよ!」
痛みで正気に戻ったのはいいが、盛大に打ったのでまだ痛い。
お互いにorzの姿勢で頭を向き合い、なんとか会話する。
( ´_ゝ`)「斉藤はこんなとこで何やってんの?」
( ・ ∀・)「俺は……なんか、友達だと思ってた女の子に告白されて、
最近落ち着かないからカウンセリング受けにここ来た」
( ´_ゝ`)「マジかよ」
34:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:08:13 ID:JHeAhQN.0
( ・ ∀・)「嫌な子じゃないんだよー。でも、そんな目で見られてたなんて、
ちっとも思わなかったぜ。ずっと前から思ってたとか言われても、
そんなん考えた事も無かったし、意識した事すらなかったよ」
( ´_ゝ`)「普通は同性の友人をそんな目で見ないだろうさ。
斉藤もその格好になってから、面倒臭そうだな」
( ・ ∀・)「兄者はどうした」
( ´_ゝ`)「俺は……なんか、自分で煽っちまったホモから」
(;・ ∀・)「は?」
( ´_ゝ`)「逃げて来た」
( ・ ∀・)「……」
( ´_ゝ`)「……」
(*・ ∀・三・∀ ・*)「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
(*´_ゝ`)「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
35:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:09:31 ID:JHeAhQN.0
斉藤の飛ぶ話には慣れているので、一々突っ込まない。
( ・ ∀・)「そういや母さんが最近気持ち悪いポエムにハマってるんだ!
ここは兄者もキモいロミオメール送って、機嫌取ってくれ!」
( ´_ゝ`)「ロミオか」
ポエムなんて、すぐには思い付かないぜ。
ここは適当な百人一首から引用させてもらおう。
そうやって斉藤の携帯でメールを代打ちしていたら、
なんとアナグラムを発見してしまった。これは行ける!
( ´_ゝ`)「斉藤! これどうだ!?」
( ・ ∀・)「んん!?」
( ´_ゝ`)「このまま送信しようと思う」
( ・ ∀・)「”いつ見きとてか”……恋しかるらむ」
( ´_ゝ`)「”いつか君とて”」
( ・ ∀・)「……」
( ´_ゝ`)「……」
36:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:10:21 ID:JHeAhQN.0
(*・ ∀・)「ウェエェーイ!!」
(*´_ゝ`)「イッエェーイ!!」
だが、俺の首筋に股間を押し当てている斉藤は、まだ発狂中。
軽度の男性恐怖症だってのに、ノリのまま肩車しちまった。
ハイテンションで宇宙語を操りつつ、俺の頭をべしべし叩き続ける斉藤に、
今起きている現実に気付いてくれるなよと願いつつ、ゆっくり床に降ろす。
(*・ ∀・)「@wq+/dz,l:fbijdfs]fyjvrte?!!!」
( ´_ゝ`)「おい太陽系第三惑星地球人」
(*・ ∀・)「豊葦原之千秋長五百秋之水穂国!」
37:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:11:10 ID:JHeAhQN.0
まだ向こう側からの帰郷は不可能のようだ。
適当に相槌を打ちながら、階段を降りる。
( ´_ゝ`)「秋津島?」
(*・ ∀・)「NO! 師木島!」
( ´_ゝ`)「敷島」
(*・ ∀・)「大八洲国!」
( ´_ゝ`)「磯輪上秀真国か」
(*・ ∀・)「YES! 日出処」
( ´_ゝ`)「瑞穂」
( ・ ∀・)「大和」
( ´_ゝ`)「日本」
( ・ ∀・)「沈没」
('A`;)「な、何してるの二人とも」
38:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:12:47 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「あ? 鬱田って、内藤にトイレで制裁されて、
とっくの昔に帰ってるんじゃなかったの?」
( ・ ∀・)「肉体言語?」
( ´_ゝ`)「はい斉藤が喋ると面倒臭くなるから黙ろう」
( ・ ∀・)「もっ」
('A`)「斉藤?」
( ・ ∀・)「そうだぞ!」
( ´_ゝ`)「話掛けやがって……」
('A`;)「ごめんなさい」
( ・ ∀・)「見ない内にまた痩せたな! その内ダシも出なくなるぞ!」
('A`)「え、あ? 斉藤と俺って話した事あったっけ……」
( ´_ゝ`)「あるぞ。お前から話掛けてたじゃん。
学科唯一の女子だから頑張るって」
('A`)「……えっ?」
39:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:14:45 ID:JHeAhQN.0
(*・ ∀・)「途中で女の子っぽい服着るのやめたから、
鬱田が判らなくなるのも無理ないなー!」
('A`)「え、えっ? 誰? 女子?」
(*・ ∀・)「フフーン」
('A`)「だって胸、ない……」
( ・ ∀・)
鬱田は俺達とベクトルの違う、救いようのないバカだわ。
今からコミュ力を高めるには、どこに押し込めたらいいんだろうな。
セクハラ加害者の更生プログラムでも勧めてみるか?
(#・ ∀・)「このセクハラ野郎!」
(゚A゚;)「ピッ!?」
(#・ ∀・)「このハゲ紫! 紫芋! 芋野郎! 野郎は死ね!」
(゚A゚;)「はっ、ははははい!」
- ニ 三 (#・ ∀・)「バーカ! チービ! 死ーね! トイレの邪教崇拝者!」
40:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:16:15 ID:JHeAhQN.0
('A`)「……」
( ´_ゝ`)「……」
('A`)「俺、あいつ女に見えなかっ」
( ´_ゝ`)「お前が悪い」
('A`)「いやでもパッと見」( ´_ゝ`)「お前が悪い」
(;'A`)「その( ´_ゝ`)「どう言い訳してもお前が悪いから」
41:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:17:38 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「女性と相対して、いきなり胸について言及。アホか。
訴えられても仕方ないセクハラ行為の否を認めろ」
('A`)「セクハラになるの?」
( ´_ゝ`)「なるぞ。何だと思ってんだこのクズ」
コミュ障どころの話じゃねぇ。こんなんゴミ障だ。処分しろ。
こいつこそが広汎性発達障害なんじゃねぇのか? 重度の。
待てよ。流石にこれは、早計と言うよりも同じ障害者に失礼か。
数年前、引き篭もりに発達障害者がどれだけいるか調べた結果、
全体の半数にも満たない、四分の一って数字が出たからなあ。
コミュ障はコミュ障だ。それ以上でもそれ以下でもない。
犯罪者に転落する危険性は、一般人より高いけどな。
('A`)「本当に判らなかったんだ」
( ´_ゝ`)「判らなかったとしても、何で胸の指摘なんだよ」
('A`;)「……ごめん」
42:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:18:32 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)「お前はお前が痴漢で捕まったとしても擁護なんてしねぇし、
セクハラで女から訴えられたら『いつかやると思ってました』
とマスゴミに向かって言ってやるからな。忘れんなよ鬱田」
('A`;)「そ、そんなぁ」
だって、そこで鬱田を擁護したら、逆に俺が世間様に疑われますし?
ここは徹底的に叩いてやるのが、自分の身と鬱田の為だろう。
こいつの女性関係、いや、対人関係に対する学習能力の無さは、
折り紙付きどころか憑きモノがいそうな感じだからな。Tさん呼べ。
('A`;)「思い出せなくて悪いんだけど、斉藤って誰なの?
一緒の学科でも全員の顔は覚えてなくて……」
( ´_ゝ`)「俺だって全員は覚えてねぇよ。つか、マジで忘れたのか?
内藤が俺の嫁候補調べてリストアップした時あったじゃん」
('A`)「あ、うん」
( ´_ゝ`)「その、再従兄弟の斉藤」
('A`)「顔どんなんだったっけ」
43:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:19:40 ID:JHeAhQN.0
( ´_ゝ`)ロ「はい写メ」
('A`)「ぇ」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<なのじゃ!」
('A`)「ぇ?」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<スパデラのデータまた消えた」
('A`)「ぇっ」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<男共が初っ端からメルアド聞いてきてウザい」
44:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:20:26 ID:JHeAhQN.0
(゚A゚;)「从・∀・ノ!リ人←!!??」
( ´_ゝ`)「从・∀・ノ!リ人<学科で女が自分一人だけとかワロタ」
(゚A゚;)「( ・ ∀・)←??????」
( ´_ゝ`)「( ・ ∀・)<女の格好すると色々メンドくなる事が判った。
今日からこれで行くぜ! 男装デビューだ!」
45:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:21:11 ID:JHeAhQN.0
(゚A゚)「み、耳はどっから……?」
(゚A゚)
( ´_ゝ`)「ちなみに、親に言われても元に戻る気はないようだぜ。
二年間ずっと、家族にも友人にも誰にも言えないくらいの、
自分でも何で医者に伝えなかったのか判らないぐらいの、
ふっかいトラウマあるみたいだから。下手につつくなよ?」
(゚A゚)
( ´_ゝ`)「wwwwwww」
(゚A。)
(*´_ゝ`)「wwwwwwwwwwww」
(゚A )...。
( *゚_ゝ゚)「wwwwwwwwwwwwwwww」
46:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:22:27 ID:JHeAhQN.0
三(#・ ∀・)「うおー! 兄者ー!」
(゚く_゚; )彡「背後からだとっ!?」
( ・ ∀・)「この階一周してきた」
ミ( ´_ゝ`)「マジかよスゲーな」
( ・ ∀・)「こんな奴ほっとこーぜ!」
( ´_ゝ`)「そうだな」
( ・ ∀・)「紫色はどっかの国でエロい色らしいし」
( ´_ゝ`)「何の話に飛んだ?」
( ・ ∀・)「さっきの話と言い、こいつもきっと危ない奴だ!」
( ´_ゝ`)「飛んでなかった」
(゚A ) 。
47:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:23:20 ID:JHeAhQN.0
鬱田が置き物と化していたので、放置する。
俺はさっきまで何をやらかそうとしていたのか、
どこへ行こうとしてたのか忘れてしまったので、
用も思い出せない俺は斉藤の後に着いて行く。
昨日から両親が共に出張で、家には誰もいないと言う。
作り置きの飯も消費したし、家政夫として一時的に雇用したい、と。
俺は、素直にその家へ雇われる事にした。どうせ一日だけだ。
( ・ ∀・)「着替えはずっと前に泊まってった時に忘れたのがあるから、
その辺は心配しなくていいぞ! なかったら父さんの借りろ!」
( ´_ゝ`)「おー」
親のいない家に男一人、生物学上女一人でいいのか、
と突っ込みを入れる紳士諸兄らもいるかもしれない。
が、心配は杞憂だ。
斉藤は、妹か弟にしか思えないからな。
そんな存在に、一体どう欲情しろと。
俺がこうやって、今の状況を客観的に把握出来たのも、
貰ったノートに日記として書き起こして、ようやくだ。
日常に溶け込んだ違和感は、文字にしないと気付けない。
48:名も無きAAのようです:2013/04/23(火) 03:24:15 ID:JHeAhQN.0
( ・ ∀・)「オムライスうめー」
( ´_ゝ`)「そうか」
( ・ ∀・)「兄者」
( ´_ゝ`)「ん?」
( ・ ∀・)「結婚しよう」
( ´_ゝ`)「不束者ですが、よろしく」
(*・ ∀・)「ふひゃひゃ!」
34.糸吉
895:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 22:56:27 ID:h8GVwLGg0
33.建設的に生きるとか出来ないな
('A`)「あっ」
( ´_ゝ`)「お」
('A`;)「ひっ、久っ、久し振りっ」
( ´_ゝ`)「一週間かそこらで久し振りって言うっけ?」
('A`)「あ、えっえっと」
( ´_ゝ`)「立ったままだと邪魔になるから、取りあえず座れよ」
('A`;)「う、うん」
横に座らせたが、相手の顔を見て真面目に話すつもりはない。
こんだけ判り易く挙動不審になってる奴なんかは、
目を合わせようとしたところで悪化するだろうしな。
元々、俺も鬱田も人と目を合わせるのは嫌いだけど。
896:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 22:58:50 ID:h8GVwLGg0
我が母とアヒャと斉藤とメールしながら応対する。
('A`)「えー……と、なんでこんなところに?」
( ´_ゝ`)「あいつが胃カメラやってるから、その付き添い、だった。
追い出されたから、母さんに連絡してから部屋に戻る」
('A`)「胃カメラって」
( ´_ゝ`)「鬱田は?」
('A`;)「えっと……謝りに」
( ´_ゝ`)「マジか、誰に?」
('A`)「あ、兄者に……」
_,
( ´_ゝ`)「俺ぇ?」
ミ ('A`;) ヒッ
おっと、鬱田と俺の距離が増した。眉間の皺が良くなかったか。
揉み解しつつ、相手の挙動を観察する。
897:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:02:20 ID:h8GVwLGg0
:('A`;):「えと、えと」
知り合った直後の鬱田みたいな反応だ。痩せた子豚のよう。
何がこいつをそうさせてるのかは分からないが、懐かしい。
( ´_ゝ`)「鬱田が俺に謝らなきゃいけないような事したっけ」
('A`)「ほ、ほら、前の、弟者君との……」
( ´_ゝ`)「あれって終わったんじゃなかったの?」
('A`)「え? 許してくれたの?」
( ´_ゝ`)「許すも何も」
俺と鬱田の間には、育った環境に寄る考え方の違いがあり。
それは何かが事故らない限りどうあっても越えられない壁だから、
鬱田に理解してもらうのは無理だと知った。なので、どうでもいい。
口論したいのならば、地雷の上で反復横跳びするんじゃなく、
何か譲れない拘りとか、互いの対極に位置する好きなものとか、
そういったもので口論した方が後にも先にもいいんじゃないか?
そんな感じで伝えた。
898:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:03:28 ID:h8GVwLGg0
('A`;)「口論したかったって訳じゃ、いや、したかったんだけど。
地雷を踏もうと思ってたんじゃなくて、地雷って知らなくて。
ご、ごめん。あれはブーンから逃げる為の言い訳と言うか」
( ´_ゝ`)「あー、そっちの可能性も考えてたから言わんでもいいよ」
('A`;)「ごめん……」
( ´_ゝ`)「もう謝んなくていいって、いい加減ウザ」
('A`)
( ´_ゝ`)「じゃなくて、鬱陶し」
('A`)
(;´_ゝ`)「ああーっと、わ、煩わし」
('A`)
(;´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「ウザいんで」
('A`)「諦めるなよ」
899:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:04:41 ID:h8GVwLGg0
( ´_ゝ`)「つーワケで、もうその話はいいわ」
('A`)「わ、分かった。ところで弟者君が胃カメラって何か病k」
( ´_ゝ`)「わざわざ地雷に踏み込むような話題は止そうぜ。
寝ずに考えた鬱田へのカウンター試したくなるし」
('A`;)「寝ずに考えたカウンター……?」
( ´_ゝ`)「カウンターにならないかもしれないけどな。
俺らに向かって『家族と仲良く』とかほざくなら、
じゃあ鬱田自身は糞親父とどうなんだよって話」
('A`)「なってるよ」
( ´_ゝ`)「そうか。てか、今うっかり使っちまった」
('A`)「俺も内藤からお前らの起こした事件聞いてから、
そういうの言われるかもって思ってたよ……」
( ´_ゝ`)「事がこんがらがる前に思って欲しかったぜ」
('A`;)「わ、悪い」
900:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:05:42 ID:h8GVwLGg0
('A`)「あと、内藤から聞いた事件について、ちょっと聞いてもいい?」
( ´_ゝ`)「物による」
('A`;)「えっと、骨折った折られたとか、刺した刺されたとか」
( ´_ゝ`)「俺は糞親父に骨折られた事はあるけど、あいつにはないぞ」
('A`)「えっ、そ、そうなの?」
( ´_ゝ`)「ああ。刺された事はあるけど、まだ刺した事はないしな。
てかさ、いい加減この話題はちょっと……」
('A`)「まだって、そういう発言は」
( ´_ゝ`)「刺されて当然だと思わない? あんな奴。後ろから刺されて当然」
('A`;)「い、いや」
( ´_ゝ`)「でも誰も刺してくれないなら、俺が自分で刺してやるしかないだろ?
それとも骨折るのはいいけど刺すのは非常識とか言っちゃう系?
喧嘩の延長で殴り殺すのは仕方ないけど、刃物沙汰は駄目って?
金盗られても物盗られても信用落とされても全部台無しにされても、
家族だからやっぱり大事にしないとって上から目線で説教する?」
('A`;)「ちょ、ちょ、ちょ」
( ´_ゝ`)「お、すまん」
('A`;)「うん…………」
901:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:07:00 ID:h8GVwLGg0
('A`;)「昨日さ、ブーンはお前らの事、実は仲良いって言ってたよ……
兄者はまあ、どうしようもないと思うけど、弟者はそうでもないって」
( ´_ゝ`)「はあ?」
('A`)「先の事を考えたら、仲良くしたほうがいいって思ったみたいだよ」
( ´_ゝ`)「そりゃ、俺から何とかして安全に金を盗ろうって思っただけだろ。
俺は母さんの気が済んだら、さっさとどっか行くか施設入るし」
('A`)「家出るの?」
( ´_ゝ`)「普通は出るだろ、男なら」
('A`;)「耳が痛いな。でも、家を出るとしても、結局血が繋がってるのは、
家族なのは変わりないんだしさ。出る前に少しは関係の改善
_, 、_
( ´_ゝ`)゙
Σ{(゚A゚;)}「を゙ッ!?」
みなまできかずに、うつだのりょうかたをつかむ。
902:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:07:43 ID:h8GVwLGg0
( ´_ゝ`)「もし嫌いな奴が、金寄越せっつったら、鬱田は渡す?」
(゚A゚;)「え、えっ、えっ?」
( ´_ゝ )「渡す?」
('A`;)「わ、渡さない。渡したくない」
( ´_ゝ )「憎たらしい顔した奴が『鬱田って頼りになるなー金くれよ』
って褒めてから金せびってきたら、渡しちゃったりする?」
('A`;)「しない」
( ´_ゝ )「殺したいくらい憎い奴が『俺ってお前がいないと生きてけないわ』
って、言ったら、さ。鬱田は、昔を、水に流して、仲直り出来る?」
('A`;)「で、出来ない」
( _ゝ )「今まであいつに金だけで750万くらい盗られたんだけどさあ。
鬱田はそういうのって許せる? 盗られて仕方ないって思う?
糞親父に言ったら、仕方ないって言いやがったんだよ。
お前もそういうタイプか? 盗られたほうが悪いって奴か?
部屋に鍵付けたら駄目、金庫も駄目、自分の口座も駄目。
そうやって自己防衛しようと挙げた手段全部に駄目出しして、
俺が自分で部屋に鍵つけたら、家を傷つけるなって殴るのか?
危機意識が低いんだっつって、殴りかかってくる奴なのか?」
('A`;)「違う! 違う違う!」
903:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:08:26 ID:h8GVwLGg0
( # _ゝ )「お前が一番嫌いな奴が、この手で苦しめたい奴が、殺したい奴が。
そんな奴が一番近くにいて、けど、周りは仲良くしろって口煩くて。
何もかも分かってねえのに分かったフリして上から目線で偉ぶって。
あいつの所業知ってて責め立てる奴も、俺が兄弟だって判った途端、
『お兄ちゃんなんだから弟の面倒はちゃんと見てあげなさい』とか、
『家族なんだから更生させろ』とか『兄なんだから手綱持て』とかさあ。
マジふざけてんの? そういうのは親の役目だろ? 頭おかしいの?
しかも、その糞親父も俺らの更生にハナから付き合わないんだぞ?
小さい頃に離して育てたほうがいいって注意受けてたの丸無視して、
部屋一緒にするとか、遠回しに殺し合えって意味だと思うだろうが。
やっと一人部屋持てると思ったら、隣同士で窓伝いに移動できるしよ。
あいつが俺の金盗ったから、あいつの部屋に行って取り返したのに、
なあああんで怒られるのが俺なんだよ。やり返したら駄目なんだよ。
ふざけてんのかふざけてんだよなあの家燃やすべきだよなやっぱ。
ようやく遠くで一人暮らし出来ると、あいつと離れられると思ったら、
一人暮らしの練習とかほざいて、糞野郎を送りつけてきやがって!
練習させたいなら路上に放り出せよ! 何で俺に押し付けるんだよ!
百歩譲って兄は弟の面倒を見るとしても、俺らは双子だっつの!
俺が向こうより少しだけ早く、股からひり出て来ただけじゃねぇか!
なんで同年代の奴の世話を俺がしなきゃなんねぇんだボケが死ね!
つーかあいつの窃盗癖マジで治したいんなら金で解決すんなや!
盗っても盗っても糞親父が弁償すっから治らねえんだよ馬鹿か!
ああいや莫迦だったなそういや、馬にも鹿にも劣るマジもんだったわ。
泥棒だの何だの言って殴る癖に、最終的にあいつの尻拭うからな。
警察沙汰にして少年院に送りゃよかったのに、金でゴリ押しだもん。
檻付きの病院にも入れねえで野放し、盗り放題とかどこの世紀末だ。
しかも俺まで土下座行脚に付き合わされるとか、どんな拷問だよ。
俺は何もしてねぇのに、何もしないのが悪いとかどういう了見だよ。
あいつと一緒に、俺も何か盗めば良かったのか? 違うのか?
何で四六時中おはようからおやすみまで監視しないといけねぇの?
俺だけ限定的にそういう義務が発生してるの? バカじゃない?
そもそも常に一緒にいるとか物理的に不可能なのを押し付けんな。
904:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:09:37 ID:h8GVwLGg0
俺に責任とかあるわきゃねえだろ、あったとしても判り易く言えや。
家族だからとか、兄弟だからとか、あいつと血が繋がってるからとか、
何の関係があるんだよ。赤い繋がりあるだけの他人じゃねえか。
俺に責任求める前に親に求めろや。頭も耳も目も膿んでんのか?
そもそも責任だったら、奴を作った親が取るべきだろ、製造責任。
何であいつの為に頭を地面に押さえ付けられないといけない訳ぇ?
しかも、糞親父は俺が盗ったんだって終始勘違いしてましたしぃ。
事が終わった後も勘違いしてすまなかったって謝罪貰ってませんよ。
つーか、謝罪させようとした時に暴れたから泥棒確定とか何様?
警察の誘導尋問? やってないけど『やりました』と嘘の証言しろと?
言っとくけど、一番最初に殺人衝動で理性ぶっ千切らせたのは、
あの時に俺の言い分なんか塵程も聞かずに殴った親父だかんな?
自分の勘違いを人様の所為にして俺は悪くないとか死ぬべきだろ。
まあ、全部の原因は糞野郎なんですけどねええええええええ!!
結局、俺はあいつの頭下げた姿なんて見なかったんですけどお。
盗まれた奴もあいつと一緒にいて止めてやってくれって何の事ぉ?
ざっけんなよ、いつも通りにしてると『窃盗に走るのはお前の所為だ』
仲良く見せかけたら『お前がそういう事を教えたんだろう馬鹿兄が』
なぁんて言われんのにどうしたらいい? 納得するやり方教えろよカス。
偉い人の前で取り繕う必要がある時くらい、流石に猫被るけどさあ」
:(゚A゚;):
( ´_ゝ`)「腹に一物据えて接してるのに、お前ら実は仲良いんだろと、か、あ」
:(゚A゚;):「……な、何?」
おっとっと、これを言ったら台無しだな。
905:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:10:57 ID:h8GVwLGg0
自分で自分の計画をしっちゃかめっちゃかにしてる自覚はあるが、
どれもこれも、簡単に俺を怒りの有頂天に叩きつける糞が悪い。
謙虚なナイトもびっくりするくらいの短気っぷりだ。9回以上殴る。
( ´_ゝ`)「いやあ、これは言う必要なかったな」
('A`;)「……?」
( ´_ゝ`)「ま、なんだ。一番大嫌いな奴が一生アナタに寄生します。
自分から拳を振らない代わりに金を下さい養って下さい。
これから一緒に仲良くしましょう、だから全てを水に流せ。
……つったら、鬱田はそれを全部許せたりしちゃう?」
('A`;)「相手のこれからの態度に寄るかな」
( ´_ゝ`)「えっ、ちょっと待って鬱田、俺の言葉聞いた?
一生あなたの人生にぶら下がって邪魔します。
何て抜かした奴の、これからの態度って何?」
('A`;)「あっ、ごめ、あの、放して、お願い」
( ´_ゝ`)「おおすまんすまん」
('A`;)「……ごめん」
( ´_ゝ`)「いいっての、つーか、あれぇ?」
906:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:12:31 ID:h8GVwLGg0
手から力を抜こうとしても、抜けない。
入れてる力を外側に向けようとしても変わらない。
('A`;)「兄者ごめん。そろそろ肩痛い……」
( ´_ゝ`)「っひ」
('A`;)「あの……」
( ´_ゝ`)「いひっひ」
(゚A゚;)「あ、あの……」
(*´_ゝ`)「冗談じゃなく手から力抜けないんだけどwwwww」
(゚A゚;)「えあ!?」
(*´_ゝ`)「手っがwwwwwwwwww動かないwwwwwwwww」
(゚A゚;)「うぇえ!?」
少しでもストレスを解消する為に、そのまま笑う。
通行人が大きく迂回して避けて行ったが、仕方ない。
そんな後ろ姿を見ても笑いが収まらないのだ。
907:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:13:57 ID:h8GVwLGg0
( 。´_ゝ`)「はー笑った」
('A`;)「……そうだね」
( ´_ゝ`)「なあ鬱田。頼むから俺の言葉を肯定して『はい』って言って?
『うん』っつって。でないと解けない。手から力が抜けない」
('A`;)「は、はい?」
( ´_ゝ`)「疑問形じゃなくて。後半のイントネーション下げてもいいから。
直接、口で伝えても鬱田は肯定しないだろうしさあ……
頭の中で鬱田に質問繰り返すから、それに『はい』っつって」
('A`;)「どどどどういう」
( ´_ゝ`)「詳しく知らなくていいから、わからなくていいから。
俺がお前の肩を脱臼させる前に、早く言って」
('A`;)「ひぁ、はぃ……」
908:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:22:21 ID:h8GVwLGg0
力が抜けると同時に、鬱田が俺の視界から消えた。
いつの間にか椅子から立ち上がって、鬱田を持ち上げていたらしい。
軽くて気付かなかった。マジで骨皮スネオだな。
携帯をいじろうとポケットに手を突っ込んで空振りする。
下に目をやると、開いたまんま落ちていた。
( ´_ゝ`)「うお、踏まれなくてよかっ」
(´<_` )「いぇーい、もーらい」
( ´_ゝ`)「あ」
(´<_` )「なんだよ相手アヒャかよ。ホモとかマジキメー」
否定はしない。実際にキモいしな。
糞ビッチとの罵倒は些か的外れではないかと思うが、
俺も実の兄弟がゲイに堕ちたとショックを受ければ、
そんな悪態の一つ二つは混乱して出るかもしれない。
身内に同性愛者がいるなんて、恥でしかないからな。
マイノリティを受け入れろと言われても『キモいので無理』
『気色悪いので駄目』『生理的にアウト』しか言えない。
909:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:27:56 ID:h8GVwLGg0
その前に、一つ訂正。
( ´_ゝ`)「俺はホモじゃねぇ」
(´<_` )「どうだか」
( ´_ゝ`)「男相手でもそういう下品な妄想が繰り広げれるのか」
(´<_` )「うるっせぇ、そんな妄想させたのどこのどいつだよ」
( ´_ゝ`)「内藤だろ。お前の程度が知れてるな」
(´<_`# )「だー! ムッカつく! つーかよお! この部屋の前で、
わざわざ修羅場ってんなよ! 出れねーじゃん!」
( ´_ゝ`)「いや、終わってたなら出て来いよ」
(´<_`# )「出て行ける空気かアホ!」
罵倒と共に携帯が飛んで来たので受け止める。
ボタンを押したのか、我が母のメールに切り替わっている。
910:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:42:31 ID:h8GVwLGg0
内容は、言質についての返信。
前提として、病院で性的に暇してる糞野郎の携帯には、
フィルターどころかネットが使えないようになってると。
ネットで調べなければデリヘルの番号も判らないので、
病室に女を呼ぶ事はないだろうと我が母は安心していた。
我が母ながら、危機感と言うより、学習能力のない女だ。
母親じゃなかったら、とっくに見捨ててどっか行ってる。
で、まあ、性的な事に使おうにも真新しい携帯。
保存していたハメ取り画像も、エロ絵もない。
なので、狂ったように俺にメールして時間を潰していたらしい。
返信一つもない、送りっ放しの状態で満足出来るとは……。
それで、返信が来たと思えば内容は糞野郎にとっての最悪。
激昂してメールを送ろうとしても、着信拒否で送り返される。
ここで『メールアドレスを変更して俺に送る』って発想がない辺り、
やっぱり程度が知れてると言うか。考える頭がないと言うか。
んで、ぶち切れたこいつは、怒りを性欲で発散させようと、
精神科付近でふらふらしてる女をナンパして捕獲。
快諾した女はメルアドを交換し、めでたくメル友。
と言う流れらしい。
912:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:47:00 ID:.JPUqVcY0
怒りを性欲で発散て、どうしようもない奴だな。
ストレスを色事で解消しようとする類の人間は、
総じて皆ゲスだと思っている。最悪の人種だ。
せめて、R18な創作くらいが限度だろう。閑話休題。
弟者がその女とのメールを止めるよう仕向けるか、
最低でも女が病室に入るのを阻止して欲しいらしい。
口約束でいいからそれをさせ、録音。言質とする、と。
……我が母には悪いが、これは利用させてもらおう。
糞バカに携帯を持たせるとデメリットのほうが大きいと、
いい加減知って貰わねばこっちの気力が持たない。
女が部屋まで押し掛けて来ないような奴なら、
清いメル友()のまま続行しているのを報告。
押し掛けて来るアバズレなら、都合がいい。
以前、頑張ってつけた執行猶予を、別の罪状でつけ直してやろう。
執行猶予を無罪放免と勘違いするような、無学のアホだからな。
その猶予も、知らん間に揉み消されて、学習させる機会はなかったし。
糞親父は、離婚した今でもこっちに手を伸ばす気があるのかどうか。
我が母は、どこまで俺とあいつの関係に危険視しているのかどうか。
色々と確かめれるいい案件だ。思わず笑みが毀れる。
913:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:47:50 ID:.JPUqVcY0
逆に、俺が檻にぶち込まれる破目になってもいい。
一人じゃ生きられないの言葉通り、出て来た暁には死体と対面したい。
もし死体になってくれてたら、線香くらいは供えてやろう。糞の上にな。
(´<_` )「オイ何考えてんだ兄者、さっさと押せよ」
( ´_ゝ`)「……車輪くらい自分で動かせ」
(´<_` )「やだよ胃カメラで疲れたのに。兄者が駄目なら、
さっきからそこでガン見してる毒男でもいいぜ」
(;'A`)「え、俺?」
(´<_` )「そーそー」
('A`;)「兄者は押さないの?」
( ´_ゝ`)「鬱田、今度は意識して怪我させるけど、いいの?」
(゚A゚;)「だっ、駄目!」
(´<_` )「そういや名字呼びなのな、鬱田」
( ´_ゝ`)「どうでもいいだろ、そんな事」
914:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:49:29 ID:.JPUqVcY0
(´<_` )「毒男も毒男だな。こいつがキレた後に、
また同じ話題持ち出そうとするとかよお」
(;'A`)「え? だって、仲直り……」
( ´_ゝ`)「こいつが擦り寄って来る時は、何か欲しい時だけだっつの。
今度は何が欲しいんだ? 遠回しはウゼェからさっさと言え」
(´<_` )「じゃあ、お前のクリスマスプレゼント買う金ないから、
プレゼント買う分の金寄越せ。釣りは返してやるよ」
考えるより先に、勝手に拳が糞野郎の顎を打ち抜いた。
携帯を握っていた手なので、ダメージが更に乗っているかもしれない。
かなり力が入ったのか、車椅子の背もたれ部分で頭がバウントして、
体全体が前に崩れ落ちる。そのまま停止。起き上がる気配はない。
横で見ていた通行人が、息を呑んで何処かに走って行った。
単純に逃げたのか、看護師でも呼んで来るのか、どっちでもいい。
ここで寝てりゃ、誰かがこいつを運ぶだろうし。
放置されてれば、いずれは起きて病室に戻るだろう。
にしても不愉快だ。計画変更。どさくさに紛れて、
915:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:50:28 ID:.JPUqVcY0
刺そう。
33.糸冬
33.建設的に生きるとか出来ないな
('A`)「あっ」
( ´_ゝ`)「お」
('A`;)「ひっ、久っ、久し振りっ」
( ´_ゝ`)「一週間かそこらで久し振りって言うっけ?」
('A`)「あ、えっえっと」
( ´_ゝ`)「立ったままだと邪魔になるから、取りあえず座れよ」
('A`;)「う、うん」
横に座らせたが、相手の顔を見て真面目に話すつもりはない。
こんだけ判り易く挙動不審になってる奴なんかは、
目を合わせようとしたところで悪化するだろうしな。
元々、俺も鬱田も人と目を合わせるのは嫌いだけど。
896:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 22:58:50 ID:h8GVwLGg0
我が母とアヒャと斉藤とメールしながら応対する。
('A`)「えー……と、なんでこんなところに?」
( ´_ゝ`)「あいつが胃カメラやってるから、その付き添い、だった。
追い出されたから、母さんに連絡してから部屋に戻る」
('A`)「胃カメラって」
( ´_ゝ`)「鬱田は?」
('A`;)「えっと……謝りに」
( ´_ゝ`)「マジか、誰に?」
('A`)「あ、兄者に……」
_,
( ´_ゝ`)「俺ぇ?」
ミ ('A`;) ヒッ
おっと、鬱田と俺の距離が増した。眉間の皺が良くなかったか。
揉み解しつつ、相手の挙動を観察する。
897:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:02:20 ID:h8GVwLGg0
:('A`;):「えと、えと」
知り合った直後の鬱田みたいな反応だ。痩せた子豚のよう。
何がこいつをそうさせてるのかは分からないが、懐かしい。
( ´_ゝ`)「鬱田が俺に謝らなきゃいけないような事したっけ」
('A`)「ほ、ほら、前の、弟者君との……」
( ´_ゝ`)「あれって終わったんじゃなかったの?」
('A`)「え? 許してくれたの?」
( ´_ゝ`)「許すも何も」
俺と鬱田の間には、育った環境に寄る考え方の違いがあり。
それは何かが事故らない限りどうあっても越えられない壁だから、
鬱田に理解してもらうのは無理だと知った。なので、どうでもいい。
口論したいのならば、地雷の上で反復横跳びするんじゃなく、
何か譲れない拘りとか、互いの対極に位置する好きなものとか、
そういったもので口論した方が後にも先にもいいんじゃないか?
そんな感じで伝えた。
898:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:03:28 ID:h8GVwLGg0
('A`;)「口論したかったって訳じゃ、いや、したかったんだけど。
地雷を踏もうと思ってたんじゃなくて、地雷って知らなくて。
ご、ごめん。あれはブーンから逃げる為の言い訳と言うか」
( ´_ゝ`)「あー、そっちの可能性も考えてたから言わんでもいいよ」
('A`;)「ごめん……」
( ´_ゝ`)「もう謝んなくていいって、いい加減ウザ」
('A`)
( ´_ゝ`)「じゃなくて、鬱陶し」
('A`)
(;´_ゝ`)「ああーっと、わ、煩わし」
('A`)
(;´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「ウザいんで」
('A`)「諦めるなよ」
899:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:04:41 ID:h8GVwLGg0
( ´_ゝ`)「つーワケで、もうその話はいいわ」
('A`)「わ、分かった。ところで弟者君が胃カメラって何か病k」
( ´_ゝ`)「わざわざ地雷に踏み込むような話題は止そうぜ。
寝ずに考えた鬱田へのカウンター試したくなるし」
('A`;)「寝ずに考えたカウンター……?」
( ´_ゝ`)「カウンターにならないかもしれないけどな。
俺らに向かって『家族と仲良く』とかほざくなら、
じゃあ鬱田自身は糞親父とどうなんだよって話」
('A`)「なってるよ」
( ´_ゝ`)「そうか。てか、今うっかり使っちまった」
('A`)「俺も内藤からお前らの起こした事件聞いてから、
そういうの言われるかもって思ってたよ……」
( ´_ゝ`)「事がこんがらがる前に思って欲しかったぜ」
('A`;)「わ、悪い」
900:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:05:42 ID:h8GVwLGg0
('A`)「あと、内藤から聞いた事件について、ちょっと聞いてもいい?」
( ´_ゝ`)「物による」
('A`;)「えっと、骨折った折られたとか、刺した刺されたとか」
( ´_ゝ`)「俺は糞親父に骨折られた事はあるけど、あいつにはないぞ」
('A`)「えっ、そ、そうなの?」
( ´_ゝ`)「ああ。刺された事はあるけど、まだ刺した事はないしな。
てかさ、いい加減この話題はちょっと……」
('A`)「まだって、そういう発言は」
( ´_ゝ`)「刺されて当然だと思わない? あんな奴。後ろから刺されて当然」
('A`;)「い、いや」
( ´_ゝ`)「でも誰も刺してくれないなら、俺が自分で刺してやるしかないだろ?
それとも骨折るのはいいけど刺すのは非常識とか言っちゃう系?
喧嘩の延長で殴り殺すのは仕方ないけど、刃物沙汰は駄目って?
金盗られても物盗られても信用落とされても全部台無しにされても、
家族だからやっぱり大事にしないとって上から目線で説教する?」
('A`;)「ちょ、ちょ、ちょ」
( ´_ゝ`)「お、すまん」
('A`;)「うん…………」
901:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:07:00 ID:h8GVwLGg0
('A`;)「昨日さ、ブーンはお前らの事、実は仲良いって言ってたよ……
兄者はまあ、どうしようもないと思うけど、弟者はそうでもないって」
( ´_ゝ`)「はあ?」
('A`)「先の事を考えたら、仲良くしたほうがいいって思ったみたいだよ」
( ´_ゝ`)「そりゃ、俺から何とかして安全に金を盗ろうって思っただけだろ。
俺は母さんの気が済んだら、さっさとどっか行くか施設入るし」
('A`)「家出るの?」
( ´_ゝ`)「普通は出るだろ、男なら」
('A`;)「耳が痛いな。でも、家を出るとしても、結局血が繋がってるのは、
家族なのは変わりないんだしさ。出る前に少しは関係の改善
_, 、_
( ´_ゝ`)゙
Σ{(゚A゚;)}「を゙ッ!?」
みなまできかずに、うつだのりょうかたをつかむ。
902:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:07:43 ID:h8GVwLGg0
( ´_ゝ`)「もし嫌いな奴が、金寄越せっつったら、鬱田は渡す?」
(゚A゚;)「え、えっ、えっ?」
( ´_ゝ )「渡す?」
('A`;)「わ、渡さない。渡したくない」
( ´_ゝ )「憎たらしい顔した奴が『鬱田って頼りになるなー金くれよ』
って褒めてから金せびってきたら、渡しちゃったりする?」
('A`;)「しない」
( ´_ゝ )「殺したいくらい憎い奴が『俺ってお前がいないと生きてけないわ』
って、言ったら、さ。鬱田は、昔を、水に流して、仲直り出来る?」
('A`;)「で、出来ない」
( _ゝ )「今まであいつに金だけで750万くらい盗られたんだけどさあ。
鬱田はそういうのって許せる? 盗られて仕方ないって思う?
糞親父に言ったら、仕方ないって言いやがったんだよ。
お前もそういうタイプか? 盗られたほうが悪いって奴か?
部屋に鍵付けたら駄目、金庫も駄目、自分の口座も駄目。
そうやって自己防衛しようと挙げた手段全部に駄目出しして、
俺が自分で部屋に鍵つけたら、家を傷つけるなって殴るのか?
危機意識が低いんだっつって、殴りかかってくる奴なのか?」
('A`;)「違う! 違う違う!」
903:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:08:26 ID:h8GVwLGg0
( # _ゝ )「お前が一番嫌いな奴が、この手で苦しめたい奴が、殺したい奴が。
そんな奴が一番近くにいて、けど、周りは仲良くしろって口煩くて。
何もかも分かってねえのに分かったフリして上から目線で偉ぶって。
あいつの所業知ってて責め立てる奴も、俺が兄弟だって判った途端、
『お兄ちゃんなんだから弟の面倒はちゃんと見てあげなさい』とか、
『家族なんだから更生させろ』とか『兄なんだから手綱持て』とかさあ。
マジふざけてんの? そういうのは親の役目だろ? 頭おかしいの?
しかも、その糞親父も俺らの更生にハナから付き合わないんだぞ?
小さい頃に離して育てたほうがいいって注意受けてたの丸無視して、
部屋一緒にするとか、遠回しに殺し合えって意味だと思うだろうが。
やっと一人部屋持てると思ったら、隣同士で窓伝いに移動できるしよ。
あいつが俺の金盗ったから、あいつの部屋に行って取り返したのに、
なあああんで怒られるのが俺なんだよ。やり返したら駄目なんだよ。
ふざけてんのかふざけてんだよなあの家燃やすべきだよなやっぱ。
ようやく遠くで一人暮らし出来ると、あいつと離れられると思ったら、
一人暮らしの練習とかほざいて、糞野郎を送りつけてきやがって!
練習させたいなら路上に放り出せよ! 何で俺に押し付けるんだよ!
百歩譲って兄は弟の面倒を見るとしても、俺らは双子だっつの!
俺が向こうより少しだけ早く、股からひり出て来ただけじゃねぇか!
なんで同年代の奴の世話を俺がしなきゃなんねぇんだボケが死ね!
つーかあいつの窃盗癖マジで治したいんなら金で解決すんなや!
盗っても盗っても糞親父が弁償すっから治らねえんだよ馬鹿か!
ああいや莫迦だったなそういや、馬にも鹿にも劣るマジもんだったわ。
泥棒だの何だの言って殴る癖に、最終的にあいつの尻拭うからな。
警察沙汰にして少年院に送りゃよかったのに、金でゴリ押しだもん。
檻付きの病院にも入れねえで野放し、盗り放題とかどこの世紀末だ。
しかも俺まで土下座行脚に付き合わされるとか、どんな拷問だよ。
俺は何もしてねぇのに、何もしないのが悪いとかどういう了見だよ。
あいつと一緒に、俺も何か盗めば良かったのか? 違うのか?
何で四六時中おはようからおやすみまで監視しないといけねぇの?
俺だけ限定的にそういう義務が発生してるの? バカじゃない?
そもそも常に一緒にいるとか物理的に不可能なのを押し付けんな。
904:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:09:37 ID:h8GVwLGg0
俺に責任とかあるわきゃねえだろ、あったとしても判り易く言えや。
家族だからとか、兄弟だからとか、あいつと血が繋がってるからとか、
何の関係があるんだよ。赤い繋がりあるだけの他人じゃねえか。
俺に責任求める前に親に求めろや。頭も耳も目も膿んでんのか?
そもそも責任だったら、奴を作った親が取るべきだろ、製造責任。
何であいつの為に頭を地面に押さえ付けられないといけない訳ぇ?
しかも、糞親父は俺が盗ったんだって終始勘違いしてましたしぃ。
事が終わった後も勘違いしてすまなかったって謝罪貰ってませんよ。
つーか、謝罪させようとした時に暴れたから泥棒確定とか何様?
警察の誘導尋問? やってないけど『やりました』と嘘の証言しろと?
言っとくけど、一番最初に殺人衝動で理性ぶっ千切らせたのは、
あの時に俺の言い分なんか塵程も聞かずに殴った親父だかんな?
自分の勘違いを人様の所為にして俺は悪くないとか死ぬべきだろ。
まあ、全部の原因は糞野郎なんですけどねええええええええ!!
結局、俺はあいつの頭下げた姿なんて見なかったんですけどお。
盗まれた奴もあいつと一緒にいて止めてやってくれって何の事ぉ?
ざっけんなよ、いつも通りにしてると『窃盗に走るのはお前の所為だ』
仲良く見せかけたら『お前がそういう事を教えたんだろう馬鹿兄が』
なぁんて言われんのにどうしたらいい? 納得するやり方教えろよカス。
偉い人の前で取り繕う必要がある時くらい、流石に猫被るけどさあ」
:(゚A゚;):
( ´_ゝ`)「腹に一物据えて接してるのに、お前ら実は仲良いんだろと、か、あ」
:(゚A゚;):「……な、何?」
おっとっと、これを言ったら台無しだな。
905:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:10:57 ID:h8GVwLGg0
自分で自分の計画をしっちゃかめっちゃかにしてる自覚はあるが、
どれもこれも、簡単に俺を怒りの有頂天に叩きつける糞が悪い。
謙虚なナイトもびっくりするくらいの短気っぷりだ。9回以上殴る。
( ´_ゝ`)「いやあ、これは言う必要なかったな」
('A`;)「……?」
( ´_ゝ`)「ま、なんだ。一番大嫌いな奴が一生アナタに寄生します。
自分から拳を振らない代わりに金を下さい養って下さい。
これから一緒に仲良くしましょう、だから全てを水に流せ。
……つったら、鬱田はそれを全部許せたりしちゃう?」
('A`;)「相手のこれからの態度に寄るかな」
( ´_ゝ`)「えっ、ちょっと待って鬱田、俺の言葉聞いた?
一生あなたの人生にぶら下がって邪魔します。
何て抜かした奴の、これからの態度って何?」
('A`;)「あっ、ごめ、あの、放して、お願い」
( ´_ゝ`)「おおすまんすまん」
('A`;)「……ごめん」
( ´_ゝ`)「いいっての、つーか、あれぇ?」
906:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:12:31 ID:h8GVwLGg0
手から力を抜こうとしても、抜けない。
入れてる力を外側に向けようとしても変わらない。
('A`;)「兄者ごめん。そろそろ肩痛い……」
( ´_ゝ`)「っひ」
('A`;)「あの……」
( ´_ゝ`)「いひっひ」
(゚A゚;)「あ、あの……」
(*´_ゝ`)「冗談じゃなく手から力抜けないんだけどwwwww」
(゚A゚;)「えあ!?」
(*´_ゝ`)「手っがwwwwwwwwww動かないwwwwwwwww」
(゚A゚;)「うぇえ!?」
少しでもストレスを解消する為に、そのまま笑う。
通行人が大きく迂回して避けて行ったが、仕方ない。
そんな後ろ姿を見ても笑いが収まらないのだ。
907:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:13:57 ID:h8GVwLGg0
( 。´_ゝ`)「はー笑った」
('A`;)「……そうだね」
( ´_ゝ`)「なあ鬱田。頼むから俺の言葉を肯定して『はい』って言って?
『うん』っつって。でないと解けない。手から力が抜けない」
('A`;)「は、はい?」
( ´_ゝ`)「疑問形じゃなくて。後半のイントネーション下げてもいいから。
直接、口で伝えても鬱田は肯定しないだろうしさあ……
頭の中で鬱田に質問繰り返すから、それに『はい』っつって」
('A`;)「どどどどういう」
( ´_ゝ`)「詳しく知らなくていいから、わからなくていいから。
俺がお前の肩を脱臼させる前に、早く言って」
('A`;)「ひぁ、はぃ……」
908:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:22:21 ID:h8GVwLGg0
力が抜けると同時に、鬱田が俺の視界から消えた。
いつの間にか椅子から立ち上がって、鬱田を持ち上げていたらしい。
軽くて気付かなかった。マジで骨皮スネオだな。
携帯をいじろうとポケットに手を突っ込んで空振りする。
下に目をやると、開いたまんま落ちていた。
( ´_ゝ`)「うお、踏まれなくてよかっ」
(´<_` )「いぇーい、もーらい」
( ´_ゝ`)「あ」
(´<_` )「なんだよ相手アヒャかよ。ホモとかマジキメー」
否定はしない。実際にキモいしな。
糞ビッチとの罵倒は些か的外れではないかと思うが、
俺も実の兄弟がゲイに堕ちたとショックを受ければ、
そんな悪態の一つ二つは混乱して出るかもしれない。
身内に同性愛者がいるなんて、恥でしかないからな。
マイノリティを受け入れろと言われても『キモいので無理』
『気色悪いので駄目』『生理的にアウト』しか言えない。
909:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:27:56 ID:h8GVwLGg0
その前に、一つ訂正。
( ´_ゝ`)「俺はホモじゃねぇ」
(´<_` )「どうだか」
( ´_ゝ`)「男相手でもそういう下品な妄想が繰り広げれるのか」
(´<_` )「うるっせぇ、そんな妄想させたのどこのどいつだよ」
( ´_ゝ`)「内藤だろ。お前の程度が知れてるな」
(´<_`# )「だー! ムッカつく! つーかよお! この部屋の前で、
わざわざ修羅場ってんなよ! 出れねーじゃん!」
( ´_ゝ`)「いや、終わってたなら出て来いよ」
(´<_`# )「出て行ける空気かアホ!」
罵倒と共に携帯が飛んで来たので受け止める。
ボタンを押したのか、我が母のメールに切り替わっている。
910:名も無きAAのようです:2013/04/10(水) 23:42:31 ID:h8GVwLGg0
内容は、言質についての返信。
前提として、病院で性的に暇してる糞野郎の携帯には、
フィルターどころかネットが使えないようになってると。
ネットで調べなければデリヘルの番号も判らないので、
病室に女を呼ぶ事はないだろうと我が母は安心していた。
我が母ながら、危機感と言うより、学習能力のない女だ。
母親じゃなかったら、とっくに見捨ててどっか行ってる。
で、まあ、性的な事に使おうにも真新しい携帯。
保存していたハメ取り画像も、エロ絵もない。
なので、狂ったように俺にメールして時間を潰していたらしい。
返信一つもない、送りっ放しの状態で満足出来るとは……。
それで、返信が来たと思えば内容は糞野郎にとっての最悪。
激昂してメールを送ろうとしても、着信拒否で送り返される。
ここで『メールアドレスを変更して俺に送る』って発想がない辺り、
やっぱり程度が知れてると言うか。考える頭がないと言うか。
んで、ぶち切れたこいつは、怒りを性欲で発散させようと、
精神科付近でふらふらしてる女をナンパして捕獲。
快諾した女はメルアドを交換し、めでたくメル友。
と言う流れらしい。
912:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:47:00 ID:.JPUqVcY0
怒りを性欲で発散て、どうしようもない奴だな。
ストレスを色事で解消しようとする類の人間は、
総じて皆ゲスだと思っている。最悪の人種だ。
せめて、R18な創作くらいが限度だろう。閑話休題。
弟者がその女とのメールを止めるよう仕向けるか、
最低でも女が病室に入るのを阻止して欲しいらしい。
口約束でいいからそれをさせ、録音。言質とする、と。
……我が母には悪いが、これは利用させてもらおう。
糞バカに携帯を持たせるとデメリットのほうが大きいと、
いい加減知って貰わねばこっちの気力が持たない。
女が部屋まで押し掛けて来ないような奴なら、
清いメル友()のまま続行しているのを報告。
押し掛けて来るアバズレなら、都合がいい。
以前、頑張ってつけた執行猶予を、別の罪状でつけ直してやろう。
執行猶予を無罪放免と勘違いするような、無学のアホだからな。
その猶予も、知らん間に揉み消されて、学習させる機会はなかったし。
糞親父は、離婚した今でもこっちに手を伸ばす気があるのかどうか。
我が母は、どこまで俺とあいつの関係に危険視しているのかどうか。
色々と確かめれるいい案件だ。思わず笑みが毀れる。
913:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:47:50 ID:.JPUqVcY0
逆に、俺が檻にぶち込まれる破目になってもいい。
一人じゃ生きられないの言葉通り、出て来た暁には死体と対面したい。
もし死体になってくれてたら、線香くらいは供えてやろう。糞の上にな。
(´<_` )「オイ何考えてんだ兄者、さっさと押せよ」
( ´_ゝ`)「……車輪くらい自分で動かせ」
(´<_` )「やだよ胃カメラで疲れたのに。兄者が駄目なら、
さっきからそこでガン見してる毒男でもいいぜ」
(;'A`)「え、俺?」
(´<_` )「そーそー」
('A`;)「兄者は押さないの?」
( ´_ゝ`)「鬱田、今度は意識して怪我させるけど、いいの?」
(゚A゚;)「だっ、駄目!」
(´<_` )「そういや名字呼びなのな、鬱田」
( ´_ゝ`)「どうでもいいだろ、そんな事」
914:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:49:29 ID:.JPUqVcY0
(´<_` )「毒男も毒男だな。こいつがキレた後に、
また同じ話題持ち出そうとするとかよお」
(;'A`)「え? だって、仲直り……」
( ´_ゝ`)「こいつが擦り寄って来る時は、何か欲しい時だけだっつの。
今度は何が欲しいんだ? 遠回しはウゼェからさっさと言え」
(´<_` )「じゃあ、お前のクリスマスプレゼント買う金ないから、
プレゼント買う分の金寄越せ。釣りは返してやるよ」
考えるより先に、勝手に拳が糞野郎の顎を打ち抜いた。
携帯を握っていた手なので、ダメージが更に乗っているかもしれない。
かなり力が入ったのか、車椅子の背もたれ部分で頭がバウントして、
体全体が前に崩れ落ちる。そのまま停止。起き上がる気配はない。
横で見ていた通行人が、息を呑んで何処かに走って行った。
単純に逃げたのか、看護師でも呼んで来るのか、どっちでもいい。
ここで寝てりゃ、誰かがこいつを運ぶだろうし。
放置されてれば、いずれは起きて病室に戻るだろう。
にしても不愉快だ。計画変更。どさくさに紛れて、
915:名も無きAAのようです:2013/04/11(木) 00:50:28 ID:.JPUqVcY0
刺そう。
33.糸冬
837:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:18:43 ID:O1SgwSOs0
32.恨み言を吐くので対話はまたの機会に
内藤は、泣いてる鬱田を肩に担いで持って帰った。
ちなみに、今回ばかりは見舞い品はないようだ。
当たり前か。泣かされに来たようなもんだしな。
携帯に保存されたのはしょうもない映像と救えない言葉。
鬱田は、内藤に握られる弱味が日に日に増えてくな。
いつか死ぬぞ。情報社会的な意味で。
(´<_` )「あーやっと帰ったか、でも暇だわ」
( ´_ゝ`)「舌でも噛めよ」
(´<_` )「なんでだよ」
こんな奴から、一体何の言質を取ればいいのか。
さっきから我が母にかけているのに繋がらない。
会議か? それとも、また携帯を忘れてるのか。
838:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:20:43 ID:O1SgwSOs0
電話が無理なら、とメールを送っても返信が来ない。
糞野郎の他に籍云々の事についても聞きたいのに、なあ。
携帯のボタンを打つのも面倒臭くなってきた。
帰って来てから、まとめて口で聞くのは駄目なのか。
その場合、食事を作れとか言われそうだなあ。
仕事をして疲れて帰って来た側が、疲れた体で料理をするのはおかしい。
とは我が母の持論だ。確かに、家にいる側が作るべきなのは分かる。
そのお陰様で、こいつとルームシェアしてる時は刃物沙汰になった。
大学から疲れて帰って来て、寝転がって屁をするゴミに「飯作ってー」
なぁんて言われたら、ジャンピングニープレスくらい喰らわせたくなる。
別に、たった一日でそこまでキレたりはしない。
一ヶ月間、ちゃんと俺はあいつの分の飯も作り続けた。
しかし、家に知らない女を連れ込んで、勝手に俺の分まで食わせたり。
男友達を呼びまくって、俺に料理しろと命令して乱闘騒ぎになったり。
ちゃんと冷蔵庫にしまえと言ったのに、出しっ放しで腐らせて台無しにしたり。
それで「あめらせちまったからまた作って」とほざかれたら堪忍袋の緒も切れる。
キレて当然だろう。俺は学生であり、主夫じゃない。
最後のは包丁を装備して特攻した。と言っても、別に刺したワケじゃない。
839:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:21:53 ID:O1SgwSOs0
カーテンで簀巻きにしてやったフードクラッシャーをベッドに寝かせ、
それの背中に包丁を添えたまま、一晩懇々と説得し続けただけだ。
なんて優しい。
甘過ぎて反吐が出る行いだ。
刺し殺せばいいのに。
その行為でようやく料理する誓約を取り付けても、次の日に見た物体は、
インスタントラーメンにただの水を入れて「あれー?」と鳴いてる粕だった。
バカの事で糞親父にルームシェアを解消するよう連絡を入れても、
料理を作れるほうが作ればいいと言う投げやりな言葉しか出ない。
一人で自分の世話すらした事もないクズが。出来ないカスが。死ねばいい。
だから我が母に家を追い出された時、フランスパンを齧るしか脳がないのだ。
それに哀れみを覚えて優しい母が再構築しようとした挙句、浮気相手に愚痴。
糞戯けはどっちだ、この抜け作野郎。馬鹿は死ななきゃ治らない。
家無しになって、路上でホームレス狩りにあって死ねばいい。
孕ませた女の堕胎費を、俺の通帳から盗って行ったのを抗議しても、
弟なんだから面倒見ろと言った親父には薄い期待しかなかったがな。
(´<_` )「なー、クリスマスどうする?」
( ´_ゝ`)「……」
(´<_`; )「なーぉッフグェボッ!」
840:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:23:37 ID:O1SgwSOs0
ベッドの縁から飛び出た生首にチョップをして、布団を被る。
日光が布を透けて届くので、日記を書く分に不都合はない。
料理かぁ。料理ねぇ。
今の家はガスコンロだから怖いんだよなあ。火は怖い。炎は怖い。
熱いのは苦手だ。火傷も苦手。血が出ない、じくじく続くは痛みは苦手。
小さい頃のアルバムを見ても、花火を楽しんでいる俺の腰は引けている。
祖父が火事で死んだのと関係あるのかどうか定かではないが、苦手だ。
今ドキなキッチンにある、IHヒーターでないと料理する気が起きない。
それをアヒャに言ったら「任せろ!」と素早く親指を立てられたが、
あいつの脳内で一週間遊ぶ約束が別方向に進んでる気がする。
まあ、ヒーターなら料理できるから、少しくらいはいいんですけど。
料理っつっても、よくサバイバル生活をしている○口君よろしく、
煮る一択の男の料理だけどな! 炒める? 無理、油が弾ける。
前にネギと鳥肉を炒めていたら、ネギが爆発して天井に貼り付いた。
何を言ってるかわからねーと思うが、俺も何が起きたのか判らなかった。
そんなポルナレフ状態になって油断している時にまた色々爆発し、
熱々の鳥肉が顔面に襲いかかって来た。宇宙の法則が乱れる。
以来、ゴム手袋とマスク、ゴーグルと帽子を装備しないと炒め物が出来ない。
841:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:24:39 ID:O1SgwSOs0
だが、料理する度に重装備するのは面倒だ。
どうせなら顔面全部を覆うようなものが欲しい。
ライダー用フルフェイスヘルメットは、中に空気が篭るので却下。
銀行強盗が被るようなフルマスクも却下。簡単に燃えてしまう。
情けない出自の、ジャパニーズ製フレディ・クルーガーにはなりたくない。
ガスマスクだ。耐燃防備の丈夫なガスマスクが欲しい。
フライパンを持つダースベイダーはシュールだと思うが、
被るのは家でだけだ。人にお披露目するつもりはない。
ヘマして有毒なガスが発生してしまっても、ガスマスクを被っていれば大丈夫。
何かが爆発してヘッドショットを狙って来ても、ガスマスクを被っていれば大丈夫。
料理する際には絶対に必要な防具と言える。
(´<_`# )「こっ……このや」
(´<_`; )「もっ!?」
布団を捲られて眩しかったので、マクラカバーを剥いで被せた。
そのまま枕元に色々あるコードで袋の口の部分、首を縛る。
( ´_ゝ`)「おっ」
バランスを崩して倒れたが、途中でビンッとコードが張った。
床までコードが届かないので、中途半端に首が吊られている。
842:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:25:25 ID:O1SgwSOs0
さて、死ぬのかどうか。
行く末を見守る。
背中は微妙に浮いているが、腰は床についている。
救命用でもないから、そんなにキツくコードを結んでもいない。
こりゃ死なねぇな。
結び目に指をかけたら、簡単に解けられた。
カバーを持ったまま殴りかかってきたので受け止める。
病院生活で筋肉が落ちたのか、足を使えないからか、力は強くない。
いいね。力の差があると言うのは。余裕が生まれる。
これが優越感、いや、愉悦か。糞ざまあ。
相手の顔があからさまに悔しげだと、口の端も上がるってもんだ。
でも、今は日記が優先なので無視。
これから俺は受診なのだ。
最近、色々有り過ぎた事をまとめなければ。
(´<_`# )「クッソがぁ……この俺が珍しく、この俺がだぞ!?
クリスマスにプレゼントしてやろうと思ったのに!」
( ´_ゝ`)「へー、すごい。その上から目線」
843:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:26:35 ID:O1SgwSOs0
プレゼントして”やろう”って、どこまでお貴族様なのやら。
貰って”あげる”の乞食様と同じくらい鬱陶しい。
(´<_`# )「ムカつくからさっさと言え! んでそこどけ!」
( ´_ゝ`)「ガスマスク」
(´<_`# )「はっ!?」
また拳を振り被ったので受け止めようと思ったら、空中で静止した。
受け止めようとした俺と、バカみたいに拳を掲げたチンパンジー。
まるで俺が何かしらの見えない力を行使したような光景だが、
別に、覚醒しちゃってスタンド能力が発現したとかは思わない。
(´<_`; )「あ、あぁ?」
( ´_ゝ`)「ガスマスク」
(´<_`; )「あ?」
844:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:28:09 ID:O1SgwSOs0
(´<_`; )「な、何に使うんだよ」
( ´_ゝ`)「料理」
(´<_` )「は?」
( ´_ゝ`)「料理」
(´<_`; )「は?」
どうやら日本語が通じないようなので、疑問符を無視。
あと日記に書く事は……今来た手紙かな。
俺としては、籍入れだけに関しては乗り気だ。
煩い連中を黙らせる事が出来るからな。
実際、障害者同士の結婚のメリットは何々だろう。
俺としては、自分以外の周囲の世間体としてしか受け止められない。
奴らは、勝手に婚姻届を出して、俺らを結婚させようとする膿家だ。
婚姻不受理届を出してそれを防いでいたら、今度は撤回しろと電話攻撃。
家まで押し掛けて来て結婚結婚と煩く暴れ、叩き出したら老人虐待と騒ぐ。
あんな一族、さっさと滅びればいい。名家でも何でもない。田舎の癌だ。
そんなダニ屋敷に折角来てくれた嫁に、子供産め産め精神口撃をして、
ストレスで不妊状態にさせ、ようやく子供が出来ても、いびって流産させる。
頭が狂っているんだろう。行動の全てが矛盾している。
845:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:29:45 ID:O1SgwSOs0
精神科に引き摺って行き更年期障害と診断されたが……最近その病名が、
年食った女性のキチガイに対する都合のいい言い訳になってる気がする。
更年期になった女性が全員、攻撃性の高いキチガイになるんだとしたら、
国がさっさと更年女性収容所なり、更年期の療養施設なり作ってるだろ。
話を戻して。攻撃性が高い上に別のものも併発しているから入院させたのに、
狂気は感染するのか、こっちの家への電話攻撃は減らない。むしろ、増えた。
電話会社に連絡して、そこからの電話を繋がらないように頼み、ようやくだ。
突撃したらどっかに押し込められるのが分かったのか、それ以降は静かだ。
一般的な、幸福な最期と見なされる。『家族に見守られて見取られる』
『畳みの上で大往生』を遂げたいなら、跡取りを大事にすべきだろうに。
自ら家を追い出されるような事をするとか、やっぱおかしいんだろうな。
んん、待てよ。良い事を思い付いたぞ。
嫁をいびってなくても、自分が優しくても、良い家族がいたとしても。
家族や孫に囲まれて逝きたいと願っても、そうはいかないのが現実だ。
天涯孤独の身ではそれも無理だろう。ホームレスの老人ならば尚更。
正直、ホームレスになるくらいなら素直に老人ホームへ入れと言いたい。
金が無くても住居が無くても、一応、受け入れるだけの施設はある。
その場合、一人用の個室ではなく、大部屋に大勢で押し込まれる事になるが、
飯も出て、屋根がある空間で布団を敷いて寝れるだけいいんじゃないか?
846:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:31:35 ID:O1SgwSOs0
それに、そこだと誰かに囲まれて逝ける。
囲まれて逝くと言う目標は達成できる。
もうさ、老い先短い人に唾を吐かない優しい人間なんかを集めて、
その団体に『今わの際の老人を見守り隊』とか適当に銘打って、
囲まれて逝きたい人向けのサービスとかにしたらいいんじゃね?
孤独死する老人を防ぎたい若人、囲まれて逝きたい老人。
ついでに、自分を善人アピールしたい偽善者。悪人。一般人。
勿論、ボランティア。遺族でもないのに金を集る奴は脅迫で逮捕。
目の前に餌をぶら下げて、いざって時にラインを越える奴かどうか、
これで犯罪者の寄り分けも出来てしまう。社会は少し浄化される。
これぞまさにWIN-WINの関係。全てに置いて、共に損は無し。
「老人の孤独死チョー可哀想」なんて口先だけの奴もこれで減るだろう。
結構いい考えじゃね?
日記にまとめた事を読み返しても、自分のなので異論は見つけられない。
一般の視点から見れば、おかしいと言われる箇所があるかも。
相談相手は……どうしよう。今のところ糞野郎しかいない。
ひたすらクッキーを貪り食っている。ヤケ食いか。
いいや。目の前に日記を差し出す。
847:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:33:02 ID:O1SgwSOs0
(´<_`. )「なん……これ」
( ´_ゝ`)「口元が汚ぇ、読め」
(´<_`∩)「えー面倒くさ」
などと言いつつ読んでいるので、別の日記を取り出す。
と、そこでアヒャの存在を思い出して気付いたが、
彼氏がいて妻がいる状況って、何だ。二股?
定義を調べると『二人の恋人と同時交際すること』だった。
片方が恋人ではないから、この場合は……不倫?
定義を調べると『一夫一婦制から逸脱した男女関係』だった。
微妙である。片方が女ではないので、もっと詳しく調べる。
そしたら『配偶者以外の異性と恋愛し、性交を行うこと』だった。
異性ではない。同性である。しかも、恋愛感情は俺にはない。
向こうにだけある。この場合はどうなるんだ。浮気か?
すると『異性交際において本命の恋人と交際関係を維持しながら、
無断で他の異性と交際すること』なんて出て来て、もう駄目だ。
あれかよ。傍から見れば、ゲイが自分の性癖を隠匿する為に、
一般女性やレズビアンと形だけの籍を入れるように映るのか。
848:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:34:17 ID:O1SgwSOs0
……うん。
どっちにしろ、浮気や不貞に似た行為は絶対にアウト。
両方に訊ねるか。後々起こる面倒を回避する為にも。
妻予定に送るメールに、
『もしかしたら彼氏ができそうなんだけど大丈夫か?』
一週間限定彼氏予定のメールに、
『親戚メンドいから仲良い奴と籍入れるけど大丈夫?』
と、送信。
( ´_ゝ`)「あー……」
文面から差が滲み出ている。仕方ない。
付き合いの長さも、性別の違いも、関係の違いもある。
つーか、経済的なメリットだけを考えれば、
どっちとも付き合うのが正解なんだよな。
籍相手とはお互い手帳持ちなので、税金の優遇が更に成される。
アヒャとは、将来的な暗さが見えない。金銭的な余裕がある。
849:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:35:07 ID:O1SgwSOs0
親の介入さえ無ければ、両方の関係を維持するのが安泰だ。
アヒャが、マンションの使用人として俺を正式に雇っちまえば、
アレな人を雇用してありがとうとアヒャの通帳に更に金が来る。
今は、良い人過ぎる社長に雇用されてるから無理だけど。
借りてる部屋の名義を俺にすれば、税金控除が更に可能だ。
外に出て、公共施設やデカい場所に入って使用する場合、
手帳を出して、アヒャを俺の保護者だと説明すれば、
二人分の代金をまとめて浮かせる事もできる。
法律的にグレーでもブラックでもなく、全て健全な真っ白だ。
保護者が家族である必要も、介護職員である必要もない。
俺と妻予定の手帳を重ね合わせれば、向かう所敵無しになる。
アヒャが俺との関係を汲んでくれれば……って、あれ。あれれ。
なんで、俺が、真面目に、アヒャとの将来を考えてんだ。
アホか。どうかしてる。自分の頬を打って、目を覚ます。
あいつは不眠で追いつめられてて、起きたまま悪い夢を見てるだけだ。
それに釣られて、俺も悪い夢を見てしまった。今のは忘れよう。
開いてるページ全体に大きくバッテンを書こうと斜線を引いて、
片方だけ引いて、止めた。もう一度、別の方向に考える。
850:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:37:25 ID:O1SgwSOs0
この文章を書いた俺は、人の思いを利用してるだけだ。
ただ自分が楽できる将来を、一人で考えただけだ。
よし、これをアヒャに見せよう。
幻滅してくれるかもしれない。
簡単に股開くビッチは嫌いっつってたし、金目当ての女も嫌いだろう。
財産目当ての寄生虫は、まず既成事実の子供を欲しがるからな。
例え一発で妊娠しなかったとしても、他の男で子供を作ってきて、
自分とお前とのクソガキだと喚く。DNA検査で逃げたらもう確定。
多分、あいつらはカッコウの遺伝子が混ざってる。
托卵がその動かぬ証拠。人間じゃないのだ。
(´<_`; )「おい……兄者……」
( ´_ゝ`)「あん?」
(´<_` )「いつアナニーしやがった」
( ´_ゝ`)「テメェどこ読んでやがる」
日記を取り戻して、ページを見る。
わお、俺の黒歴史じゃないか。
見たのが年中発情野郎だから良いが、この日記は持ち歩くの危険だな。
さっさと全ページ書き込んで、本棚の肥やしにしてしまったほうがいいか。
851:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:38:56 ID:O1SgwSOs0
(´<_` )「俺は尻じゃ全然だったのに……」
( ´_ゝ`)「言っとくけど、俺がやったのはお前のアナニーじゃねえ。
医者に言われた前立腺マッサージだ。一緒にすんな」
(´<_` )「ケツでイけたんだろ、このド変態が。もう風呂に沈め」
( ´_ゝ`)「イってねぇよ。それにその言葉だと男の過半数は変態だ」
(´<_` )「アホか、初でイけるお前が変だっつってんだよ。
そんなモンで神に選ばれんなや、さっさと辞退しろ」
( #´_ゝ`)「うるせぇ俺だってそんなん不本意に決まってんだろ。
お前みたいな性欲旺盛な奴が選定されりゃいいのに。
つーか、読ませようとしたのはそのページじゃねえ」
(´<_` )「老人囲んで見届けるって……普通に無理だろ。
他人の死に際だぞ? 家族でもないのにキツいわ。
この光景想像しても、邪教にしか考えられねーし」
( ´_ゝ`)「む、それもそうか」
『今わの際の老人を見守り隊』の案に、文章を付け足す。
”尚、他人の死に際なので、PTSDの可能性も視野に入れる事”
ただなあ。俺としては、人の死に慣れておいて損はないと思うんだよね。
そうなれば、いざ自分の番となった時に、恐怖は少ないだろうし。
扉を開けて、いきなり首吊り死体と御対面しても吐かないだろうし。
子供の情操教育にだって繋がるんじゃないか?
852:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:40:28 ID:O1SgwSOs0
今時の子供はゲームの所為でうんたらかんたら言う連中も、
老後に関わるこんな具体案を出されれば黙るかもしれない。
いや、冗談だ。
凄まじい数の異論が、拳を握って助走つけて来るのが目に見える。
(´<_` )「おっ前さ、あっちで世話したばーちゃん見殺しにしたって、
帰ってから軽くショック受けて鬱んなってなかったっけ?
んな事あったのにコレとか、マジどんだけ~って感じ」
( ´_ゝ`)「お前だって当日死体抱えて避難所来る程パニクってたろが。
どう見ても死体です本当にありがとうございましたな物件なのに、
生きてるって言い張ってた奴に言われたかねーよ。寝てろ」
(´<_` )「んだよ、波引いて、ついさっきまで俺と話してたんだからさぁ。
普通は生きてるって思
『イィーッヒッヒッヒッヒッヒwwwwwwwwwwww』
( ´_ゝ`)「おい」
(´<_` )「あ、俺の携帯だわ」
( ´_ゝ`)「オイ」
853:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:41:53 ID:O1SgwSOs0
『ヘェッフwwwヘェッフwwwwヘェッフッフッフッフッフブフブッフゥwwwww』
( ´_ゝ`)「母さんの笑い声着信にするとかマザコンきっも」
(´<_` )「はぁ? 百歩譲ってもマザコンじゃねーよウケ狙いだよ」
『フッヒッヒッヒッヒイッヒイイイヒヒwwwwヒアッフォwwww』
( ´_ゝ`)「何がウケるんだよ、ただ頭おかしい人の笑い声じゃんか」
(´<_` )「兄者に笑い声おかしいとか言われたくねーわ」
『ンッフww……ンッフゥwwww……だ、大ん丈夫ぅ、もう、も』
( ´_ゝ`)「いい加減出ろよ」
(´<_` )「もうちょっと」
『……も、大丈夫………ぅ……………………んブッフォ!』
( ´_ゝ`)「取れって」
(´<_` )「まだ」
854:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:43:03 ID:O1SgwSOs0
『フォッフォッフォwwwホオッホオッホオwwwwwヒエッヒエッヒエェィイwwwwwww』
『キッヒィ――――』 ピッ
( ´_ゝ`)「もしもし」
(´<_`# )「勝手に出るなよ!」
ここにはいない我が母がいたたまれなくなったから、代わりに出たのに。
舌を出して中指を立てると、モンキーよろしく興奮し出した。こいつ面白。
動物園に就職しろよ。あそこは食って寝て、交尾すりゃいいだけだ。
『あら、兄者なの?』
( ´_ゝ`)「うん」
『兄者の携帯に繋がらなかったから、弟者にかけたんだけど』
( ´_ゝ`)「ごめん、録音モードにしてた」
『そうだったの。弟者に言い忘れてたんだけど、今日胃カメラの予定だから、
部屋を出て、ナースステーションの人を呼んで。連れてってもらえる筈よ』
( ´_ゝ`)「はーい」
855:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:44:03 ID:O1SgwSOs0
『弟者だと話聞けないだろうし、兄者も付いてってね』
( ´_ゝ`)「えぇー、そんくらい紙に書かせりゃいいじゃん」
『付いてってね』
( ´_ゝ`)「対価は」
『それじゃ』 プツッ
( ´_ゝ`)「あっ」
対価と言質について聞こうと思ってたのに。もういい、掛け直さない。
通信画面を抜けたところ、待ち受けが何故か俺で不快感は更に加速。
いそいそと食べ物をウンコに変換する奴を、待ち受けに設定し直す。
沈黙した携帯をベッドに投げつけたら、バウンドして奴の頭に落ちた。
(´<_`; )「イッテ……何の電話?」
( ´_ゝ`)「胃カメラやれってよ」
(´<_` )「っべーな、そういや、前にんな事聞いたような」
胃の中を調べる時に、事前に物食ってても大丈夫だったっけ?
駄目にしろ、行かなきゃならん事に変わりはないか。面倒くさ。
カメラが喉に詰まって、窒息死してくんねぇかな。
856:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:45:21 ID:O1SgwSOs0
(´<_` )「あーあ、兄者が地面に下ろしてくれたお陰で、
車椅子に届かねーわ。こりゃ行けねーわー」
( ´_ゝ`)「粘液出して壁這ってけよ」
(´<_` )「鼻水しか出ねぇ」
なめくじの権化の前まで、車椅子を運んでやる。
(´<_` )「いや、ここまで来たなら乗せろよ」
ゴム手袋が欲しいところだが、無い物ねだりしてもしょうがない。
擬人化した粘体生物の腰を掴んで、持ち上げてやる。
落ちないよう服を反射で掴んだっぽいが、そんなに力は入ってない。
俺の行動が予想外だったのか、目を見開いてこっちを見ている。
いいねぇ。笑えるぜ、その顔。
アホ面晒したままのそいつを、車椅子の座席目掛けてバックドロップ。
車椅子と俺とオランウータン、全部からゴギゴギと嫌な音が響いたが、
これくらいどうって事はない。ダメージは向こうのほうが大きい。
こいつの間抜けな顔を見る為なら、背筋の痛みくらい安い代償だ。
857:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:46:15 ID:O1SgwSOs0
(´<_`# )「いっでぇ~~~~~マジでいってぇ、アホかクソが」
( ´_ゝ`)「阿呆なのか排泄物なのか統一しろよ」
(´<_`# )「うるせぇ糞ゴリラ」
結局ウンコに落ち着くのか。なんて考えて油断していた。
車椅子に備え付けられてあった松葉杖を手に装備して、
俺の股間に向かって容赦なくアルミの棒を打ちあげる。
内股になって防御する暇もなく、金の玉にジャストミート。
反射的に膝から力が抜け、遅れて
鈍い衝撃が股ぐらから響、く
866:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:34:18 ID:QWC3U6Aw0
が、
松葉杖による打撃の衝撃しか響かず、
覚悟していたゴールデンボールの痛みがない。
867:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:35:12 ID:QWC3U6Aw0
( ゚_ゝ゚)「?」
{(゚<_゚; )}
何故か自身の股間を抑え込んで震えている加害者を措いて、
ベルトを緩め隙間を作り、ミートボールの様子を確かめて見る。
これといった外見の変化は無い。
もし、あったら大惨事です。
ベルトを戻して、チンポジを直すついでに、布越しに感触を確かめる。
触っても痛みはない。全然痛くない。むしろ、無痛ってゆーか?
手でゴム握ってる感触しかないとか、チョーヤバイ感じしかしないんですけどぉ?
混乱して、チャラくなっている思考回路を切る。
なんだろう。松葉杖が上手く玉を避けて、偶然股関節に当たっただけとか?
実は不感症も併発したとか? 衝撃が強過ぎて、神経が麻痺ってるとか?
全くわからん。医者に聞いたほうがいいな、これは。
普通は激痛に悶える筈なのに、何のシグナルもないとかヤバい。
いや待て、男の急所である金的の一つが無くなったと考えれば、
これは良いものなのかもしれない。ポジティブに考えよう。
868:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:36:00 ID:QWC3U6Aw0
あ、実は松葉杖が予想外に柔らかかったとか? 有り得ないけど。
一応、松葉杖の威力を確かめる為に手に持って見る。軽い。固い。
目の前で行儀よくお座りしていた猿の襟首を掴んで持ち上げて、
空いた股間を杖で打ち上げた。目が飛び出しそうなくらい開く。
゚(<゚_ )
一瞬痙攣して固まったそいつを車椅子に座らせると、ゆっくり体を前に倒していく。
謝罪のお辞儀かと思ったが、その体勢で股間を抑えると、微動だにしなくなった。
前傾姿勢になり過ぎた考える人みたいだ。一応、写メっとこう。
こいつが難しいものを考える時なんて、皆無に等しいが。
( ´_ゝ`)「あ、録音したままだった」
∠ ∠ ;)
( ´_ゝ`)「保存しとくか……」
∠ ∠ )
ピロリーン
おk。情けない姿、撮影完了。こいつと共有の知人に回してやる。
陰で後ろ指差されて、嗤われ続けろ。糞野郎が。
869:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:37:02 ID:QWC3U6Aw0
∠ ∠ #)「覚えてろよ糞兄貴……!」
( ´_ゝ`)「俺の台詞だボケ」
悪態を吐くまで回復したらしいが、姿勢を正す気はないらしい。
このままだと、車椅子を動かすのも儘ならなさそうなので、
優しい俺はナースステーションまで押して行く事にした。
周囲の人間にも、これで仲が改善されたと錯覚させれるだろう。
(´<_`#;)「こっの野郎……」
( ´_ゝ`)「もう蘇生したのか? 墓に戻れよ」
(´<_` ;)「くっそヤロー。金的で死ぬニュース見て笑ってたけど、
バカに出来ねーわ。この痛さは死んでもおかしくねー」
( ´_ゝ`)「死ねばいいのに」
(´<_` )「溜め息と一緒に吐き出さないでくれない?
何でか知らんけど今すげーショックだった」
( ´_ゝ`)「ふへっ」
870:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:38:02 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`)「俺がお前に、生きててほしいって、考えると思うのか?」
(´<_` )「ま、思わねーよな。兄者が丸っきり俺みたいな奴だったら、
俺も普通に殺しにかかってると思うわ。色々複雑だけど」
( ´_ゝ`)「なんだ……嫌に素直だな。殺されてくれるのか?」
(´<_` )「死ぬワケねーだろ。そうなったら殺されてでも道連れにしてやるよ」
( ´_ゝ`)「死体は動かねぇよ。一人で勝手に死んでくれ」
(´<_` )「嫌ですぅー」
( ´_ゝ`)「じゃあ俺の目の前から消えてくれ」
(´<_` )「誰が消えるかよ。纏わりついてやる」
( ´_ゝ`)「うぜぇ死ね」
(´<_` )「誰が死ぬか」
堂々巡りだ。面倒くっせぇ。
俺がこの調子だと、医者の話も素直に聞けそうにない。
なので、携帯を録音モードにし、ポケットに突っ込む。
871:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:38:48 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「実際問題、兄者がいなくなったら生きてけねーしさぁ」
( ´_ゝ`)「マジかよ。なら暫く家に帰らないから、その間に」
(´<_`; )「バッカ、違ぇ。金銭的な問題でだよ」
( ´_ゝ`)「どっちにしろ、一人になったら死ぬ時点で兎の亜種だろ」
(´<_` )「誰が一人になったくらいで死……ぬな、俺。
色々集れる相手がいないと生活できねーわ」
( ´_ゝ`)「そうなのか、死んでくれないか」
(´<_` )「いいよ、ムカつけよ。程良く悪だと安心して金取れるしさ」
( ´_ゝ`)「はあ?」
(´<_` )「安心してっつーか、罪悪感なく盗れるっつーの?」
( ´_ゝ`)「俺が優しくなったら、何も盗らなくなるのか?」
(´<_` )「意識して何か盗るのはなくなるだろ。多分。
無意識に手が伸びるのはどうしようもねー」
( ´_ゝ`)「へえ。今日から頑張ってみようか」
872:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:39:28 ID:QWC3U6Aw0
(´<_`* )「あの兄者が、こんな俺に優しくぅ?
無理に決まってんだろ無理無理ィ!」
( ´_ゝ`)「ふむ」
悔しいが正論だ。正論なのでムカつきはしない。
むしろ、そこで素直に出来たら俺じゃないしな。
(´<_` )「あれ? 怒んねーの」
( ´_ゝ`)「正論ですので」
(´<_` )「そこは怒れよ……」
( ´_ゝ`)「何で?」
(´<_` )「もうちょっと優しくしてくれたら俺だって、こう、色々さあ。
マジメに仕事してやろうとか、思うかもしんないじゃん?」
( ´_ゝ`)「フーン」
(´<_` )「今の状態どうにかしたいから兄者も殺意に漲ってんだろ?
なるべく争いを避けたい、何もかんもを話で解決させたい、
腹立つくらいヘタレの日本人みたいな考え方に励もうぜ」
( ´_ゝ`)「嫌です」
873:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:40:38 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「なんでだよー。穏便な、平和的解決をしようぜ。
任侠映画でも武力解決は最後だっつってたし」
( ´_ゝ`)「やです」
(´<_` )「そんなに俺の血が見たいのか人殺し」
( ´_ゝ`)「そうですね」
(´<_` )「テメェ会話する気無くしやがったな……」
( ´_ゝ`)「ですね」
どっかがプッツリいったのか、急速に気が萎えて来ている。
もしかして金的か? 股間が全ての原因なのか?
唐突に心が凪いだ、と言えばいいのか。
我ながら安定しない心臓だ。常にこうならいいのに。
ただ、今なら何を言われてもキレる事はなさそうだ。
ここは出来るだけ疑問をぶつけておく。
( ´_ゝ`)「自分がいないと駄目とかよく言うけど、
お前より先に死なれたらどうすんの?」
(´<_` )「そりゃ後追いするしかないだろ」
( ´_ゝ`)「何で?」
874:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:41:19 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「よくよく考えてみ。こんだけおんぶに抱っこでさ、
今更一人でとかやってけなくね? 無理じゃん」
( ´_ゝ`)「他に集れば」
(´<_` )「何事にも限度があるだろー。借りた金返さないと面倒だし。
俺だって体重積載車って言うサイマーにはなりたくねーし」
( ´_ゝ`)「多重責務者」
(´<_` )「ああそれ」
( ´_ゝ`)「で?」
(´<_` )「で、も何も……借金したら、色々楽しめねーじゃん。
ぶっちゃけ追われる生活じゃん? 取り立て屋とかさ」
( ´_ゝ`)「そうだな」
(´<_` )「そういう、楽できない生活なんか嫌に決まってんだろ。
隣で、同じ面で同じ腹を痛める奴もいないってのに」
( ´_ゝ`)「そうか」
(´<_` )「何か言えよ」
( ´_ゝ`)「言ってるだろ」
875:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:42:15 ID:QWC3U6Aw0
つまりは、良心の呵責なく金を毟れる奴が欲しいと。
何か面倒事があった時は、俺ごと巻き込みたいと。
実に単純明快な理由だ。ある意味、聞くまでもなかったな。
(´<_` )「そういう訳で、兄者が死んだら俺も追って死にますぅ。
楽しくない、苦しいだけ、お先真っ暗の生活とか嫌だわ」
( ´_ゝ`)「今から堅実に生きて貯金しろ」
(´<_` )「嫌だよ」
( ´_ゝ`)「何でだ?」
(´<_` )「若い内に遊ぶの。年食ってから楽してどうすんだよ」
( ´_ゝ`)「お前は年食った時に苦労したいのか?」
(´<_` )「年食っちまったら、ぜーんぶまとめて素直に諦めるっての。
若い内でないと食うのも遊ぶのもヤるのも楽しめないじゃん?
年食っちまったらさあ……歯は抜けるわ、体動かなくなるわ、
チンコだって起たなくなるわで、なーんにも楽しめねーだろ」
( ´_ゝ`)「ふぅん」
刹那主義者とか、快楽主義者みたいな言い分だな。
876:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:43:01 ID:QWC3U6Aw0
厨二病発症して、主義を口に出して主張しないで素で言い切ってる分、
こっちのほうが大分質が悪い。こんな手合いはどうしたらいいのやら。
(´<_` )「全部やれる内にやりゃいいんだよ。セックスも酒も煙草も。
なーんでみんな老後の心配するのかわからんわ。マジで」
( ´_ゝ`)「お前、主張してる事が矛盾してないか?
年食った時に、苦労したくないからだろ。
誰だって苦しい最期は嫌なんじゃないか」
(´<_` )「だーかーら、俺は自分が年食ったら全部諦めるの。
若い頃にあれやればよかった、こうすればよかったって、
そういう後悔したくないの。分かる? 理解できりゅ?」
( ´_ゝ`)「できりゅできりゅ」
(´<_` )「やべえムカつく」
( ´_ゝ`)「お前のその他人を考えない行動によって、
周囲が被るだろう迷惑は一体何処に行く?」
(´<_` )「お前に言われたかねーんだけど」
( ´_ゝ`)「突っかかって来る奴以外には寛容だぞ。俺は」
(´<_` )「敵以外はどうでもいいの間違いだろ」
877:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:44:01 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`)「無関心ではない。特に優しい老人が目の前にいた場合、
優しくしたい。良い最期を迎えさせたい。そう思っているぞ」
(´<_` )「そんな事して何になるんだ」
( ´_ゝ`)「自分自身、そんな最期を迎えたくないから、
他の老人に対してそうやってると分析した」
(´<_` )「はあ、訳わかんね」
( ´_ゝ`)「素人の自己分析だからな」
(´<_` )「そういう意味じゃねーよ」
( ´_ゝ`)「どういう意味だ」
(´<_` )「あー、いい。兄者のそういう考えって、
俺にはわかんねーって思い知ってる」
( ´_ゝ`)「そうか」
確かに、話していると、会話が巡ってしまってキレる人がいるからな。
我が母とか、俺の母さんとか、自分の母親とか、母者とか。
878:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:44:59 ID:QWC3U6Aw0
最近も、洗濯物を家の中に干す時、洗濯物を入れてる籠をどこに置くのか。
と言ったものでお互いの主張が対立し、怒らせてしまった。
我が母が怒るポイントはよくわからなかったが、向こうのほうが常識人だし、
俺がおかしいんだろう。怒りは収まりそうにないので、俺が引いて終わった。
おかしい点が分からないまま終わってしまったのは、悔いではある。
我が母に怒りは持たない。持ち様がない。持たないようにしている。
日記に書いて字面に起こせばブチリとクるかもしれないが、
我が母も適応障害で、精神科の同じ先生に掛かっている現状。
間接的に伝わったらヤバいので、何も書かないようにしている。
弟者がメインのおかずを食べずに、勝手に飯を食い終わる事に関して。
無関係の俺に母の怒りが向けられても、日記に書かないようにしている。
こいつの飯を一ヵ月用意して判ったのは、どうにもならないって事だったしな。
家族全員嫌いなら逃げればいいじゃんと言われるかもしれないが、
台所で包丁を振るいながら「家出して外国に逃げても死ぬ気で探す」
と宣言されたので、大人しく家にいる。金のある奴からは逃げても無駄だ。
家庭板で何回か相談した事もあるが、親がそれなりの権力を有していたり、
結構な金を持っている場合、逃げるのは無理だから『あきらメロン』を出された。
俺はメロンが嫌いだ。臭いも味も受け付けない。ノーセンキューです。
閑話休題。閉話旧題。平和及第。
俺自身の色々な行動は、独特過ぎて通じないってのは思い知ってる。
理解させようとするだけ無駄。喋るのも無駄。何もかもが時間の無駄。
面倒を起こしたくない相手なら、こっちから引くのを高校の時に覚えた。
879:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:45:41 ID:QWC3U6Aw0
自分でも、おかしいと思う時は稀にある。
歯磨きの時に、一ヶ所で歯ブラシを往復する回数を5回固定にするのとか。
ハンガーは、決まった順番で棒にかけていないとちょっと頭に来るのとか。
俺の部屋の窓際に置いてある消臭剤は、横に倒しておかないと気になるのとか。
マウスを放置する時は、必ずマウスパッドの中央に固定して置くのとか。
飲み物を飲む時は、5回固定で飲み下さないと何か落ち着かないのとか。
タオルで体を拭く時は、折り畳んだままそれぞれ使う面を決めて拭くのとか。
枕元にある縫ぐるみを勝手にどかされると、見つかるまで動けないのとか。
その状態のまま丸一日放置されると、家に空き巣が入った状態になるのとか。
逆さまにして乾かしている牛乳パックは、非効率的だと判っていても、
倒れる危険性を考慮して、最初から横にしていないと腑に落ちない時とか。
雪掻きをしていて、小休憩を取ろうとその辺の雪藪にスコップを差した時、
スコップが勝手に傾くと、自業自得と思いながらも雪掻きする気を無くしてしまい、
その場にぶっ倒れて、雪が降って来るか、5分経過するまで拗ね続ける時とか。
ただの再現VTRなのに、自分でも何が気に触ったのか未だに分からないが、
沸点に来る表現があって、ブチ切れて居間を出て行ってしまったりした時とか。
(内容は、生まれつきの身体的な障害で虐められる女の子がヒッキーになってしまい、
それに腹を立てた母親が「もう学校行かないならいらないでしょ」と教科書を捨てる。
捨てるのを見た娘が「学校に行きたい」と叫んだところ、さっきまでヒスっていた母親が、
急に落ち着いて笑顔で女の子に話しかけると言う場面だった。感動のシーンらしい。
俺から見えて感じたものを書いたので、ムカつくように書いてしまったかもしれないが、
自分にはこうとしか見えなかった。嫌いなモノを普通に伝えれる書き方を教えてくれ)
うお、羅列すると尚更どうかしてるなコレ。神経質とはベクトルが違う。
まだありそうだ。今度、誰かに俺の変な行動でも聞いてみるか。
881:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:46:37 ID:QWC3U6Aw0
(´<_`; )「おい兄者、ナースステーション通り過ぎたぞ」
( ´_ゝ`)「おっと、悪い」
(´<_` )「もっと誠意を示してみろよ」
( ´_ゝ`)「どうやって?」
(´<_` )「詫びにクリスマスプレゼント寄越せや」
( ´_ゝ`)「何が欲しい?」
(´<_` )「えっ? あ……じゃ、じゃあ煙草」
( ´_ゝ`)「煙草か」
あれの臭いは苦手だ。服にも体にも染み付く。
けど、いい嫌がらせを思い付いたぞ。
クリスマスにぬか喜びをさせてやろう。
882:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:47:45 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`)「ところで弟者、俺がお前に対して実行した嫌がらせ以外で、
何か変に見えた行動ってある? 昔のでも何でもいいから」
(´<_` )「そんなん有り過ぎて困るわ」
( ´_ゝ`)「なら、入院前で」
(´<_` )「入院する前のは……兄者が腐った味噌汁を、
庭の松の木にかけてた時。とうとう狂ったかと」
( ´_ゝ`)「ああ、あれか」
(´<_`; )「なんであんな事してたんだよ」
( ´_ゝ`)「なんとなく」
_, 、_
(´<_` )「なんとなくぅ?」
( ´_ゝ`)「その時の自分に聞かないと詳しい事はわからんが、
普通に捨てるのは勿体無いと思ったんじゃないか?」
(´<_`; )「ちょっと待てよ。腐った味噌汁を勿体無いって考えるのは、
もう、突っ込みようがないからスルーすっけどさあ……
それを何で松の木にやろうとか思うんだよ! アホか!」
( ´_ゝ`)「栄養になるとでも思ったんじゃない?」
実際、考えずに無意識の中で行った動きなので、何も覚えていない。
当時の自分に聞いても「何でだろう?」とか素面で返しそうだ。
883:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:49:00 ID:QWC3U6Aw0
ただ、家の外ではそんな事しない。普通に捨てる。
ついさっき羅列した事も、家の外ではしない。
気を抜いて、ほぼ無意識のまま自由に行動していいのは、
人の視線が届かない自分の領域内でだけと知っているのだ。
(´<_` )「何を誇らしげにしてんだよバカ」
( ´_ゝ`)「そう見えるか?」
(´<_` )「今の質問、あの自称デブとガリとホモ野郎にもやれや。
日頃の恨みも込めて色々返される覚悟しとけ気狂い」
( ´_ゝ`)「するよ」
(´<_` )「後半の言葉に反応しろ」
( ´_ゝ`)「何の?」
(´<_`; )「もういい」
なんて会話をしてる内に、ナースステーション到着。
診察を受ける部屋まで案内してくれるらしい。
俺が迷ってる時に、よく先導してくれる看護師さんが付いた。
884:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:50:23 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「胃カメラか……普通に終わればいいな」
( ´_ゝ`)「普通に終わると思うなよ」
(´<_`; )「何する気だよ」
胃カメラを胃に入れる前に飲む、あの薬品。
そう、バリウムをなんとかして噴出させたい。
( ´_ゝ`)「全力で笑わせてやる。覚悟するんだな」
(´<_` )「あ、ああ……」
|゚ノ ^∀^)「行きますよー」
、_
(´<_` ;)「…………あ、あぁ?」
おお、狐につつまれるような表情って、こんな感じなのか?
ちょっと形容し難い顔をして、医者の前まで連れてかれたぞ。
885:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:52:25 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`) ( ;´_>`)
うーん。あいつ、こっちを極力見ないようにしてやがるな。
看護師と医者の背中側に回って、なんとか視界に入る。
幸い、二人共、患者しか目にしていないようだ。
これならイケる。
まず、中指を立てて挑発。
糞野郎の視線を、こっちに向かせる。
次いで、親指を下に振り降ろし、首をかっ切る仕草。
眉間に数本皺が寄る。
もう見ないようにしたいのか、一気にバリウムを口に含んだ。
ところで、全力のコマネチ。
(;;゚;ж;゚;)´∴、゙;゛:.^ ヽ゚|
奴は正面にいた女性の看護師さんの顔面に向かって、
白濁とした薬品を口から噴射し、思い切りぶっかけた。
器官にも入ったのか、盛大に噎せている。ざまあみろ。
886:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:53:16 ID:QWC3U6Aw0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
|゚ノ#^∀^)「ここで待ってて下さいね」
(;´_ゝ`)「へぁい」
それを指差して笑っていたら、流石に怒られて退室させられた。
どうしよう。話聞けないぞ。せめて携帯置いてくるべきだった。
失敗したなあ……。あれ録画しときゃよかった。
32.糸冬
32.恨み言を吐くので対話はまたの機会に
内藤は、泣いてる鬱田を肩に担いで持って帰った。
ちなみに、今回ばかりは見舞い品はないようだ。
当たり前か。泣かされに来たようなもんだしな。
携帯に保存されたのはしょうもない映像と救えない言葉。
鬱田は、内藤に握られる弱味が日に日に増えてくな。
いつか死ぬぞ。情報社会的な意味で。
(´<_` )「あーやっと帰ったか、でも暇だわ」
( ´_ゝ`)「舌でも噛めよ」
(´<_` )「なんでだよ」
こんな奴から、一体何の言質を取ればいいのか。
さっきから我が母にかけているのに繋がらない。
会議か? それとも、また携帯を忘れてるのか。
838:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:20:43 ID:O1SgwSOs0
電話が無理なら、とメールを送っても返信が来ない。
糞野郎の他に籍云々の事についても聞きたいのに、なあ。
携帯のボタンを打つのも面倒臭くなってきた。
帰って来てから、まとめて口で聞くのは駄目なのか。
その場合、食事を作れとか言われそうだなあ。
仕事をして疲れて帰って来た側が、疲れた体で料理をするのはおかしい。
とは我が母の持論だ。確かに、家にいる側が作るべきなのは分かる。
そのお陰様で、こいつとルームシェアしてる時は刃物沙汰になった。
大学から疲れて帰って来て、寝転がって屁をするゴミに「飯作ってー」
なぁんて言われたら、ジャンピングニープレスくらい喰らわせたくなる。
別に、たった一日でそこまでキレたりはしない。
一ヶ月間、ちゃんと俺はあいつの分の飯も作り続けた。
しかし、家に知らない女を連れ込んで、勝手に俺の分まで食わせたり。
男友達を呼びまくって、俺に料理しろと命令して乱闘騒ぎになったり。
ちゃんと冷蔵庫にしまえと言ったのに、出しっ放しで腐らせて台無しにしたり。
それで「あめらせちまったからまた作って」とほざかれたら堪忍袋の緒も切れる。
キレて当然だろう。俺は学生であり、主夫じゃない。
最後のは包丁を装備して特攻した。と言っても、別に刺したワケじゃない。
839:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:21:53 ID:O1SgwSOs0
カーテンで簀巻きにしてやったフードクラッシャーをベッドに寝かせ、
それの背中に包丁を添えたまま、一晩懇々と説得し続けただけだ。
なんて優しい。
甘過ぎて反吐が出る行いだ。
刺し殺せばいいのに。
その行為でようやく料理する誓約を取り付けても、次の日に見た物体は、
インスタントラーメンにただの水を入れて「あれー?」と鳴いてる粕だった。
バカの事で糞親父にルームシェアを解消するよう連絡を入れても、
料理を作れるほうが作ればいいと言う投げやりな言葉しか出ない。
一人で自分の世話すらした事もないクズが。出来ないカスが。死ねばいい。
だから我が母に家を追い出された時、フランスパンを齧るしか脳がないのだ。
それに哀れみを覚えて優しい母が再構築しようとした挙句、浮気相手に愚痴。
糞戯けはどっちだ、この抜け作野郎。馬鹿は死ななきゃ治らない。
家無しになって、路上でホームレス狩りにあって死ねばいい。
孕ませた女の堕胎費を、俺の通帳から盗って行ったのを抗議しても、
弟なんだから面倒見ろと言った親父には薄い期待しかなかったがな。
(´<_` )「なー、クリスマスどうする?」
( ´_ゝ`)「……」
(´<_`; )「なーぉッフグェボッ!」
840:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:23:37 ID:O1SgwSOs0
ベッドの縁から飛び出た生首にチョップをして、布団を被る。
日光が布を透けて届くので、日記を書く分に不都合はない。
料理かぁ。料理ねぇ。
今の家はガスコンロだから怖いんだよなあ。火は怖い。炎は怖い。
熱いのは苦手だ。火傷も苦手。血が出ない、じくじく続くは痛みは苦手。
小さい頃のアルバムを見ても、花火を楽しんでいる俺の腰は引けている。
祖父が火事で死んだのと関係あるのかどうか定かではないが、苦手だ。
今ドキなキッチンにある、IHヒーターでないと料理する気が起きない。
それをアヒャに言ったら「任せろ!」と素早く親指を立てられたが、
あいつの脳内で一週間遊ぶ約束が別方向に進んでる気がする。
まあ、ヒーターなら料理できるから、少しくらいはいいんですけど。
料理っつっても、よくサバイバル生活をしている○口君よろしく、
煮る一択の男の料理だけどな! 炒める? 無理、油が弾ける。
前にネギと鳥肉を炒めていたら、ネギが爆発して天井に貼り付いた。
何を言ってるかわからねーと思うが、俺も何が起きたのか判らなかった。
そんなポルナレフ状態になって油断している時にまた色々爆発し、
熱々の鳥肉が顔面に襲いかかって来た。宇宙の法則が乱れる。
以来、ゴム手袋とマスク、ゴーグルと帽子を装備しないと炒め物が出来ない。
841:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:24:39 ID:O1SgwSOs0
だが、料理する度に重装備するのは面倒だ。
どうせなら顔面全部を覆うようなものが欲しい。
ライダー用フルフェイスヘルメットは、中に空気が篭るので却下。
銀行強盗が被るようなフルマスクも却下。簡単に燃えてしまう。
情けない出自の、ジャパニーズ製フレディ・クルーガーにはなりたくない。
ガスマスクだ。耐燃防備の丈夫なガスマスクが欲しい。
フライパンを持つダースベイダーはシュールだと思うが、
被るのは家でだけだ。人にお披露目するつもりはない。
ヘマして有毒なガスが発生してしまっても、ガスマスクを被っていれば大丈夫。
何かが爆発してヘッドショットを狙って来ても、ガスマスクを被っていれば大丈夫。
料理する際には絶対に必要な防具と言える。
(´<_`# )「こっ……このや」
(´<_`; )「もっ!?」
布団を捲られて眩しかったので、マクラカバーを剥いで被せた。
そのまま枕元に色々あるコードで袋の口の部分、首を縛る。
( ´_ゝ`)「おっ」
バランスを崩して倒れたが、途中でビンッとコードが張った。
床までコードが届かないので、中途半端に首が吊られている。
842:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:25:25 ID:O1SgwSOs0
さて、死ぬのかどうか。
行く末を見守る。
背中は微妙に浮いているが、腰は床についている。
救命用でもないから、そんなにキツくコードを結んでもいない。
こりゃ死なねぇな。
結び目に指をかけたら、簡単に解けられた。
カバーを持ったまま殴りかかってきたので受け止める。
病院生活で筋肉が落ちたのか、足を使えないからか、力は強くない。
いいね。力の差があると言うのは。余裕が生まれる。
これが優越感、いや、愉悦か。糞ざまあ。
相手の顔があからさまに悔しげだと、口の端も上がるってもんだ。
でも、今は日記が優先なので無視。
これから俺は受診なのだ。
最近、色々有り過ぎた事をまとめなければ。
(´<_`# )「クッソがぁ……この俺が珍しく、この俺がだぞ!?
クリスマスにプレゼントしてやろうと思ったのに!」
( ´_ゝ`)「へー、すごい。その上から目線」
843:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:26:35 ID:O1SgwSOs0
プレゼントして”やろう”って、どこまでお貴族様なのやら。
貰って”あげる”の乞食様と同じくらい鬱陶しい。
(´<_`# )「ムカつくからさっさと言え! んでそこどけ!」
( ´_ゝ`)「ガスマスク」
(´<_`# )「はっ!?」
また拳を振り被ったので受け止めようと思ったら、空中で静止した。
受け止めようとした俺と、バカみたいに拳を掲げたチンパンジー。
まるで俺が何かしらの見えない力を行使したような光景だが、
別に、覚醒しちゃってスタンド能力が発現したとかは思わない。
(´<_`; )「あ、あぁ?」
( ´_ゝ`)「ガスマスク」
(´<_`; )「あ?」
844:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:28:09 ID:O1SgwSOs0
(´<_`; )「な、何に使うんだよ」
( ´_ゝ`)「料理」
(´<_` )「は?」
( ´_ゝ`)「料理」
(´<_`; )「は?」
どうやら日本語が通じないようなので、疑問符を無視。
あと日記に書く事は……今来た手紙かな。
俺としては、籍入れだけに関しては乗り気だ。
煩い連中を黙らせる事が出来るからな。
実際、障害者同士の結婚のメリットは何々だろう。
俺としては、自分以外の周囲の世間体としてしか受け止められない。
奴らは、勝手に婚姻届を出して、俺らを結婚させようとする膿家だ。
婚姻不受理届を出してそれを防いでいたら、今度は撤回しろと電話攻撃。
家まで押し掛けて来て結婚結婚と煩く暴れ、叩き出したら老人虐待と騒ぐ。
あんな一族、さっさと滅びればいい。名家でも何でもない。田舎の癌だ。
そんなダニ屋敷に折角来てくれた嫁に、子供産め産め精神口撃をして、
ストレスで不妊状態にさせ、ようやく子供が出来ても、いびって流産させる。
頭が狂っているんだろう。行動の全てが矛盾している。
845:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:29:45 ID:O1SgwSOs0
精神科に引き摺って行き更年期障害と診断されたが……最近その病名が、
年食った女性のキチガイに対する都合のいい言い訳になってる気がする。
更年期になった女性が全員、攻撃性の高いキチガイになるんだとしたら、
国がさっさと更年女性収容所なり、更年期の療養施設なり作ってるだろ。
話を戻して。攻撃性が高い上に別のものも併発しているから入院させたのに、
狂気は感染するのか、こっちの家への電話攻撃は減らない。むしろ、増えた。
電話会社に連絡して、そこからの電話を繋がらないように頼み、ようやくだ。
突撃したらどっかに押し込められるのが分かったのか、それ以降は静かだ。
一般的な、幸福な最期と見なされる。『家族に見守られて見取られる』
『畳みの上で大往生』を遂げたいなら、跡取りを大事にすべきだろうに。
自ら家を追い出されるような事をするとか、やっぱおかしいんだろうな。
んん、待てよ。良い事を思い付いたぞ。
嫁をいびってなくても、自分が優しくても、良い家族がいたとしても。
家族や孫に囲まれて逝きたいと願っても、そうはいかないのが現実だ。
天涯孤独の身ではそれも無理だろう。ホームレスの老人ならば尚更。
正直、ホームレスになるくらいなら素直に老人ホームへ入れと言いたい。
金が無くても住居が無くても、一応、受け入れるだけの施設はある。
その場合、一人用の個室ではなく、大部屋に大勢で押し込まれる事になるが、
飯も出て、屋根がある空間で布団を敷いて寝れるだけいいんじゃないか?
846:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:31:35 ID:O1SgwSOs0
それに、そこだと誰かに囲まれて逝ける。
囲まれて逝くと言う目標は達成できる。
もうさ、老い先短い人に唾を吐かない優しい人間なんかを集めて、
その団体に『今わの際の老人を見守り隊』とか適当に銘打って、
囲まれて逝きたい人向けのサービスとかにしたらいいんじゃね?
孤独死する老人を防ぎたい若人、囲まれて逝きたい老人。
ついでに、自分を善人アピールしたい偽善者。悪人。一般人。
勿論、ボランティア。遺族でもないのに金を集る奴は脅迫で逮捕。
目の前に餌をぶら下げて、いざって時にラインを越える奴かどうか、
これで犯罪者の寄り分けも出来てしまう。社会は少し浄化される。
これぞまさにWIN-WINの関係。全てに置いて、共に損は無し。
「老人の孤独死チョー可哀想」なんて口先だけの奴もこれで減るだろう。
結構いい考えじゃね?
日記にまとめた事を読み返しても、自分のなので異論は見つけられない。
一般の視点から見れば、おかしいと言われる箇所があるかも。
相談相手は……どうしよう。今のところ糞野郎しかいない。
ひたすらクッキーを貪り食っている。ヤケ食いか。
いいや。目の前に日記を差し出す。
847:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:33:02 ID:O1SgwSOs0
(´<_`. )「なん……これ」
( ´_ゝ`)「口元が汚ぇ、読め」
(´<_`∩)「えー面倒くさ」
などと言いつつ読んでいるので、別の日記を取り出す。
と、そこでアヒャの存在を思い出して気付いたが、
彼氏がいて妻がいる状況って、何だ。二股?
定義を調べると『二人の恋人と同時交際すること』だった。
片方が恋人ではないから、この場合は……不倫?
定義を調べると『一夫一婦制から逸脱した男女関係』だった。
微妙である。片方が女ではないので、もっと詳しく調べる。
そしたら『配偶者以外の異性と恋愛し、性交を行うこと』だった。
異性ではない。同性である。しかも、恋愛感情は俺にはない。
向こうにだけある。この場合はどうなるんだ。浮気か?
すると『異性交際において本命の恋人と交際関係を維持しながら、
無断で他の異性と交際すること』なんて出て来て、もう駄目だ。
あれかよ。傍から見れば、ゲイが自分の性癖を隠匿する為に、
一般女性やレズビアンと形だけの籍を入れるように映るのか。
848:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:34:17 ID:O1SgwSOs0
……うん。
どっちにしろ、浮気や不貞に似た行為は絶対にアウト。
両方に訊ねるか。後々起こる面倒を回避する為にも。
妻予定に送るメールに、
『もしかしたら彼氏ができそうなんだけど大丈夫か?』
一週間限定彼氏予定のメールに、
『親戚メンドいから仲良い奴と籍入れるけど大丈夫?』
と、送信。
( ´_ゝ`)「あー……」
文面から差が滲み出ている。仕方ない。
付き合いの長さも、性別の違いも、関係の違いもある。
つーか、経済的なメリットだけを考えれば、
どっちとも付き合うのが正解なんだよな。
籍相手とはお互い手帳持ちなので、税金の優遇が更に成される。
アヒャとは、将来的な暗さが見えない。金銭的な余裕がある。
849:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:35:07 ID:O1SgwSOs0
親の介入さえ無ければ、両方の関係を維持するのが安泰だ。
アヒャが、マンションの使用人として俺を正式に雇っちまえば、
アレな人を雇用してありがとうとアヒャの通帳に更に金が来る。
今は、良い人過ぎる社長に雇用されてるから無理だけど。
借りてる部屋の名義を俺にすれば、税金控除が更に可能だ。
外に出て、公共施設やデカい場所に入って使用する場合、
手帳を出して、アヒャを俺の保護者だと説明すれば、
二人分の代金をまとめて浮かせる事もできる。
法律的にグレーでもブラックでもなく、全て健全な真っ白だ。
保護者が家族である必要も、介護職員である必要もない。
俺と妻予定の手帳を重ね合わせれば、向かう所敵無しになる。
アヒャが俺との関係を汲んでくれれば……って、あれ。あれれ。
なんで、俺が、真面目に、アヒャとの将来を考えてんだ。
アホか。どうかしてる。自分の頬を打って、目を覚ます。
あいつは不眠で追いつめられてて、起きたまま悪い夢を見てるだけだ。
それに釣られて、俺も悪い夢を見てしまった。今のは忘れよう。
開いてるページ全体に大きくバッテンを書こうと斜線を引いて、
片方だけ引いて、止めた。もう一度、別の方向に考える。
850:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:37:25 ID:O1SgwSOs0
この文章を書いた俺は、人の思いを利用してるだけだ。
ただ自分が楽できる将来を、一人で考えただけだ。
よし、これをアヒャに見せよう。
幻滅してくれるかもしれない。
簡単に股開くビッチは嫌いっつってたし、金目当ての女も嫌いだろう。
財産目当ての寄生虫は、まず既成事実の子供を欲しがるからな。
例え一発で妊娠しなかったとしても、他の男で子供を作ってきて、
自分とお前とのクソガキだと喚く。DNA検査で逃げたらもう確定。
多分、あいつらはカッコウの遺伝子が混ざってる。
托卵がその動かぬ証拠。人間じゃないのだ。
(´<_`; )「おい……兄者……」
( ´_ゝ`)「あん?」
(´<_` )「いつアナニーしやがった」
( ´_ゝ`)「テメェどこ読んでやがる」
日記を取り戻して、ページを見る。
わお、俺の黒歴史じゃないか。
見たのが年中発情野郎だから良いが、この日記は持ち歩くの危険だな。
さっさと全ページ書き込んで、本棚の肥やしにしてしまったほうがいいか。
851:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:38:56 ID:O1SgwSOs0
(´<_` )「俺は尻じゃ全然だったのに……」
( ´_ゝ`)「言っとくけど、俺がやったのはお前のアナニーじゃねえ。
医者に言われた前立腺マッサージだ。一緒にすんな」
(´<_` )「ケツでイけたんだろ、このド変態が。もう風呂に沈め」
( ´_ゝ`)「イってねぇよ。それにその言葉だと男の過半数は変態だ」
(´<_` )「アホか、初でイけるお前が変だっつってんだよ。
そんなモンで神に選ばれんなや、さっさと辞退しろ」
( #´_ゝ`)「うるせぇ俺だってそんなん不本意に決まってんだろ。
お前みたいな性欲旺盛な奴が選定されりゃいいのに。
つーか、読ませようとしたのはそのページじゃねえ」
(´<_` )「老人囲んで見届けるって……普通に無理だろ。
他人の死に際だぞ? 家族でもないのにキツいわ。
この光景想像しても、邪教にしか考えられねーし」
( ´_ゝ`)「む、それもそうか」
『今わの際の老人を見守り隊』の案に、文章を付け足す。
”尚、他人の死に際なので、PTSDの可能性も視野に入れる事”
ただなあ。俺としては、人の死に慣れておいて損はないと思うんだよね。
そうなれば、いざ自分の番となった時に、恐怖は少ないだろうし。
扉を開けて、いきなり首吊り死体と御対面しても吐かないだろうし。
子供の情操教育にだって繋がるんじゃないか?
852:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:40:28 ID:O1SgwSOs0
今時の子供はゲームの所為でうんたらかんたら言う連中も、
老後に関わるこんな具体案を出されれば黙るかもしれない。
いや、冗談だ。
凄まじい数の異論が、拳を握って助走つけて来るのが目に見える。
(´<_` )「おっ前さ、あっちで世話したばーちゃん見殺しにしたって、
帰ってから軽くショック受けて鬱んなってなかったっけ?
んな事あったのにコレとか、マジどんだけ~って感じ」
( ´_ゝ`)「お前だって当日死体抱えて避難所来る程パニクってたろが。
どう見ても死体です本当にありがとうございましたな物件なのに、
生きてるって言い張ってた奴に言われたかねーよ。寝てろ」
(´<_` )「んだよ、波引いて、ついさっきまで俺と話してたんだからさぁ。
普通は生きてるって思
『イィーッヒッヒッヒッヒッヒwwwwwwwwwwww』
( ´_ゝ`)「おい」
(´<_` )「あ、俺の携帯だわ」
( ´_ゝ`)「オイ」
853:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:41:53 ID:O1SgwSOs0
『ヘェッフwwwヘェッフwwwwヘェッフッフッフッフッフブフブッフゥwwwww』
( ´_ゝ`)「母さんの笑い声着信にするとかマザコンきっも」
(´<_` )「はぁ? 百歩譲ってもマザコンじゃねーよウケ狙いだよ」
『フッヒッヒッヒッヒイッヒイイイヒヒwwwwヒアッフォwwww』
( ´_ゝ`)「何がウケるんだよ、ただ頭おかしい人の笑い声じゃんか」
(´<_` )「兄者に笑い声おかしいとか言われたくねーわ」
『ンッフww……ンッフゥwwww……だ、大ん丈夫ぅ、もう、も』
( ´_ゝ`)「いい加減出ろよ」
(´<_` )「もうちょっと」
『……も、大丈夫………ぅ……………………んブッフォ!』
( ´_ゝ`)「取れって」
(´<_` )「まだ」
854:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:43:03 ID:O1SgwSOs0
『フォッフォッフォwwwホオッホオッホオwwwwwヒエッヒエッヒエェィイwwwwwww』
『キッヒィ――――』 ピッ
( ´_ゝ`)「もしもし」
(´<_`# )「勝手に出るなよ!」
ここにはいない我が母がいたたまれなくなったから、代わりに出たのに。
舌を出して中指を立てると、モンキーよろしく興奮し出した。こいつ面白。
動物園に就職しろよ。あそこは食って寝て、交尾すりゃいいだけだ。
『あら、兄者なの?』
( ´_ゝ`)「うん」
『兄者の携帯に繋がらなかったから、弟者にかけたんだけど』
( ´_ゝ`)「ごめん、録音モードにしてた」
『そうだったの。弟者に言い忘れてたんだけど、今日胃カメラの予定だから、
部屋を出て、ナースステーションの人を呼んで。連れてってもらえる筈よ』
( ´_ゝ`)「はーい」
855:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:44:03 ID:O1SgwSOs0
『弟者だと話聞けないだろうし、兄者も付いてってね』
( ´_ゝ`)「えぇー、そんくらい紙に書かせりゃいいじゃん」
『付いてってね』
( ´_ゝ`)「対価は」
『それじゃ』 プツッ
( ´_ゝ`)「あっ」
対価と言質について聞こうと思ってたのに。もういい、掛け直さない。
通信画面を抜けたところ、待ち受けが何故か俺で不快感は更に加速。
いそいそと食べ物をウンコに変換する奴を、待ち受けに設定し直す。
沈黙した携帯をベッドに投げつけたら、バウンドして奴の頭に落ちた。
(´<_`; )「イッテ……何の電話?」
( ´_ゝ`)「胃カメラやれってよ」
(´<_` )「っべーな、そういや、前にんな事聞いたような」
胃の中を調べる時に、事前に物食ってても大丈夫だったっけ?
駄目にしろ、行かなきゃならん事に変わりはないか。面倒くさ。
カメラが喉に詰まって、窒息死してくんねぇかな。
856:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:45:21 ID:O1SgwSOs0
(´<_` )「あーあ、兄者が地面に下ろしてくれたお陰で、
車椅子に届かねーわ。こりゃ行けねーわー」
( ´_ゝ`)「粘液出して壁這ってけよ」
(´<_` )「鼻水しか出ねぇ」
なめくじの権化の前まで、車椅子を運んでやる。
(´<_` )「いや、ここまで来たなら乗せろよ」
ゴム手袋が欲しいところだが、無い物ねだりしてもしょうがない。
擬人化した粘体生物の腰を掴んで、持ち上げてやる。
落ちないよう服を反射で掴んだっぽいが、そんなに力は入ってない。
俺の行動が予想外だったのか、目を見開いてこっちを見ている。
いいねぇ。笑えるぜ、その顔。
アホ面晒したままのそいつを、車椅子の座席目掛けてバックドロップ。
車椅子と俺とオランウータン、全部からゴギゴギと嫌な音が響いたが、
これくらいどうって事はない。ダメージは向こうのほうが大きい。
こいつの間抜けな顔を見る為なら、背筋の痛みくらい安い代償だ。
857:名も無きAAのようです:2013/04/03(水) 08:46:15 ID:O1SgwSOs0
(´<_`# )「いっでぇ~~~~~マジでいってぇ、アホかクソが」
( ´_ゝ`)「阿呆なのか排泄物なのか統一しろよ」
(´<_`# )「うるせぇ糞ゴリラ」
結局ウンコに落ち着くのか。なんて考えて油断していた。
車椅子に備え付けられてあった松葉杖を手に装備して、
俺の股間に向かって容赦なくアルミの棒を打ちあげる。
内股になって防御する暇もなく、金の玉にジャストミート。
反射的に膝から力が抜け、遅れて
鈍い衝撃が股ぐらから響、く
866:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:34:18 ID:QWC3U6Aw0
が、
松葉杖による打撃の衝撃しか響かず、
覚悟していたゴールデンボールの痛みがない。
867:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:35:12 ID:QWC3U6Aw0
( ゚_ゝ゚)「?」
{(゚<_゚; )}
何故か自身の股間を抑え込んで震えている加害者を措いて、
ベルトを緩め隙間を作り、ミートボールの様子を確かめて見る。
これといった外見の変化は無い。
もし、あったら大惨事です。
ベルトを戻して、チンポジを直すついでに、布越しに感触を確かめる。
触っても痛みはない。全然痛くない。むしろ、無痛ってゆーか?
手でゴム握ってる感触しかないとか、チョーヤバイ感じしかしないんですけどぉ?
混乱して、チャラくなっている思考回路を切る。
なんだろう。松葉杖が上手く玉を避けて、偶然股関節に当たっただけとか?
実は不感症も併発したとか? 衝撃が強過ぎて、神経が麻痺ってるとか?
全くわからん。医者に聞いたほうがいいな、これは。
普通は激痛に悶える筈なのに、何のシグナルもないとかヤバい。
いや待て、男の急所である金的の一つが無くなったと考えれば、
これは良いものなのかもしれない。ポジティブに考えよう。
868:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:36:00 ID:QWC3U6Aw0
あ、実は松葉杖が予想外に柔らかかったとか? 有り得ないけど。
一応、松葉杖の威力を確かめる為に手に持って見る。軽い。固い。
目の前で行儀よくお座りしていた猿の襟首を掴んで持ち上げて、
空いた股間を杖で打ち上げた。目が飛び出しそうなくらい開く。
゚(<゚_ )
一瞬痙攣して固まったそいつを車椅子に座らせると、ゆっくり体を前に倒していく。
謝罪のお辞儀かと思ったが、その体勢で股間を抑えると、微動だにしなくなった。
前傾姿勢になり過ぎた考える人みたいだ。一応、写メっとこう。
こいつが難しいものを考える時なんて、皆無に等しいが。
( ´_ゝ`)「あ、録音したままだった」
∠ ∠ ;)
( ´_ゝ`)「保存しとくか……」
∠ ∠ )
ピロリーン
おk。情けない姿、撮影完了。こいつと共有の知人に回してやる。
陰で後ろ指差されて、嗤われ続けろ。糞野郎が。
869:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:37:02 ID:QWC3U6Aw0
∠ ∠ #)「覚えてろよ糞兄貴……!」
( ´_ゝ`)「俺の台詞だボケ」
悪態を吐くまで回復したらしいが、姿勢を正す気はないらしい。
このままだと、車椅子を動かすのも儘ならなさそうなので、
優しい俺はナースステーションまで押して行く事にした。
周囲の人間にも、これで仲が改善されたと錯覚させれるだろう。
(´<_`#;)「こっの野郎……」
( ´_ゝ`)「もう蘇生したのか? 墓に戻れよ」
(´<_` ;)「くっそヤロー。金的で死ぬニュース見て笑ってたけど、
バカに出来ねーわ。この痛さは死んでもおかしくねー」
( ´_ゝ`)「死ねばいいのに」
(´<_` )「溜め息と一緒に吐き出さないでくれない?
何でか知らんけど今すげーショックだった」
( ´_ゝ`)「ふへっ」
870:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:38:02 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`)「俺がお前に、生きててほしいって、考えると思うのか?」
(´<_` )「ま、思わねーよな。兄者が丸っきり俺みたいな奴だったら、
俺も普通に殺しにかかってると思うわ。色々複雑だけど」
( ´_ゝ`)「なんだ……嫌に素直だな。殺されてくれるのか?」
(´<_` )「死ぬワケねーだろ。そうなったら殺されてでも道連れにしてやるよ」
( ´_ゝ`)「死体は動かねぇよ。一人で勝手に死んでくれ」
(´<_` )「嫌ですぅー」
( ´_ゝ`)「じゃあ俺の目の前から消えてくれ」
(´<_` )「誰が消えるかよ。纏わりついてやる」
( ´_ゝ`)「うぜぇ死ね」
(´<_` )「誰が死ぬか」
堂々巡りだ。面倒くっせぇ。
俺がこの調子だと、医者の話も素直に聞けそうにない。
なので、携帯を録音モードにし、ポケットに突っ込む。
871:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:38:48 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「実際問題、兄者がいなくなったら生きてけねーしさぁ」
( ´_ゝ`)「マジかよ。なら暫く家に帰らないから、その間に」
(´<_`; )「バッカ、違ぇ。金銭的な問題でだよ」
( ´_ゝ`)「どっちにしろ、一人になったら死ぬ時点で兎の亜種だろ」
(´<_` )「誰が一人になったくらいで死……ぬな、俺。
色々集れる相手がいないと生活できねーわ」
( ´_ゝ`)「そうなのか、死んでくれないか」
(´<_` )「いいよ、ムカつけよ。程良く悪だと安心して金取れるしさ」
( ´_ゝ`)「はあ?」
(´<_` )「安心してっつーか、罪悪感なく盗れるっつーの?」
( ´_ゝ`)「俺が優しくなったら、何も盗らなくなるのか?」
(´<_` )「意識して何か盗るのはなくなるだろ。多分。
無意識に手が伸びるのはどうしようもねー」
( ´_ゝ`)「へえ。今日から頑張ってみようか」
872:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:39:28 ID:QWC3U6Aw0
(´<_`* )「あの兄者が、こんな俺に優しくぅ?
無理に決まってんだろ無理無理ィ!」
( ´_ゝ`)「ふむ」
悔しいが正論だ。正論なのでムカつきはしない。
むしろ、そこで素直に出来たら俺じゃないしな。
(´<_` )「あれ? 怒んねーの」
( ´_ゝ`)「正論ですので」
(´<_` )「そこは怒れよ……」
( ´_ゝ`)「何で?」
(´<_` )「もうちょっと優しくしてくれたら俺だって、こう、色々さあ。
マジメに仕事してやろうとか、思うかもしんないじゃん?」
( ´_ゝ`)「フーン」
(´<_` )「今の状態どうにかしたいから兄者も殺意に漲ってんだろ?
なるべく争いを避けたい、何もかんもを話で解決させたい、
腹立つくらいヘタレの日本人みたいな考え方に励もうぜ」
( ´_ゝ`)「嫌です」
873:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:40:38 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「なんでだよー。穏便な、平和的解決をしようぜ。
任侠映画でも武力解決は最後だっつってたし」
( ´_ゝ`)「やです」
(´<_` )「そんなに俺の血が見たいのか人殺し」
( ´_ゝ`)「そうですね」
(´<_` )「テメェ会話する気無くしやがったな……」
( ´_ゝ`)「ですね」
どっかがプッツリいったのか、急速に気が萎えて来ている。
もしかして金的か? 股間が全ての原因なのか?
唐突に心が凪いだ、と言えばいいのか。
我ながら安定しない心臓だ。常にこうならいいのに。
ただ、今なら何を言われてもキレる事はなさそうだ。
ここは出来るだけ疑問をぶつけておく。
( ´_ゝ`)「自分がいないと駄目とかよく言うけど、
お前より先に死なれたらどうすんの?」
(´<_` )「そりゃ後追いするしかないだろ」
( ´_ゝ`)「何で?」
874:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:41:19 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「よくよく考えてみ。こんだけおんぶに抱っこでさ、
今更一人でとかやってけなくね? 無理じゃん」
( ´_ゝ`)「他に集れば」
(´<_` )「何事にも限度があるだろー。借りた金返さないと面倒だし。
俺だって体重積載車って言うサイマーにはなりたくねーし」
( ´_ゝ`)「多重責務者」
(´<_` )「ああそれ」
( ´_ゝ`)「で?」
(´<_` )「で、も何も……借金したら、色々楽しめねーじゃん。
ぶっちゃけ追われる生活じゃん? 取り立て屋とかさ」
( ´_ゝ`)「そうだな」
(´<_` )「そういう、楽できない生活なんか嫌に決まってんだろ。
隣で、同じ面で同じ腹を痛める奴もいないってのに」
( ´_ゝ`)「そうか」
(´<_` )「何か言えよ」
( ´_ゝ`)「言ってるだろ」
875:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:42:15 ID:QWC3U6Aw0
つまりは、良心の呵責なく金を毟れる奴が欲しいと。
何か面倒事があった時は、俺ごと巻き込みたいと。
実に単純明快な理由だ。ある意味、聞くまでもなかったな。
(´<_` )「そういう訳で、兄者が死んだら俺も追って死にますぅ。
楽しくない、苦しいだけ、お先真っ暗の生活とか嫌だわ」
( ´_ゝ`)「今から堅実に生きて貯金しろ」
(´<_` )「嫌だよ」
( ´_ゝ`)「何でだ?」
(´<_` )「若い内に遊ぶの。年食ってから楽してどうすんだよ」
( ´_ゝ`)「お前は年食った時に苦労したいのか?」
(´<_` )「年食っちまったら、ぜーんぶまとめて素直に諦めるっての。
若い内でないと食うのも遊ぶのもヤるのも楽しめないじゃん?
年食っちまったらさあ……歯は抜けるわ、体動かなくなるわ、
チンコだって起たなくなるわで、なーんにも楽しめねーだろ」
( ´_ゝ`)「ふぅん」
刹那主義者とか、快楽主義者みたいな言い分だな。
876:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:43:01 ID:QWC3U6Aw0
厨二病発症して、主義を口に出して主張しないで素で言い切ってる分、
こっちのほうが大分質が悪い。こんな手合いはどうしたらいいのやら。
(´<_` )「全部やれる内にやりゃいいんだよ。セックスも酒も煙草も。
なーんでみんな老後の心配するのかわからんわ。マジで」
( ´_ゝ`)「お前、主張してる事が矛盾してないか?
年食った時に、苦労したくないからだろ。
誰だって苦しい最期は嫌なんじゃないか」
(´<_` )「だーかーら、俺は自分が年食ったら全部諦めるの。
若い頃にあれやればよかった、こうすればよかったって、
そういう後悔したくないの。分かる? 理解できりゅ?」
( ´_ゝ`)「できりゅできりゅ」
(´<_` )「やべえムカつく」
( ´_ゝ`)「お前のその他人を考えない行動によって、
周囲が被るだろう迷惑は一体何処に行く?」
(´<_` )「お前に言われたかねーんだけど」
( ´_ゝ`)「突っかかって来る奴以外には寛容だぞ。俺は」
(´<_` )「敵以外はどうでもいいの間違いだろ」
877:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:44:01 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`)「無関心ではない。特に優しい老人が目の前にいた場合、
優しくしたい。良い最期を迎えさせたい。そう思っているぞ」
(´<_` )「そんな事して何になるんだ」
( ´_ゝ`)「自分自身、そんな最期を迎えたくないから、
他の老人に対してそうやってると分析した」
(´<_` )「はあ、訳わかんね」
( ´_ゝ`)「素人の自己分析だからな」
(´<_` )「そういう意味じゃねーよ」
( ´_ゝ`)「どういう意味だ」
(´<_` )「あー、いい。兄者のそういう考えって、
俺にはわかんねーって思い知ってる」
( ´_ゝ`)「そうか」
確かに、話していると、会話が巡ってしまってキレる人がいるからな。
我が母とか、俺の母さんとか、自分の母親とか、母者とか。
878:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:44:59 ID:QWC3U6Aw0
最近も、洗濯物を家の中に干す時、洗濯物を入れてる籠をどこに置くのか。
と言ったものでお互いの主張が対立し、怒らせてしまった。
我が母が怒るポイントはよくわからなかったが、向こうのほうが常識人だし、
俺がおかしいんだろう。怒りは収まりそうにないので、俺が引いて終わった。
おかしい点が分からないまま終わってしまったのは、悔いではある。
我が母に怒りは持たない。持ち様がない。持たないようにしている。
日記に書いて字面に起こせばブチリとクるかもしれないが、
我が母も適応障害で、精神科の同じ先生に掛かっている現状。
間接的に伝わったらヤバいので、何も書かないようにしている。
弟者がメインのおかずを食べずに、勝手に飯を食い終わる事に関して。
無関係の俺に母の怒りが向けられても、日記に書かないようにしている。
こいつの飯を一ヵ月用意して判ったのは、どうにもならないって事だったしな。
家族全員嫌いなら逃げればいいじゃんと言われるかもしれないが、
台所で包丁を振るいながら「家出して外国に逃げても死ぬ気で探す」
と宣言されたので、大人しく家にいる。金のある奴からは逃げても無駄だ。
家庭板で何回か相談した事もあるが、親がそれなりの権力を有していたり、
結構な金を持っている場合、逃げるのは無理だから『あきらメロン』を出された。
俺はメロンが嫌いだ。臭いも味も受け付けない。ノーセンキューです。
閑話休題。閉話旧題。平和及第。
俺自身の色々な行動は、独特過ぎて通じないってのは思い知ってる。
理解させようとするだけ無駄。喋るのも無駄。何もかもが時間の無駄。
面倒を起こしたくない相手なら、こっちから引くのを高校の時に覚えた。
879:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:45:41 ID:QWC3U6Aw0
自分でも、おかしいと思う時は稀にある。
歯磨きの時に、一ヶ所で歯ブラシを往復する回数を5回固定にするのとか。
ハンガーは、決まった順番で棒にかけていないとちょっと頭に来るのとか。
俺の部屋の窓際に置いてある消臭剤は、横に倒しておかないと気になるのとか。
マウスを放置する時は、必ずマウスパッドの中央に固定して置くのとか。
飲み物を飲む時は、5回固定で飲み下さないと何か落ち着かないのとか。
タオルで体を拭く時は、折り畳んだままそれぞれ使う面を決めて拭くのとか。
枕元にある縫ぐるみを勝手にどかされると、見つかるまで動けないのとか。
その状態のまま丸一日放置されると、家に空き巣が入った状態になるのとか。
逆さまにして乾かしている牛乳パックは、非効率的だと判っていても、
倒れる危険性を考慮して、最初から横にしていないと腑に落ちない時とか。
雪掻きをしていて、小休憩を取ろうとその辺の雪藪にスコップを差した時、
スコップが勝手に傾くと、自業自得と思いながらも雪掻きする気を無くしてしまい、
その場にぶっ倒れて、雪が降って来るか、5分経過するまで拗ね続ける時とか。
ただの再現VTRなのに、自分でも何が気に触ったのか未だに分からないが、
沸点に来る表現があって、ブチ切れて居間を出て行ってしまったりした時とか。
(内容は、生まれつきの身体的な障害で虐められる女の子がヒッキーになってしまい、
それに腹を立てた母親が「もう学校行かないならいらないでしょ」と教科書を捨てる。
捨てるのを見た娘が「学校に行きたい」と叫んだところ、さっきまでヒスっていた母親が、
急に落ち着いて笑顔で女の子に話しかけると言う場面だった。感動のシーンらしい。
俺から見えて感じたものを書いたので、ムカつくように書いてしまったかもしれないが、
自分にはこうとしか見えなかった。嫌いなモノを普通に伝えれる書き方を教えてくれ)
うお、羅列すると尚更どうかしてるなコレ。神経質とはベクトルが違う。
まだありそうだ。今度、誰かに俺の変な行動でも聞いてみるか。
881:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:46:37 ID:QWC3U6Aw0
(´<_`; )「おい兄者、ナースステーション通り過ぎたぞ」
( ´_ゝ`)「おっと、悪い」
(´<_` )「もっと誠意を示してみろよ」
( ´_ゝ`)「どうやって?」
(´<_` )「詫びにクリスマスプレゼント寄越せや」
( ´_ゝ`)「何が欲しい?」
(´<_` )「えっ? あ……じゃ、じゃあ煙草」
( ´_ゝ`)「煙草か」
あれの臭いは苦手だ。服にも体にも染み付く。
けど、いい嫌がらせを思い付いたぞ。
クリスマスにぬか喜びをさせてやろう。
882:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:47:45 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`)「ところで弟者、俺がお前に対して実行した嫌がらせ以外で、
何か変に見えた行動ってある? 昔のでも何でもいいから」
(´<_` )「そんなん有り過ぎて困るわ」
( ´_ゝ`)「なら、入院前で」
(´<_` )「入院する前のは……兄者が腐った味噌汁を、
庭の松の木にかけてた時。とうとう狂ったかと」
( ´_ゝ`)「ああ、あれか」
(´<_`; )「なんであんな事してたんだよ」
( ´_ゝ`)「なんとなく」
_, 、_
(´<_` )「なんとなくぅ?」
( ´_ゝ`)「その時の自分に聞かないと詳しい事はわからんが、
普通に捨てるのは勿体無いと思ったんじゃないか?」
(´<_`; )「ちょっと待てよ。腐った味噌汁を勿体無いって考えるのは、
もう、突っ込みようがないからスルーすっけどさあ……
それを何で松の木にやろうとか思うんだよ! アホか!」
( ´_ゝ`)「栄養になるとでも思ったんじゃない?」
実際、考えずに無意識の中で行った動きなので、何も覚えていない。
当時の自分に聞いても「何でだろう?」とか素面で返しそうだ。
883:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:49:00 ID:QWC3U6Aw0
ただ、家の外ではそんな事しない。普通に捨てる。
ついさっき羅列した事も、家の外ではしない。
気を抜いて、ほぼ無意識のまま自由に行動していいのは、
人の視線が届かない自分の領域内でだけと知っているのだ。
(´<_` )「何を誇らしげにしてんだよバカ」
( ´_ゝ`)「そう見えるか?」
(´<_` )「今の質問、あの自称デブとガリとホモ野郎にもやれや。
日頃の恨みも込めて色々返される覚悟しとけ気狂い」
( ´_ゝ`)「するよ」
(´<_` )「後半の言葉に反応しろ」
( ´_ゝ`)「何の?」
(´<_`; )「もういい」
なんて会話をしてる内に、ナースステーション到着。
診察を受ける部屋まで案内してくれるらしい。
俺が迷ってる時に、よく先導してくれる看護師さんが付いた。
884:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:50:23 ID:QWC3U6Aw0
(´<_` )「胃カメラか……普通に終わればいいな」
( ´_ゝ`)「普通に終わると思うなよ」
(´<_`; )「何する気だよ」
胃カメラを胃に入れる前に飲む、あの薬品。
そう、バリウムをなんとかして噴出させたい。
( ´_ゝ`)「全力で笑わせてやる。覚悟するんだな」
(´<_` )「あ、ああ……」
|゚ノ ^∀^)「行きますよー」
、_
(´<_` ;)「…………あ、あぁ?」
おお、狐につつまれるような表情って、こんな感じなのか?
ちょっと形容し難い顔をして、医者の前まで連れてかれたぞ。
885:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:52:25 ID:QWC3U6Aw0
( ´_ゝ`) ( ;´_>`)
うーん。あいつ、こっちを極力見ないようにしてやがるな。
看護師と医者の背中側に回って、なんとか視界に入る。
幸い、二人共、患者しか目にしていないようだ。
これならイケる。
まず、中指を立てて挑発。
糞野郎の視線を、こっちに向かせる。
次いで、親指を下に振り降ろし、首をかっ切る仕草。
眉間に数本皺が寄る。
もう見ないようにしたいのか、一気にバリウムを口に含んだ。
ところで、全力のコマネチ。
(;;゚;ж;゚;)´∴、゙;゛:.^ ヽ゚|
奴は正面にいた女性の看護師さんの顔面に向かって、
白濁とした薬品を口から噴射し、思い切りぶっかけた。
器官にも入ったのか、盛大に噎せている。ざまあみろ。
886:名も無きAAのようです:2013/04/04(木) 23:53:16 ID:QWC3U6Aw0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
|゚ノ#^∀^)「ここで待ってて下さいね」
(;´_ゝ`)「へぁい」
それを指差して笑っていたら、流石に怒られて退室させられた。
どうしよう。話聞けないぞ。せめて携帯置いてくるべきだった。
失敗したなあ……。あれ録画しときゃよかった。
32.糸冬
805: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:51:54 ID:13hhXkqo0
31.はぐれニート刑事過激派女叩き
(´<_` )「ゆうべは おたのしみでしたね」
( ´_ゝ`)「はい?」
(´<_`# )「とでも言うと思ったかこのビッチ!」
ギットギトのコールタールみたいな朝に、開口一番これか。
性的なベクトルにしか向かない頭が哀れで、嗤えてくるな。
俺がゲームで女キャラを操作している時にも『ビッチ』を筆頭に、
『クソ不二子』『腐ったマリーアントワ』『悪女』だの言われていた。
俺はてっきり、キャラクターに向けて言ってると思っていたんだが……。
おっと、俺の後ろを通った車椅子の爺ちゃんが、こちらを見ている。
なんでもないよ、お爺ちゃん、天寿を全うしてね! と投げキッス。
806: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:52:55 ID:13hhXkqo0
そうだ。
さっさと引け。
逃げろ。
二度と近付かないでくれ。
ここは刃物を携えた口裂け女が出没する危険区域だから。
( ´_ゝ`)「何だよスパム野郎」
(´<_` )「男の癖に処女卒業した奴に言われたかねーわ」
( ´_ゝ`)「お前ってさあ。本っ当に思考が汚い、
下品な方向にしか行かないのな」
(´<_`# )「はぁあ!?」
┐( ´_ゝ`)┌「へいへいワロスワロス」
807: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:53:50 ID:13hhXkqo0
案の定突っかかって来た糞野郎を無視して、
部屋の隅に置かれたダンボール箱を開封。
おお、再従兄弟から一足早いクリスマスプレゼントか。
同封されてる手紙とは別に、パズル式の手紙もある。
組み立てて完成させないと読めないタイプの奴だ。
いいねえ。俺は好きだよ、こういうの。
(´<_` )「こっち向けオイ」
しかし、この部屋で組み立てるにはちょっとな。
糞野郎はまだ車椅子の付属品として生きているが、
外面を気にしなければ這って移動する事が可能だ。
物を投げられて、邪魔されないとも限らない。
どこか別の場所でやるとしたら、病院外だな。
患者でもないのに、この部屋以外に居座るのは迷惑。
家は、我が母が鍵をかけてったからなあ。
アヒャの部屋も、やっとクリーニングが為されている。
808: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:54:52 ID:13hhXkqo0
(´<_`# )「おいコラ人の話聞いてんのか!」
( ´_ゝ`)「……」
(´<_`# )「何か言えよ!」
( ´_ゝ`)゙「!」
゙(´<_`; )「!?」
いい方法を思い付いた。
このデカい蝿をベッドの下に蹴落として、
俺がベッドの上に行けばいいんじゃね?
思い立ったら即実行。
両脇の下に手を入れて、ベッドから降ろす。
病人には優しく。うん、実行できてるな。
(´<_`; )「ちょ、何すんだ」
( ´_ゝ`)「そこにいろ」
パズルを枕元に広げて、組み立て開始。
809: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:56:17 ID:13hhXkqo0
柄はウサ○ッチ。憎たらしい面してんなこの兎。
ひよこがキモい。なんで腹に唇があるんだ。
と、色々ツッコミを入れながらも完成。
内容は、
『新年が近付くにつれ親戚連中のジジババが煩くなり始めたので、
もしよければ籍だけでも入れて下さい。式は挙げない方向で』
的な。
実際にはもっと乱暴な言葉遣いだが、マイルドにしてこんな感じ。
うん、そりゃあ俺みたいな不良物件とくっつけられる訳だよね。
にしても、季節になるとやかましくなるって、蝉かあいつら。
本当に蝉みたく、一週間かそこらでぽっくり逝けばいいんだがな。
一定の冷却期間が過ぎれば、また思い出したように早く結婚嫁孫、
金相続家籍土地年親孝行ほんずなしの後継ぎめと非常にウザい。
俺らを出来損ないと罵る癖に、子供を残せと言う。矛盾している。
碌でなしのガキなんぞいないほうがマシだってのに、頭が膿んでる。
大体、離婚して親権は我が母に行ってるんだ。もう家とか関係ない。
基本的に爺さん婆さんには優しくしたいが、糞爺と糞婆は無理だ。
それでもハンデがある分、老人には手を出さないと誓っている。
地面に落ちた蝉みたくもがいていても、決して手を差し伸べない。
810: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:56:59 ID:13hhXkqo0
認知症になって、脳のリミッターが外れて、力が異常に強くなって、
成人男性3人を楽に振り解けるまでになってる怪物相手なら別だけど。
(´<_` )「やったーお菓子もーらい」
( ´_ゝ`)「あっ」
ダンボール箱を上に上げるの、忘れてた。
(´<_` )「何だよ恵んで欲しいか?」
( ´_ゝ`)「それ俺の台詞」
(´<_` )「このクッキー全部食ってやる」
( ´_ゝ`)「なんだクッキーか。じゃあいいや」
(´<_`; )「カントリーマアムだぞ?」
( ´_ゝ`)「何味?」
(´<_` )「普通の」
( ´_ゝ`)「じゃあいいや」
(´<_` )「えっ」
811: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:57:49 ID:13hhXkqo0
期間限定なら惜しんだが、普通の味ならいらん。
口の中が甘くなった時に備えての口直しもないしな。
黙々と稼働し始めた大便変換機をそのままにして、
ダンボールをベッドの上で引っ繰り返し、更に物色。
(*´_ゝ`)「わお」
口元に当たった時に良さそうな感触のするマフラー。
バブルバス用の入浴剤。限定生産のインド紅茶。
御当地限定のカップ麺に、古いカー○゙ィ四コマ本。
実に可愛らしいポケ○ン、プリンちゃんの縫ぐるみ。
いいね。文句はない。満足だ。
こっちからも、何か良い物を送らないといけないな。
そして何故か、我が母が入れたであろうメモがある。
『弟者から言質を取って来い』ってどういう事だ。
こいつ、今度は何やらかしてくれたんだ。
携帯を録音モードにする前に、贈り主にメールを送信。
どんなプレゼントがいいのか、ストレートに聞く。
812: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:00:10 ID:13hhXkqo0
そんなに気を使う仲でもないし、探り合う腹もない。
殴り合う顔面も拳もないので、これで大丈夫。
下手に失礼なものを送りつけて、相手の不興を買うよりはいい。
一度、こういう贈り物は何がいいのかわからなくて我が母に聞いたら、
『悩んだ時は、その相手が絶対に使うだろう生活必需品』と言った。
それを聞いた俺は、向こうの爺さんが『孫に生理が来た!』と、
赤飯を炊いていたのを思い出した。思い出してしまった。
あろう事か、思い出してしまったのである。
お察しのいい方は、ここで先のアホな展開が読めてしまうだろう。
俺は相手の子に、夜型生理用ナプキンを送りつけてしまった。
悪意も糞もない、無知の暴虐である。
鎖骨をグーで殴られて当たり前だ。
それに便乗したのかどうか、今となっては定かではないが、
糞野郎が追撃の生理用パンツを笑いながら送りつけた。
悪意だらけだった奴は、股間を足で蹴り上げられていた。
土下座して当たり前の大事である。
813: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:01:16 ID:13hhXkqo0
高校生にして、俺は人生で初めて地面に頭突きを繰り出した。
隣では脳天を押さえ付けられて、地面に求愛するクソがいた。
女性対しての経験を一気に積んだ、苦い思い出である。
(´<_` )「お~い兄者、今度ゲーム持って来てくれよゲーム」
( ´_ゝ`)「……ここゲーム禁止だろ」
(´<_` )「WiFi繋がるんだってよ、だからWiiとか持って来てよ」
( ´_ゝ`)「やだよ」
(´<_` )「俺が病院のベッドで日がな一日何してると思う?」
( ´_ゝ`)「そこのゴミ箱見りゃ分かるっつの」
(´<_` )「ちげーよコレ、花粉症だよ」
( ´_ゝ`)「てめーの鼻水はゲソの臭いがすんのか」
(´<_` )「イカ臭ぇワケあるかボケ、嗅げや」
( ´_ゝ`)「このゴミ箱のティッシュをお前の鼻穴に詰め込んで、
内側から破裂させて、風通り良くしてやるよお?
花粉症なんだろ? 喜んでさっさと広げろや、入れるぞ」
(´<_`; )「やめろ」
言質って何を取りゃいいんだ。もう全部犯罪予告でいいだろ。
814: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:03:25 ID:13hhXkqo0
推理小説やら、クライムノベルやら、刑事ドラマやら。
あれらに出演する、元々虐げられていた立場の犯人。
その長期に及ぶ殺人計画を実行する犯人の忍耐力は異常。
目の前にぶっ殺したい程に憎々しい奴がいんのに、
すぐに手を上げないその我慢強さを分けて欲しい。
「なんで我慢できないの? 家族でしょ?」ってほざく奴がよくいるけど、
その我慢出来なさを語っていれば、全員が全員途中で逃げ出す。
今は別の事を主点に置いているから、これはまたの機会にするとして。
俺がもう少し引っ込み思案で、臆病で、小心者で、
チキンハートなティーンだったら我慢できたのかな?
いや、これは我慢じゃないか。
やり返す度胸のない、ただのビビリ野郎だな。
だったら俺は、今の俺のほうが好きだ。
泥棒に追い銭をやるような事無かれ主義者は好きじゃない。
周囲の人間が事を起こすのを嫌がって、渋々空気を読んでるのに、
何も読めない俺が「うるせえよ」と勝手に首を突っ込んでいるとも言える。
知ってて首を突っ込んで、事態をハッキリさせようとする我が母と、
どっちがいいんだろうな。鶏共にとっては同じ事かもしれない。
815: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:04:32 ID:13hhXkqo0
ガラッ
( ^ω^)「おいすー」
( ´_ゝ`)「最近よく来るな」
(´<_` )「俺の部屋だぞ出てけ」
( ^ω^)「クックック、角張ったナメクジ風情が、
這いつくばって足掻いてみるがいいお」
(´<_`# )「こんのクソデブ野郎……!」
( ´_ゝ`)「実際、暖房の節約だけが理由なの?」
( ^ω^)「ぶっちゃけると、両親の親族を名乗る奴らからの、
ひっきりなしな電話攻撃が滅茶苦茶ウザいんだお」
( ´_ゝ`)「ああ、人が死ぬと、見知らぬ親族が湧くってアレね」
( ^ω^)「いつの世でも葬式に集る蝿は鬱陶しいお」
(´<_` )「メンタルにダメージ受けて痩せちまえ」
( ^ω^)「だが太る」
816: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:05:46 ID:13hhXkqo0
( ^ω^)「後は、僕が親戚の家から追い出したニートだお。
爺さんが僕の住所教えやがったお陰で部屋バレして、
アパートの近くに張り込まれてるんだお。ストーカーだお」
( ´_ゝ`)「誰だ?」
( ^ω^)「口だけなら僕らより確実に上のクズだお。女性の敵。
ずっと働かないでν即にいてよく女叩きしてるんだお」
( ´_ゝ`)「一地域に必ず一人はいそうな奴だな……」
( *^ω^)「小さい頃にデブデブ言われてボッコにされた恨みがあるから、
それをリアルで喋らせて録音して爺さん婆さんの前で流したお。
傑作だったお~爺さんは赤くなるし、婆さんは青くなるしぃ~」
( ´_ゝ`)「家庭崩壊……してるか」
( ^ω^)「それでやっとあの忌々しいクソニート追い出せたお。
ただ最後の情けなのか哀れみなのか分からないけど、
ボロアパートの保証人になるとこが甘くてムカついたお。
40越えてんだから、身一つで追い出せばいいのにお」
住む場所が無いと襲うんじゃ、と思ったが、
部屋があっても内藤に襲いかかってんな。
なんでこういうニートって、追い詰められないと行動出来ないんだろ。
しかも行動したとして、親殺しだの何だの、悪い方向のイメージが強い。
817: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:06:55 ID:13hhXkqo0
(´<_` )「追い出されるだけの何を言ったんだよ」
( ^ω^)「携帯に録音したまんまだお。聞くかお?」
( ´_ゝ`)「興味ある」
( ^ω^)「一応聞くけど、胸糞スレに乗るレベルの女叩きレスを、
そのまま平気で喋るような人種だお? 大丈夫かお?」
(´<_` )「俺に言うの?」
( ´_ゝ`)「『産む機械』とかそんな系?」
( ^ω^)「なんつーか……マジで糞。下品にも程がある言い方だお。
100人の女性がいたら、それぞれに100回ぶち殺されるお」
(´<_` )「そこまでとかスゲー興味ある」
( ^ω^)「取りあえず聞くかお。弟者、検温は大丈夫かお?」
(´<_` )「おう、ないぜ」
ピッ
( ^ν^)『は? チンコ専用ケースに人権なんざある訳ねぇだろ』
818: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:07:59 ID:13hhXkqo0
ッピ
( ´_ゝ`)
(´<_` )
( ^ω^)「これはジャブだお」
( ´_ゝ`)「初っ端から酷いな」
(´<_` )「俺でもここまでしねぇわ」
( ^ω^)「おっおー、ヤリチンの弟者君が意外だお」
(´<_` )「ハァア? バカかテメー。女の機嫌取らなきゃ、
ベッドまで持ってってヤれるワケねーだろが」
( ^ω^)「女性扱いはしてる訳かお? 微妙なとこだけど」
( ´_ゝ`)「物扱いと生きた穴扱いってどっちがマシなんだ」
(´<_` )「俺が穴に見境ない奴みたいに言うのやめてくれる?」
( ^ω^)「どっちもどっちだお。次から止めずに流すお」
ピッ
819: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:09:07 ID:13hhXkqo0
( ^ν^)『腐った膣から腐った空気垂れ流してさあ、
家ん中歩かねぇで欲しいわマジでクッセェ』
( ^ν^)『あのオリモノデブはよ死ねや』
( ^ν^)『デブ女は股から腐ってく』
( ^ν^)『女性占領車両とかふざけ過ぎだろJK。
あんま調子乗らせんなや、ボケカスが』
( ^ν^)『は? 痴漢とかあるわきゃねー』
( ´_ゝ`)「うお、今のイラッとした」
( ^ω^)「まあまあ、最後まで」
( ^ν^)『ブスが痴漢とかバカ言ってんじゃねーよ。
誰がこんなグロ豚触るかよwwwwwww』
( ´_ゝ`)「すっげぇ苛々する。物申したい」
( ^ω^)「殴り殺してもいいのよ」
( ´_ゝ`)「お前を?」
( ^ω^)「違う」
820: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:10:03 ID:13hhXkqo0
( ^ν^)『あのヒスババァうっぜ。働けとかウルセェ。
テメーの紹介した会社がクソだったんだよ。
俺に責任とか言う前に会社に言えやババァ』
( ^ν^)『マンコは生魚が腐った臭いする』
( ^ν^)『ケツ穴とまんまん近いとかきったねぇなあもう。
道理でウンコの臭いがするわけだわ下痢便器。
女ってマジ終わってんな、近寄らねーで欲しいわ』
(´<_` )「こんなんに寄ってくのなんて鬼女か婦警ぐらいだろ」
( ^ω^)「だおね」
( ^ν^)『犯罪者の8割が男ぉ? ざけんなソース出せや』
( ;^ν^)『え……マジか……』
( ^ν^)『この犯罪者産んだのだって女だろ、女が悪ぃ』
( ^ν^)『レイプされて中絶とかアホの極みプップーwwww
股緩い女が悪いんだろwwwしっかり閉めとけや』
( ^ν^)『は? 女が誘惑したに決まってんだろバカか。
でなきゃレイプなんざ起きねーんだよボケが』
821: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:11:34 ID:13hhXkqo0
( ^ν^)『女とか体売りゃ生きていけんだから楽だよな。
あー俺も女に生まれさえすりゃなーあーあー』
( ^ν^)『は、ブス? 便所に尻だけ出して並べとけば?』
( ^ν^)『見るに堪えない顔なら、穴だけ壁から出しとけや』
(´<_` )「顔見えねーとヤる気出ないんだけど」
( ^ω^)「へいへい」
( ´_ゝ`)「ムッカつく」
( ^ω^)「人として当然だと思うお」
( ^ν^)『あのデブス豚うぜぇわ。謝ろうとしたのに電話出ねぇ。
専業主婦の癖になめやがって中古糞便器の癖に。
マジ専業とかニートと変わんねぇだろ、ざけんなし』
( ^ν^)『あいつ支持するわ。産む機械っつった奴。見所ある。
やっぱ男女平等はキチガイ。日本を変えて欲しいね』
( ^ν^)『女は生きる価値なし、消えろ』
ッピ
822: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:13:15 ID:13hhXkqo0
(´<_`# )「ハアァアア!? ざっけんなボケなんだこいつ!」
( ^ω^)「おっと、一番女にだらしない奴が一番激怒した」
( ´_ゝ`)「だからだろ」
(´<_` )「つーか、こいつアホだろ。女生きてなきゃ人類全滅すんだろ」
( ^ω^)「女叩きの過激派は自分ごと否定してるのが世の常だお」
( ´_ゝ`)「専業主婦をニート扱いって、鬼女がキレるぞ」
( ^ω^)「そこらはずっと不毛な紛争地域だお。
悪い方が明白な分、もっとタチ悪いお」
(´<_` )「いやーでもアレだな。一回も女と付き合った事ない童貞が、
ネットの知識で知ったかぶって女叩いてると笑えんなコレ」
( ^ω^)「事実童貞だお」
(*´_ゝ`)「「わーウケるー(wwwwwwwwwww)」」(´<_`*)
( ^ω^)「お前ら……」
( ´_ゝ`)「俺はこんなに笑ってねぇよ。それに鬱田の前じゃ言わんよ」
(´<_` )「俺は言おうと思ってたのに」
823: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:14:58 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「ってかさ、内藤がストーキングされてるとして、
ここの部屋が割り出されて押し掛けられたら、
こっちも色々と迷惑なんだが。どうしてくれる」
( ^ω^)「どうせ兄者の母さんが弾くお」
( ´_ゝ`)「内藤ごと弾かれた時は?」
( ^ω^)「毒男ん家に」
(´<_` )「どんだけ厚かましいんだ」
( ´_ゝ`)「あ、そういや鬱田との話どうなった?」
( ^ω^)「意外な返し方をされて平謝りされたお」
_,
( ´_ゝ`)「意外ぃ?」
( ^ω^)「『俺……小中高って、ずっと友達いなかったからさ』
『……そこらで、友達同士で口論してるの見ても』
『そういう相手がいるんだって、羨ましかった……』」
(´<_` )「それどっかのぼっちまとめで同じようなの見た」
( ^ω^)「ぼっち大学スレとかよく巡回してたから、もしかしたら、
違うスレに同じ事を投下したかもしれないって行ってたお」
(´<_` )「すげーガチぼっち、ネタじゃねえんだな」
824: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:15:58 ID:13hhXkqo0
( ^ω^)「んで、僕らの地雷踏みにじって口論しようとして、
マジスンマセンシタァーッ! って感じで謝ったお」
( ´_ゝ`)「へー、じゃあ今度は鬱田の地雷踏みに行こうかな」
( ^ω^)「それはもう僕がやったからやめるお」
( ´_ゝ`)「先取りしやがって」
( ^ω^)「虐められてて女嫌いのケがあったから、これを聞かせた後に、
『一般人から見たら毒男の書き込みも同じような物だお』って」
(´<_` )「つったら?」
( ^ω^)「その場で、すごい勢いで膝から崩れ落ちたお。
核ってより、テポドン級の地雷だったみたいだお。
あんなのと一緒にされるのは嫌だったんだおね」
( ´_ゝ`)「へー」
( ^ω^)「何か、童貞卒業したって言ってた時から微妙に調子乗り始めて、
女sage発言増えたから、痛い目会う前にお灸を据えてやったお」
( ´_ゝ`)「いい事じゃん」
( ^ω^)「毒男の変な発言がうっかり向こうのカーチャンの耳に入っちゃって、
友達付き合いが悪いって、僕らの所為にされちゃたまらんお」
825: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:17:05 ID:13hhXkqo0
(´<_` )「女sage発言って何だ」
( ^ω^)「無意識の見下しっつーのかお? 例を上げると、これだお。
コンベに参加してくれた女性に、送る筈だったメールだお。
ヤバ過ぎて止めて下書き状態だけど、気にしないでくれお」
( ´_ゝ`)「どれどれ」
『~参加ありがとうございます。~ゲーム好きな女性なんかでも~
やはり女性が作ったシナリオなので刺激がいまいち~~~~~
キャラが男とは言え女性なのですから、優しい選択肢を選んで
~~飲み物の片付けですが、女性なのだから率先して片付けて
~~~~私は女性といって差別したりしないので安心して下さい』
(´<_` )「すっげ、嫌われるわコレ」
( ´_ゝ`)「あー無自覚でこれはちょっと」
( ^ω^)「だお? 文の変なとこがあったらもっと言うといいお」
(´<_` )「何で」
( ^ω^)「いいから言うお」
826: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:18:02 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「うーん、女性、女性って文中に多過ぎて気持ち悪い。
強調し過ぎじゃない? しかも普通に失礼な文書いてる」
(´<_` )「女だから片付けろって言われて、
ムカつかない女なんかいなくね?」
( ^ω^)「ふむ」
( ´_ゝ`)「折角、同じ趣味持ってんのにさあ。それに対して、
『ゲーム好きな女性”なんか”でも』はおかしいだろ」
(´<_` )「女だから優しい選択肢を選べって、こいつの都合だよな」
( ^ω^)「もっと」
( ´_ゝ`)「まだあ?」
(´<_` )「女が作った話だから刺激がないってフォローのつもり?
マジキモ過ぎ。実は見下し過ぎていっつも俯いてんだろ」
( ´_ゝ`)「最後の一文も余計だなあ。こんだけ女、女、言っといて、
女性だから差別しません安心してって矛盾もいいとこだよ」
( ^ω^)「うむうむ」
827: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:19:16 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「まあ、この女に変なの押し付け過ぎ。後は全体的に」
(´<_` )「キモい」
( ´_ゝ`)「おい言葉繋げんな」
( ^ω^)「そういう事だお。毒男、入って来るお」
( ´_ゝ`)「えっ?」
(´<_`; )「マジ?」
ガララララ........
(;A;)
828: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:19:59 ID:13hhXkqo0
(;A;)「ううっ、ごめっ、ごめん」
(;A;)「俺、女の人に、失礼なの知らなくて」
(;A;)「まともに話した事ないから、扱い方が分からないもんだと……」
(;A;)「思……てた…………けど」
(´<_` )「けどぉ?」
(;A;)「こんなんだから……誰も話してくれなかったのかな……」
(´<_` )「……ハッwwwたりめーだろバカwwwwwwwww」
(;A;)「うっうっ……」
(´<_`* )「誰がこんなキモいモラハラ野郎と話したがるかよwwww」
(;A;)「うううぅ~~~~~」
m9(´<_`* )「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ρ(´<_`*;)「wwwエフッwwwwwwイフヘッフォww」
829: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:21:06 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「これで良かったの?」
( ^ω^)「何だお」
( ´_ゝ`)「どどん波の格好のまま笑ってる奴は、
生粋のいじめっ子だからいいとして」
( ^ω^)「プギャってると言えお」
( ´_ゝ`)「鬱田はこれからどうすんの?」
( ^ω^)「何回言っても、何回話しても、何っ回怒鳴っても
あの文章が失礼だって分からなかったんだお」
( ´_ゝ`)「……口論したかったんじゃ?」
( ^ω^)「そのつもりはなくて、普通に言ってたみたいだお」
( ´_ゝ`)「なーんだ。鬱田も大概だな」
( ^ω^)「2人で話してても埒が開かなかったから、ここに来たお。
3人ぐらいの言葉でボコらねぇと通じないと思ったんだお」
( ´_ゝ`)「泣いてるから、通じはしたんだろうな。多分」
( ^ω^)「これで通じなかったら、全文ネットに晒し上げしてるとこだお」
830: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:21:48 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「けどさあ、アレでいいのか」
( ^ω^)「おっ?」
(っA;) b(´<_`* )
( ´_ゝ`)「DQNに絡まれてるようにしか見えなくね?」
( ^ω^)「兄者は毒男にちょっとムカムカしてたんだお?
今の光景を見て、少しでもスッキリさせるお」
( ´_ゝ`)「おお、それもそうか。ありがとな」
( ^ω^)「お返しは昼ご飯を」
( ´_ゝ`)「じゃ、いつでも憂さ晴らしできるよう、録画するわ」
(;^ω^)「兄者も大概だお……」
っべ、録音したままだった。ま、いいか。
31.糸冬
31.はぐれニート刑事過激派女叩き
(´<_` )「ゆうべは おたのしみでしたね」
( ´_ゝ`)「はい?」
(´<_`# )「とでも言うと思ったかこのビッチ!」
ギットギトのコールタールみたいな朝に、開口一番これか。
性的なベクトルにしか向かない頭が哀れで、嗤えてくるな。
俺がゲームで女キャラを操作している時にも『ビッチ』を筆頭に、
『クソ不二子』『腐ったマリーアントワ』『悪女』だの言われていた。
俺はてっきり、キャラクターに向けて言ってると思っていたんだが……。
おっと、俺の後ろを通った車椅子の爺ちゃんが、こちらを見ている。
なんでもないよ、お爺ちゃん、天寿を全うしてね! と投げキッス。
806: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:52:55 ID:13hhXkqo0
そうだ。
さっさと引け。
逃げろ。
二度と近付かないでくれ。
ここは刃物を携えた口裂け女が出没する危険区域だから。
( ´_ゝ`)「何だよスパム野郎」
(´<_` )「男の癖に処女卒業した奴に言われたかねーわ」
( ´_ゝ`)「お前ってさあ。本っ当に思考が汚い、
下品な方向にしか行かないのな」
(´<_`# )「はぁあ!?」
┐( ´_ゝ`)┌「へいへいワロスワロス」
807: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:53:50 ID:13hhXkqo0
案の定突っかかって来た糞野郎を無視して、
部屋の隅に置かれたダンボール箱を開封。
おお、再従兄弟から一足早いクリスマスプレゼントか。
同封されてる手紙とは別に、パズル式の手紙もある。
組み立てて完成させないと読めないタイプの奴だ。
いいねえ。俺は好きだよ、こういうの。
(´<_` )「こっち向けオイ」
しかし、この部屋で組み立てるにはちょっとな。
糞野郎はまだ車椅子の付属品として生きているが、
外面を気にしなければ這って移動する事が可能だ。
物を投げられて、邪魔されないとも限らない。
どこか別の場所でやるとしたら、病院外だな。
患者でもないのに、この部屋以外に居座るのは迷惑。
家は、我が母が鍵をかけてったからなあ。
アヒャの部屋も、やっとクリーニングが為されている。
808: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:54:52 ID:13hhXkqo0
(´<_`# )「おいコラ人の話聞いてんのか!」
( ´_ゝ`)「……」
(´<_`# )「何か言えよ!」
( ´_ゝ`)゙「!」
゙(´<_`; )「!?」
いい方法を思い付いた。
このデカい蝿をベッドの下に蹴落として、
俺がベッドの上に行けばいいんじゃね?
思い立ったら即実行。
両脇の下に手を入れて、ベッドから降ろす。
病人には優しく。うん、実行できてるな。
(´<_`; )「ちょ、何すんだ」
( ´_ゝ`)「そこにいろ」
パズルを枕元に広げて、組み立て開始。
809: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:56:17 ID:13hhXkqo0
柄はウサ○ッチ。憎たらしい面してんなこの兎。
ひよこがキモい。なんで腹に唇があるんだ。
と、色々ツッコミを入れながらも完成。
内容は、
『新年が近付くにつれ親戚連中のジジババが煩くなり始めたので、
もしよければ籍だけでも入れて下さい。式は挙げない方向で』
的な。
実際にはもっと乱暴な言葉遣いだが、マイルドにしてこんな感じ。
うん、そりゃあ俺みたいな不良物件とくっつけられる訳だよね。
にしても、季節になるとやかましくなるって、蝉かあいつら。
本当に蝉みたく、一週間かそこらでぽっくり逝けばいいんだがな。
一定の冷却期間が過ぎれば、また思い出したように早く結婚嫁孫、
金相続家籍土地年親孝行ほんずなしの後継ぎめと非常にウザい。
俺らを出来損ないと罵る癖に、子供を残せと言う。矛盾している。
碌でなしのガキなんぞいないほうがマシだってのに、頭が膿んでる。
大体、離婚して親権は我が母に行ってるんだ。もう家とか関係ない。
基本的に爺さん婆さんには優しくしたいが、糞爺と糞婆は無理だ。
それでもハンデがある分、老人には手を出さないと誓っている。
地面に落ちた蝉みたくもがいていても、決して手を差し伸べない。
810: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:56:59 ID:13hhXkqo0
認知症になって、脳のリミッターが外れて、力が異常に強くなって、
成人男性3人を楽に振り解けるまでになってる怪物相手なら別だけど。
(´<_` )「やったーお菓子もーらい」
( ´_ゝ`)「あっ」
ダンボール箱を上に上げるの、忘れてた。
(´<_` )「何だよ恵んで欲しいか?」
( ´_ゝ`)「それ俺の台詞」
(´<_` )「このクッキー全部食ってやる」
( ´_ゝ`)「なんだクッキーか。じゃあいいや」
(´<_`; )「カントリーマアムだぞ?」
( ´_ゝ`)「何味?」
(´<_` )「普通の」
( ´_ゝ`)「じゃあいいや」
(´<_` )「えっ」
811: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 14:57:49 ID:13hhXkqo0
期間限定なら惜しんだが、普通の味ならいらん。
口の中が甘くなった時に備えての口直しもないしな。
黙々と稼働し始めた大便変換機をそのままにして、
ダンボールをベッドの上で引っ繰り返し、更に物色。
(*´_ゝ`)「わお」
口元に当たった時に良さそうな感触のするマフラー。
バブルバス用の入浴剤。限定生産のインド紅茶。
御当地限定のカップ麺に、古いカー○゙ィ四コマ本。
実に可愛らしいポケ○ン、プリンちゃんの縫ぐるみ。
いいね。文句はない。満足だ。
こっちからも、何か良い物を送らないといけないな。
そして何故か、我が母が入れたであろうメモがある。
『弟者から言質を取って来い』ってどういう事だ。
こいつ、今度は何やらかしてくれたんだ。
携帯を録音モードにする前に、贈り主にメールを送信。
どんなプレゼントがいいのか、ストレートに聞く。
812: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:00:10 ID:13hhXkqo0
そんなに気を使う仲でもないし、探り合う腹もない。
殴り合う顔面も拳もないので、これで大丈夫。
下手に失礼なものを送りつけて、相手の不興を買うよりはいい。
一度、こういう贈り物は何がいいのかわからなくて我が母に聞いたら、
『悩んだ時は、その相手が絶対に使うだろう生活必需品』と言った。
それを聞いた俺は、向こうの爺さんが『孫に生理が来た!』と、
赤飯を炊いていたのを思い出した。思い出してしまった。
あろう事か、思い出してしまったのである。
お察しのいい方は、ここで先のアホな展開が読めてしまうだろう。
俺は相手の子に、夜型生理用ナプキンを送りつけてしまった。
悪意も糞もない、無知の暴虐である。
鎖骨をグーで殴られて当たり前だ。
それに便乗したのかどうか、今となっては定かではないが、
糞野郎が追撃の生理用パンツを笑いながら送りつけた。
悪意だらけだった奴は、股間を足で蹴り上げられていた。
土下座して当たり前の大事である。
813: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:01:16 ID:13hhXkqo0
高校生にして、俺は人生で初めて地面に頭突きを繰り出した。
隣では脳天を押さえ付けられて、地面に求愛するクソがいた。
女性対しての経験を一気に積んだ、苦い思い出である。
(´<_` )「お~い兄者、今度ゲーム持って来てくれよゲーム」
( ´_ゝ`)「……ここゲーム禁止だろ」
(´<_` )「WiFi繋がるんだってよ、だからWiiとか持って来てよ」
( ´_ゝ`)「やだよ」
(´<_` )「俺が病院のベッドで日がな一日何してると思う?」
( ´_ゝ`)「そこのゴミ箱見りゃ分かるっつの」
(´<_` )「ちげーよコレ、花粉症だよ」
( ´_ゝ`)「てめーの鼻水はゲソの臭いがすんのか」
(´<_` )「イカ臭ぇワケあるかボケ、嗅げや」
( ´_ゝ`)「このゴミ箱のティッシュをお前の鼻穴に詰め込んで、
内側から破裂させて、風通り良くしてやるよお?
花粉症なんだろ? 喜んでさっさと広げろや、入れるぞ」
(´<_`; )「やめろ」
言質って何を取りゃいいんだ。もう全部犯罪予告でいいだろ。
814: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:03:25 ID:13hhXkqo0
推理小説やら、クライムノベルやら、刑事ドラマやら。
あれらに出演する、元々虐げられていた立場の犯人。
その長期に及ぶ殺人計画を実行する犯人の忍耐力は異常。
目の前にぶっ殺したい程に憎々しい奴がいんのに、
すぐに手を上げないその我慢強さを分けて欲しい。
「なんで我慢できないの? 家族でしょ?」ってほざく奴がよくいるけど、
その我慢出来なさを語っていれば、全員が全員途中で逃げ出す。
今は別の事を主点に置いているから、これはまたの機会にするとして。
俺がもう少し引っ込み思案で、臆病で、小心者で、
チキンハートなティーンだったら我慢できたのかな?
いや、これは我慢じゃないか。
やり返す度胸のない、ただのビビリ野郎だな。
だったら俺は、今の俺のほうが好きだ。
泥棒に追い銭をやるような事無かれ主義者は好きじゃない。
周囲の人間が事を起こすのを嫌がって、渋々空気を読んでるのに、
何も読めない俺が「うるせえよ」と勝手に首を突っ込んでいるとも言える。
知ってて首を突っ込んで、事態をハッキリさせようとする我が母と、
どっちがいいんだろうな。鶏共にとっては同じ事かもしれない。
815: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:04:32 ID:13hhXkqo0
ガラッ
( ^ω^)「おいすー」
( ´_ゝ`)「最近よく来るな」
(´<_` )「俺の部屋だぞ出てけ」
( ^ω^)「クックック、角張ったナメクジ風情が、
這いつくばって足掻いてみるがいいお」
(´<_`# )「こんのクソデブ野郎……!」
( ´_ゝ`)「実際、暖房の節約だけが理由なの?」
( ^ω^)「ぶっちゃけると、両親の親族を名乗る奴らからの、
ひっきりなしな電話攻撃が滅茶苦茶ウザいんだお」
( ´_ゝ`)「ああ、人が死ぬと、見知らぬ親族が湧くってアレね」
( ^ω^)「いつの世でも葬式に集る蝿は鬱陶しいお」
(´<_` )「メンタルにダメージ受けて痩せちまえ」
( ^ω^)「だが太る」
816: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:05:46 ID:13hhXkqo0
( ^ω^)「後は、僕が親戚の家から追い出したニートだお。
爺さんが僕の住所教えやがったお陰で部屋バレして、
アパートの近くに張り込まれてるんだお。ストーカーだお」
( ´_ゝ`)「誰だ?」
( ^ω^)「口だけなら僕らより確実に上のクズだお。女性の敵。
ずっと働かないでν即にいてよく女叩きしてるんだお」
( ´_ゝ`)「一地域に必ず一人はいそうな奴だな……」
( *^ω^)「小さい頃にデブデブ言われてボッコにされた恨みがあるから、
それをリアルで喋らせて録音して爺さん婆さんの前で流したお。
傑作だったお~爺さんは赤くなるし、婆さんは青くなるしぃ~」
( ´_ゝ`)「家庭崩壊……してるか」
( ^ω^)「それでやっとあの忌々しいクソニート追い出せたお。
ただ最後の情けなのか哀れみなのか分からないけど、
ボロアパートの保証人になるとこが甘くてムカついたお。
40越えてんだから、身一つで追い出せばいいのにお」
住む場所が無いと襲うんじゃ、と思ったが、
部屋があっても内藤に襲いかかってんな。
なんでこういうニートって、追い詰められないと行動出来ないんだろ。
しかも行動したとして、親殺しだの何だの、悪い方向のイメージが強い。
817: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:06:55 ID:13hhXkqo0
(´<_` )「追い出されるだけの何を言ったんだよ」
( ^ω^)「携帯に録音したまんまだお。聞くかお?」
( ´_ゝ`)「興味ある」
( ^ω^)「一応聞くけど、胸糞スレに乗るレベルの女叩きレスを、
そのまま平気で喋るような人種だお? 大丈夫かお?」
(´<_` )「俺に言うの?」
( ´_ゝ`)「『産む機械』とかそんな系?」
( ^ω^)「なんつーか……マジで糞。下品にも程がある言い方だお。
100人の女性がいたら、それぞれに100回ぶち殺されるお」
(´<_` )「そこまでとかスゲー興味ある」
( ^ω^)「取りあえず聞くかお。弟者、検温は大丈夫かお?」
(´<_` )「おう、ないぜ」
ピッ
( ^ν^)『は? チンコ専用ケースに人権なんざある訳ねぇだろ』
818: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:07:59 ID:13hhXkqo0
ッピ
( ´_ゝ`)
(´<_` )
( ^ω^)「これはジャブだお」
( ´_ゝ`)「初っ端から酷いな」
(´<_` )「俺でもここまでしねぇわ」
( ^ω^)「おっおー、ヤリチンの弟者君が意外だお」
(´<_` )「ハァア? バカかテメー。女の機嫌取らなきゃ、
ベッドまで持ってってヤれるワケねーだろが」
( ^ω^)「女性扱いはしてる訳かお? 微妙なとこだけど」
( ´_ゝ`)「物扱いと生きた穴扱いってどっちがマシなんだ」
(´<_` )「俺が穴に見境ない奴みたいに言うのやめてくれる?」
( ^ω^)「どっちもどっちだお。次から止めずに流すお」
ピッ
819: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:09:07 ID:13hhXkqo0
( ^ν^)『腐った膣から腐った空気垂れ流してさあ、
家ん中歩かねぇで欲しいわマジでクッセェ』
( ^ν^)『あのオリモノデブはよ死ねや』
( ^ν^)『デブ女は股から腐ってく』
( ^ν^)『女性占領車両とかふざけ過ぎだろJK。
あんま調子乗らせんなや、ボケカスが』
( ^ν^)『は? 痴漢とかあるわきゃねー』
( ´_ゝ`)「うお、今のイラッとした」
( ^ω^)「まあまあ、最後まで」
( ^ν^)『ブスが痴漢とかバカ言ってんじゃねーよ。
誰がこんなグロ豚触るかよwwwwwww』
( ´_ゝ`)「すっげぇ苛々する。物申したい」
( ^ω^)「殴り殺してもいいのよ」
( ´_ゝ`)「お前を?」
( ^ω^)「違う」
820: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:10:03 ID:13hhXkqo0
( ^ν^)『あのヒスババァうっぜ。働けとかウルセェ。
テメーの紹介した会社がクソだったんだよ。
俺に責任とか言う前に会社に言えやババァ』
( ^ν^)『マンコは生魚が腐った臭いする』
( ^ν^)『ケツ穴とまんまん近いとかきったねぇなあもう。
道理でウンコの臭いがするわけだわ下痢便器。
女ってマジ終わってんな、近寄らねーで欲しいわ』
(´<_` )「こんなんに寄ってくのなんて鬼女か婦警ぐらいだろ」
( ^ω^)「だおね」
( ^ν^)『犯罪者の8割が男ぉ? ざけんなソース出せや』
( ;^ν^)『え……マジか……』
( ^ν^)『この犯罪者産んだのだって女だろ、女が悪ぃ』
( ^ν^)『レイプされて中絶とかアホの極みプップーwwww
股緩い女が悪いんだろwwwしっかり閉めとけや』
( ^ν^)『は? 女が誘惑したに決まってんだろバカか。
でなきゃレイプなんざ起きねーんだよボケが』
821: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:11:34 ID:13hhXkqo0
( ^ν^)『女とか体売りゃ生きていけんだから楽だよな。
あー俺も女に生まれさえすりゃなーあーあー』
( ^ν^)『は、ブス? 便所に尻だけ出して並べとけば?』
( ^ν^)『見るに堪えない顔なら、穴だけ壁から出しとけや』
(´<_` )「顔見えねーとヤる気出ないんだけど」
( ^ω^)「へいへい」
( ´_ゝ`)「ムッカつく」
( ^ω^)「人として当然だと思うお」
( ^ν^)『あのデブス豚うぜぇわ。謝ろうとしたのに電話出ねぇ。
専業主婦の癖になめやがって中古糞便器の癖に。
マジ専業とかニートと変わんねぇだろ、ざけんなし』
( ^ν^)『あいつ支持するわ。産む機械っつった奴。見所ある。
やっぱ男女平等はキチガイ。日本を変えて欲しいね』
( ^ν^)『女は生きる価値なし、消えろ』
ッピ
822: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:13:15 ID:13hhXkqo0
(´<_`# )「ハアァアア!? ざっけんなボケなんだこいつ!」
( ^ω^)「おっと、一番女にだらしない奴が一番激怒した」
( ´_ゝ`)「だからだろ」
(´<_` )「つーか、こいつアホだろ。女生きてなきゃ人類全滅すんだろ」
( ^ω^)「女叩きの過激派は自分ごと否定してるのが世の常だお」
( ´_ゝ`)「専業主婦をニート扱いって、鬼女がキレるぞ」
( ^ω^)「そこらはずっと不毛な紛争地域だお。
悪い方が明白な分、もっとタチ悪いお」
(´<_` )「いやーでもアレだな。一回も女と付き合った事ない童貞が、
ネットの知識で知ったかぶって女叩いてると笑えんなコレ」
( ^ω^)「事実童貞だお」
(*´_ゝ`)「「わーウケるー(wwwwwwwwwww)」」(´<_`*)
( ^ω^)「お前ら……」
( ´_ゝ`)「俺はこんなに笑ってねぇよ。それに鬱田の前じゃ言わんよ」
(´<_` )「俺は言おうと思ってたのに」
823: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:14:58 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「ってかさ、内藤がストーキングされてるとして、
ここの部屋が割り出されて押し掛けられたら、
こっちも色々と迷惑なんだが。どうしてくれる」
( ^ω^)「どうせ兄者の母さんが弾くお」
( ´_ゝ`)「内藤ごと弾かれた時は?」
( ^ω^)「毒男ん家に」
(´<_` )「どんだけ厚かましいんだ」
( ´_ゝ`)「あ、そういや鬱田との話どうなった?」
( ^ω^)「意外な返し方をされて平謝りされたお」
_,
( ´_ゝ`)「意外ぃ?」
( ^ω^)「『俺……小中高って、ずっと友達いなかったからさ』
『……そこらで、友達同士で口論してるの見ても』
『そういう相手がいるんだって、羨ましかった……』」
(´<_` )「それどっかのぼっちまとめで同じようなの見た」
( ^ω^)「ぼっち大学スレとかよく巡回してたから、もしかしたら、
違うスレに同じ事を投下したかもしれないって行ってたお」
(´<_` )「すげーガチぼっち、ネタじゃねえんだな」
824: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:15:58 ID:13hhXkqo0
( ^ω^)「んで、僕らの地雷踏みにじって口論しようとして、
マジスンマセンシタァーッ! って感じで謝ったお」
( ´_ゝ`)「へー、じゃあ今度は鬱田の地雷踏みに行こうかな」
( ^ω^)「それはもう僕がやったからやめるお」
( ´_ゝ`)「先取りしやがって」
( ^ω^)「虐められてて女嫌いのケがあったから、これを聞かせた後に、
『一般人から見たら毒男の書き込みも同じような物だお』って」
(´<_` )「つったら?」
( ^ω^)「その場で、すごい勢いで膝から崩れ落ちたお。
核ってより、テポドン級の地雷だったみたいだお。
あんなのと一緒にされるのは嫌だったんだおね」
( ´_ゝ`)「へー」
( ^ω^)「何か、童貞卒業したって言ってた時から微妙に調子乗り始めて、
女sage発言増えたから、痛い目会う前にお灸を据えてやったお」
( ´_ゝ`)「いい事じゃん」
( ^ω^)「毒男の変な発言がうっかり向こうのカーチャンの耳に入っちゃって、
友達付き合いが悪いって、僕らの所為にされちゃたまらんお」
825: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:17:05 ID:13hhXkqo0
(´<_` )「女sage発言って何だ」
( ^ω^)「無意識の見下しっつーのかお? 例を上げると、これだお。
コンベに参加してくれた女性に、送る筈だったメールだお。
ヤバ過ぎて止めて下書き状態だけど、気にしないでくれお」
( ´_ゝ`)「どれどれ」
『~参加ありがとうございます。~ゲーム好きな女性なんかでも~
やはり女性が作ったシナリオなので刺激がいまいち~~~~~
キャラが男とは言え女性なのですから、優しい選択肢を選んで
~~飲み物の片付けですが、女性なのだから率先して片付けて
~~~~私は女性といって差別したりしないので安心して下さい』
(´<_` )「すっげ、嫌われるわコレ」
( ´_ゝ`)「あー無自覚でこれはちょっと」
( ^ω^)「だお? 文の変なとこがあったらもっと言うといいお」
(´<_` )「何で」
( ^ω^)「いいから言うお」
826: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:18:02 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「うーん、女性、女性って文中に多過ぎて気持ち悪い。
強調し過ぎじゃない? しかも普通に失礼な文書いてる」
(´<_` )「女だから片付けろって言われて、
ムカつかない女なんかいなくね?」
( ^ω^)「ふむ」
( ´_ゝ`)「折角、同じ趣味持ってんのにさあ。それに対して、
『ゲーム好きな女性”なんか”でも』はおかしいだろ」
(´<_` )「女だから優しい選択肢を選べって、こいつの都合だよな」
( ^ω^)「もっと」
( ´_ゝ`)「まだあ?」
(´<_` )「女が作った話だから刺激がないってフォローのつもり?
マジキモ過ぎ。実は見下し過ぎていっつも俯いてんだろ」
( ´_ゝ`)「最後の一文も余計だなあ。こんだけ女、女、言っといて、
女性だから差別しません安心してって矛盾もいいとこだよ」
( ^ω^)「うむうむ」
827: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:19:16 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「まあ、この女に変なの押し付け過ぎ。後は全体的に」
(´<_` )「キモい」
( ´_ゝ`)「おい言葉繋げんな」
( ^ω^)「そういう事だお。毒男、入って来るお」
( ´_ゝ`)「えっ?」
(´<_`; )「マジ?」
ガララララ........
(;A;)
828: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:19:59 ID:13hhXkqo0
(;A;)「ううっ、ごめっ、ごめん」
(;A;)「俺、女の人に、失礼なの知らなくて」
(;A;)「まともに話した事ないから、扱い方が分からないもんだと……」
(;A;)「思……てた…………けど」
(´<_` )「けどぉ?」
(;A;)「こんなんだから……誰も話してくれなかったのかな……」
(´<_` )「……ハッwwwたりめーだろバカwwwwwwwww」
(;A;)「うっうっ……」
(´<_`* )「誰がこんなキモいモラハラ野郎と話したがるかよwwww」
(;A;)「うううぅ~~~~~」
m9(´<_`* )「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ρ(´<_`*;)「wwwエフッwwwwwwイフヘッフォww」
829: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:21:06 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「これで良かったの?」
( ^ω^)「何だお」
( ´_ゝ`)「どどん波の格好のまま笑ってる奴は、
生粋のいじめっ子だからいいとして」
( ^ω^)「プギャってると言えお」
( ´_ゝ`)「鬱田はこれからどうすんの?」
( ^ω^)「何回言っても、何回話しても、何っ回怒鳴っても
あの文章が失礼だって分からなかったんだお」
( ´_ゝ`)「……口論したかったんじゃ?」
( ^ω^)「そのつもりはなくて、普通に言ってたみたいだお」
( ´_ゝ`)「なーんだ。鬱田も大概だな」
( ^ω^)「2人で話してても埒が開かなかったから、ここに来たお。
3人ぐらいの言葉でボコらねぇと通じないと思ったんだお」
( ´_ゝ`)「泣いてるから、通じはしたんだろうな。多分」
( ^ω^)「これで通じなかったら、全文ネットに晒し上げしてるとこだお」
830: ◆T/D40qQ./Q:2013/03/29(金) 15:21:48 ID:13hhXkqo0
( ´_ゝ`)「けどさあ、アレでいいのか」
( ^ω^)「おっ?」
(っA;) b(´<_`* )
( ´_ゝ`)「DQNに絡まれてるようにしか見えなくね?」
( ^ω^)「兄者は毒男にちょっとムカムカしてたんだお?
今の光景を見て、少しでもスッキリさせるお」
( ´_ゝ`)「おお、それもそうか。ありがとな」
( ^ω^)「お返しは昼ご飯を」
( ´_ゝ`)「じゃ、いつでも憂さ晴らしできるよう、録画するわ」
(;^ω^)「兄者も大概だお……」
っべ、録音したままだった。ま、いいか。
31.糸冬
751:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:24:55 ID:MWGypqjc0
(;´_ゝ`)「いつ起きた?」
( ゚∀゚ )「盾にするだの何だの」
( ´_ゝ`)「起きたなら教えろよ」
( ゚∀゚ )「色々と思い出しちまってな。相手はいじめられっ子か?」
( ´_ゝ`)「元……多分、元」
( ゚∀゚ )「そーかぁ。兄者は俺がいじめっ子だったって知ったら、
軽蔑したりするか? 今度こそ殴ってくれて構わないぜ」
( ´_ゝ`)「どうとも言えない。情報が少ない。状況に寄る」
( ゚∀゚ )「そうなのか?」
( ´_ゝ`)「もし、いじめられっ子が他害行動のある知的障害者だとして、
他の奴らがそれに対して反撃し、結果的にいじめに見えたなら、
俺はそいつらを批判しない。反撃は生きる上で重要だからな」
( ゚∀゚ )「そういうのか」
752:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:25:47 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「何も理由がないのに女子を殴ってヘラヘラしていれるんなら、
そいつは養護学校に入るべきだろ。そういう池沼の親に限って、
『私のてんすちゃんが社会で生きていけるように今の内に耐性を』
って自分の子供の事だけ考えて、周囲の迷惑とか考えないからな」
( ゚∀゚ )「兄者……は、発達か」
( ´_ゝ`)「成績は良かったから、周りが気付くの滅茶苦茶遅れたけど。
さっきの言葉も『お前が言うな』に位置するのは自覚してるよ」
( ゚∀゚ )「俺のも似たような状況……なのかな。少し語っていいか?
聞いてくれるか? 聞いた上で、糞だと思ったら殴ってくれ」
( ´_ゝ`)「了解したって言いたいが、その汚いマウントフジどうにかしろ」
( ; ゚∀゚ )「アラヤダなんでこんな事になってるの」
( ´_ゝ`)「気付けよ」
( ゚∀゚ )「ちんk、股間が痛くなっ……いや、痛いっつーか
寒い時、いきなり熱い湯に浸かった時のビリビリ?
それのせいで、気付けなかった。やだすごい硬い」
( ´_ゝ`)「はよしろ」
753:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:26:39 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「そして、いつの間にか全裸なんですが、
兄者は俺になんかしたのか? コレといい」
( ´_ゝ`)「脱がせたのは服にゲロついてたからだよ。誤解すんな。
股間はその火山を死火山にしてやろうと水かけたんだよ」
( ; ゚∀゚ )「すまん」
( ´_ゝ`)「見苦しいから抜いてくれ」
( ゚∀゚ )「いいのか?」
( ´_ゝ`)「いいから早く」
( ゚∀゚ )「寒くて痺れてトイレに移動できない」
( ´_ゝ`)「そこでいいだろ。シャワーで温まれ」
( ゚∀゚ )「悪いな」
( ´_ゝ`)「じゃあ俺は部屋のゲロ片付けるわ」
( ゚∀゚ )「ああ、俺はさっさと噴火させとくわ」
自家発電に使う燃料を考えないように頭から閉め出して、部屋に戻る。
754:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:27:51 ID:MWGypqjc0
まだゲロ臭い。且つ、ウンコ臭い。
悪臭がミキシングされて最悪な事になっている。
ちょっと治安の悪い深夜の路地裏で、酔っ払いが引き起こした惨事のようだ。
映画で出るスラム街の雰囲気の空気を再現したら、こうなるんじゃないか?
悪臭の大元であるカーペットを丸めて、ゴミ袋に入れて部屋の外へ。
臭害と言うなかれ、あれは酷い。それに、隣人はいなかった筈だ。
表札が見当たらない。だからと言う訳じゃないが、大丈夫、多分。
(;´_ゝ`)「うう」
いい加減耐えれなくなったので、マフラーを巻いて鼻まで上げる。
それに寒い。暖房が効いてないからか、ほぼ外気温だ。
浴室は湯気で温かいが、今はアヒャが頑張っているので無理だ。
換気扇は思ったより動いてない。雪でも詰まったか。
外はそんなに吹雪いてない。こうなったらもう、窓を開けるしかないな。
網戸がどれくらい雪を防いでくれるのか不明だが、開ける。
降って来る雪がデカいので、その内勝手に塞がれそうだ。
( ゚∀゚ )「終わったぞ~」
( ´_ゝ`)「おう、早いな」
755:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:28:49 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「はよしろって言ったじゃねーか……」
( ´_ゝ`)「こんなに早く終わるとは思ってなかった」
未だに全裸なのが目につくが、ビンビンじゃないだけマシとする。
( ゚∀゚ )「服取ってくれないか?」
( ´_ゝ`)「洗ったやつどれだよ」
( ゚∀゚ )「……そういや何も洗ってなかったわ」
( ´_ゝ`)「汚ぇ」
洗濯が終わったので、今度は乾燥機に入れて回す。
まだまだ汚洋服はあるので、洗濯機には頑張ってもらう。
洗剤足りるのか。この調子だと使い切りそうだ。
( ゚∀゚ )「暇なら話していいか?」
( ´_ゝ`)「体洗っとけよ。尻が大惨事になってるぞ」
( ゚∀゚ )「え? 嘘、やだ。私のケツ、緩すぎ……」
756:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:29:51 ID:MWGypqjc0
シャワーを浴びてる間に、紙オムツでも買ってきてやろうかと思ったが、
独身貴族用マンション内の売店に置いてある可能性が低いのでやめた。
ベッドで寝下痢されたらどうすっかな、その場に任せるか。
急な客人としてはソファで寝るのが正しいんだろうが、
ベトベトしている気持ち悪いソファには横になりたくない。
高そうな革製のソファでも、こうなってしまえば形無しだ。
ベッドも汚いけどね。素行の悪い奴らの宴会跡みたいだ。毛布も汚い。
ゴミの下敷きになっていたから、何が染み込んでるか判ったモンじゃない。
毛布とシーツくらいは取り替えたい。予備はないのか。夏用でもいい。
( * ゚∀゚ ) ~♪
おっと、俺が寒冷地でシバれてる時に、楽園から鼻歌が。
少し苛立つ。が、体を洗えと言ったのは俺なので怒りを閉め出す。
気を取り直して、クローゼットの中を物色。ダンボール箱しかない。
これはあれか。引っ越ししてから荷解きしてないパターンか。
○トリで家具を買い揃えたと言ってたし、元の物は放置か。
好都合。汚れてないならそれでいい。
勝手にダンボールを取り出して、一つ一つ開けて行く。
なんだか空き巣になった気分。いや、廃墟探検者か。
757:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:30:50 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「お~い兄者」
( ´_ゝ`)「ああ?」
( ゚∀゚ )「お前も入れよ!」
( ´_ゝ`)「やだっつの」
羽毛布団と、夏用のうっすい毛布とシーツが見つかった。
ついでに電気あんかと電気ケトル。カップ麺とワカメスープ。
あんかは自分で使おうか迷ったが、寝る時の為にベッドに設置。
( ´_ゝ`)「おいアヒャ」
( ゚∀゚ )「なんだよ入るのか?」
( ´_ゝ`)「そこから考えを離せ。ケトルに水入れてくれ」
( ゚∀゚ )「あ? ああ、台所の水道まだ凍ってるのか」
( ´_ゝ`)「うん、あ」
考えるより先に口が動いた。
解けたか確認するの忘れてたけど、面倒だからいいや。
758:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:31:47 ID:MWGypqjc0
ライナスの毛布に包まって、脱衣所まで移動。
湯気が憎い。早く風呂に入ってあったまりたい。
( ゚∀゚ )「ほい、入れたぞ」
( ´_ゝ`)「うい」
無駄にあるコンセントにぶっ差して、スイッチを入れて終了。
これで夜食を確保できた。もう休んでもいいよね。
安西先生もきっと試合終了していいとおっしゃってる。
( ゚∀゚ )「暴露タイム!」
( ´_ゝ`)「あー……ちょっと待って」
日記とシャーペンを取りに行く。今日はノートにメモする事が多い。
それだけ収穫がある日だと思えば悪くないのかもしれないが、経験が経験だ。
男の友人から告白されたって話は、又聞きで稀に耳に入る。
それがまさか、自分の身に起こるとは思ってもみなかった。
その可能性すら考えない。当たり前だ。普通の奴は考えない。
同性の友人が告白する想像をしてる時点で、そいつは潜在的ゲイだ。
偏見と言われようが、大抵のヘテロなんてそんなもんだ。
759:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:33:09 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「用意できたか?」
( ´_ゝ`)「おう、お前がいじめてた奴の話だっけ」
( ; ゚∀゚ )「いじめてたっつーか、自分のやってる事がいじめだって、
全然思わなかったんだよ。あいつをネタにしていじれば、
みんな笑ってたんだ。最後の最後まで判らなかった」
( ´_ゝ`)「無自覚タイプか」
( ゚∀゚ )「そうさな。そいつが自殺未遂して見つかった遺書に、
俺の名前が書いてあったんだ。クラスの全員の名前。
びっくりしたぜ、一人一人違う文章で罵倒されたんだ。
それ見た時に、ようやく自分のやってる事が分かった」
( ´_ゝ`)「ふぅん、いじめられてた奴って、どんなの?」
( ゚∀゚ )「なんつーかなあ。元は普通だったんだよ、元は。
少なくとも表向きは。俺達が気付いてないだけで、
元からおかしかったのかもしれないけどな……」
( ´_ゝ`)「書いて整理して考える。詳しく」
760:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:34:39 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「そいつ、顔も成績も運動も悪くはなかったんだ。
むしろ上。だから、いじめられるタイプじゃないし、
モテてたし、意中の女にコクったらおk貰えてた」
( ´_ゝ`)〆「優等生キャラ……と」
( ゚∀゚ )「ただ、異常に女に夢見過ぎてた。マジでおかしい。
今だから『女に何かトラウマがあったんじゃないか?』
って考えられるけど、昔はそんなん考えもしなかった。
あいつの行動が異常過ぎて、考えられなかったんだよ」
( ´_ゝ`)「異常な行動?」
( ゚∀゚ )「『俺の彼女はトイレに行かない』なんて笑える冗談を、
真顔で言って全員に苦笑いしか出来なくしてさ……」
( ´_ゝ`)〆「ふむ」
( ゚∀゚ )「実際に、彼女に『トイレに行くな』ってトイレの道塞いだりして、
泣かせたりして段々嫌われてった。止めさせる為の行動が、
笑えないぐらい過激になってったんだよ。マジでドン引き」
( ´_ゝ`)「ドン引きレベルの行動?」
( ゚∀゚ )「腕に赤く跡が残るぐらい強く掴んで行かせないのは当たり前。
あとは筆箱とか物質に取ったり、髪の毛引っ掴んで抜いたり」
761:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:35:50 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「そんな事したら、周りの女子も黙っちゃいないと思うんだが」
( ゚∀゚ )「おう、だから最後のはクラスの女子総出でフルボッコにしてたぜ。
ギャルなんかはあの尖った爪で引っ掻いてた。見てるだけで痛ぇ」
( ´_ゝ`)〆「そいつの髪の毛も引っこ抜いてやればよかったのに」
( ゚∀゚ )「途中で先生が来て、喧嘩両成敗って収まったぜ」
( ´_ゝ`)「その先生アホだろ。一方的な暴力を喧嘩両成敗とは言わんわ。
第一、男の髪と女の髪が比べられるかよ。ハゲて詫びろそのバカ」
( ゚∀゚ )「兄者、フェミニストなのか女嫌いなのか、どっちなんだよ……」
( ´_ゝ`)「フェミじゃないが、力の差がある分、女性に優しくするべきだと思ってる。
バカ女認定してるのは、勘違いして俺に突っかかって来るメンヘラと、
あの糞野郎に自ら引っ掛かって悲劇のヒロイン気取るビッチだけだ」
( ゚∀゚ )「勘違い?」
( ´_ゝ`)「俺に孕まされたって言い張って、話聞かないメンヘラ糞ビッチがいた。
母さんが俺の無罪を証明する為にちゃんと証拠とアリバイ集めて、
タネ元と俺が目の前に並んでやったのに何も認めなかった糞アマ。
ストーカー化してどうしようもなくなったから檻付き精神病院に入れた」
( ゚∀゚ )「……大変だな」
( ´_ゝ`)「それよりも今はそっちの話」
( ゚∀゚ )「ああ」
768:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:36:44 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「そんな事があったけど、面倒事にしたくなかったんだろうな。
先生はそいつを退学にも停学にも自宅謹慎にもしなかったよ。
平然とした面でのうのうと学校に来やがった。神経疑うレベル」
( ´_ゝ`)〆「障害持ちだったんじゃない? それか親がキチだったとか」
( ゚∀゚ )「どうなんだろ。そういうのは、今となっちゃ、なんもわかんねぇ。
それで、普通に彼女……元彼女に話しかけようとするけど、
女子達のガードが入ってな。邪魔すんなって切れるんだよ」
( ´_ゝ`)「自分のやった事がわからんのか、そいつは。
俺だって中学の頃には悪い事したと思ったのに」
( ゚∀゚ )「あー、暴力?」
( ´_ゝ`)「ケダモノを言い聞かせるには、体に教え込む暴力が一番だぜ。
腹立つ事を言われても『相手を殴ったら自分が親に殴られる』
って覚え込まさせる事が可能だから。俺みたいな奴には!」
( ゚∀゚ )「悪い事したと思っただけまだいいだろ……そいつはさ、
親や俺らに殴られても『トイレに行く彼女が悪い』だったぞ」
( ´_ゝ`)〆「なんだ。ただの害キチか。糞野郎みたいだな」
( ゚∀゚ )「そっちも何かしたのか?」
769:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:37:55 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「小学生の時、女の子にカンチョーして尻の中裂いた。
顔に痣が出来るぐらい糞親父に殴られたってのに、
また性懲りもなく同じ女子にカンチョーして痔にした」
( ゚∀゚ )「とんだエロガキだな」
( ´_ゝ`)「今度こそ尻が砕けるまで糞親父に木刀で叩かれたってのに、
またやったよ……親はその子の親に結構な額の金渡してた」
( ゚∀゚ )「金で解決か」
( ´_ゝ`)「痛みで何も学習しない奴って、獣以下の壊れた池沼だぜ。
そいつもそうだったんじゃないの? 殴られて分からないって」
( ゚∀゚ )「笑えねぇ……」
( ´_ゝ`)「これを笑い話の種にしたら、それこそ人じゃねぇよ」
( ゚∀゚ )「そうだな。てか、マジで大変だな。一人っ子でよかったわ」
( ´_ゝ`)〆「続き続き」
( ゚∀゚ )「おう、どこまで話したっけ?」
( ´_ゝ`)「んー『女子のガードが堅くてブチ切れ』」
( ゚∀゚ )「語弊がある」
770:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:38:41 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「ま、いいや。俺らもそいつに『トイレぐらい行かせろアホ』
『お前もトイレ行くだろ?』『おしっこ出さないで生きれるかよ』
って言ったんだよ。拳で返ってきた。いきなり殴られたんだ」
( ´_ゝ`)〆「その辺の不良よりタチ悪いぞ、そいつ」
( ゚∀゚ )「ああ。外見まともなのに、中身がこんなだからな」
( ´_ゝ`)「外見まともで中身がおかしいのなんて、ざらにいるわ」
( ゚∀゚ )「お前は修羅道でも通ってきたのか」
( ´_ゝ`)「産道なら通った。つづっきー」
( ゚∀゚ )「……そうだな。そいつがようやく謹慎になったのは、
体育祭の時だった。俺らがマラソンで、女子は休憩中。
いきなりそいつがコースアウトして走ってったんだよ。
『元カノが友達と一緒にトイレに行くのが見えた』って」
( ´_ゝ`)〆「隔離しろよ、そいつの両親は何やってんだ」
( ゚∀゚ )「さあなぁ……そんで、トイレにそのまま突っ込んでって、
中に居た女子を全員殴り倒した。友達も、関係ない子も」
( ´_ゝ`)〆「俺だってそこまでした事ねぇのに、マジそいつ引くわぁ。
人間の生理現象である排尿なんて誰も我慢できねぇだろうに」
771:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:39:29 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「んで、その子の足を掴んで引きずってトイレから出て来た。
当たり前だけど、コース外れた時点で先生も見てたから、
ちゃんとぶっ飛ばされてたよ。気持ちよかったね、あれは」
( ´_ゝ`)〆「体罰禁止の時代だろうに、勇気あるなあ」
( ゚∀゚ )「流石に、状況が状況だからじゃねぇか?
その先生は、その後も学校来てたぜ」
( ´_ゝ`)「いい先生だ。いや、待てよ、喧嘩両成敗の先生とは別か?」
( ゚∀゚ )「おう。あの先生なら、逆に殴られてただろうな」
( ´_ゝ`)〆「よしよし」
( ゚∀゚ )「こんな事件があったのに、全っ然ニュースにならなかった。
いつ報道されるのかなーってチャンネルずっとニュースにして、
普段は読まない新聞もチェックしてたのに全くだぜ。ホント」
( ´_ゝ`)〆「これで自宅謹慎か、学校がおかしいな」
( ゚∀゚ )「転校しまくったから、学校の名前が思い出せねーんだよな。
一番長くいたような気がするけど、その事しか頭にねーわ」
( ´_ゝ`)「愛着がなかったんだろ。俺も小さい頃に通ってたのが、
名前どころか幼稚園か保育所かすら思い出せない」
( ゚∀゚ )「それはどうかと」
772:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:40:12 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「続きは?」
( ゚∀゚ )「夏休み挟んで自宅謹慎解けたそいつが登校してきた。
その子にもクラス全員の前で謝って、その子も許して、
『これでもう大丈夫』って先生が言って軽く終わった」
( ´_ゝ`)〆「終わってるのはその先生だ。そんな状況じゃ、
その子も許さないって言いにくいだろうが」
( ; ゚∀゚ )「言われてみれば」
( ´_ゝ`)「その子の心が広いと思っておくか……」
( ゚∀゚ )「そう……だな。んでそいつ、謹慎中に何かあったのか、
元カノがトイレ行くとこ見てもブチ切れなかったんだ」
( ´_ゝ`)〆「やっとかよ」
( ゚∀゚ )「それで、俺が謹慎になった時の話を振っても笑ってたからさ。
もう水に流して、昔の事として笑えるようになったと思ってたんだ。
笑ってたんだよ。そのネタでからかう度に、周りのみんなも」
( ´_ゝ`)〆「その状況なら俺も嗤う」
( ゚∀゚ )「俺は笑いが取れてると思ってたんだ。気付かなかったんだ。
嫌がってるなんて思いもしなかったんだよ。分からなかった」
773:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:41:02 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「自分を昔の事でからかう俺も、それで笑うクラスの皆も、
みんなみんな死ねばいいって遺書に書いてあったって」
( ´_ゝ`)〆「確かに、その事実だけで見たらそいつは被害者だな。
謹慎前にやらかした事件がデカ過ぎて同情できねぇが」
( ゚∀゚ )「俺は何も考えてなかった」
( ´_ゝ`)〆「集団浅慮って奴だなー。いじめの原因の一つ。
そいつはいじめられてもいい人間だと思うけどな」
( ゚∀゚ )「集団浅慮?」
( ´_ゝ`)「俺が口で説明するより、鬱田の論文見たほうが早いかも」
( ゚∀゚ )「論文とか見る気しねぇ……」
( ´_ゝ`)「人が多く集まると、深く考えずに集団でアホやる時がある。
そんな感じで覚えておけ。学問の域で説明すると面倒だ」
( ゚∀゚ )「お、おう」
( ´_ゝ`)「それで、アヒャの話を聞いての結論だけど」
( ゚∀゚ )「覚悟はできた」
774:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:41:44 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「普通にそいつが悪い。以上」
( ゚∀゚ )「えっ、そんな軽く出していいの?」
( ´_ゝ`)「今もっかいメモったの見直しても、そいつに非がある。
大体、最初に原因作ったのはそいつだし、自業自得。
家庭環境が荒れてたとか障害の情報がないにしても、
自分の彼女にわざわざ小便我慢させる重度のアホ。
おしっこ出さないで生きていける一般人なんかいねぇよ」
( ゚∀゚ )「女は男より尿道短いから、我慢できる時間も短いしな」
( ´_ゝ`)「よって、俺的にアヒャは悪くない。
いじめてた事を抜きにしてもね」
( ゚∀゚ )「そっか、そっかぁ。ありがとな」
( ´_ゝ`)「はい?」
( ゚∀゚ )「いや、ありがとうな」
( ´_ゝ`)「何か感謝されるような事したっけ?」
( ; ゚∀゚ )「寒くて頭回ってないんじゃね? 風呂入れよ」
( ´_ゝ`)「お前が上がったら入るよ」
775:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:43:07 ID:RNDnhwfk0
アヒャが風呂上がり前の最後の仕上げをしてる中、
もう一度メモを整理する。追加で、アヒャの言葉を整理。
最後のありがとうって何だろうか。俺は特に何もしてない。
あ、部屋の掃除をしたな。それについてか。
全くタイミングを考えろ。まだ終わってないじゃないか。
……いや、ここはもう休んでいいとの遠回しの言葉か。
わからん。寒くて本当に頭が回ってないのかもしれない。
これについては、一旦記録終了。
あとは、内藤との電話か。
携帯電話の向こう側まで録音できないから、
耳が覚えている内に早急にまとめねば。
あいつからの伝言も、一応記録。
全く的外れな罵倒をされても腹は立たないが、
どこの的を狙って投げつけたのかは気になる。
今度聞いてみよう。
776:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:43:52 ID:RNDnhwfk0
待てよ、今メール送っておくか。
件名空白、本文『糞ビッチって何が?』で添付はこの部屋。
電気が風呂場にしか点いてないので、いい感じにホラーだ。
着信拒否は解除しない。したら、メボムで寝れなくなりそうだ。
内藤は今どうしてんだろう。口頭かメールで話し合いか。
次に鬱田と会った時、ムカつく事を言わないといいなあ。
人にはそれぞれ、様々な場所に地雷が存在する。
生まれつきだったり、トラウマだったり、アレルギーだったり。
それらを好きになれと言っても、無理なものは無理。
例えば、一般人にスカトロの魅力を語るようなものだ。
いくらスカトロジストが糞は素晴らしいと理論武装しても、
奴らはウンコを食いたいだけだ。汚く、醜く、気持ち悪い。
第一に、健康被害もある。客観的にもマイナスしかない。
ネットで○○ちゃんのウンコなら食えるなんて豪語してる奴らも、
創作のキャラであり存在しないものだから想像の中で食えるだけで、
現実の人間の汚い尻からひり出された排泄物なんて食えないだろう。
中には奥さんに頼んでウンコを食わせてもらってるスカトロ野郎もいるが、
そういうのは懐が広い寛容な女性に出会えた運のいいスカラベだけだ。
777:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:44:51 ID:RNDnhwfk0
俺にとって、糞野郎の話題は地雷だ。
仲良くしろなんて言われただけで、そいつへの好感度が下がる。
大体、家族なんて人それぞれだ。全員が同じ生き方をした訳じゃない。
中には虐待された奴もいるし、搾取用に育てられた奴もいる。
児童施設から引き取られて、即風俗にぶち込まれた女だっていた。
そんな奴らにとって、この世で一番信用できないのが親だ。
そんな奴らに向かって、『家族は大切にしろ』なんてほざいてみろ。
顔面陥没どころじゃ済まねぇよ。お前その大切な家族ごと殺してやるよ。
いいや、その大切な家族仲に不和の種を撒いて、ぶち壊すのも面白い。
世の中に一定数いる、幸せな環境で育って、相手の環境を考えない奴らが憎い。
「どんなに非情に見えても、親は心の底で子供の事を一番に思っているんだよ」
と、本気で思ってるなんて頭がイカレてる。お前はニュースを見ないのか?
話が逸れた。
つまりは、家族についての話題は話の種としてメジャーであるとは言え、
会話に慣れた人間ならいきなり人の家庭の事についてなんか聞かない。
相手が流したり詰まらせたり拒否したら、そこでやめればいいのだ。
そこで訳知り顔して『家族は大切にしたほうがいいよ』と説教されたら、
矛盾を承知の上で『お前に俺の何が分かる』って叫びたくもなるだろう。
特に鬱田の場合は、弟者の事を、他人よりも知っている筈なのになあ……。
今後、何かあっても、助けない方向でいいか。これが最後だ。
ああいうのは口で言っても、頭で理解しないタイプだろうし、
怪我しない範囲で擁護してる奴に直接何かされたほうがいい。
778:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:45:47 ID:RNDnhwfk0
そうしたら、危険度だって分かる。
分からないなら、弟者を文字通り弟として迎えればいい。
俺の手には余るからな。余り過ぎて油断して、腹を刺された事もある。
あれを大切にしろとほざく鬱田なら、きっと大切にしてくれるだろうさ。
……いかんな。本人のいないところで、鬱田の評価が大幅に下がった。
何もしていないのに、弁解の余地を与えないのは卑怯だな。
次に会った時、また同じ話題を振ろうとしてきたら、今度こそ下げよう。
ノートの記述は消さずに、付箋でも貼ろうと鞄を探して後ろを見る。
ミ( ´_ゝ`) ( ゚∀゚ )
从/
( ´_ゝ`)三つ)゙3゚; )
W`;・.
( ´_ゝ`)「上がったんなら教えろよ」
(メ゚∀゚ )「すまん」
779:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:46:40 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「いやー怖いもん日記に書いてんな」
( ´_ゝ`)「こんな日記書いてる事実だけで嫌にならない?」
( ゚∀゚ )「ンな訳ないだろ。俺だって親父も母さんも嫌いだから、
ネットに会社の悪評流しまくってるぜ。同じだろ」
( ´_ゝ`)「よく訴えられないな……大丈夫なのか」
( ゚∀゚ )「一回特定されて注意受けた」
( ´_ゝ`)「あっぶねぇ」
( ゚∀゚ )「それ以来は伏せ字にして悪評流してるぜ!」
( ´_ゝ`)「やってる事に変わりはないのな」
( ゚∀゚ )「前より軽くした」
( ´_ゝ`)「どうなんだか」
( ゚∀゚ )「P;+/@の○長は元キャバ嬢の愛人がいるとか、そんなん」
( ´_ゝ`)「アヒャの母さんじゃん」
( ゚∀゚ )「おう。あのババア早く更年期障害にならねーかな。
無駄にエステとかで金かけてるからピチピチなんだ」
780:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:47:53 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「愛人ねぇ……俺はそういうの、嫌いだわ」
( ゚∀゚ )「好きな奴なんて、それこそ少数派だろうよ」
( ´_ゝ`)「日本の札になってる奴の書いた作品には、
クソみてぇな不倫が題材の本があるぞ」
( ゚∀゚ )「……多数派か。おい兄者、海外旅行しようぜ」
( ´_ゝ`)「話飛ばすなよ」
( ゚∀゚ )「思うに、ずっと部屋にいるから鬱になるんだ」
( ´_ゝ`)「さっきヒッキーがどうとか言ってなかったか」
( ゚∀゚ )「モロッコ行こうぜ」
( ´_ゝ`)「行かねってばよ。いい加減、体から薬抜け。
トラウマっぽいのわざわざ俺に暴露したり、
普通は口に出さない事を軽く言ったりって、
確実に睡眠薬の作用だよ。先に寝ろ」
_, 、
( ゚∀゚ )「えー」
( ´_ゝ`)「でなけりゃカップ麺食ってろ。俺は風呂に入る」
( ゚∀゚ )「おっ、ヤカンに水入れたのはそういう事か!」
781:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:48:45 ID:RNDnhwfk0
カップ麺に食い付いたアヒャを放置して、風呂に入る。
浴槽には温かい湯が注がれているが、入る気にはならない。
だって、あいつうんこもらしたんだもん。
失礼だが、入る気になれるわけがない。
俺は風呂の床を洗って、軽くシャワーを浴びて終わった。
アヒャも、なんであんなに上下から噴射したんだろうな。
ん? 待てよ。クソとゲロの同時噴射……まさかノロか。
やばい。こりゃ本格的に病院に行ったほうがいいな。
空気感染は俺に任せろーバリバリー、なノロウイルスだ。
平然とカップ麺を腹に押し込めてる様子から可能性は低いが、
下痢に嘔吐をした時点で、病院のお世話になるのが普通だ。
なんとかして病院に引っ張るしかないなあ。マンドクセ。
( ; ゚∀゚ )「うおおお兄者ごめーん! お前の分も食っちまった!」
( ´_ゝ`)「……なんか買って来いや」
( ゚∀゚ )「すぐ行って戻って来る!」
え? 半裸で?
782:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:49:36 ID:RNDnhwfk0
色々ツッコミを入れる前に、アヒャは寝巻のズボンに、
肩からバスタオルをかけただけの格好で出て行った。
通報されても知らんぞ、俺は。
( ´_ゝ`)「……まだ臭ぇ」
閉められていた窓を開ける。寒いが仕方ない。
悪臭の中で無理に寝ると、頭が痛くなるからな。
向こうでまだゴミ生産機とルームシェアしていた時に、
掃除が出来る時は掃除をしたほうがいいと気付いた。
可能なら、生産元を絞めるか閉め出したほうがもっといい。
今からハウスクリーニングの業者を呼ぼうにも時間が時間。
アヒャが帰って来たら、なんとかして説得しよう。
この調子だと、北国の貴重なゴキブリの巣になってしまう。
( ゚∀゚ )「買って来たぜ!」
( ´_ゝ`)「お、通報されなかったんだ」
( ゚∀゚ )「服を着ろって言われた」
( ´_ゝ`)「そりゃな」
783:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:50:39 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「うーさむさむ、ベッド入るわ」
( ´_ゝ`)「服着てから入れ」
( ゚∀゚ )「ベッドが暖かい……」
( ´_ゝ`)「電気あんか入れといた」
( ゚∀゚ )「マジかよサンキュー、じゃなくて俺がソファで寝るべきか」
( ´_ゝ`)「へ? 一緒に寝ればいいんじゃん」
( ゚∀゚ )「えっいいの?」
( ´_ゝ`)「はあ? 何を
( ´_ゝ`)
(;´_ゝ`)「そういう意味じゃなく普通に寝る意味で!」
( ゚∀゚ )「なーんだ」
784:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:51:20 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「あっぶねー、友達の体験談がなけりゃ危なかったぜ」
( ゚∀゚ )「誰だよ」
( ´_ゝ`)「未だに親戚が許嫁候補としてしつこく名を載せてくる一人。
友達とか、妹とか弟みたいにしか思った事ないけどな」
( ゚∀゚ )「後継ぎ関係か」
( ´_ゝ`)「実際はそんなんじゃないんだけどな。ある程度の家だと、
行き遅れとか、障害者同士で勝手に結婚させられるんだ」
( ゚∀゚ )「うげぇ、そういうのマジであったのか」
( ´_ゝ`)「いい奴だから、籍入れるくらいならいいんだけどね。
ADD入ってるから行動が突飛だけど、話は面白いし。
それ以上を親戚が求めてきそうでウッゼーんだよ」
( ゚∀゚ )「俺は逆に『絶対に種残すな』だわ。
風俗も親父指定の店以外アウト」
( ´_ゝ`)「風俗指定か。もしかして、それで我慢がきかなくなって、
俺っつーか、男に走りかけてるとかじゃないのか?」
( ゚∀゚ )「他の男は無理だったんだって」
( ´_ゝ`)「どこまでやって何を無理と思ったんだよ……」
785:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:52:10 ID:RNDnhwfk0 。
( ゚∀-)゚「ああー温いベッド気持ち良過ぎてヤバい、寝そう」
( ´_ゝ`)「寝ろよ」
( ゚∀゚ )「一緒に寝るんじゃないのかよ」
( ´_ゝ`)「同じ場所で寝るだけで、同時に寝るとは言ってねーよ」
( ; ゚∀゚ )「そう……か、そうだよなあ」
( ´_ゝ`)「寝てろ」
( ゚∀゚ )「そうする、先に寝る俺が言うのもあれだけど、
無理しないで早めに寝とけよ。おやすみ兄者」
( ´_ゝ`)「おやすー」
( -∀-)
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「ふぅ」
786:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:54:26 ID:RNDnhwfk0
パソコンを借りて、データをUSBメモリにセーブ。
俺の人生はセーブできても、ロードできない不良品。
パソコンにイヤホンを差して、録音したものを聞きながら日記をまとめる。
今日は慌ただしい日だった。何をどう掃除したかも記録してやろう。
そして、暫くアヒャに飯を奢らせてやる。
ハウスクリーニングの相場はいくらだっけか。
確か、広ければそれだけ高くて、最高10万を越えてた気がする。
電化製品のチェックも込みなら、余裕で20万を……
あ、そういや、なんでストーブは点かないんだ?
日記を置いてそちらを確認。
一旦スイッチを消してフィルターを外して見る。
おおう、埃だらけだ。危ねぇ。火事になるぞ。
取り扱い注意の電化製品をこんなにしやがってアヒャこの野郎。
まだ起きてれば叱ろうと思ったが、健やかに寝息を立てている。
ムカついたので、少し鼻を抓んで呼吸を阻害。
ふがふが豚のように喘いでから放す。
5回で飽きた。
787:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:55:39 ID:RNDnhwfk0
そんな下らない事も、日記にまとめる。
今日一日の行動を我が母に問い詰められたら、
淀みなく答えられるようにしておかないとな。
再生中、いくつか気になった事をググってみる。
さわりの本当の意味を調べようと「さ」を入力したら、うん、なんだ。
反社会性パーソナリティ障害の振り向かせ方、なんてのが出て来た。
俺はこれじゃない。が、考えてみれば共通点もあるかもしれない。
対話で相手の心情を推し量ろうとしないところ、とか。
それで起こる他者に対する冷淡さや共感のなさ、とか。
ただ、区分けが発達障害とパーソナリティ障害となので全く違う。
前者は元からおかしいのに対し、後者は表面だけは魅力的に見える。
そのお陰で、後者の人物に痛めつけられるような事件があっても、
周囲が加害者の嘘を信用しきり、被害者が責め立てられる事が多い。
後から裁判で判決が覆っても、被害者の心に生まれた不信感は消えず、
結果的に社会不適合者や対人恐怖症の人を増やす結果になる。
中には『相手のほうが人望がある。こんな事されたと周囲に言っても、
どうせ私なんか信用されない』と泣き寝入りするパターンも多い。
事件として上がっている数だけで見たら、こっちのほうが上だ。
極悪な犯罪者として世に名を連ねているのも、こっちの奴らだ。
発達もそれなりに迷惑とは言え、こんなのと一緒にしないでいただきたい。
788:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:56:32 ID:RNDnhwfk0
しかし、外側から知識のない人間がこれを見た場合、同じに見える。
そんな事実に行き当たらせてくれたアヒャには感謝。
後で説教が必要だけどな。俺はこれじゃない。
小一時間と言わず丸一日使って説明してやる。クソが。
……アヒャなりに、俺を理解しようとした努力は認めてやるけど。
それに嫌悪感が勝つかと言われれば、別の話だ。
やっぱり、男、ですし。嫌な気分は消えない。
ただでさえ性欲が去っている現状、無理としか言えない。
むしろ、性欲が消えた今だからこそ、冷静に向きあえている。
例えば、目の前にアヒャとブッサイクな女が存在して、
今すぐどちらかとまぐわえと強制されたら、俺は、俺は……
なんと言うことでしょう。
アヒャを選んでしまいました。
789:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:57:50 ID:RNDnhwfk0
クッソ、比較対象が悪過ぎた。まだ男のアヒャのほうがマシだ。
今まで過ごしてきた人生の中で、一番のブスを選んでしまった。
責任転嫁は重々承知で、これはジョルジュ長岡が悪い。
『凄まじいブス』『顔面崩壊』『ブ女』『奇形』『ブサイク 』『障害』
こんな地獄めいたキーワードを、俺の心に遺した長岡が悪い。
帰宅後、思わずググってしまった。
戦慄した。
俺は無言で右クリ保存し、ウィンドウを閉じた。
その後、画像はヤリチンに定評のある奴の携帯へ送ってやった。
あれは酷い。その辺のグロ画像より酷い。
何が酷いって、障害による奇形や人外乙の顔ではなく、
あくまで『人間の顔』の範疇を保ったままなのが酷い。
もう酷いって言葉がゲシュタルト崩壊するくらいに酷い。
グロさとキモさを重ね合わせるどころか、累乗させた効果と言えよう。
思わず「人は余程のブスやブサイクを見ると生理的嫌悪感を催すの」
と冷静に言い放った我が母の言葉が、頭の中に反響していった。
見ず知らずの人間をボロクソに言ってる自覚はあるが、
それを知っても尚酷いのだ。あの顔は文字で表せない。
790:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:58:40 ID:RNDnhwfk0
鳥肌と苛立ちと吐き気が同時に昇って来るような思い出を制し、
隣でグースカ寝ているアヒャの顔を、瞼の裏を治す為に見る。
うん、整っている。悪くはない。充分な域だ。
母親が顔一つで世の中を生きて行くだけあって、イケメンである。
女性的とか、可愛いとか、中性的とかを全部窓から投げ捨てて、
体操選手とかにいそうなレベルの男らしく汗臭いイケメンだけどな。
( ~∀~) クピピー
( ´_ゝ`)「……うん」
夢が覚めるまでの間だけは、バカに付き合ってやってもいい気はしてきた。
もしケツに無理矢理突っ込んで来た時はへし折るが、
そうしてこない限りは、なるべく我儘に乗ってやろう。
キスだの、手繋ぎだの、ハグだのも断らせてもらうけどな。
友人であっても家族であっても、人との過剰接触は気持ち悪いです。
肩に手を乗せられるだけでも、背中がざわざわするってのに。
内藤? あれはもう、筋肉の塊だと思い込んでいる。
理科室にある筋肉標本が自己進化した姿であって、人間ではない。
791:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:59:50 ID:RNDnhwfk0
( ~∀~)゙ フガッ
ミ( ´_ゝ)
( ~∀~) スピピー
( ´_ゝ)「……お気楽」
アヒャにとって、今日はさぞやスッキリした事だろう。羨ましい。
俺も誰かに胸の内のモノを全部ゲロって、物理的にもゲロりたい。
熱を発する機械が電気あんかしかないので、厚着をしてベッドに潜る。
男二人も余裕のシングルベッドって違和感があるな、本当に一人用か。
人がいるからか、中途半端に疲れたからか、眠気が来ない。
何度も出入りして冷気を入れるようで悪いが、ベッドから出る。
日記をシャーペンを取って帰還。アヒャはまだ寝ている。
アヒャがどれだけ俺に夢見てるか疑問だなあ。
ちょっと日記に書いて整理しよう。
俺は甲斐性の上に、緑の手帳持ち、EDである。
色んな意味で、男としての機能は失ってると言っていい。
加えて、家族がアレだ。余裕の絶縁物件だ。
792:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:00:39 ID:RNDnhwfk0
あれ? アヒャに諦めさせるの、簡単じゃね?
なんでこいつ、こんな分かり易い重大事項を見逃してんの?
これも余裕で許容できると言われたら、
ちょっと嫌な思い出が脳裏に貼りつく。
『心配しないで寄り掛かってもいいの』なんて言われたら、
ムキになって相手を押し潰しに行く。勿論、全力です。
ぶら下がる時は、相手の財布じゃなく首狙い。
足を引っ張る時は、泥沼か崖下から。
実行した事はまだないが、俺はこんな人間だ。
アヒャに嫌われるにはいい手段なんだろうが、
罪悪感なくそういう事をしてしまう自分が嫌だ。
うーん、う~ん。
どうしたらいいんだろう。
相手の夢を覚ます努力とか、やった事ないぞ。
2chかYahoo知恵袋で聞いて、返答が来る部類だろうか。
考えたら疲れてきた。
今日は頭を回転させ過ぎた。
793:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:01:43 ID:RNDnhwfk0
しかし、体が中途半端に余力を残していて微妙に眠れない。
眠くて寝たいのに、何故か寝れない。睡眠薬の出番か。
今飲んだら、多分あっちの俺が無理矢理アヒャを起こすな。
そうなったら惨事しか起きない。この案は却下で。
にしても、なんであの俺は人にべたつくんだか。気持ち悪い。
普段、人との接触を嫌がっているから、子供の部分が表面化してる?
それとも、接触を嫌がる意識が眠っているから、ああなったとか?
分からないな。今度、先生に頼んであっちの俺も見てもらおう。
忘れないように、日記に記入。
寝よう。頑張って寝よう。
おやすみ。
お、やっべぇ、ぬいぐるみがないと手持無沙汰。
でも寝る。
誰かと一緒に寝るなんて、十数年振りだ。
こんなクソとゲロに満ち溢れた愛は、勘弁だけどな。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
794:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:02:38 ID:RNDnhwfk0
795:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:03:22 ID:RNDnhwfk0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ピピピピピピピピピ
( ; _ゝ )「うごっ……ゔぅゔっ!」
ゴピッブ
( ; _ゝ ) フー
( ´_ゝ`)
( ゚∀゚ )
(;´_ゝ`)
( ゚∀゚ )
796:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:04:12 ID:RNDnhwfk0
(;´_ゝ`)「な、んで、部屋のスミスで体育座りしてんの?」
( ゚∀゚ )「なんか……」
( ´_ゝ`)「うん」
( ゚∀゚ )「夜中に、兄者が、俺の名前呼んでくれたから、
調子乗って抱きついたら顎に正拳突き喰らって」
( ´_ゝ`)「う、うん」
( ゚∀゚ )「それで、暫く離れて兄者の様子見てたんだけど、
俺のいた場所で何かを探すような手つきしてさ」
( ´_ゝ`)「ほう」
( ゚∀゚ )「試しにこの枕渡したら、撫で回した後、
抱え込んで鋭い膝蹴り入れてた……」
( ´_ゝ`)「……」
( ゚∀゚ )「怖い」
(;´_ゝ`)「そうだな」
797:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:04:58 ID:RNDnhwfk0
(;´_ゝ`)「……」
( ゚∀゚ )「……」
( ´_ゝ`)「!」
( ゚∀゚ )「?」
( ´_ゝ`)「嫌いになった?」
( ゚∀゚ )「ならない」
( ´_ゝ`)「そこはなれや」
30.糸売
(;´_ゝ`)「いつ起きた?」
( ゚∀゚ )「盾にするだの何だの」
( ´_ゝ`)「起きたなら教えろよ」
( ゚∀゚ )「色々と思い出しちまってな。相手はいじめられっ子か?」
( ´_ゝ`)「元……多分、元」
( ゚∀゚ )「そーかぁ。兄者は俺がいじめっ子だったって知ったら、
軽蔑したりするか? 今度こそ殴ってくれて構わないぜ」
( ´_ゝ`)「どうとも言えない。情報が少ない。状況に寄る」
( ゚∀゚ )「そうなのか?」
( ´_ゝ`)「もし、いじめられっ子が他害行動のある知的障害者だとして、
他の奴らがそれに対して反撃し、結果的にいじめに見えたなら、
俺はそいつらを批判しない。反撃は生きる上で重要だからな」
( ゚∀゚ )「そういうのか」
752:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:25:47 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「何も理由がないのに女子を殴ってヘラヘラしていれるんなら、
そいつは養護学校に入るべきだろ。そういう池沼の親に限って、
『私のてんすちゃんが社会で生きていけるように今の内に耐性を』
って自分の子供の事だけ考えて、周囲の迷惑とか考えないからな」
( ゚∀゚ )「兄者……は、発達か」
( ´_ゝ`)「成績は良かったから、周りが気付くの滅茶苦茶遅れたけど。
さっきの言葉も『お前が言うな』に位置するのは自覚してるよ」
( ゚∀゚ )「俺のも似たような状況……なのかな。少し語っていいか?
聞いてくれるか? 聞いた上で、糞だと思ったら殴ってくれ」
( ´_ゝ`)「了解したって言いたいが、その汚いマウントフジどうにかしろ」
( ; ゚∀゚ )「アラヤダなんでこんな事になってるの」
( ´_ゝ`)「気付けよ」
( ゚∀゚ )「ちんk、股間が痛くなっ……いや、痛いっつーか
寒い時、いきなり熱い湯に浸かった時のビリビリ?
それのせいで、気付けなかった。やだすごい硬い」
( ´_ゝ`)「はよしろ」
753:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:26:39 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「そして、いつの間にか全裸なんですが、
兄者は俺になんかしたのか? コレといい」
( ´_ゝ`)「脱がせたのは服にゲロついてたからだよ。誤解すんな。
股間はその火山を死火山にしてやろうと水かけたんだよ」
( ; ゚∀゚ )「すまん」
( ´_ゝ`)「見苦しいから抜いてくれ」
( ゚∀゚ )「いいのか?」
( ´_ゝ`)「いいから早く」
( ゚∀゚ )「寒くて痺れてトイレに移動できない」
( ´_ゝ`)「そこでいいだろ。シャワーで温まれ」
( ゚∀゚ )「悪いな」
( ´_ゝ`)「じゃあ俺は部屋のゲロ片付けるわ」
( ゚∀゚ )「ああ、俺はさっさと噴火させとくわ」
自家発電に使う燃料を考えないように頭から閉め出して、部屋に戻る。
754:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:27:51 ID:MWGypqjc0
まだゲロ臭い。且つ、ウンコ臭い。
悪臭がミキシングされて最悪な事になっている。
ちょっと治安の悪い深夜の路地裏で、酔っ払いが引き起こした惨事のようだ。
映画で出るスラム街の雰囲気の空気を再現したら、こうなるんじゃないか?
悪臭の大元であるカーペットを丸めて、ゴミ袋に入れて部屋の外へ。
臭害と言うなかれ、あれは酷い。それに、隣人はいなかった筈だ。
表札が見当たらない。だからと言う訳じゃないが、大丈夫、多分。
(;´_ゝ`)「うう」
いい加減耐えれなくなったので、マフラーを巻いて鼻まで上げる。
それに寒い。暖房が効いてないからか、ほぼ外気温だ。
浴室は湯気で温かいが、今はアヒャが頑張っているので無理だ。
換気扇は思ったより動いてない。雪でも詰まったか。
外はそんなに吹雪いてない。こうなったらもう、窓を開けるしかないな。
網戸がどれくらい雪を防いでくれるのか不明だが、開ける。
降って来る雪がデカいので、その内勝手に塞がれそうだ。
( ゚∀゚ )「終わったぞ~」
( ´_ゝ`)「おう、早いな」
755:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:28:49 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「はよしろって言ったじゃねーか……」
( ´_ゝ`)「こんなに早く終わるとは思ってなかった」
未だに全裸なのが目につくが、ビンビンじゃないだけマシとする。
( ゚∀゚ )「服取ってくれないか?」
( ´_ゝ`)「洗ったやつどれだよ」
( ゚∀゚ )「……そういや何も洗ってなかったわ」
( ´_ゝ`)「汚ぇ」
洗濯が終わったので、今度は乾燥機に入れて回す。
まだまだ汚洋服はあるので、洗濯機には頑張ってもらう。
洗剤足りるのか。この調子だと使い切りそうだ。
( ゚∀゚ )「暇なら話していいか?」
( ´_ゝ`)「体洗っとけよ。尻が大惨事になってるぞ」
( ゚∀゚ )「え? 嘘、やだ。私のケツ、緩すぎ……」
756:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:29:51 ID:MWGypqjc0
シャワーを浴びてる間に、紙オムツでも買ってきてやろうかと思ったが、
独身貴族用マンション内の売店に置いてある可能性が低いのでやめた。
ベッドで寝下痢されたらどうすっかな、その場に任せるか。
急な客人としてはソファで寝るのが正しいんだろうが、
ベトベトしている気持ち悪いソファには横になりたくない。
高そうな革製のソファでも、こうなってしまえば形無しだ。
ベッドも汚いけどね。素行の悪い奴らの宴会跡みたいだ。毛布も汚い。
ゴミの下敷きになっていたから、何が染み込んでるか判ったモンじゃない。
毛布とシーツくらいは取り替えたい。予備はないのか。夏用でもいい。
( * ゚∀゚ ) ~♪
おっと、俺が寒冷地でシバれてる時に、楽園から鼻歌が。
少し苛立つ。が、体を洗えと言ったのは俺なので怒りを閉め出す。
気を取り直して、クローゼットの中を物色。ダンボール箱しかない。
これはあれか。引っ越ししてから荷解きしてないパターンか。
○トリで家具を買い揃えたと言ってたし、元の物は放置か。
好都合。汚れてないならそれでいい。
勝手にダンボールを取り出して、一つ一つ開けて行く。
なんだか空き巣になった気分。いや、廃墟探検者か。
757:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:30:50 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「お~い兄者」
( ´_ゝ`)「ああ?」
( ゚∀゚ )「お前も入れよ!」
( ´_ゝ`)「やだっつの」
羽毛布団と、夏用のうっすい毛布とシーツが見つかった。
ついでに電気あんかと電気ケトル。カップ麺とワカメスープ。
あんかは自分で使おうか迷ったが、寝る時の為にベッドに設置。
( ´_ゝ`)「おいアヒャ」
( ゚∀゚ )「なんだよ入るのか?」
( ´_ゝ`)「そこから考えを離せ。ケトルに水入れてくれ」
( ゚∀゚ )「あ? ああ、台所の水道まだ凍ってるのか」
( ´_ゝ`)「うん、あ」
考えるより先に口が動いた。
解けたか確認するの忘れてたけど、面倒だからいいや。
758:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:31:47 ID:MWGypqjc0
ライナスの毛布に包まって、脱衣所まで移動。
湯気が憎い。早く風呂に入ってあったまりたい。
( ゚∀゚ )「ほい、入れたぞ」
( ´_ゝ`)「うい」
無駄にあるコンセントにぶっ差して、スイッチを入れて終了。
これで夜食を確保できた。もう休んでもいいよね。
安西先生もきっと試合終了していいとおっしゃってる。
( ゚∀゚ )「暴露タイム!」
( ´_ゝ`)「あー……ちょっと待って」
日記とシャーペンを取りに行く。今日はノートにメモする事が多い。
それだけ収穫がある日だと思えば悪くないのかもしれないが、経験が経験だ。
男の友人から告白されたって話は、又聞きで稀に耳に入る。
それがまさか、自分の身に起こるとは思ってもみなかった。
その可能性すら考えない。当たり前だ。普通の奴は考えない。
同性の友人が告白する想像をしてる時点で、そいつは潜在的ゲイだ。
偏見と言われようが、大抵のヘテロなんてそんなもんだ。
759:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:33:09 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「用意できたか?」
( ´_ゝ`)「おう、お前がいじめてた奴の話だっけ」
( ; ゚∀゚ )「いじめてたっつーか、自分のやってる事がいじめだって、
全然思わなかったんだよ。あいつをネタにしていじれば、
みんな笑ってたんだ。最後の最後まで判らなかった」
( ´_ゝ`)「無自覚タイプか」
( ゚∀゚ )「そうさな。そいつが自殺未遂して見つかった遺書に、
俺の名前が書いてあったんだ。クラスの全員の名前。
びっくりしたぜ、一人一人違う文章で罵倒されたんだ。
それ見た時に、ようやく自分のやってる事が分かった」
( ´_ゝ`)「ふぅん、いじめられてた奴って、どんなの?」
( ゚∀゚ )「なんつーかなあ。元は普通だったんだよ、元は。
少なくとも表向きは。俺達が気付いてないだけで、
元からおかしかったのかもしれないけどな……」
( ´_ゝ`)「書いて整理して考える。詳しく」
760:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:34:39 ID:MWGypqjc0
( ゚∀゚ )「そいつ、顔も成績も運動も悪くはなかったんだ。
むしろ上。だから、いじめられるタイプじゃないし、
モテてたし、意中の女にコクったらおk貰えてた」
( ´_ゝ`)〆「優等生キャラ……と」
( ゚∀゚ )「ただ、異常に女に夢見過ぎてた。マジでおかしい。
今だから『女に何かトラウマがあったんじゃないか?』
って考えられるけど、昔はそんなん考えもしなかった。
あいつの行動が異常過ぎて、考えられなかったんだよ」
( ´_ゝ`)「異常な行動?」
( ゚∀゚ )「『俺の彼女はトイレに行かない』なんて笑える冗談を、
真顔で言って全員に苦笑いしか出来なくしてさ……」
( ´_ゝ`)〆「ふむ」
( ゚∀゚ )「実際に、彼女に『トイレに行くな』ってトイレの道塞いだりして、
泣かせたりして段々嫌われてった。止めさせる為の行動が、
笑えないぐらい過激になってったんだよ。マジでドン引き」
( ´_ゝ`)「ドン引きレベルの行動?」
( ゚∀゚ )「腕に赤く跡が残るぐらい強く掴んで行かせないのは当たり前。
あとは筆箱とか物質に取ったり、髪の毛引っ掴んで抜いたり」
761:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:35:50 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「そんな事したら、周りの女子も黙っちゃいないと思うんだが」
( ゚∀゚ )「おう、だから最後のはクラスの女子総出でフルボッコにしてたぜ。
ギャルなんかはあの尖った爪で引っ掻いてた。見てるだけで痛ぇ」
( ´_ゝ`)〆「そいつの髪の毛も引っこ抜いてやればよかったのに」
( ゚∀゚ )「途中で先生が来て、喧嘩両成敗って収まったぜ」
( ´_ゝ`)「その先生アホだろ。一方的な暴力を喧嘩両成敗とは言わんわ。
第一、男の髪と女の髪が比べられるかよ。ハゲて詫びろそのバカ」
( ゚∀゚ )「兄者、フェミニストなのか女嫌いなのか、どっちなんだよ……」
( ´_ゝ`)「フェミじゃないが、力の差がある分、女性に優しくするべきだと思ってる。
バカ女認定してるのは、勘違いして俺に突っかかって来るメンヘラと、
あの糞野郎に自ら引っ掛かって悲劇のヒロイン気取るビッチだけだ」
( ゚∀゚ )「勘違い?」
( ´_ゝ`)「俺に孕まされたって言い張って、話聞かないメンヘラ糞ビッチがいた。
母さんが俺の無罪を証明する為にちゃんと証拠とアリバイ集めて、
タネ元と俺が目の前に並んでやったのに何も認めなかった糞アマ。
ストーカー化してどうしようもなくなったから檻付き精神病院に入れた」
( ゚∀゚ )「……大変だな」
( ´_ゝ`)「それよりも今はそっちの話」
( ゚∀゚ )「ああ」
768:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:36:44 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「そんな事があったけど、面倒事にしたくなかったんだろうな。
先生はそいつを退学にも停学にも自宅謹慎にもしなかったよ。
平然とした面でのうのうと学校に来やがった。神経疑うレベル」
( ´_ゝ`)〆「障害持ちだったんじゃない? それか親がキチだったとか」
( ゚∀゚ )「どうなんだろ。そういうのは、今となっちゃ、なんもわかんねぇ。
それで、普通に彼女……元彼女に話しかけようとするけど、
女子達のガードが入ってな。邪魔すんなって切れるんだよ」
( ´_ゝ`)「自分のやった事がわからんのか、そいつは。
俺だって中学の頃には悪い事したと思ったのに」
( ゚∀゚ )「あー、暴力?」
( ´_ゝ`)「ケダモノを言い聞かせるには、体に教え込む暴力が一番だぜ。
腹立つ事を言われても『相手を殴ったら自分が親に殴られる』
って覚え込まさせる事が可能だから。俺みたいな奴には!」
( ゚∀゚ )「悪い事したと思っただけまだいいだろ……そいつはさ、
親や俺らに殴られても『トイレに行く彼女が悪い』だったぞ」
( ´_ゝ`)〆「なんだ。ただの害キチか。糞野郎みたいだな」
( ゚∀゚ )「そっちも何かしたのか?」
769:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:37:55 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「小学生の時、女の子にカンチョーして尻の中裂いた。
顔に痣が出来るぐらい糞親父に殴られたってのに、
また性懲りもなく同じ女子にカンチョーして痔にした」
( ゚∀゚ )「とんだエロガキだな」
( ´_ゝ`)「今度こそ尻が砕けるまで糞親父に木刀で叩かれたってのに、
またやったよ……親はその子の親に結構な額の金渡してた」
( ゚∀゚ )「金で解決か」
( ´_ゝ`)「痛みで何も学習しない奴って、獣以下の壊れた池沼だぜ。
そいつもそうだったんじゃないの? 殴られて分からないって」
( ゚∀゚ )「笑えねぇ……」
( ´_ゝ`)「これを笑い話の種にしたら、それこそ人じゃねぇよ」
( ゚∀゚ )「そうだな。てか、マジで大変だな。一人っ子でよかったわ」
( ´_ゝ`)〆「続き続き」
( ゚∀゚ )「おう、どこまで話したっけ?」
( ´_ゝ`)「んー『女子のガードが堅くてブチ切れ』」
( ゚∀゚ )「語弊がある」
770:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:38:41 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「ま、いいや。俺らもそいつに『トイレぐらい行かせろアホ』
『お前もトイレ行くだろ?』『おしっこ出さないで生きれるかよ』
って言ったんだよ。拳で返ってきた。いきなり殴られたんだ」
( ´_ゝ`)〆「その辺の不良よりタチ悪いぞ、そいつ」
( ゚∀゚ )「ああ。外見まともなのに、中身がこんなだからな」
( ´_ゝ`)「外見まともで中身がおかしいのなんて、ざらにいるわ」
( ゚∀゚ )「お前は修羅道でも通ってきたのか」
( ´_ゝ`)「産道なら通った。つづっきー」
( ゚∀゚ )「……そうだな。そいつがようやく謹慎になったのは、
体育祭の時だった。俺らがマラソンで、女子は休憩中。
いきなりそいつがコースアウトして走ってったんだよ。
『元カノが友達と一緒にトイレに行くのが見えた』って」
( ´_ゝ`)〆「隔離しろよ、そいつの両親は何やってんだ」
( ゚∀゚ )「さあなぁ……そんで、トイレにそのまま突っ込んでって、
中に居た女子を全員殴り倒した。友達も、関係ない子も」
( ´_ゝ`)〆「俺だってそこまでした事ねぇのに、マジそいつ引くわぁ。
人間の生理現象である排尿なんて誰も我慢できねぇだろうに」
771:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:39:29 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「んで、その子の足を掴んで引きずってトイレから出て来た。
当たり前だけど、コース外れた時点で先生も見てたから、
ちゃんとぶっ飛ばされてたよ。気持ちよかったね、あれは」
( ´_ゝ`)〆「体罰禁止の時代だろうに、勇気あるなあ」
( ゚∀゚ )「流石に、状況が状況だからじゃねぇか?
その先生は、その後も学校来てたぜ」
( ´_ゝ`)「いい先生だ。いや、待てよ、喧嘩両成敗の先生とは別か?」
( ゚∀゚ )「おう。あの先生なら、逆に殴られてただろうな」
( ´_ゝ`)〆「よしよし」
( ゚∀゚ )「こんな事件があったのに、全っ然ニュースにならなかった。
いつ報道されるのかなーってチャンネルずっとニュースにして、
普段は読まない新聞もチェックしてたのに全くだぜ。ホント」
( ´_ゝ`)〆「これで自宅謹慎か、学校がおかしいな」
( ゚∀゚ )「転校しまくったから、学校の名前が思い出せねーんだよな。
一番長くいたような気がするけど、その事しか頭にねーわ」
( ´_ゝ`)「愛着がなかったんだろ。俺も小さい頃に通ってたのが、
名前どころか幼稚園か保育所かすら思い出せない」
( ゚∀゚ )「それはどうかと」
772:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:40:12 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「続きは?」
( ゚∀゚ )「夏休み挟んで自宅謹慎解けたそいつが登校してきた。
その子にもクラス全員の前で謝って、その子も許して、
『これでもう大丈夫』って先生が言って軽く終わった」
( ´_ゝ`)〆「終わってるのはその先生だ。そんな状況じゃ、
その子も許さないって言いにくいだろうが」
( ; ゚∀゚ )「言われてみれば」
( ´_ゝ`)「その子の心が広いと思っておくか……」
( ゚∀゚ )「そう……だな。んでそいつ、謹慎中に何かあったのか、
元カノがトイレ行くとこ見てもブチ切れなかったんだ」
( ´_ゝ`)〆「やっとかよ」
( ゚∀゚ )「それで、俺が謹慎になった時の話を振っても笑ってたからさ。
もう水に流して、昔の事として笑えるようになったと思ってたんだ。
笑ってたんだよ。そのネタでからかう度に、周りのみんなも」
( ´_ゝ`)〆「その状況なら俺も嗤う」
( ゚∀゚ )「俺は笑いが取れてると思ってたんだ。気付かなかったんだ。
嫌がってるなんて思いもしなかったんだよ。分からなかった」
773:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:41:02 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「自分を昔の事でからかう俺も、それで笑うクラスの皆も、
みんなみんな死ねばいいって遺書に書いてあったって」
( ´_ゝ`)〆「確かに、その事実だけで見たらそいつは被害者だな。
謹慎前にやらかした事件がデカ過ぎて同情できねぇが」
( ゚∀゚ )「俺は何も考えてなかった」
( ´_ゝ`)〆「集団浅慮って奴だなー。いじめの原因の一つ。
そいつはいじめられてもいい人間だと思うけどな」
( ゚∀゚ )「集団浅慮?」
( ´_ゝ`)「俺が口で説明するより、鬱田の論文見たほうが早いかも」
( ゚∀゚ )「論文とか見る気しねぇ……」
( ´_ゝ`)「人が多く集まると、深く考えずに集団でアホやる時がある。
そんな感じで覚えておけ。学問の域で説明すると面倒だ」
( ゚∀゚ )「お、おう」
( ´_ゝ`)「それで、アヒャの話を聞いての結論だけど」
( ゚∀゚ )「覚悟はできた」
774:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:41:44 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「普通にそいつが悪い。以上」
( ゚∀゚ )「えっ、そんな軽く出していいの?」
( ´_ゝ`)「今もっかいメモったの見直しても、そいつに非がある。
大体、最初に原因作ったのはそいつだし、自業自得。
家庭環境が荒れてたとか障害の情報がないにしても、
自分の彼女にわざわざ小便我慢させる重度のアホ。
おしっこ出さないで生きていける一般人なんかいねぇよ」
( ゚∀゚ )「女は男より尿道短いから、我慢できる時間も短いしな」
( ´_ゝ`)「よって、俺的にアヒャは悪くない。
いじめてた事を抜きにしてもね」
( ゚∀゚ )「そっか、そっかぁ。ありがとな」
( ´_ゝ`)「はい?」
( ゚∀゚ )「いや、ありがとうな」
( ´_ゝ`)「何か感謝されるような事したっけ?」
( ; ゚∀゚ )「寒くて頭回ってないんじゃね? 風呂入れよ」
( ´_ゝ`)「お前が上がったら入るよ」
775:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:43:07 ID:RNDnhwfk0
アヒャが風呂上がり前の最後の仕上げをしてる中、
もう一度メモを整理する。追加で、アヒャの言葉を整理。
最後のありがとうって何だろうか。俺は特に何もしてない。
あ、部屋の掃除をしたな。それについてか。
全くタイミングを考えろ。まだ終わってないじゃないか。
……いや、ここはもう休んでいいとの遠回しの言葉か。
わからん。寒くて本当に頭が回ってないのかもしれない。
これについては、一旦記録終了。
あとは、内藤との電話か。
携帯電話の向こう側まで録音できないから、
耳が覚えている内に早急にまとめねば。
あいつからの伝言も、一応記録。
全く的外れな罵倒をされても腹は立たないが、
どこの的を狙って投げつけたのかは気になる。
今度聞いてみよう。
776:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:43:52 ID:RNDnhwfk0
待てよ、今メール送っておくか。
件名空白、本文『糞ビッチって何が?』で添付はこの部屋。
電気が風呂場にしか点いてないので、いい感じにホラーだ。
着信拒否は解除しない。したら、メボムで寝れなくなりそうだ。
内藤は今どうしてんだろう。口頭かメールで話し合いか。
次に鬱田と会った時、ムカつく事を言わないといいなあ。
人にはそれぞれ、様々な場所に地雷が存在する。
生まれつきだったり、トラウマだったり、アレルギーだったり。
それらを好きになれと言っても、無理なものは無理。
例えば、一般人にスカトロの魅力を語るようなものだ。
いくらスカトロジストが糞は素晴らしいと理論武装しても、
奴らはウンコを食いたいだけだ。汚く、醜く、気持ち悪い。
第一に、健康被害もある。客観的にもマイナスしかない。
ネットで○○ちゃんのウンコなら食えるなんて豪語してる奴らも、
創作のキャラであり存在しないものだから想像の中で食えるだけで、
現実の人間の汚い尻からひり出された排泄物なんて食えないだろう。
中には奥さんに頼んでウンコを食わせてもらってるスカトロ野郎もいるが、
そういうのは懐が広い寛容な女性に出会えた運のいいスカラベだけだ。
777:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:44:51 ID:RNDnhwfk0
俺にとって、糞野郎の話題は地雷だ。
仲良くしろなんて言われただけで、そいつへの好感度が下がる。
大体、家族なんて人それぞれだ。全員が同じ生き方をした訳じゃない。
中には虐待された奴もいるし、搾取用に育てられた奴もいる。
児童施設から引き取られて、即風俗にぶち込まれた女だっていた。
そんな奴らにとって、この世で一番信用できないのが親だ。
そんな奴らに向かって、『家族は大切にしろ』なんてほざいてみろ。
顔面陥没どころじゃ済まねぇよ。お前その大切な家族ごと殺してやるよ。
いいや、その大切な家族仲に不和の種を撒いて、ぶち壊すのも面白い。
世の中に一定数いる、幸せな環境で育って、相手の環境を考えない奴らが憎い。
「どんなに非情に見えても、親は心の底で子供の事を一番に思っているんだよ」
と、本気で思ってるなんて頭がイカレてる。お前はニュースを見ないのか?
話が逸れた。
つまりは、家族についての話題は話の種としてメジャーであるとは言え、
会話に慣れた人間ならいきなり人の家庭の事についてなんか聞かない。
相手が流したり詰まらせたり拒否したら、そこでやめればいいのだ。
そこで訳知り顔して『家族は大切にしたほうがいいよ』と説教されたら、
矛盾を承知の上で『お前に俺の何が分かる』って叫びたくもなるだろう。
特に鬱田の場合は、弟者の事を、他人よりも知っている筈なのになあ……。
今後、何かあっても、助けない方向でいいか。これが最後だ。
ああいうのは口で言っても、頭で理解しないタイプだろうし、
怪我しない範囲で擁護してる奴に直接何かされたほうがいい。
778:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:45:47 ID:RNDnhwfk0
そうしたら、危険度だって分かる。
分からないなら、弟者を文字通り弟として迎えればいい。
俺の手には余るからな。余り過ぎて油断して、腹を刺された事もある。
あれを大切にしろとほざく鬱田なら、きっと大切にしてくれるだろうさ。
……いかんな。本人のいないところで、鬱田の評価が大幅に下がった。
何もしていないのに、弁解の余地を与えないのは卑怯だな。
次に会った時、また同じ話題を振ろうとしてきたら、今度こそ下げよう。
ノートの記述は消さずに、付箋でも貼ろうと鞄を探して後ろを見る。
ミ( ´_ゝ`) ( ゚∀゚ )
从/
( ´_ゝ`)三つ)゙3゚; )
W`;・.
( ´_ゝ`)「上がったんなら教えろよ」
(メ゚∀゚ )「すまん」
779:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:46:40 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「いやー怖いもん日記に書いてんな」
( ´_ゝ`)「こんな日記書いてる事実だけで嫌にならない?」
( ゚∀゚ )「ンな訳ないだろ。俺だって親父も母さんも嫌いだから、
ネットに会社の悪評流しまくってるぜ。同じだろ」
( ´_ゝ`)「よく訴えられないな……大丈夫なのか」
( ゚∀゚ )「一回特定されて注意受けた」
( ´_ゝ`)「あっぶねぇ」
( ゚∀゚ )「それ以来は伏せ字にして悪評流してるぜ!」
( ´_ゝ`)「やってる事に変わりはないのな」
( ゚∀゚ )「前より軽くした」
( ´_ゝ`)「どうなんだか」
( ゚∀゚ )「P;+/@の○長は元キャバ嬢の愛人がいるとか、そんなん」
( ´_ゝ`)「アヒャの母さんじゃん」
( ゚∀゚ )「おう。あのババア早く更年期障害にならねーかな。
無駄にエステとかで金かけてるからピチピチなんだ」
780:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:47:53 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「愛人ねぇ……俺はそういうの、嫌いだわ」
( ゚∀゚ )「好きな奴なんて、それこそ少数派だろうよ」
( ´_ゝ`)「日本の札になってる奴の書いた作品には、
クソみてぇな不倫が題材の本があるぞ」
( ゚∀゚ )「……多数派か。おい兄者、海外旅行しようぜ」
( ´_ゝ`)「話飛ばすなよ」
( ゚∀゚ )「思うに、ずっと部屋にいるから鬱になるんだ」
( ´_ゝ`)「さっきヒッキーがどうとか言ってなかったか」
( ゚∀゚ )「モロッコ行こうぜ」
( ´_ゝ`)「行かねってばよ。いい加減、体から薬抜け。
トラウマっぽいのわざわざ俺に暴露したり、
普通は口に出さない事を軽く言ったりって、
確実に睡眠薬の作用だよ。先に寝ろ」
_, 、
( ゚∀゚ )「えー」
( ´_ゝ`)「でなけりゃカップ麺食ってろ。俺は風呂に入る」
( ゚∀゚ )「おっ、ヤカンに水入れたのはそういう事か!」
781:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:48:45 ID:RNDnhwfk0
カップ麺に食い付いたアヒャを放置して、風呂に入る。
浴槽には温かい湯が注がれているが、入る気にはならない。
だって、あいつうんこもらしたんだもん。
失礼だが、入る気になれるわけがない。
俺は風呂の床を洗って、軽くシャワーを浴びて終わった。
アヒャも、なんであんなに上下から噴射したんだろうな。
ん? 待てよ。クソとゲロの同時噴射……まさかノロか。
やばい。こりゃ本格的に病院に行ったほうがいいな。
空気感染は俺に任せろーバリバリー、なノロウイルスだ。
平然とカップ麺を腹に押し込めてる様子から可能性は低いが、
下痢に嘔吐をした時点で、病院のお世話になるのが普通だ。
なんとかして病院に引っ張るしかないなあ。マンドクセ。
( ; ゚∀゚ )「うおおお兄者ごめーん! お前の分も食っちまった!」
( ´_ゝ`)「……なんか買って来いや」
( ゚∀゚ )「すぐ行って戻って来る!」
え? 半裸で?
782:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:49:36 ID:RNDnhwfk0
色々ツッコミを入れる前に、アヒャは寝巻のズボンに、
肩からバスタオルをかけただけの格好で出て行った。
通報されても知らんぞ、俺は。
( ´_ゝ`)「……まだ臭ぇ」
閉められていた窓を開ける。寒いが仕方ない。
悪臭の中で無理に寝ると、頭が痛くなるからな。
向こうでまだゴミ生産機とルームシェアしていた時に、
掃除が出来る時は掃除をしたほうがいいと気付いた。
可能なら、生産元を絞めるか閉め出したほうがもっといい。
今からハウスクリーニングの業者を呼ぼうにも時間が時間。
アヒャが帰って来たら、なんとかして説得しよう。
この調子だと、北国の貴重なゴキブリの巣になってしまう。
( ゚∀゚ )「買って来たぜ!」
( ´_ゝ`)「お、通報されなかったんだ」
( ゚∀゚ )「服を着ろって言われた」
( ´_ゝ`)「そりゃな」
783:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:50:39 ID:RNDnhwfk0
( ゚∀゚ )「うーさむさむ、ベッド入るわ」
( ´_ゝ`)「服着てから入れ」
( ゚∀゚ )「ベッドが暖かい……」
( ´_ゝ`)「電気あんか入れといた」
( ゚∀゚ )「マジかよサンキュー、じゃなくて俺がソファで寝るべきか」
( ´_ゝ`)「へ? 一緒に寝ればいいんじゃん」
( ゚∀゚ )「えっいいの?」
( ´_ゝ`)「はあ? 何を
( ´_ゝ`)
(;´_ゝ`)「そういう意味じゃなく普通に寝る意味で!」
( ゚∀゚ )「なーんだ」
784:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:51:20 ID:RNDnhwfk0
( ´_ゝ`)「あっぶねー、友達の体験談がなけりゃ危なかったぜ」
( ゚∀゚ )「誰だよ」
( ´_ゝ`)「未だに親戚が許嫁候補としてしつこく名を載せてくる一人。
友達とか、妹とか弟みたいにしか思った事ないけどな」
( ゚∀゚ )「後継ぎ関係か」
( ´_ゝ`)「実際はそんなんじゃないんだけどな。ある程度の家だと、
行き遅れとか、障害者同士で勝手に結婚させられるんだ」
( ゚∀゚ )「うげぇ、そういうのマジであったのか」
( ´_ゝ`)「いい奴だから、籍入れるくらいならいいんだけどね。
ADD入ってるから行動が突飛だけど、話は面白いし。
それ以上を親戚が求めてきそうでウッゼーんだよ」
( ゚∀゚ )「俺は逆に『絶対に種残すな』だわ。
風俗も親父指定の店以外アウト」
( ´_ゝ`)「風俗指定か。もしかして、それで我慢がきかなくなって、
俺っつーか、男に走りかけてるとかじゃないのか?」
( ゚∀゚ )「他の男は無理だったんだって」
( ´_ゝ`)「どこまでやって何を無理と思ったんだよ……」
785:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:52:10 ID:RNDnhwfk0 。
( ゚∀-)゚「ああー温いベッド気持ち良過ぎてヤバい、寝そう」
( ´_ゝ`)「寝ろよ」
( ゚∀゚ )「一緒に寝るんじゃないのかよ」
( ´_ゝ`)「同じ場所で寝るだけで、同時に寝るとは言ってねーよ」
( ; ゚∀゚ )「そう……か、そうだよなあ」
( ´_ゝ`)「寝てろ」
( ゚∀゚ )「そうする、先に寝る俺が言うのもあれだけど、
無理しないで早めに寝とけよ。おやすみ兄者」
( ´_ゝ`)「おやすー」
( -∀-)
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「ふぅ」
786:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:54:26 ID:RNDnhwfk0
パソコンを借りて、データをUSBメモリにセーブ。
俺の人生はセーブできても、ロードできない不良品。
パソコンにイヤホンを差して、録音したものを聞きながら日記をまとめる。
今日は慌ただしい日だった。何をどう掃除したかも記録してやろう。
そして、暫くアヒャに飯を奢らせてやる。
ハウスクリーニングの相場はいくらだっけか。
確か、広ければそれだけ高くて、最高10万を越えてた気がする。
電化製品のチェックも込みなら、余裕で20万を……
あ、そういや、なんでストーブは点かないんだ?
日記を置いてそちらを確認。
一旦スイッチを消してフィルターを外して見る。
おおう、埃だらけだ。危ねぇ。火事になるぞ。
取り扱い注意の電化製品をこんなにしやがってアヒャこの野郎。
まだ起きてれば叱ろうと思ったが、健やかに寝息を立てている。
ムカついたので、少し鼻を抓んで呼吸を阻害。
ふがふが豚のように喘いでから放す。
5回で飽きた。
787:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:55:39 ID:RNDnhwfk0
そんな下らない事も、日記にまとめる。
今日一日の行動を我が母に問い詰められたら、
淀みなく答えられるようにしておかないとな。
再生中、いくつか気になった事をググってみる。
さわりの本当の意味を調べようと「さ」を入力したら、うん、なんだ。
反社会性パーソナリティ障害の振り向かせ方、なんてのが出て来た。
俺はこれじゃない。が、考えてみれば共通点もあるかもしれない。
対話で相手の心情を推し量ろうとしないところ、とか。
それで起こる他者に対する冷淡さや共感のなさ、とか。
ただ、区分けが発達障害とパーソナリティ障害となので全く違う。
前者は元からおかしいのに対し、後者は表面だけは魅力的に見える。
そのお陰で、後者の人物に痛めつけられるような事件があっても、
周囲が加害者の嘘を信用しきり、被害者が責め立てられる事が多い。
後から裁判で判決が覆っても、被害者の心に生まれた不信感は消えず、
結果的に社会不適合者や対人恐怖症の人を増やす結果になる。
中には『相手のほうが人望がある。こんな事されたと周囲に言っても、
どうせ私なんか信用されない』と泣き寝入りするパターンも多い。
事件として上がっている数だけで見たら、こっちのほうが上だ。
極悪な犯罪者として世に名を連ねているのも、こっちの奴らだ。
発達もそれなりに迷惑とは言え、こんなのと一緒にしないでいただきたい。
788:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:56:32 ID:RNDnhwfk0
しかし、外側から知識のない人間がこれを見た場合、同じに見える。
そんな事実に行き当たらせてくれたアヒャには感謝。
後で説教が必要だけどな。俺はこれじゃない。
小一時間と言わず丸一日使って説明してやる。クソが。
……アヒャなりに、俺を理解しようとした努力は認めてやるけど。
それに嫌悪感が勝つかと言われれば、別の話だ。
やっぱり、男、ですし。嫌な気分は消えない。
ただでさえ性欲が去っている現状、無理としか言えない。
むしろ、性欲が消えた今だからこそ、冷静に向きあえている。
例えば、目の前にアヒャとブッサイクな女が存在して、
今すぐどちらかとまぐわえと強制されたら、俺は、俺は……
なんと言うことでしょう。
アヒャを選んでしまいました。
789:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:57:50 ID:RNDnhwfk0
クッソ、比較対象が悪過ぎた。まだ男のアヒャのほうがマシだ。
今まで過ごしてきた人生の中で、一番のブスを選んでしまった。
責任転嫁は重々承知で、これはジョルジュ長岡が悪い。
『凄まじいブス』『顔面崩壊』『ブ女』『奇形』『ブサイク 』『障害』
こんな地獄めいたキーワードを、俺の心に遺した長岡が悪い。
帰宅後、思わずググってしまった。
戦慄した。
俺は無言で右クリ保存し、ウィンドウを閉じた。
その後、画像はヤリチンに定評のある奴の携帯へ送ってやった。
あれは酷い。その辺のグロ画像より酷い。
何が酷いって、障害による奇形や人外乙の顔ではなく、
あくまで『人間の顔』の範疇を保ったままなのが酷い。
もう酷いって言葉がゲシュタルト崩壊するくらいに酷い。
グロさとキモさを重ね合わせるどころか、累乗させた効果と言えよう。
思わず「人は余程のブスやブサイクを見ると生理的嫌悪感を催すの」
と冷静に言い放った我が母の言葉が、頭の中に反響していった。
見ず知らずの人間をボロクソに言ってる自覚はあるが、
それを知っても尚酷いのだ。あの顔は文字で表せない。
790:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:58:40 ID:RNDnhwfk0
鳥肌と苛立ちと吐き気が同時に昇って来るような思い出を制し、
隣でグースカ寝ているアヒャの顔を、瞼の裏を治す為に見る。
うん、整っている。悪くはない。充分な域だ。
母親が顔一つで世の中を生きて行くだけあって、イケメンである。
女性的とか、可愛いとか、中性的とかを全部窓から投げ捨てて、
体操選手とかにいそうなレベルの男らしく汗臭いイケメンだけどな。
( ~∀~) クピピー
( ´_ゝ`)「……うん」
夢が覚めるまでの間だけは、バカに付き合ってやってもいい気はしてきた。
もしケツに無理矢理突っ込んで来た時はへし折るが、
そうしてこない限りは、なるべく我儘に乗ってやろう。
キスだの、手繋ぎだの、ハグだのも断らせてもらうけどな。
友人であっても家族であっても、人との過剰接触は気持ち悪いです。
肩に手を乗せられるだけでも、背中がざわざわするってのに。
内藤? あれはもう、筋肉の塊だと思い込んでいる。
理科室にある筋肉標本が自己進化した姿であって、人間ではない。
791:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 09:59:50 ID:RNDnhwfk0
( ~∀~)゙ フガッ
ミ( ´_ゝ)
( ~∀~) スピピー
( ´_ゝ)「……お気楽」
アヒャにとって、今日はさぞやスッキリした事だろう。羨ましい。
俺も誰かに胸の内のモノを全部ゲロって、物理的にもゲロりたい。
熱を発する機械が電気あんかしかないので、厚着をしてベッドに潜る。
男二人も余裕のシングルベッドって違和感があるな、本当に一人用か。
人がいるからか、中途半端に疲れたからか、眠気が来ない。
何度も出入りして冷気を入れるようで悪いが、ベッドから出る。
日記をシャーペンを取って帰還。アヒャはまだ寝ている。
アヒャがどれだけ俺に夢見てるか疑問だなあ。
ちょっと日記に書いて整理しよう。
俺は甲斐性の上に、緑の手帳持ち、EDである。
色んな意味で、男としての機能は失ってると言っていい。
加えて、家族がアレだ。余裕の絶縁物件だ。
792:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:00:39 ID:RNDnhwfk0
あれ? アヒャに諦めさせるの、簡単じゃね?
なんでこいつ、こんな分かり易い重大事項を見逃してんの?
これも余裕で許容できると言われたら、
ちょっと嫌な思い出が脳裏に貼りつく。
『心配しないで寄り掛かってもいいの』なんて言われたら、
ムキになって相手を押し潰しに行く。勿論、全力です。
ぶら下がる時は、相手の財布じゃなく首狙い。
足を引っ張る時は、泥沼か崖下から。
実行した事はまだないが、俺はこんな人間だ。
アヒャに嫌われるにはいい手段なんだろうが、
罪悪感なくそういう事をしてしまう自分が嫌だ。
うーん、う~ん。
どうしたらいいんだろう。
相手の夢を覚ます努力とか、やった事ないぞ。
2chかYahoo知恵袋で聞いて、返答が来る部類だろうか。
考えたら疲れてきた。
今日は頭を回転させ過ぎた。
793:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:01:43 ID:RNDnhwfk0
しかし、体が中途半端に余力を残していて微妙に眠れない。
眠くて寝たいのに、何故か寝れない。睡眠薬の出番か。
今飲んだら、多分あっちの俺が無理矢理アヒャを起こすな。
そうなったら惨事しか起きない。この案は却下で。
にしても、なんであの俺は人にべたつくんだか。気持ち悪い。
普段、人との接触を嫌がっているから、子供の部分が表面化してる?
それとも、接触を嫌がる意識が眠っているから、ああなったとか?
分からないな。今度、先生に頼んであっちの俺も見てもらおう。
忘れないように、日記に記入。
寝よう。頑張って寝よう。
おやすみ。
お、やっべぇ、ぬいぐるみがないと手持無沙汰。
でも寝る。
誰かと一緒に寝るなんて、十数年振りだ。
こんなクソとゲロに満ち溢れた愛は、勘弁だけどな。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
794:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:02:38 ID:RNDnhwfk0
795:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:03:22 ID:RNDnhwfk0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ピピピピピピピピピ
( ; _ゝ )「うごっ……ゔぅゔっ!」
ゴピッブ
( ; _ゝ ) フー
( ´_ゝ`)
( ゚∀゚ )
(;´_ゝ`)
( ゚∀゚ )
796:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:04:12 ID:RNDnhwfk0
(;´_ゝ`)「な、んで、部屋のスミスで体育座りしてんの?」
( ゚∀゚ )「なんか……」
( ´_ゝ`)「うん」
( ゚∀゚ )「夜中に、兄者が、俺の名前呼んでくれたから、
調子乗って抱きついたら顎に正拳突き喰らって」
( ´_ゝ`)「う、うん」
( ゚∀゚ )「それで、暫く離れて兄者の様子見てたんだけど、
俺のいた場所で何かを探すような手つきしてさ」
( ´_ゝ`)「ほう」
( ゚∀゚ )「試しにこの枕渡したら、撫で回した後、
抱え込んで鋭い膝蹴り入れてた……」
( ´_ゝ`)「……」
( ゚∀゚ )「怖い」
(;´_ゝ`)「そうだな」
797:名も無きAAのようです:2013/03/26(火) 10:04:58 ID:RNDnhwfk0
(;´_ゝ`)「……」
( ゚∀゚ )「……」
( ´_ゝ`)「!」
( ゚∀゚ )「?」
( ´_ゝ`)「嫌いになった?」
( ゚∀゚ )「ならない」
( ´_ゝ`)「そこはなれや」
30.糸売
709:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:56:28 ID:ghT.hYXI0
( ´_ゝ`)「ところで、ゴミ袋買いに何処行って来たんだ?
コンビニだってもっと遠くにあるハズなんだけど」
( ゚∀゚ )「このマンションの中に小さい売店があるんだ。そこ」
( ´_ゝ`)「へー、あ、そういや俺も一人暮らししてた時あったな」
( ゚∀゚ )「便利だよな。建物から出ない完璧なヒッキー生活ができるぜ」
( ´_ゝ`)「完璧なヒッキーは、部屋から一切出ないんじゃね?
親に食事持って来させて、糞はゴミ箱、尿はペットボトル。
アヒャは部屋から出ちゃってるからヒッキーじゃないよ」
( ゚∀゚ )「そうだったのか……」
( ´_ゝ`)「そういや最近、ヒッキーもニートもごっちゃに使われてる気が」
( ゚∀゚ )「最近はヒッキーなんて言葉ほぼ聞かないな。
兄者の言葉が今年初めてのヒッキーだぜ、俺」
( ´_ゝ`)「もう12月だぞ。今年終わるっつの」
( ゚∀゚ )「12月、クリスマスの予定、ある?」
( ´_ゝ`)「あるよ」
ヽ( * ゚∀゚ )ノ「わーい即答だー! 入り込む余地ありゃしねえええ!!」
710:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:57:19 ID:ghT.hYXI0
なんだろう。アヒャのテンションがよくわからない事になっている。
薬の効果が切れて、普段の状態に戻っているとか? 嫌だな。
( ゚∀゚ )「さっきの話に戻るけどさ」
( ´_ゝ`)「ん?」
( ゚∀゚ )「前立腺マッサージの」
戻ってなかった。
( ´_ゝ`)「引っ張んな。その話はもうしねぇ」
( ゚∀゚ )「違うって! さっき治療の一環っつってたじゃん。
医者に言われてプレイしたってのは理解した」
( ´_ゝ`)「プレイ言うなボケ」
( ゚∀゚ )「やった感想を教えてくれ」
( ´_ゝ`)「医者に言われても、もう二度とやりたくなくなった」
( ; ゚∀゚ )「そう言うんじゃなくて!」
( ´_ゝ`)「どう言うのだよ」
711:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:58:02 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「もっとこう、詳細を」
( ´_ゝ`)「嫌だ」
( ゚∀゚ )「じゃあ、医者に報告したように」
( ´_ゝ`)「『一昨日言われたのを試しました。
怖かったので途中でやめました。
翌日とても辛かったです、まる』」
( ゚∀゚ )「……そんだけ?」
( ´_ゝ`)「これだけ」
( ゚∀゚ )「マジかよ」
嫌悪感からどうしてもいけない人もいるので仕方ないですね。
と言われて、それはそれであっさり終わった。
では別の薬と方法を、と今度はアヤシイお薬をもらった。
調べてみたら、なんと劇薬指定の 催 淫 剤 だった。
単純に、股間に血液を集めて勃起を促す薬ではない。
一瞬、医者の存在意義が根元から崩れそうになった。
正直な話、崩壊した後、新しく再構築されたと言っていい。
712:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:58:43 ID:ghT.hYXI0
医者はこんなものを渡してどうしてほしかったんだ。
これを飲んで、自慰をしろと言いたかったのか?
「では熱を下げる風邪薬渡しますね~」みたいな軽いノリで、
こんなものを受け取らせてくれるとは思いもよらなかった。
しかも、副作用の欄に「性欲減退」とある。何だこれは。
精神安定剤系の薬には、よく効果とは真逆の副作用が並んでいる事がある。
例えるなら、痒みを抑える軟膏の副作用に『痒み』があるようなものだ。
ただ、流石に、EDを治す薬でこれはないだろう。これは。
性欲自体が消えてるので、特に焦りは感じなかったが、
この薬の開発者は何を考えていたんだろうと思った。
他に、使用して無差別に欲情した場合が恐ろし過ぎる。
友人達を欲してしまったら最悪だ。一寸先に闇しかない。
我が母や腐った万年春野郎に寄ってしまったら世の終わりだ。
だから、アヒャに頼んで観察してもらおうと考えていたのに。
頼もうとした直後にこの今日である。世界は理不尽だ。
713:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:59:24 ID:ghT.hYXI0
精神科で知り合って、お互いの変な行動を見られてしまって、
それから互いに観察を頼む仲になったアヒャなら大丈夫だと
( ´_ゝ`)「思ってたのになー……」
( ゚∀゚ )「何か言ったか?」
( ´_ゝ`)「別にアヒャ好きとか言ってないし」
( # ゚∀゚ )「俺もそうは聞こえなかったんだがなあ!」
( ´_ゝ`)「怒鳴るなよ」
( ゚∀゚ )「そうだ。俺、さっき考えたんだけどさ」
( ´_ゝ`)「今度は何だ」
( ゚∀゚ )「一緒に風呂入ろうぜ」
( ´_ゝ`)「嫌だよ」
( ゚∀゚ )「なんでだよ。前は入っただろ」
( ´_ゝ`)「旅行先のホテルにあった大浴場と、
マンションの風呂場じゃ違うだろうが」
714:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:00:05 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「つか、意識されてるってのが嫌なんだよ。
こんなん知らなけりゃ、聞かされなけりゃあ、
風呂くらい一緒に入ったかもしんないけどさ」
( ゚∀゚ )「早まったか」
( ´_ゝ`)「その通り」
( ゚∀゚ )「じゃあストレートに行くわ。脱いでくれ。
裸見れば、もしかしたら冷めるかも」
(;´_ゝ`)「嫌だよ! 誰が脱ぐかよ!」
( ゚∀゚ )「上だけでいいんだ! 下もなんて言ってない」
( ;゚_ゝ゚)「見られるのが嫌だっつってんだろ! アホか!」
( ゚∀゚ )「いいだろ上だけなら減るもんじゃねーし」
( ´_ゝ`)「俺は銭湯とか病院以外で裸を見られんの嫌なんだよ」
( ゚∀゚ )「海……でも、なんか、ベスト着て泳いでたな、そういや」
( ´_ゝ`)「あれはちゃんとした水着だ」
( ゚∀゚ )「ならセック○は?」
( ´_ゝ`)「いきなり話飛ばすんじゃねぇ」
716:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:02:20 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「人前じゃ脱がんよ。寝台の上でも」
( ゚∀゚ )「着衣とか微妙にマニアックだな」
(#´_ゝ`)「マニアックじゃねぇよ! なんでどいつもこいつもそう言うんだ!
人前で裸になってはいけませんって常識だろうが、脱ぐなや!」
( ゚∀゚ )「あっ、これ兄者の地雷か」
( ´_ゝ`)「うー、すまん。大丈夫、すぐ冷えた」
( ゚∀゚ )「けど、脱ぐ奴のほうが多いのは確かだよな」
( ´_ゝ`)「否定しねぇよ。その全裸セッ○スを大前提として話せば、
常識としてまかり通ってる世の中がおかしいと思ってるから」
( ゚∀゚ )「世の中って……」
(#´_ゝ`)「当ったり前だろうが! 文明人とか知的生物を気取るなら、
行為の前にまず服を着ろよ! それから話せ! そしてヤれ!
全裸で子作りとか、まだ昔のほうが常識があるわボケ!」
( ゚∀゚ )「はいストップ」
(;´_ゝ`)「うわぉわキッタねぇ! ゴミ投げんな!」
( ゚∀゚ )「俺のレッドウィングのブーツはゴミか」
717:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:03:28 ID:rwFPnVN.0
ヤる時だって脱がない。
脱ぎたくない。
見られたくない。
なので、俺も相手に服を脱がせるのを強要したりしない。
しかし、性交の時は服を脱ぐのが暗黙のルールなのか、
俺が脱がさなくても、全員躊躇いも無く脱ごうとする。
一度、俺だけ服を着て、相手は裸という状況で致そうとしたら、
「強姦されてるみたいで嫌だから脱いでほしい」と言われた。
『俺は裸を見られるのが嫌だから、こういう時でも服は脱がない。
そっちも嫌なら服を着るといい、駄目ならするのはやめよう』
なんて言ったら、往復ビンタされて逃げられた。
そんなこんなで俺の経験人数は3人だけである。
糞野郎? 俺の数を2倍して、後ろにゼロ一個付け足しとけ。
718:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:04:15 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「昔ってどんぐらい昔だよ」
( ´_ゝ`)「戦前」
( ゚∀゚ )「オイ」
( ´_ゝ`)「あとキリスト教に全裸はふしだらってあるんだ。
俺、宗教嫌いだけど、そこだけは同意できる」
( ゚∀゚ )「うん、全裸が嫌なのは分かった」
( ´_ゝ`)「俺は脱ぎたくない」
( ゚∀゚ )「うんうん」
( ´_ゝ`)「EDになった今は、女の裸も気持ち悪いとしか思えないんだ」
( ゚∀゚ )「う……ん?」
( ´_ゝ`)「自分のブツも気持ち悪いから、直視したくない」
( ゚∀゚ )「うん……」
( ´_ゝ`)「アヒャとヤる可能性がゼロって訳じゃないけど、
限り無くゼロに近いとは思ってくれていいぜ」
719:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:04:57 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「男好きなケがあるって思っていいのか?」
( ´_ゝ`)「ぶん殴るぞ」
( ゚∀゚ )「すまん、逆か」
( ´_ゝ`)「『男だから嫌』と別にすればさ、他の問題もあるんだよ。
俺、元々近くにいる奴と○ックスしたいとか思わないし」
( ゚∀゚ )「どういう事だ?」
( ´_ゝ`)「創作じゃ、友達とか幼馴染とか義母とか妹とかあるじゃん?」
( ゚∀゚ )「前半は現実でもあるけど、後半は犯罪だな」
( ´_ゝ`)「うん、現実によくある事。よくあるけど、ある事なんだけど、
友達から恋人っての無理。後半は創作でも絶対に無理。
近くにいるんだよ? 家にいるんだよ? 俺には無理だ。
同級生も無理。だって、日常的に顔を合わせるんだぜ?
なんで自分とヤった奴が目の前にいるんだよ。気色悪い。
気持ち悪いじゃん。ヤれないよ。普通に考えてさ。キモい。
皆、そういう事は普通にできるって知った時は愕然とした」
( ゚∀゚ )「よくわかんねぇ……」
( ´_ゝ`)「仲良い奴は、そういう性的な目線で見れないって事だよ。
なんで身近にいる奴と、そんな汚い事やろうと思えるのか、
俺は不思議でならないよ。無理なんだよ。どうやっても」
720:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:05:39 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「創作なら別だよ。作り物なんだからな、いないんだし。
二次元になら抵抗ないけど、現実となると別だわ」
( ゚∀゚ )「あれ? 兄者、恋人いなかったっけ?」
( ´_ゝ`)「一人目は合コンで出会った看護学校の生徒さん。
二人目はたまに行くバイト先、三人目はフリーター」
( ゚∀゚ )「合コン行った事あるのか……」
( ´_ゝ`)「飯食いに付いてったら『実は合コンでした~』みたいな?」
( ゚∀゚ )「近くにいないのに、よく恋人関係続くなあ」
( ´_ゝ`)「恋人ってか、お互いヤる為に仲良くなったようなモンだしな。
本当の恋人だったら抱くのは無理だよ。出来るわけない」
( ゚∀゚ )「そういうもんなのか」
( ´_ゝ`)「あー、医者に、俺みたいな奴は、性的な事に関して、
それぞれ独特の嫌がり方をするって言ってたよ。
ただ、俺みたいな奴の考えはよくわかるっつってた」
( ゚∀゚ )「俺はわからん」
( ´_ゝ`)「ああ、分かってもらおうとは思ってない」
721:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:06:21 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「……」
( ´_ゝ`)「どうした?」
( ゚∀゚ )「兄者の症状について、たった今実感した」
( ´_ゝ`)「近ければ近いほど欲情するの無理って話?」
( ゚∀゚ )「そっちじゃねえ、そっちじゃなくて……あーあ、駄目だ。
望み薄なの実感したら、逆にすげぇ欲しくなったわ。
どうしてくれんだよ一週間ちょっとでいいから付き合えよ」
( ´_ゝ`)「えぇー嫌だよ、しかも期間伸びてるし」
( ゚∀゚ )「俺の事はどう思ってる?」
( ´_ゝ`)「どういう意味だよ」
( ゚∀゚ )「友人として」
( ´_ゝ`)「そりゃ気に入ってるけど嫌いなとこあるよ。
でなきゃ一緒に遊ぶわけないだろ?」
( ゚∀゚ )「俺の嫌いなとこ教えてくれ! 治すから!」
( ´_ゝ`)「薬関係で面倒なベクトルにはっちゃけるとこ」
( ; ゚∀゚ )「すみませんまだ治せません……」
722:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:07:04 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「友達なんて、気に入ってるのに嫌いだから一緒にいるようなもんだろ。
アヒャも俺の嫌いなとこ一つ二つじゃ済まされないくらいあるだろ?
それと気に入ってるとこを比べて、マイナスが勝つようにしたら?」
( ゚∀゚ )「それは最初に考えた。無理だった」
( ´_ゝ`)「そうなのか……俺は自分を良い奴だと思っていないんだけど」
( ゚∀゚ )「ああ、悪人よりは悪役って考えに行き着いて無理だった」
( ´_ゝ`)「諦めんなよ。お前の人生問題だぞ」
( ゚∀゚ )「今まで恋愛バカにしてたわ。どうすりゃいいんだろうな」
( ´_ゝ`)「俺がどうすりゃいいんだよ」
( ゚∀゚ )「軽く殴ってみてくれないか?」
( ´_ゝ`)「何もしてない奴を殴るのは気分的に嫌だ」
( ゚∀゚ )「優しいのか外道なのか、どっちなんだお前は」
( ´_ゝ`)「自分で言うのもアレだけど、気分によって変わるから」
( ゚∀゚ )「気分屋サイコパスかあ」
723:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:07:44 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「もしかしたら、いつかはアヒャとヤってもいいって、
発狂して胸に飛び込む日が来るかもしんないなあ」
( ゚∀゚ )「市販の睡眠薬飲んでる時の兄者か」
( ´_ゝ`)「……アヒャのこれからの好意の示し方次第じゃ、
目の前でその状態になってやってもいいよ?」
( ゚∀゚ )「マジで!?」
(;´_ゝ`)「我ながらメッチャ上から目線だと思うけど、
これくらいしかお返し思い浮かばないわ」
( ; ゚∀゚ )「餌を垂らさないでくれ、食い付きたくなる……」
( ´_ゝ`)「だから、俺と試しにヤってみたいだけなのか、
最期まで添い遂げたいのかハッキリしろよ」
( ゚∀゚ )「両方」
( ´_ゝ`)「欲張りな奴だな」
( ゚∀゚ )v「ちなみに、将来の事とか世間の目とか親の事とか、
そっちも色々考えたけど駄目でしたー! いぇーい!」
( ´_ゝ`)「裏ピースしてる場合じゃないぞ、イギリス人に殺されて来い」
( * ゚∀゚ )「新婚旅行はイギリスがいいって!?」
(;´_ゝ`)「テンション安定させろ!」
724:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:08:53 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「将来の事も、世間の目も、親の事も大問題だろ。
そっから考えて『無理だわー諦めるしかないわー』
って方向に持ってけよ。ほら応援するから頑張れ」
( ゚∀゚ )+「解決策は考えた」
( ´_ゝ`)「思考放棄しろ」
( ゚∀゚ )「座って」
( ´_ゝ`)「はい」
( ゚∀゚ )「まず将来! これについては心配なし。貯金半分を安定株に入れて、
そんなに働かなくても最低限ギリギリの生活なら出来るように確保」
( ´_ゝ`)「妖怪脛齧り蟲に嫉妬されそうだな。中年の夫婦の下によくいる奴」
( ゚∀゚ )「あと親父のほうからマンション3つ貰った。ここじゃないやつ。
管理人みたいなのは別にいて、金だけ俺に来るようになってる。
これで働かなくても贅沢……とまではいかないが、だらけれる」
( ´_ゝ`)「嫉妬どころじゃねぇ。齧ってる脛放って鉈持って来るぞ」
( ゚∀゚ )「万一火事になっても、震災系の保険コンプしたから金は来る。
全部燃えたとしても、余裕で暮らして行ける金額だぜ!」
( ´_ゝ`)「確実に殺されるな」
725:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:09:57 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「ま、全部親父の言う通りにしただけなんだけどな」
( ´_ゝ`)「そうなのか。そうだろうな」
( ゚∀゚ )「スーツ着たサラリーマンみたいな奴が書類持って来て、
全部そう説明した。犯罪だけは絶対やるなって念押して」
( ´_ゝ`)「金持ち息子の犯罪ってなれば、監禁王子しか出て来ないな」
( ゚∀゚ )「兄者を監禁するつもりはないぜ」
( ´_ゝ`)「今のでそんな言葉が返って来るなんて怖い」
( ; ゚∀゚ )「そんなつもりじゃ」
( ´_ゝ`)「閉じ込められても逃げるけどな」
( ゚∀゚ )「おお、確かに。今、兄者に餌やるとこ想像したら、
ドアの真上から不意打たれて喉笛食い千切られたわ」
( ´_ゝ`)「餌言うなや。俺はどんなエイリアンだよ」
( ゚∀゚ )「つか、兄者んトコも金持ちだろ?」
( ´_ゝ`)「アヒャ程じゃねぇよ。金持ちってより、ただの小金持ちだ。
田舎だから土地安くて家デカいだけ。それに分家だし」
726:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:10:39 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「本家分家の事はわかんねぇ」
( ´_ゝ`)「親戚とでも思っとけ」
( ゚∀゚ )「そうだな……っとと、脱線した。次は世間の目だよな。
一戸建ては掃除とかの管理が面倒だから無理として、
マンションに住む。んで、兄者は一人が好きなんだろ?」
( ´_ゝ`)「好きと言うよりかは、デフォの状態が一人。
落ち着く時とはっちゃける時は一人がいい」
( ゚∀゚ )「俺も基本的に一人だから、いきなり共同生活は無理。
だから、マンションの隣同士の部屋を取ろう!」
( ´_ゝ`)「これが権力の乱用か」
( ゚∀゚ )「住人の目も気になる事だし、人通りの少ない場所……
とくればやっぱ最上階の角だろ! 角部屋にしようぜ!」
( ´_ゝ`)「それ以前に俺はまだウンともスンとも言ってない」
( ゚∀゚ )b「これで世間の目はバッチリだ!」
( ´_ゝ`)「聞けよ」
727:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:11:19 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「最後に親の目」
( ´_ゝ`)「自分の息子がゲイに成り下がったとか、
偉い奴なら許さんだろ。諦めろって」
( ゚∀゚ )「電話越しに、絶対に女だけは囲うなって言われた時に、
『じゃあ男は?』って聞いたら好きにしろって言われた」
( ´_ゝ`)「マジかよ」
( ゚∀゚ )「親父の言質は取った。もう何も怖くない」
( ´_ゝ`)「呆れて好きにしろって言ったんじゃねぇ?」
( ゚∀゚ )「どっちにしろ録音したから」
( ´_ゝ`)「うわあ。最近、俺の周りで録音が超流行ってる。
言いたいこともいえないこんな世の中じゃー」
( ゚∀゚ )「ポイズン」
( ´_ゝ`)「俺の親はどうすんだよ」
( ; ゚∀゚ )「そっちは……どうすっかなあ。ちょっとさ、
新しい家に越してから変な事ってないか?」
( ´_ゝ`)「変な事?」
728:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:12:18 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「何かの書類が消えたとか」
( ´_ゝ`)「書類?」
( ; ゚∀゚ )「絶対に来る種類の請求書が来ないって言えばいいかな」
( ´_ゝ`)「あ、水道代が請求されないって言ってたな。母さん」
( ゚∀゚ )「うん、ごめん」
( ´_ゝ`)「え?」
( ゚∀゚ )「それ俺が払ってた」
( ´_ゝ`)「へ?」
( ゚∀゚ )「俺が払った。ごめん……」
(;´_ゝ`)「おま、窃盗だぞそれ。こっちの家計的には助かったけど、
母さん、滞納しちゃってるのかもしれないって心配してたぞ」
( ; ゚∀゚ )「すみませんごめんなさい! 悪気は本当になかったんだ!」
( ´_ゝ`)「悪気があったらンな事しないわな」
729:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:13:14 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「ずっと部屋にいて悶々としててさ、煮詰まったんだ。
何か兄者にしてやれる事ないかと思って家まで行って、
水道の請求書見た瞬間、こう、つい、なんか、手が」
( ´_ゝ`)「家に来たの知らなかったぞ。の前に、精神科行けよ……」
( ゚∀゚ )「精神科じゃないが、カウンセリングには行った。
本人にちゃんと伝えたほうがいいですって言われた」
( ´_ゝ`)「そのカウンセリング俺にも紹介しろ。ぶっ飛ばす。
ストーカー紛いをした男に、相手に会うのを促すとか、
断崖絶壁設置型の地雷カウンセラーでしかねぇよ」
( ゚∀゚ )「カウンセラーが女だったからちょっと恥ずかしくてさ。
相手が男とか、請求書盗んで代わりに払いましたとか、
今すぐ貴女で性欲晴らさせて下さいとか言えなかった」
( ´_ゝ`)「最後の一つ以外は全部伝えろよ。
カウンセリングの意味ねっつの」
( ゚∀゚ )「それでも、やっぱ言ってよかったわ」
( ´_ゝ`)「そうか。俺は何とも言えない気持ちだけどな」
( ゚∀゚ )「一週間」
( ´_ゝ`)「まだ言うか」
730:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:13:54 ID:rwFPnVN.0
( ゚∀゚ )「うん……あ、色々言って聞いてスッキリしたと思ったら、
なんかわからないけどきもちわるくなってきたはきそう」
(;´_ゝ`)「はぁあ!?」
( ; ゚∀゚ )「この臭い嗅いでたら、段々気持ち悪く」
( ´_ゝ`)「具合悪い原因に、この肥溜も入ってるだろ絶対」
( ; ゚∀゚ )「ヤバい、トイレまで頼む……」
( ´_ゝ`)「ハイハイ」
アヒャが右手で自分の口元を抑えているので、左腕を持って引きずる。
細かいゴミを巻き込んでいるが、些細な事だ。
部屋は、こうなってしまったら、プロを呼ぶしかないだろう。
金額を上乗せして、ちゃんと隅々まで掃除してもらうしかない。
俺達がやったのは、素人の雑な片付けだ。
( ; ゚∩゚ )「~~~~~っ!」
( ´_ゝ`)「え、何?」
731:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:14:57 ID:rwFPnVN.0
( ; ゚∩゚ )「~~~~~~~ッ!」
( ´_ゝ`)「ごめん聞こえない」
( ; ゚д゚ )「おっ」
( ´_ゝ`)「あ、そういやトイレも凍ってた」
( ゚Д゚ )
( ´_ゝ`)「台所に流したら詰まるし、こうなったらゴミ袋でいいか」
( ゚ρ゚ )
( ´_ゝ`)「どうし
( ゚ρ゚ )「おろろrpろろtろろっろhろぼぼぼぼぼぼぼぼb」
il|!|
|il|!
!|li 三( ;゚_ゝ)「たゎ汚なっ!」
732:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:15:52 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「あ」
やっちまった。思わず逃げた。
バランスを崩して膝から床に落ちたアヒャが、
まるで映画のワンシーンのように倒れる。
粒状のゲロを撒き散らして。
( ´_ゝ`)「あーあ……」
霜が降りてる絨毯に、吐瀉物が広がって行く。
白い霜がゲロで浸食され消えていくのが、何とも背徳的だ。
思わずこっちも貰いゲロしそうなくらいに。
( ´_ゝ`)「おーいアヒャ大丈夫か?」
( 。A。 )
( ´_ゝ`)「し……死んでる……!」
( 。A )
( ´_ゝ`)「なーんちゃって」
733:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:16:48 ID:rwFPnVN.0
( A )
( ´_ゝ`)「あれ? マジで死んでる?」
今後の自分が心配になって来たので、脈拍と呼吸確認。
うん、どっちも大丈夫だ。今のところは。
ゲロったってのに、引っ繰り返ったままなのはヤバい。
吐瀉物が喉に詰まって呼吸が阻害されたら窒息する。
( ´_ゝ`)「風呂場まで持ってくか」
( A )
ここに来る時、タクシーのおっちゃんにしっかり見られてるしな。
住人とも擦れ違ったし、ここでアヒャが死んだら逃げられないだろう。
それに、好意には好意で返せって言われてる。
学生時代、女から示された好意には好意で返せと強制された時とは違う。
俺とアヒャは友人で、それから俺に告白した。好意の強制はされてない。
同性の嫌悪が消えないわけじゃない。アヒャも嫌う為に頑張ってる。
割と真面目な将来設計をしたり、怪しいところはあるが。
それくらいなら、こっちもそれなりに何かを返せる。
734:名も無きAAのようです:2013/03/23(土) 00:18:04 ID:rwFPnVN.0
( ´_ゝ`)「おっ、出るようになってきたな」
流し続けて、雀の涙から雑巾の絞り汁に進化した。
洗面器を下に置いて、水を溜める。
( ´_ゝ`)「起きてるー?」
( A )
( ´_ゝ`)「まだ死んでるか」
風呂のマットを敷いて、アヒャをうつ伏せにする。
背中を何度か叩いて、出せるだけ出す。
携帯のライトで照らしたら、まだ奥にもありそうだ。
洗面器に溜まった水を流し込んで、吐かせるのを繰り返す。
( ´_ゝ`)「くっさ」
我が母の時もそうだったが、人の体から出るものって、
何でこんなにも臭うんだろう。ゲロしかり、クソしかり。
739:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:12:29 ID:MWGypqjc0
密室にゲロの臭いが篭ってヤバい。換気扇を回す。
窓も全開にして空気を入れ替えたいが、外は吹雪だ。
( ´_ゝ`)「泊まるしかねぇな」
部屋主にハッキリ承諾を得てないが、いいだろう。
( ´_ゝ`)「まだ起きないのか?」
( A ) ゴププ
( ´_ゝ`)「起きろよー」
(; A ) ゴボボブボボ
(*´_ゝ`)「うひひwww何これ面白wwwww」
落ちる水の真下にアヒャの口を設置したら、面白い事になった。
よくTVの洪水ニュースで見るマンホールみたいになっている。
拭き上げているのは下水じゃなくゲロだが、似たようなモンだろう。
740:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:13:46 ID:MWGypqjc0
もっと水流強くならないかなーと呑気に眺めていたら、
いきなり自分の右手に頬をスパンと叩かれて固まる。
(∩;゚_ゝ)「痛たた……あ」
が、お陰で一歩引いて現実を見れた。
やべぇ。これ拷問じゃん。水責めの刑じゃん。アヒャ死ぬじゃん。
どう見ても陸地で溺死体が出来ます本当にありがとうございました。
慌てて蛇口を浴槽のほうに押しやり、アヒャをうつ伏せにする。
(; ∀ ) ゴプフッ ボブッ
(;´_ゝ`)「アヒャ大丈夫だったかー?」
( ∀ ) コフッ
( ´_ゝ`)「これでも起きないのか……」
もうちょっと長めにやってもよかったかな、なんて思ったら、
頭痛がしてくる。やめよう。もうしない。邪気眼はやめろ。
741:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:14:49 ID:MWGypqjc0
ほぼ零℃の水を受けて、冷えた体を温める。
唇が変色してるな、ちょっとやり過ぎたか。
ホッカイロが欲しい。
湯たんぽ、は無理か。
電気あんかも欲しい。
ストーブも点けさせた筈なのに、何故こんなに寒いんだ。故障か?
さっさと湯が出ればいいのに。そしたらこの浴槽に湯を張って……
( ´_ゝ`)「おっ?」
氷が融けるスピードが早い。触ってみれば、水が少し温かくなっている。
水の勢いも、少しずつよくなってきた。いいぞいいぞ。もう少しだ。
折角だから、浴槽は今溜まった水で融けるのを待とう。
この間に、まずアヒャの体でも洗ってやるか。
服にゲロが染み込んだ所為で、まるで生ゴミ抱いてるみてぇだ。
( ´_ゝ`)「ゲロ塗れのクセェ服脱がせっぞー」
( ∀ )
( ´_ゝ`)「答えは聞いてない。って、答えられないか」
742:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:15:30 ID:MWGypqjc0
寝っ転がらせたまま、バンザイの体勢にして服を脱がす。
何故かズボンにまでゲロが流れていたので、下も脱が、そう、
として、潰れかけたテントみたいになっている股間を凝視。
へ
なにゆえ、こいつのむすこはげんきなのか。 // \
/ / 、 ヾ
( ´_ゝ`)「……」
( ∀ )
今は夕方だ。朝ではない。淫夢でも見ているとか?
薬の副作用か。睡眠薬でそんな効果出るのか?
ともあれ不快だ。抜いてやる義理もない。
マイサン以外を握るなんて気持ち悪いしな。
水でもかけて、萎えさせるとしよう。
あまり体温を奪ったらいけないので、アヒャの体を大の字にして、
洗面器に浴槽の水を汲んで、反抗期の息子を狙って股間にかける。
氷水なので、かなり冷たい。俺の手もシバれて赤くなる。
玉も縮む冷たさだ。高所にいる時とは別のヒュンが味わえる。
743:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:16:52 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「生きてる?」
( ∀ )
( ´_ゝ`)「生きてるな」
なんて安心していたら、床を流れる水に茶色が混じり始めた。
咄嗟に浴槽の縁に飛び乗り、訪れる惨劇を回避。
代わりに、アヒャの頭が床に打ちつけられる。
( ´_ゝ`)「うっわー」
脱糞か。氷水をかけたからか?
そりゃ腹を壊すよな。腸も下る。
って、俺の所為か。悪い事をした。
( ´_ゝ`)「今度こそ起きたか?」
( ∀ )
( ´_ゝ`)「へんじがない、ただのしかばねのようだ」
聳え立つ汚肉は諦めて、冷えた体に湯でもかけとくか。
744:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:17:45 ID:MWGypqjc0
ズボンもトランクスも脱がして、丸裸にした。
酷いな。ここだけゴリラにテロられたようになっている。
スカトロジストが狂喜乱舞するぞ、この光景。
( ´_ゝ`)「んんー、臭い」
洗うのも面倒なので、ミソ付きパンツはゴミ袋へ。
ズボンは捨てていいものか洗うべきか迷ったが、
ユニクロのロゴを発見したので心置きなくゴミ袋へ。
他人の物を勝手にゴミ箱へシュゥゥゥーッ!! するのはどうかと思うだろうが、
俺は愛着のある物だったとしても、糞の付いた縫い包みは抱きたくない。
まだアヒャのケツはブリュッセルしているので、
シャワーの当たる場所を下腹部に変えておく。
ボディソープを見つけたので、俺の手とアヒャの体を軽く洗浄。
ちなみに、この間も雄の象徴は御健在だ。いい加減小さくなれ。
EDになった影響で微妙に性への嫌悪が強まった今は、
他人のフルスタンドポッキーなど不愉快でしかない。
いや、他の男の勃起を見て喜ぶのは、ビッチかゲイしかいないか。
745:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:18:47 ID:MWGypqjc0
♪ ダーダン ダーダン
おっと、ジョーズのテーマが。
内藤から電話か。
♪ ダッダンダッダンダッダンダッダ ピッ
( ´_ゝ`)「もしもし」
『毎度毎度思うんだけどお。携帯でもしもしはいらねーと思うお』
( ´_ゝ`)「もしかしたら違う奴が出るかもしんないじゃん」
『どんな状況だお』
( ´_ゝ`)「携帯盗まれたとか」
『僕はそんなのに巻き込まれないから、安心するお』
746:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:20:18 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「何の用事?」
『おっおー。遂に兄者が殺人犯になると聞いて』
( ´_ゝ`)「あー、日記?」
『そうだお。弟者から聞いたお。どうしたんだお?』
( ´_ゝ`)「だってさあ、あのまま鬱田と弟者が仲良くなったらさー。
絶対喧嘩する場所に鬱田が引っ張って来られんじゃん」
『確かに鬱田だったらホイホイ騙されて連れてかれそうだお』
( ´_ゝ`)「事前策だよ慈善策ぅ。こいつを盾なんかにしちゃったら、
俺はお前に対してこんな事しちゃいますよって恣意行為。
そしたら鬱田も巻き込まれないし、殴られないだろ?」
『ふむ、分かったお。日記に書いてある事は実行しないんだおね?』
( ´_ゝ`)「まあ、鬱田が敵にならない限りは」
『分かったお。これは僕の大胸筋の内に留めておくから、
この内藤様に感謝して、今度は飯を奢るがいいお』
( ´_ゝ`)「あっはっは、別に喋っても構わないぜ」
『なん……だと……』
747:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:21:09 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「内藤だってさあ、今更両親を敬えとか言われたら、
それこそ血管ブチ切れて手が出るレベルだろ?」
『弟者の事について何か言われたかお?』
( ´_ゝ`)「そう」
『そうだったのかお。なら仕方ないおね』
( ´_ゝ`)「だろだろ」
『毒男とカーチャンは血が繋がってないけど、良い人過ぎるんだお。
僕らの家族は血だけ繋がったクソだお。他人だお。ウンコだお。
その辺について、話し合わないといけないかもしれんおね』
( ´_ゝ`)「あいつのカーチャンは、来世があったら仏になれるぜ。
どうやったらあんな優しい基地外になれるんだよ」
『生存放棄してるんじゃねーかお? 毒男が大丈夫ならそれでいいって、
思ってるのかもしれないお。子供が産めない体だって聞いた事あるお』
( ´_ゝ`)「ああ……それでか、俺の親戚の叔母さんにも、
似たような人が一人いたなあ。変に優しかった」
748:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:21:58 ID:MWGypqjc0
『僕なんか誰もいないおー。親戚なんてみーんな敵だお。羨ましいお。
親権ダストシュートしようとした親が死んで解放されると思ったのに、
両親の遺産全部持ってかれそうになったお。鬼しかいないお。』
( ´_ゝ`)「そんな貴方に性病の源プレゼント。これを風呂に入れて、
お湯に浸かるだけで、あなたも一瞬でバイキンマンに!」
『ぷぎゃふへは! いらねーおそんなゴミクズ!』
( ´_ゝ`)「あっはは」
『弟者で思い出したお。兄者、アドレス着信拒否したお?』
( ´_ゝ`)「うん、メールうざくて」
『最後に送ったメールについてた添付で、ブチ切れてたお。
一体どんな写メ送りつけてやったんだお? 教えてくれお』
( ´_ゝ`)「アヒャの接写だけど、どうかしたのか?」
『おっお、だからかお。弟者からお前に伝言あるお』
( ´_ゝ`)「へぇ、何て?」
『この 糞 ビ ッ チ が』
( ´_ゝ`)
749:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:22:57 ID:MWGypqjc0
( ´_ゝ`)「何故に?」
『ぷっひひwwww実はアヒャが兄者に懸想してるって相談されたの、
弟者に教えてみたんだおwwwそしたらwwwwプギョホォwwwwww』
( ´_ゝ`)「ん? アヒャが内藤に相談したって事か?」
『相談されたお。俺おかしいよなって言ってたから、肯定しといたお』
(;´_ゝ`)「よりにもよって内藤に相談か……」
『しっかり録音させてもらったけど、アヒャは本気っぽいおね。
兄者はどうするんだお? もうコクられたかお? 話すお』
( ´_ゝ`)「将来設計まで話されたぜ」
『僕は吊り橋効果でどう狙って行くか、までしか聞いてないお』
( ´_ゝ`)「なんだそれ。聞いてねぇ」
『本人に吊り橋効果を話してどうすんだお』
( ´_ゝ`)「そっか」
750:名も無きAAのようです:2013/03/25(月) 01:24:05 ID:MWGypqjc0
『そっちの進展次第でネタにして晒そうと思ってたけど、やめてやんお。
お幸せになるお! 男二人で一つ屋根の下! プペッホゥwwwwww』
( ´_ゝ`)「マンションに住んで部屋は別々に取るって言ってたから、
一つ屋根の下には収まらないぜ。男一人と男一人だ」
『そこで真面目に返すなお。冷めちまったお』
( ´_ゝ`)「鬱田とヒートアップしとけ。どうせ口喧嘩になるだろ」
『そうするお。それじゃ』
( ´_ゝ`)「あいよ」
ピッ
( ´_ゝ`)「ふぅ」
( ゚∀゚ )
( ´_ゝ`)
( ゚∀゚ )
(;´_ゝ`)
677:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:46:48 ID:ZMmunEvY0
医者から渡された勃起不全を改善するマカビンビンな薬は、
大体が男性ホルモンを活性化させる物質を含んでいる。
男性ホルモンが活発化すると、ハゲになりやすい。
ハゲは男性にとって人生に関わる深刻な外見問題だ。
俺やアヒャみたいなのには、あまり関係ないけどな。
糞親父みたいなトサカ野郎や、内藤も大丈夫だ。
割とハゲに悩む奴、存在しないな。いい世界だ。
話の路線を戻して、頭以外にもスネ毛やチン毛が抜けてしまい、
股間がスッカスカのトゥルントゥルンになってしまう人もいるらしい。
そういう事を気にするのならば、薬は飲まないほうがいいと言われた。
そして、心因性の勃起不全を治療する薬以外の方法の一つとして、
医者から真顔で前立腺マッサージを試してみて下さいと言われた。
相手は医療者だから当たり前なのかもしれないが、
こっちはいきなりの卑猥な言葉に少しばかり固まった。
女に飢えて、一時期オナニストと化していた糞野郎のお陰様で、
アナルオナニーについての無駄知識を腐る程ぶち込まれたのだ。
当時は勃起不全ではなかったから、興味がなかったと言えば嘘になる。
そんな訳で、不本意だが前立腺マッサージにはえっちな先入観があった。
678:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:47:48 ID:ZMmunEvY0
医者が前立腺マッサージを勧めた他の理由は、単純に健康の為。
身体的には、EDによって使われずに蓄積する古くなった前立腺液の排出。
頻尿による不眠の改善、使用されなくなり肥大してしまった前立腺の縮小。
心理的には、前立腺マッサージで得られるドライオーガズムによる幸福感。
それによる精神的、肉体的なストレスの解消。そして日常的に疼くケツの中。
常時発情状態に突入する落日。淫乱堕ちによるアヘ顔ダブルピーサー化。
脳は麻薬でやられ言語はみさくら語と化し、リアルペニスを求めて徘徊する。
閑話休題。
実際、薬が効きにくい場所であるからこそ、らしい。
内側から精巣に刺激を与えて活性化が確実だと。
そもそもストレスの原因を取り除く事が一番なのだが、俺の場合、
地震と津波で起きた見知らぬ婆ちゃんの事件によるショックなのか、
糞野郎から受ける日常的な屈辱その他諸々なのかハッキリしない。
日々溜まっていたものが、震災でタガが外れてしまったとも捉えれる。
生まれつき持ってる障害の特性『嫌な記憶を忘れない』のと、
上記の通り、ストレスの原因が簡単には取り除けないので、
EDを解消させる為に幸福感を得られる前立腺も良いとの事。
679:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:49:33 ID:ZMmunEvY0
( ´_ゝ`)「と言う訳だ。分かったか!」
( ゚∀゚ )「聞いてたら興奮してきた……」
( ´_ゝ`)「なんでだよ」
( ゚∀゚ )b「六法全書の強姦の項目がエロいと感じるくらい、
お前の説明も微妙にエロかったぜ。グッジョブ」
( ´_ゝ`)p「いいから、理解したかどうかを答えろ」
( ゚∀゚ )「したした。んで、マッサージしたのか?」
( ´_ゝ`)「言わなきゃ駄目なのか」
( ゚∀゚ )「聞きたい」
手元の日記を見る。
『絶対に忘れるな』の付箋がある頁。
そこには赤裸々なマッサージの体験記。
流石に、リアルの人物には見せられない。
VIPでスレぶっ立てて晒すくらいなら怖くない。
一度、アナニースレに報告するか、スレ立てるか迷ったが、
アナニーネタはもう枯れ果てて、新鮮味はないのでしない。
大体、他に勝るようなオチがないしな。怖くて途中でやめたから。
680:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:51:07 ID:ZMmunEvY0
日記にはその時に使った道具の使用用途の他に、
うっかりアレをコレしてドレしてしまったと書いてある。
注釈やら何やら、見返してみると細かく書かれているな。
後半の黒く埋め尽くされた頁を除けば、レポートのようだ。
( ゚∀゚ )「それに書いてるのか?」
( ´_ゝ`)「一応」
もう絶対に二度とやらない行為なのと、珍しい体験なので記録した。
したが、自分自身に『二度とするな』と語りかける内容になっている。
前立腺マッサージは、泌尿器科にいる医療者のプロ看護師や、
アナルオナニストでない限り、いじってドライに達するのは難しい。
エネマグラスレでは、それがよくわかる文章がある。
『ケツ怖いんだけど、この道具気持ちいい?』の質問に対し、
答えは『いいえ、一年かけてもさっぱりな人が山程です』と。
『2、3回でドライいけたww』なんて挑発レスを書いた人の割合は、
「60%が勘違い」、「30%が業者」、「9%がアナニー暦アリの人」、
残る「1%が神に選ばれた才能の持ち主」と称えられている。
681:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:53:04 ID:ZMmunEvY0
俺は医者に報告する為だけに、一回だけシて現実味を持たせ、
体験を事細かく記録して、日記ごと提出して終わるつもりだった。
道具はゴム手袋、捨てる予定の歯ブラシ、小さいポリ袋。
医者から受け取った前立腺マッサージのやり方の資料。
記録する為の日記と、シャープペンシル。尻用ホース。
間に合わせの物ばかりだ。
手抜き加減が目に見える。
想定通り結果は散々だが、素人なので道具を揃えても怪しい所。
( ゚∀゚ )「教えてくれない?」
( ´_ゝ`)「お前は自分のケツを弄り倒した話を人に喋るのか」
( ゚∀゚ )「しないな」
( ´_ゝ`)「だろ」
( ゚∀゚ )「その日記見ていいか?」
( ´_ゝ`)「絶対駄目」
体験は自分なりに生々しく書いてある。
何しろ、風呂場に日記を持ち込んでリアルタイムで書いたからな。
682:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:54:56 ID:ZMmunEvY0
表現できない感情や感触は諦めたが、それ以外は逐一記録している。
喋るよりこれを見せたほうが早いのは分かるが、
それに感情がついていくか、となれば別の話。
( ゚∀゚ )「駄目なのか」
( ´_ゝ`)「なんでそんなに見たがるんだよ」
( ゚∀゚ )「見たくないんだけど、こう、つい見らさるだろ。
ホモスレとかガチホモパンツレスリングとか」
( ´_ゝ`)「俺は見ねぇよ」
( ゚∀゚ )「そうなのか……」
そもそも、アヒャの想像しているものとは根本的に違う。
ホモスレじゃなくアナニースレだ。しかも失敗談の。
後半は、あまりの衝撃に文章が少々崩壊している。
まあ、トラウマなんてものは思い出せば混乱してナンボだし、
崩れている言語は仕方ないと言えるだろうさ。当時の自分よ。
( ゚∀゚ )「さわりだけでも教えてくれ」
話しても大丈夫かどうか、もう一度自分の日記をじっくり読む。
683:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:56:11 ID:ZMmunEvY0
最初は腸内洗浄だが、いちじく浣腸もグリセリンもないので、
直接シャワーノズルにホースを取り付けて、尻に流し込んだ。
地獄だった。下痢が腹の中を逆流したのかと思う衝撃だった。
喉まで湯が上がった訳でもないのに、吐き気を催した。
生理的なものだ。俺は紛れもない愚者だった。水流が強すぎた。
そこで洗浄は断念。心の中だけが常中戦場と化す。
平日の昼日中に何をやってるんだろうと戦場で放心しつつ、
ゴム手袋をつけて、歯ブラシをポリ袋で包んで尻にINした。
しゃがんだまま、ち○この付け根の部分の固いところを探し、
割と力を入れて歯ブラシをゴリゴリしたのが不味かった。
60%が勘違い、の一言を盲信したのも愚かだった。
妙な感覚がした場所を一際強く抉ると、
何と例えればいいのか、
長時間正座した時の足の痺れを凝縮した感覚、
長時間腕を上げっぱなしにしていた時の疲労感、
それをちん○の付け根の内側に感じた。
684:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:59:10 ID:ZMmunEvY0
瞬間的に起こった記憶の奔流に、現在の感覚が流された。
脳裏に、ヤってる所を親に見られて家を追い出されたスレ
アナニーを極め過ぎて悟りを開き俗世間から解脱したスレ。
バイブで我慢できなくなり肉バイブを求めてゲイに堕ちたスレ。
ゲイではないが肉棒を体験してみたくなり、たった一夜の過ちで、
エイズを移され難病に罹り寿命が一年になってしまった男のスレ。
前立腺をいじり過ぎて、手を使わず脳内絶頂をかませるようになり、
それを繰り返していたら日常的に発情してしまい、学業に支障をきたし、
見かねた親に精神科に連れて行かれ、統合失調症の診断を貰ったスレ。
アホな事にハマってしまった末路が頭の中を駆け巡る。
自分はそうなりたくない。
胸の内にあるのは恐怖だ。
一瞬の多幸感を求めて、後の将来を捨てる。これ以上いけない。
アナニーと麻薬はまさに紙一重。手を進めてはいけない。
そこで体の感覚が戻り、力を抜いたのが不味かった。
太股が軽く痙攣して足の力が抜けて、床に押されて歯ブラシがめり込んだ。
どこに? 菊門の内側。棒の付け根。前立腺。
裂けなかったのは、運が良かった。
685:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 03:00:45 ID:ZMmunEvY0
外側の痛みならまだしも、内側の痛みは我慢できるものじゃない。
本気で死ぬかと思った。折角そう思える体験に出くわしたのに、
死ぬかとスレに書き込もうなんて考える余裕は微塵もなかった。
簡潔に表すなら、自業自得の地獄だ。
こんな下らないもので神に選ばれたくはない。
これが試練だとしたら、俺が神を脱腸させて殺してやる。
激痛と肯定したくない感覚に悶絶して、小一時間固まった。
そこまでしたのに、肝心のブツは勃起しないどころか一滴も出ない。
まだ、アヒャの凍った風呂の蛇口のほうが水を出してる。もう泣きたい。
硬直が溶けて暫くした後、もう一度そこを押したい衝動に駆られる。
傷口をほじくり返したいのと同じようなものだ。しかし場所が場所である。
翌日までそのどうしようもないむず痒い違和感は続き、
椅子に座るだけでケツの中に意識が集まってしまう。
掻きたい。だが、ここで尻に手を伸ばしては駄目なのだ。
癖になって、アナニー狂いになったら元も子もない。
その日はひたすら雪掻きをして耐えた。
何かしていないと、そっちに全部持って行かれそうだからだ。
686:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 03:03:06 ID:ZMmunEvY0
その後、日記には筆跡が乱れた
┬┴─- 才,_  ̄フ ┼ 、
└── /|/ ) ∠ニ、 / i ヽ
/ じ い .| (_ o,ノ α
の言葉が半頁を埋め尽くしている。
697:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:40:20 ID:ghT.hYXI0
自分としては、余程の事なんだろうな。
俺としては、この日の事は嫌な記憶としてダメージが薄いほうだ。
他人から受けたものじゃないからな。けど、これにハマった後が怖い。
医者に言われたからとて、安易に2回目をしないように、
自分自身が今の俺に向けてメッセージを送ったんだろう。
( ゚∀゚ )「さわりー」
( ´_ゝ`)「あー」
とてもじゃないけど、全部言える内容じゃないな。
さわりっつってたし、最初のほうだけ伝えるか。
( ´_ゝ`)「腸内洗浄でゲロりそうになって散々だったよ。
その後も、酷くてお察し下さいって感じかな」
( ゚∀゚ )「それ最初だろ」
( ´_ゝ`)「え? さわりって言ったじゃんか」
698:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:41:18 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「だから、全体をぼかして」
( ´_ゝ`)「え?」
( ゚∀゚ )「え?」
( ´_ゝ`)「さわりって、最初の部分だよな」
( ゚∀゚ )「全体を大まかに、じゃないのか?」
( ´_ゝ`)「パソコンでググれ」
( ゚∀゚ )「ここまだ線繋げてないわ」
( ´_ゝ`)「携帯でググレ」
( ゚∀゚ )「……あれ、俺の携帯どこ行った?」
( ´_ゝ`)「鳴らしてやるから探せや」
( ;゚∀゚ )「ああ」
どのゴミ袋に入ったのか、入ってないのかすらわからない。
砂漠で砂金を探す面倒よりも、汚さから探す気が起きない。
699:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:42:48 ID:ghT.hYXI0
俺が携帯を開くと、そこには50件近くのメール着信が。
病院にいる時にサイレントにしたんだった。解くの忘れてた。
にしても、どういう事だ。これは何だ。メールボムにしては数が少ない。
メルマガには何一つ登録してない。これは何だ。もしやメンヘラか?
アドレス帳に登録してあるアドレスじゃあないな。
件名は全部バラバラだ。たまに何か添付されている。
先にアヒャの携帯に空メールを送り、溜まったメールを開く。
『マジ暇』(窓からの景色)
『なんか新しい漫画買って来て』
『毒男が持って来た本なんか気持ち悪い』(みなみけ)
『コンビニの近くにいる? 出来たらお菓子とつまみ頼む』
『母さんが兄者に届け物あったって言ってる』(ダンボール箱)
『今日やっと一旦ギプス外すんだってー』
『なんか無かった事になった最悪だわ』(ギプスつけてる足)
『部屋のテレビのビデオ欄見てみたら任侠映画の数がすげえwwwwww』
700:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:44:29 ID:ghT.hYXI0
日常botかテメェ。いやリプライ装置と言う奴か。
どっちにしろ迷惑だ。携帯が爆散して破片が刺さって死ねばいい。
と言うか、こいつのアドレスは着信拒否にしてた筈なのに。
俺のアドレスは、我が母に口止めして教えてない筈なのに。
そんな事を考えている内に、またメールが届く。
『新人のナースさんマジブサイクでしぼむわ~』
どんだけ失礼な奴だ。メール画面見られてないだろうな。
しぼむって何だそれ。そこは萎えるってやっとけよ。
つーか、どんだけ送ってきやがるんだ。また来たぞ。
件名『今日の夕食』、本文空白で添付が来やがった。
開けて見ると、確かに、これは今日の夕食だな。
『だからどうした』と返そうとして、全消しする。
また次々とメールが来たら、返すのも読むのも面倒だ。
件名空白、本文に『俺はツイッターじゃない』とだけ入力して、
アヒャの写メと共に送信。糞野郎のメールアドレスを着信拒否。
よく見たらアドレスが(俺の名前)-mazikiti_4649@だ。
マジキチなのは否定しない。突っ込む気も起きない。好きにしろ。
701:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:45:30 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「お~いもっかい鳴らしてくれ!」
( ´_ゝ`)「ういうい」
( ゚∀゚ )「あっ、ごめんあった」
( ´_ゝ`)「もう送った後だよ。空メールの速度なめんな」
サイレントマナーを解除して、しばらく携帯を見る。何も来ない。
沈黙した携帯をしまって、部屋の空きスペースを確保する
積み上がったゴミ袋は、ベランダと玄関の外に出す事にした。
袋の下の部分に変な汁が溜まった物は、玄関の外へ。
比較的軽く、そんなに汚くないゴミ袋はベランダへ。
中身はちゃんと識別してないが、さしたる問題はない。
どうせゴミとして出さん。知り合いの畑で全部焼いてしまえ。
我が母は、あそこは治外法権だと言っていたしな。
それに、ゴミを調べられてヤバい薬が出て来ても困る。
色々な意味で、これを出すのは危ない。危険が危ない。
( ゚∀゚ )「すげぇ、このサイズで10袋以上もあるのか」
( ´_ゝ`)「そのゴミを溜めたのはお前だかんな?」
702:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:46:41 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「いや、ゴミじゃないのも混じってるハズなんだよ」
( ´_ゝ`)「今更この袋解けとか言うなよ」
( ;゚∀゚ )「言わねーよ」
( ´_ゝ`)「あ、でも、ゴミじゃないのってどんな物だ?
ブランドとか高い物なら袋開けて探すよ」
( ゚∀゚ )「部屋移された時に、ここ狭くしようと思ってニ○リで買って、
その辺に置きまくった物だよ。家具とか、小物とか、服とか」
( ´_ゝ`)「ニト○か、あそこはたまにお値段異常なモンが
あったりすっから油断ならねーんだよなあ……」
( ゚∀゚ )「ダイジョブだって。そんな高い物は買ってないぜ。
つーかこの部屋の物、全部捨ててもいいくらいだ」
( ´_ゝ`)「冬にそれはキツいぞ?」
( ゚∀゚ )「あー、じゃあそのままで」
( ´_ゝ`)「ハウスキーパーかクリーナーでも呼んだらどうだ?」
( ゚∀゚ )「そういうのは嫌だからいいや」
( ´_ゝ`)「そうなのか」
703:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:48:02 ID:ghT.hYXI0
ゴミを拾って袋に詰めていたので、足腰がかなり疲れた。
足場の悪い所でしゃがんだり座ったりの移動型スクワットは辛い。
( ´_ゝ`)「ちょっと休む」
( ゚∀゚ )「おっけ、ありがとな。俺、寝室綺麗にしとく」
( ´_ゝ`)「おう」
休憩する前に、その辺の服をいくつか洗濯機にぶち込んで回す。
自分の着替えは持って来てないから、アヒャから借りなきゃならん。
チンピラの服を着るのは嫌だ。どうせなら、綺麗な状態の服を着たい。
好き好んで汚いユーズド品に手を出すのは修行僧くらいだ。
風呂にも入りたいが、まだ出は悪い。浴槽の氷も融けてない。
気長に待つしかないか。駄目だったら銭湯に行こう。
( ゚∀゚ )「ゴミ袋なくなったわ……ちっと買って来る」
( ´_ゝ`)ノ「いってらー」
704:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:49:48 ID:ghT.hYXI0
今日は貴重な体験をした。記録すべき案件だ。
これが最初で最後、だろう。そうであってくれ。
座って日記を書ける場所を探して、納豆の発酵所をぐるりと見渡す。
ソファには洗濯してないように見える服が占領している。
ベッドは言わずもがな、炬燵もない、ミニテーブルもない。
( ´_ゝ`)「もうちょっと考えて家具買えよ……」
まともな場所がないので、パソコンが乗ってる机にお邪魔する事にした。
アヒャがいなくなったので、一旦ボイスレコーダーの録音を止める。
『阿呆が語る怖い話』を録音しようとスイッチ入れた時から稼働していた。
小型の上に半日録音しっ放しなので、容量が限界に達しつつある。
パソコンの線を繋ぐ代わりに、データの移し替えをさせてもらおう。
フラッシュメモリと外付けHDDはいつでも持ち歩いてるしな。準備は万端。
両親の離婚騒動の時に我が母がICレコーダーを使うようになってから、
俺の日常にボイスレコーダーや携帯の録音機能が食い込み始めてる。
日記を書く際、役に立つからなあ。
会話を漏らさず記憶できるのは有り難い。
お陰で、自分のズレを自覚出来る。
対人だと、どうしても脊髄反射会話になりがちで、
考えてから喋るとなると、どうも間を置きがちだ。
長考に入ってしまうと、会話を中断してそのまま固まる。迷惑極まりない。
流石に初対面の人間相手にはしないが、我が母や内藤は慣れたもんである。
705:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:51:24 ID:ghT.hYXI0
俺が日記を書く理由は、色々ある。
人の感情やら何やらに疎くて、会話から心情も察せない俺は、
会話を文章化すると、何故か少しだけ理解できたりもする。
耳から入る情報と、目から入る情報が微妙に違うらしい。
例えば、『母さんが会社で倒れた』とゴシック体で書かれた文章と、
『母さんが会社で倒れた』と言う人の音声に対して感じるものが違う。
前者なら「ええ」、後者なら「へぇ」である。なので、声を書く。
後から会話を自分で文章化する事で、推測も出来るからな。
自分でも、なんでこんなんなのか判らない。我ながら意味不明だ。
神経のどっかが繋がっていなくて、脳が作業できないんだとか。
特有のものではあるらしい。治療法はない。訓練するしかない。
そして、繋がるべき場所に繋がらず、別の場所に接続されているお陰で、
限定的な事に対して頭の回転が変に速かったりもする。俺の場合は理科。
他人に対する無関心、無理解。それから生じる空気の読めなさ。
人の心を想像し、理解する共感能力の欠如というどうしようもなさ。
これのお陰で、ネットや一般では酷いコミュ障の代名詞となっている。
実際のところ全員がそうではなく、むしろ友人に恵まれている奴もいるけどな。
人の心については考えないが、人とひたすら喋りたい過接触の奴もいる。
706:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:52:31 ID:ghT.hYXI0
同じ障害持ちで、結婚して子供を産み、
脚本書いたり、物作りしてる人もいる。
旦那と一緒に海外まで行って仕事と趣味を両立させたり。
家族みんなで元気に地元のアイドルを追っかけたり。
そこら辺のリア充よりも現実を充実していると言えよう。
子供も3人いる円満家庭。再婚歴アリだけど。
障害が発覚した後に2人を作ったから、子に関してはわからない。
けど、もし遺伝していても、ちゃんと育てると言っていた。
今は病気が個性になったり、個性が病気になったりする時代だ。
子供のそれは独特の個性だと思って、伸ばしていくと言っていた。
それが駄目でも、自分の子なんだから、将来の責任は取ると言っていた。
糞親父も、最初は似たような事ほざいてたけどな。
707:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:53:26 ID:ghT.hYXI0
む、ちょっと気分が暗くなった。
( ´_ゝ`)「はぁー」
暗くなりつつも、パソコンの線を繋げたのでネットに接続できるだろう。
ボイレコのデータも、無事メモリの中に収まってくれた。安心安心。
早速録音モードに切り替えて、今までの一連の流れを簡潔に書く。
文章化は家に帰った後でもいいだろう。録音があるんだし。
声を文章化しないと理解し兼ねるってのは面倒だと思うが、
他人が自分の何に対して怒っているのか判らなかったり、
何故自分を哀れんでいるのか全く分からなかった昔よりは
( * ゚∀゚ )「たっだいまああああ!!」
(;´_ゝ`)「早いよ! どこに行って来たの!?」
( ; ゚∀゚ )「なんでいきなり怒られんの俺!?」
( ゚∀゚ )「って、パソコン」
( ´_ゝ`)「ん、繋げた」
708:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:54:09 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「中身……見た?」
( ´_ゝ`)「ボイレコのデータこっちに移して、ネット繋げてた。
だからまだ中身は見てないよ。見ていいの?」
( ; ゚∀゚ )「駄目駄目駄目!」
( ´_ゝ`)「そんなに強く言われたら見る気なくしちゃう」
( ゚∀゚ )「じゃあ見ていい……って、見る気なくすんかい。
ドリフ的なお決まりのアレかと思ったんだけど」
( ´_ゝ`)「あれはコントだろ。現実でここまで見ちゃ駄目って言われてんのに、
開けて見たら面倒臭さが待ってるだけだぜ。見るほうがおかしい」
( ゚∀゚ )「好奇心がないのな」
( ´_ゝ`)「いいや、興味がない」
( ゚∀゚ )「やめろ傷つく」
(;´_ゝ`)「どっちにしろ面倒臭ぇ奴だなあ」
医者から渡された勃起不全を改善するマカビンビンな薬は、
大体が男性ホルモンを活性化させる物質を含んでいる。
男性ホルモンが活発化すると、ハゲになりやすい。
ハゲは男性にとって人生に関わる深刻な外見問題だ。
俺やアヒャみたいなのには、あまり関係ないけどな。
糞親父みたいなトサカ野郎や、内藤も大丈夫だ。
割とハゲに悩む奴、存在しないな。いい世界だ。
話の路線を戻して、頭以外にもスネ毛やチン毛が抜けてしまい、
股間がスッカスカのトゥルントゥルンになってしまう人もいるらしい。
そういう事を気にするのならば、薬は飲まないほうがいいと言われた。
そして、心因性の勃起不全を治療する薬以外の方法の一つとして、
医者から真顔で前立腺マッサージを試してみて下さいと言われた。
相手は医療者だから当たり前なのかもしれないが、
こっちはいきなりの卑猥な言葉に少しばかり固まった。
女に飢えて、一時期オナニストと化していた糞野郎のお陰様で、
アナルオナニーについての無駄知識を腐る程ぶち込まれたのだ。
当時は勃起不全ではなかったから、興味がなかったと言えば嘘になる。
そんな訳で、不本意だが前立腺マッサージにはえっちな先入観があった。
678:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:47:48 ID:ZMmunEvY0
医者が前立腺マッサージを勧めた他の理由は、単純に健康の為。
身体的には、EDによって使われずに蓄積する古くなった前立腺液の排出。
頻尿による不眠の改善、使用されなくなり肥大してしまった前立腺の縮小。
心理的には、前立腺マッサージで得られるドライオーガズムによる幸福感。
それによる精神的、肉体的なストレスの解消。そして日常的に疼くケツの中。
常時発情状態に突入する落日。淫乱堕ちによるアヘ顔ダブルピーサー化。
脳は麻薬でやられ言語はみさくら語と化し、リアルペニスを求めて徘徊する。
閑話休題。
実際、薬が効きにくい場所であるからこそ、らしい。
内側から精巣に刺激を与えて活性化が確実だと。
そもそもストレスの原因を取り除く事が一番なのだが、俺の場合、
地震と津波で起きた見知らぬ婆ちゃんの事件によるショックなのか、
糞野郎から受ける日常的な屈辱その他諸々なのかハッキリしない。
日々溜まっていたものが、震災でタガが外れてしまったとも捉えれる。
生まれつき持ってる障害の特性『嫌な記憶を忘れない』のと、
上記の通り、ストレスの原因が簡単には取り除けないので、
EDを解消させる為に幸福感を得られる前立腺も良いとの事。
679:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:49:33 ID:ZMmunEvY0
( ´_ゝ`)「と言う訳だ。分かったか!」
( ゚∀゚ )「聞いてたら興奮してきた……」
( ´_ゝ`)「なんでだよ」
( ゚∀゚ )b「六法全書の強姦の項目がエロいと感じるくらい、
お前の説明も微妙にエロかったぜ。グッジョブ」
( ´_ゝ`)p「いいから、理解したかどうかを答えろ」
( ゚∀゚ )「したした。んで、マッサージしたのか?」
( ´_ゝ`)「言わなきゃ駄目なのか」
( ゚∀゚ )「聞きたい」
手元の日記を見る。
『絶対に忘れるな』の付箋がある頁。
そこには赤裸々なマッサージの体験記。
流石に、リアルの人物には見せられない。
VIPでスレぶっ立てて晒すくらいなら怖くない。
一度、アナニースレに報告するか、スレ立てるか迷ったが、
アナニーネタはもう枯れ果てて、新鮮味はないのでしない。
大体、他に勝るようなオチがないしな。怖くて途中でやめたから。
680:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:51:07 ID:ZMmunEvY0
日記にはその時に使った道具の使用用途の他に、
うっかりアレをコレしてドレしてしまったと書いてある。
注釈やら何やら、見返してみると細かく書かれているな。
後半の黒く埋め尽くされた頁を除けば、レポートのようだ。
( ゚∀゚ )「それに書いてるのか?」
( ´_ゝ`)「一応」
もう絶対に二度とやらない行為なのと、珍しい体験なので記録した。
したが、自分自身に『二度とするな』と語りかける内容になっている。
前立腺マッサージは、泌尿器科にいる医療者のプロ看護師や、
アナルオナニストでない限り、いじってドライに達するのは難しい。
エネマグラスレでは、それがよくわかる文章がある。
『ケツ怖いんだけど、この道具気持ちいい?』の質問に対し、
答えは『いいえ、一年かけてもさっぱりな人が山程です』と。
『2、3回でドライいけたww』なんて挑発レスを書いた人の割合は、
「60%が勘違い」、「30%が業者」、「9%がアナニー暦アリの人」、
残る「1%が神に選ばれた才能の持ち主」と称えられている。
681:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:53:04 ID:ZMmunEvY0
俺は医者に報告する為だけに、一回だけシて現実味を持たせ、
体験を事細かく記録して、日記ごと提出して終わるつもりだった。
道具はゴム手袋、捨てる予定の歯ブラシ、小さいポリ袋。
医者から受け取った前立腺マッサージのやり方の資料。
記録する為の日記と、シャープペンシル。尻用ホース。
間に合わせの物ばかりだ。
手抜き加減が目に見える。
想定通り結果は散々だが、素人なので道具を揃えても怪しい所。
( ゚∀゚ )「教えてくれない?」
( ´_ゝ`)「お前は自分のケツを弄り倒した話を人に喋るのか」
( ゚∀゚ )「しないな」
( ´_ゝ`)「だろ」
( ゚∀゚ )「その日記見ていいか?」
( ´_ゝ`)「絶対駄目」
体験は自分なりに生々しく書いてある。
何しろ、風呂場に日記を持ち込んでリアルタイムで書いたからな。
682:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:54:56 ID:ZMmunEvY0
表現できない感情や感触は諦めたが、それ以外は逐一記録している。
喋るよりこれを見せたほうが早いのは分かるが、
それに感情がついていくか、となれば別の話。
( ゚∀゚ )「駄目なのか」
( ´_ゝ`)「なんでそんなに見たがるんだよ」
( ゚∀゚ )「見たくないんだけど、こう、つい見らさるだろ。
ホモスレとかガチホモパンツレスリングとか」
( ´_ゝ`)「俺は見ねぇよ」
( ゚∀゚ )「そうなのか……」
そもそも、アヒャの想像しているものとは根本的に違う。
ホモスレじゃなくアナニースレだ。しかも失敗談の。
後半は、あまりの衝撃に文章が少々崩壊している。
まあ、トラウマなんてものは思い出せば混乱してナンボだし、
崩れている言語は仕方ないと言えるだろうさ。当時の自分よ。
( ゚∀゚ )「さわりだけでも教えてくれ」
話しても大丈夫かどうか、もう一度自分の日記をじっくり読む。
683:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:56:11 ID:ZMmunEvY0
最初は腸内洗浄だが、いちじく浣腸もグリセリンもないので、
直接シャワーノズルにホースを取り付けて、尻に流し込んだ。
地獄だった。下痢が腹の中を逆流したのかと思う衝撃だった。
喉まで湯が上がった訳でもないのに、吐き気を催した。
生理的なものだ。俺は紛れもない愚者だった。水流が強すぎた。
そこで洗浄は断念。心の中だけが常中戦場と化す。
平日の昼日中に何をやってるんだろうと戦場で放心しつつ、
ゴム手袋をつけて、歯ブラシをポリ袋で包んで尻にINした。
しゃがんだまま、ち○この付け根の部分の固いところを探し、
割と力を入れて歯ブラシをゴリゴリしたのが不味かった。
60%が勘違い、の一言を盲信したのも愚かだった。
妙な感覚がした場所を一際強く抉ると、
何と例えればいいのか、
長時間正座した時の足の痺れを凝縮した感覚、
長時間腕を上げっぱなしにしていた時の疲労感、
それをちん○の付け根の内側に感じた。
684:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 02:59:10 ID:ZMmunEvY0
瞬間的に起こった記憶の奔流に、現在の感覚が流された。
脳裏に、ヤってる所を親に見られて家を追い出されたスレ
アナニーを極め過ぎて悟りを開き俗世間から解脱したスレ。
バイブで我慢できなくなり肉バイブを求めてゲイに堕ちたスレ。
ゲイではないが肉棒を体験してみたくなり、たった一夜の過ちで、
エイズを移され難病に罹り寿命が一年になってしまった男のスレ。
前立腺をいじり過ぎて、手を使わず脳内絶頂をかませるようになり、
それを繰り返していたら日常的に発情してしまい、学業に支障をきたし、
見かねた親に精神科に連れて行かれ、統合失調症の診断を貰ったスレ。
アホな事にハマってしまった末路が頭の中を駆け巡る。
自分はそうなりたくない。
胸の内にあるのは恐怖だ。
一瞬の多幸感を求めて、後の将来を捨てる。これ以上いけない。
アナニーと麻薬はまさに紙一重。手を進めてはいけない。
そこで体の感覚が戻り、力を抜いたのが不味かった。
太股が軽く痙攣して足の力が抜けて、床に押されて歯ブラシがめり込んだ。
どこに? 菊門の内側。棒の付け根。前立腺。
裂けなかったのは、運が良かった。
685:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 03:00:45 ID:ZMmunEvY0
外側の痛みならまだしも、内側の痛みは我慢できるものじゃない。
本気で死ぬかと思った。折角そう思える体験に出くわしたのに、
死ぬかとスレに書き込もうなんて考える余裕は微塵もなかった。
簡潔に表すなら、自業自得の地獄だ。
こんな下らないもので神に選ばれたくはない。
これが試練だとしたら、俺が神を脱腸させて殺してやる。
激痛と肯定したくない感覚に悶絶して、小一時間固まった。
そこまでしたのに、肝心のブツは勃起しないどころか一滴も出ない。
まだ、アヒャの凍った風呂の蛇口のほうが水を出してる。もう泣きたい。
硬直が溶けて暫くした後、もう一度そこを押したい衝動に駆られる。
傷口をほじくり返したいのと同じようなものだ。しかし場所が場所である。
翌日までそのどうしようもないむず痒い違和感は続き、
椅子に座るだけでケツの中に意識が集まってしまう。
掻きたい。だが、ここで尻に手を伸ばしては駄目なのだ。
癖になって、アナニー狂いになったら元も子もない。
その日はひたすら雪掻きをして耐えた。
何かしていないと、そっちに全部持って行かれそうだからだ。
686:名も無きAAのようです:2013/03/20(水) 03:03:06 ID:ZMmunEvY0
その後、日記には筆跡が乱れた
┬┴─- 才,_  ̄フ ┼ 、
└── /|/ ) ∠ニ、 / i ヽ
/ じ い .| (_ o,ノ α
の言葉が半頁を埋め尽くしている。
697:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:40:20 ID:ghT.hYXI0
自分としては、余程の事なんだろうな。
俺としては、この日の事は嫌な記憶としてダメージが薄いほうだ。
他人から受けたものじゃないからな。けど、これにハマった後が怖い。
医者に言われたからとて、安易に2回目をしないように、
自分自身が今の俺に向けてメッセージを送ったんだろう。
( ゚∀゚ )「さわりー」
( ´_ゝ`)「あー」
とてもじゃないけど、全部言える内容じゃないな。
さわりっつってたし、最初のほうだけ伝えるか。
( ´_ゝ`)「腸内洗浄でゲロりそうになって散々だったよ。
その後も、酷くてお察し下さいって感じかな」
( ゚∀゚ )「それ最初だろ」
( ´_ゝ`)「え? さわりって言ったじゃんか」
698:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:41:18 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「だから、全体をぼかして」
( ´_ゝ`)「え?」
( ゚∀゚ )「え?」
( ´_ゝ`)「さわりって、最初の部分だよな」
( ゚∀゚ )「全体を大まかに、じゃないのか?」
( ´_ゝ`)「パソコンでググれ」
( ゚∀゚ )「ここまだ線繋げてないわ」
( ´_ゝ`)「携帯でググレ」
( ゚∀゚ )「……あれ、俺の携帯どこ行った?」
( ´_ゝ`)「鳴らしてやるから探せや」
( ;゚∀゚ )「ああ」
どのゴミ袋に入ったのか、入ってないのかすらわからない。
砂漠で砂金を探す面倒よりも、汚さから探す気が起きない。
699:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:42:48 ID:ghT.hYXI0
俺が携帯を開くと、そこには50件近くのメール着信が。
病院にいる時にサイレントにしたんだった。解くの忘れてた。
にしても、どういう事だ。これは何だ。メールボムにしては数が少ない。
メルマガには何一つ登録してない。これは何だ。もしやメンヘラか?
アドレス帳に登録してあるアドレスじゃあないな。
件名は全部バラバラだ。たまに何か添付されている。
先にアヒャの携帯に空メールを送り、溜まったメールを開く。
『マジ暇』(窓からの景色)
『なんか新しい漫画買って来て』
『毒男が持って来た本なんか気持ち悪い』(みなみけ)
『コンビニの近くにいる? 出来たらお菓子とつまみ頼む』
『母さんが兄者に届け物あったって言ってる』(ダンボール箱)
『今日やっと一旦ギプス外すんだってー』
『なんか無かった事になった最悪だわ』(ギプスつけてる足)
『部屋のテレビのビデオ欄見てみたら任侠映画の数がすげえwwwwww』
700:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:44:29 ID:ghT.hYXI0
日常botかテメェ。いやリプライ装置と言う奴か。
どっちにしろ迷惑だ。携帯が爆散して破片が刺さって死ねばいい。
と言うか、こいつのアドレスは着信拒否にしてた筈なのに。
俺のアドレスは、我が母に口止めして教えてない筈なのに。
そんな事を考えている内に、またメールが届く。
『新人のナースさんマジブサイクでしぼむわ~』
どんだけ失礼な奴だ。メール画面見られてないだろうな。
しぼむって何だそれ。そこは萎えるってやっとけよ。
つーか、どんだけ送ってきやがるんだ。また来たぞ。
件名『今日の夕食』、本文空白で添付が来やがった。
開けて見ると、確かに、これは今日の夕食だな。
『だからどうした』と返そうとして、全消しする。
また次々とメールが来たら、返すのも読むのも面倒だ。
件名空白、本文に『俺はツイッターじゃない』とだけ入力して、
アヒャの写メと共に送信。糞野郎のメールアドレスを着信拒否。
よく見たらアドレスが(俺の名前)-mazikiti_4649@だ。
マジキチなのは否定しない。突っ込む気も起きない。好きにしろ。
701:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:45:30 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「お~いもっかい鳴らしてくれ!」
( ´_ゝ`)「ういうい」
( ゚∀゚ )「あっ、ごめんあった」
( ´_ゝ`)「もう送った後だよ。空メールの速度なめんな」
サイレントマナーを解除して、しばらく携帯を見る。何も来ない。
沈黙した携帯をしまって、部屋の空きスペースを確保する
積み上がったゴミ袋は、ベランダと玄関の外に出す事にした。
袋の下の部分に変な汁が溜まった物は、玄関の外へ。
比較的軽く、そんなに汚くないゴミ袋はベランダへ。
中身はちゃんと識別してないが、さしたる問題はない。
どうせゴミとして出さん。知り合いの畑で全部焼いてしまえ。
我が母は、あそこは治外法権だと言っていたしな。
それに、ゴミを調べられてヤバい薬が出て来ても困る。
色々な意味で、これを出すのは危ない。危険が危ない。
( ゚∀゚ )「すげぇ、このサイズで10袋以上もあるのか」
( ´_ゝ`)「そのゴミを溜めたのはお前だかんな?」
702:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:46:41 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「いや、ゴミじゃないのも混じってるハズなんだよ」
( ´_ゝ`)「今更この袋解けとか言うなよ」
( ;゚∀゚ )「言わねーよ」
( ´_ゝ`)「あ、でも、ゴミじゃないのってどんな物だ?
ブランドとか高い物なら袋開けて探すよ」
( ゚∀゚ )「部屋移された時に、ここ狭くしようと思ってニ○リで買って、
その辺に置きまくった物だよ。家具とか、小物とか、服とか」
( ´_ゝ`)「ニト○か、あそこはたまにお値段異常なモンが
あったりすっから油断ならねーんだよなあ……」
( ゚∀゚ )「ダイジョブだって。そんな高い物は買ってないぜ。
つーかこの部屋の物、全部捨ててもいいくらいだ」
( ´_ゝ`)「冬にそれはキツいぞ?」
( ゚∀゚ )「あー、じゃあそのままで」
( ´_ゝ`)「ハウスキーパーかクリーナーでも呼んだらどうだ?」
( ゚∀゚ )「そういうのは嫌だからいいや」
( ´_ゝ`)「そうなのか」
703:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:48:02 ID:ghT.hYXI0
ゴミを拾って袋に詰めていたので、足腰がかなり疲れた。
足場の悪い所でしゃがんだり座ったりの移動型スクワットは辛い。
( ´_ゝ`)「ちょっと休む」
( ゚∀゚ )「おっけ、ありがとな。俺、寝室綺麗にしとく」
( ´_ゝ`)「おう」
休憩する前に、その辺の服をいくつか洗濯機にぶち込んで回す。
自分の着替えは持って来てないから、アヒャから借りなきゃならん。
チンピラの服を着るのは嫌だ。どうせなら、綺麗な状態の服を着たい。
好き好んで汚いユーズド品に手を出すのは修行僧くらいだ。
風呂にも入りたいが、まだ出は悪い。浴槽の氷も融けてない。
気長に待つしかないか。駄目だったら銭湯に行こう。
( ゚∀゚ )「ゴミ袋なくなったわ……ちっと買って来る」
( ´_ゝ`)ノ「いってらー」
704:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:49:48 ID:ghT.hYXI0
今日は貴重な体験をした。記録すべき案件だ。
これが最初で最後、だろう。そうであってくれ。
座って日記を書ける場所を探して、納豆の発酵所をぐるりと見渡す。
ソファには洗濯してないように見える服が占領している。
ベッドは言わずもがな、炬燵もない、ミニテーブルもない。
( ´_ゝ`)「もうちょっと考えて家具買えよ……」
まともな場所がないので、パソコンが乗ってる机にお邪魔する事にした。
アヒャがいなくなったので、一旦ボイスレコーダーの録音を止める。
『阿呆が語る怖い話』を録音しようとスイッチ入れた時から稼働していた。
小型の上に半日録音しっ放しなので、容量が限界に達しつつある。
パソコンの線を繋ぐ代わりに、データの移し替えをさせてもらおう。
フラッシュメモリと外付けHDDはいつでも持ち歩いてるしな。準備は万端。
両親の離婚騒動の時に我が母がICレコーダーを使うようになってから、
俺の日常にボイスレコーダーや携帯の録音機能が食い込み始めてる。
日記を書く際、役に立つからなあ。
会話を漏らさず記憶できるのは有り難い。
お陰で、自分のズレを自覚出来る。
対人だと、どうしても脊髄反射会話になりがちで、
考えてから喋るとなると、どうも間を置きがちだ。
長考に入ってしまうと、会話を中断してそのまま固まる。迷惑極まりない。
流石に初対面の人間相手にはしないが、我が母や内藤は慣れたもんである。
705:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:51:24 ID:ghT.hYXI0
俺が日記を書く理由は、色々ある。
人の感情やら何やらに疎くて、会話から心情も察せない俺は、
会話を文章化すると、何故か少しだけ理解できたりもする。
耳から入る情報と、目から入る情報が微妙に違うらしい。
例えば、『母さんが会社で倒れた』とゴシック体で書かれた文章と、
『母さんが会社で倒れた』と言う人の音声に対して感じるものが違う。
前者なら「ええ」、後者なら「へぇ」である。なので、声を書く。
後から会話を自分で文章化する事で、推測も出来るからな。
自分でも、なんでこんなんなのか判らない。我ながら意味不明だ。
神経のどっかが繋がっていなくて、脳が作業できないんだとか。
特有のものではあるらしい。治療法はない。訓練するしかない。
そして、繋がるべき場所に繋がらず、別の場所に接続されているお陰で、
限定的な事に対して頭の回転が変に速かったりもする。俺の場合は理科。
他人に対する無関心、無理解。それから生じる空気の読めなさ。
人の心を想像し、理解する共感能力の欠如というどうしようもなさ。
これのお陰で、ネットや一般では酷いコミュ障の代名詞となっている。
実際のところ全員がそうではなく、むしろ友人に恵まれている奴もいるけどな。
人の心については考えないが、人とひたすら喋りたい過接触の奴もいる。
706:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:52:31 ID:ghT.hYXI0
同じ障害持ちで、結婚して子供を産み、
脚本書いたり、物作りしてる人もいる。
旦那と一緒に海外まで行って仕事と趣味を両立させたり。
家族みんなで元気に地元のアイドルを追っかけたり。
そこら辺のリア充よりも現実を充実していると言えよう。
子供も3人いる円満家庭。再婚歴アリだけど。
障害が発覚した後に2人を作ったから、子に関してはわからない。
けど、もし遺伝していても、ちゃんと育てると言っていた。
今は病気が個性になったり、個性が病気になったりする時代だ。
子供のそれは独特の個性だと思って、伸ばしていくと言っていた。
それが駄目でも、自分の子なんだから、将来の責任は取ると言っていた。
糞親父も、最初は似たような事ほざいてたけどな。
707:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:53:26 ID:ghT.hYXI0
む、ちょっと気分が暗くなった。
( ´_ゝ`)「はぁー」
暗くなりつつも、パソコンの線を繋げたのでネットに接続できるだろう。
ボイレコのデータも、無事メモリの中に収まってくれた。安心安心。
早速録音モードに切り替えて、今までの一連の流れを簡潔に書く。
文章化は家に帰った後でもいいだろう。録音があるんだし。
声を文章化しないと理解し兼ねるってのは面倒だと思うが、
他人が自分の何に対して怒っているのか判らなかったり、
何故自分を哀れんでいるのか全く分からなかった昔よりは
( * ゚∀゚ )「たっだいまああああ!!」
(;´_ゝ`)「早いよ! どこに行って来たの!?」
( ; ゚∀゚ )「なんでいきなり怒られんの俺!?」
( ゚∀゚ )「って、パソコン」
( ´_ゝ`)「ん、繋げた」
708:名も無きAAのようです:2013/03/22(金) 23:54:09 ID:ghT.hYXI0
( ゚∀゚ )「中身……見た?」
( ´_ゝ`)「ボイレコのデータこっちに移して、ネット繋げてた。
だからまだ中身は見てないよ。見ていいの?」
( ; ゚∀゚ )「駄目駄目駄目!」
( ´_ゝ`)「そんなに強く言われたら見る気なくしちゃう」
( ゚∀゚ )「じゃあ見ていい……って、見る気なくすんかい。
ドリフ的なお決まりのアレかと思ったんだけど」
( ´_ゝ`)「あれはコントだろ。現実でここまで見ちゃ駄目って言われてんのに、
開けて見たら面倒臭さが待ってるだけだぜ。見るほうがおかしい」
( ゚∀゚ )「好奇心がないのな」
( ´_ゝ`)「いいや、興味がない」
( ゚∀゚ )「やめろ傷つく」
(;´_ゝ`)「どっちにしろ面倒臭ぇ奴だなあ」
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